物体を回転させ、壁に映る影で特定の絵を作り出す、想像力が必要な「影絵パズル」が公開されています。
Shadowmatic」です。

ビジュアルが素晴らしく、ゲームというよりインタラクティブアートと言えるアプリです。
ゲームとして見た場合、ほぼ発想力・想像力だけで判断しなければならず、論理的に解法を導けないため、答えが解らない時はいつまで経っても解りません。
必要とされる「脳力」が、一般のパズルゲームとは異なる内容ですね。

開発したのは TRIADA Studio という CG 製作会社。
アルメニアの企業で、ゲームメーカーではなかったようです。
価格は 300 円で、ヒントを表示するためのポイントを購入する課金があります。

Shadowmatic

Shadowmatic

画面をなぞると、中空に浮いている 3D のオブジェクトがくるくる回ります。
そして壁に映っているオブジェクトの「影」も、色々な形に変化します。

そして影が「何らかの意味のある形」になれば、ステージクリアとなりますが・・・
それが何なのかは、プレイヤーには知らされていません。
よって影の形を見ながら、何を作れば良いのかを想像しながらプレイすることになります。

画面下には完成度のメーターがあり、正解に近付くほど高まっていきます。
よってこれを見ながら角度を調整すれば良い訳ですが、このメーターは完成にかなり近付かなければ点灯しません。
偶然点灯して、そのまま完成に漕ぎ着けることもありますが、基本的には最後の微調整に使うものであり、メーターの増減だけを頼りに形を察するのは困難です。

どうしても解らない場合はヒント機能を使うことが出来ます。
ヒントは4つ用意されており、1つ目と2つ目は「何を作るのか」のヒントが表示されます。
ただ、なぞなぞのようなヒントが多く、それを元に作るものを察するのにも、また発想力が必要になります。

3つ目は作るものがズバリ提示され、4つ目は完成図のシルエットが表示されます。
しかし後のヒントほど多くのヒントポイントを消費し、なくなると利用できません。
ヒントポイントはステージクリアで1ずつ増えていきますが、基本的には課金で補充するものですね。

Shadowmatic
※ステージが進むとパーツが2つになります。
この場合、パーツの角度だけでなく、各パーツの位置も調整することになります。


Shadowmatic
※このステージは本当は「A」の文字を作るのですが、こんな砂山みたいな形を作ると「シークレットボーナス」が。
こんな風に「第二目標」が存在するステージもあります。 強引な形が多いので、見つけるのは難しいですが・・・


滑らかに動く、質感のある 3D グラフィックはとても綺麗です。
オブジェクトの光沢や陰影のリアルさ、サウンドなども高品質で、ゲーム自体より、この雰囲気を楽しむものと言えるかもしれません。
メニュー画面も品が良いですね。

ただ、ゲームとしては気になる部分もいくつかあります。
まず、影絵を完成させても、どう見ても出来ているのに、ほんの少しの角度の違いで正解と認めてくれないことがあります。
こういう時は「すでに正解しているのに」どうすれば OK になるのか解らないまま、手探りで微調整を続けなければなりません。

また、ヒントがヒントにならない事が多いのも気になります。
例えば、影を見て答えが「パイプ」だと解ったとしても、「どんな形のパイプにすれば良いのか」が解らなかったとします。
この場合、1つ目から3つ目までのヒントは単にパイプであることを示すものであるため、ヒントの意味がありません。

推理や理論では解けないゲームなので、解らない時はとことん解らず、ヒントも曖昧なので行き詰まりやすいですね。
ゲームが進みパーツが3つになったりすると、もう偶然でも解けなくなります。
パーツが3つになると操作が複雑になり、微調整がやたら難しくなるので、イライラすることも多いです。

Shadowmatic
※ステージ選択画面。 3D で表現されていて、ブロックをなぞると回転します。
いくつか分岐点があり、もし途中で行き詰まっても、他のルートから進めます。
各ルート全部で行き詰まったらダメですが・・・


Shadowmatic
※このステージは最悪だった・・・ 3つのパーツがあるのですが、このパーツの位置合わせがすごく難しい。
正解は解っていて、すでにほとんど出来ているのに、OK を貰うための難しい微調整を延々と続けなければならず、ひたすらストレスが貯まる。
パーツが増えてからの操作性には改善の余地があると思います。


お洒落な見た目と内容、質の高いグラフィックなど、見どころの多いアプリです。
いかにも Apple が好みそうな内容なので、何らかの表彰を受ける事になりそうですね。
ただ、ダメな人は全くダメなゲームでもあると思うので、賛否は分かれるかもしれません。

私的には、もうちょっとヒントや完成度のメーターは親切な方が良かったと思います。
どちらかと言うと雰囲気ゲーですが、雰囲気ゲーで難しいと「雰囲気を楽しませてくれよ!」って話になるので。
序盤はサクサク進めるんですけどね。

ともあれ、iPhone / iPad らしい、注目の作品ではあります。

Shadowmatic(iTunes が起動します)