かつてはシヴィライゼーションと並ぶ「廃人生産ゲーム」として知られていた、西洋ファンタジーの世界観を持つヘビー級のシミュレーション RPG が iPad に移植されています。
「Heroes of Might & Magic III - HD Edition」です。
2000 年前後に世界的な大ヒット作となっていたパソコン用ソフト「ヒーローズ・オブ・マイト・アンド・マジック」の3作目で、オリジナルは 1999 年に登場しています。
Might & Magic(マイト&マジック)は海外で有名な RPG シリーズですが、Heroes(ヒーローズ)はその世界観を引き継いではいるものの、内容はターン制のシミュレーションゲームになっており、本編の M&M とは大きく異なっています。
「Might & Magic Clash of Heroes」も、パズル RPG ですが、この M&M シリーズの1つですね。
さすがに 15 年前のゲームであるため、今となっては古く見えるのは否めません。
またメッセージは全て英語。 さらに iPad 専用で、iPhone ではプレイ出来ません。
価格も 1000 円と iOS アプリとしては高額で、正直勧め辛いゲームなのですが・・・
しかし延々と遊べる奥深いゲーム性と圧倒的なボリュームはそのまま。
私にとって思い出のゲームでもあり、今回ご紹介しておこうと思います。
なお、発売は M&M の版権を持っている ubisoft ですが、開発はなんと DotEmu です。
DotEmu って、こんなゲームの移植も行うんですね・・・



ステージによって違いますが、基本的には町1つ、ヒーローが1人いる状態でスタートします。
ヒーローはフィールド上を、移動力の範囲で自由に動くことが出来ます。
フィールドには物資を生み出す生産施設や、資金 or 経験値になる宝箱、スキルを習得できるキャンプや塔、魔法を習得できる神殿や小屋など、様々なものが存在します。
周辺を探索しながら、それらのものを片っ端から占領・訪問・取得していきます。
ターン制のゲームであり、移動力がなくなったらターン終了。
最初は見えていませんが、世界のどこかに敵国のヒーローもいて、交互に行動を行います。
町では1日(1ターン)に1回、資金と物資を使って建物を建てることが出来ます。
シティーホールを建てれば収入が増え、詰め所を建てれば槍兵が、アーチャーギルドを建てれば弓兵が、修道院を建てれば魔術師が生み出されるようになります。
新たなヒーローの雇用も可能で、メイジギルドを建てれば訪れたヒーローに魔法を覚えさせることも出来ます。
ただし兵士が用意されるのは1週間(7ターン)に1回だけです。
数にも限りがあり、お金があればいくらでも雇える訳ではありません。
雇った兵士はヒーローに配属することも、町の守備に着かせることも出来ます。
ゲームの目的は、相手国を打倒すること。
キャンペーンモードだと敵の首都を落とした時点で勝利になったりしますが、基本的には他国の町を全て攻め落とすのが目標となります。
全ての町を失い、数ターン以内にどこかの町を奪取できなかった場合、その国は滅亡となります。

※町の画面。 まずはシティーホールを拡張して収入を増やしましょう。
そのためには市場と鍛冶屋が必要で、最大規模にするには砦もキャッスルにする必要があります。
建設画面は左下にある大きな建物をタップして開きます。 その隣の小さな建物は酒場で、ヒーローを雇用します。

※地下世界もあります。 キャンペーンの最初のステージは、地下にある敵の首都を落とせば勝利。
地上の町を全部支配しても勝ちにならないのでご注意を。
敵に遭遇するか、町に攻め込んだ、もしくは攻め込まれた場合、戦闘シーンになります。
戦闘もターン制で、兵士を順番に動かして戦います。
ユニットは剣士などの近接攻撃型と、弓兵などの遠距離攻撃型に分かれていますが、敵に接すると遠距離攻撃型でも近接攻撃しか出来なくなります。
また、グリフォンなどの飛行ユニットもいて、地形を無視して素早く移動できます。
ただ問題は、操作方法が独特なこと。
移動はマスをタップすれば良いのですが、近接攻撃は敵のユニットを「押しっぱなし」にして、その後に表示される黄色いマスをタップします。
遠距離攻撃の場合はターゲットをダブルタップします。
この「押しっぱなしにした後に移動先指定」という操作が解り辛く、攻撃方法で悩んだ方も多いと思います。
またミスタップしてもやり直しが効かず、ダブルタップで射撃する時もシングルタップと判定されて、敵の情報表示が出てしまうことがよくあります。
他にもアイテムの詳細を表示する時、「何もない場所をタップして、そこからチェックしたいアイテムまで指をスライドさせ、そのまましばらく押しっぱなしにする」という、今までなかったような操作が必要で、慣れるまで戸惑います。(単に押すだけだとアイテムを掴んでしまう)
解ってしまえば大きな問題ではなくなりますが、妙な操作であることは否めません。
戦闘は敵ユニット(兵士)を全滅させれば勝利です。
ヒーローはユニットではなく、あくまで指揮官であり、隅の方で応援してるだけです。
ただ、ヒーローのステータスやスキルは兵士の強さに補正を与え、また1ターンに1回魔法を使うことも出来ます。(MP も必要)
魔法はかなり豊富で、攻撃魔法はもちろん、移動力を上げたり攻撃力を下げたりする補助的なものもあります。
低レベルでも有用な魔法は、与えるダメージのバラツキがなくなり、常に最大ダメージを与える Bless(祝福)と、常に最低ダメージになる Curse(呪い)ですね。
攻城戦の場合、攻撃側には投石機が準備され、これで城壁を破壊できます。
壁が壊れたところからでないと城内に乗り込めませんが、飛行ユニットなら飛び越えることも可能です。

※近接攻撃する時は、まず敵を押しっぱなし。 これを忘れずに。
砂時計のボタンでそのユニットの順番を後回しにし、盾のボタンでガードします。
敗北するとヒーローはいなくなってしまいますが、撤退した場合は兵士は全滅しますが、ヒーローは酒場で雇用し直せます。

※ヒーロー詳細画面。 レベルアップ時に選べるスキルは、ヒーローの職業によって変わります。
キャンペーンモードの場合、ヒーローは次のステージに引き継げるので、大切に育てていきましょう。
ただしアーティファクト(装備)は引き継がれません。
長所でもあり、短所でもあるのは、かなりヘビー級のゲームであること。
探索にも戦闘にも時間がかかるため、1つのステージをクリアするのに2~3時間ぐらいかかります。
じっくり腰を据えて遊ぶゲームであり、手軽に楽しみたい方には向きません。
ボリュームもハンパではなく、異なるシナリオのキャンペーンが7つも用意されており、シナリオマップも大小様々なものが 48 も用意されています。
特大マップだとかなり時間がかかるので、本当に延々と遊べますね。
まあ基本的には、かつてプレイしていた人向けのアプリでしょう。
解りやすいゲームとは言えず、難易度も高めで、「今風のゲーム」ではありません。
見た目も内容も一世代前・・・ でも、そんな玄人向けのヘビー級ファンタジーシミュレーション RPG がやりたい方には、挑戦しがいのあるゲームだと思います。
・Heroes of Might & Magic III - HD Edition (iTunes が起動します)
「Heroes of Might & Magic III - HD Edition」です。
2000 年前後に世界的な大ヒット作となっていたパソコン用ソフト「ヒーローズ・オブ・マイト・アンド・マジック」の3作目で、オリジナルは 1999 年に登場しています。
Might & Magic(マイト&マジック)は海外で有名な RPG シリーズですが、Heroes(ヒーローズ)はその世界観を引き継いではいるものの、内容はターン制のシミュレーションゲームになっており、本編の M&M とは大きく異なっています。
「Might & Magic Clash of Heroes」も、パズル RPG ですが、この M&M シリーズの1つですね。
さすがに 15 年前のゲームであるため、今となっては古く見えるのは否めません。
またメッセージは全て英語。 さらに iPad 専用で、iPhone ではプレイ出来ません。
価格も 1000 円と iOS アプリとしては高額で、正直勧め辛いゲームなのですが・・・
しかし延々と遊べる奥深いゲーム性と圧倒的なボリュームはそのまま。
私にとって思い出のゲームでもあり、今回ご紹介しておこうと思います。
なお、発売は M&M の版権を持っている ubisoft ですが、開発はなんと DotEmu です。
DotEmu って、こんなゲームの移植も行うんですね・・・



ステージによって違いますが、基本的には町1つ、ヒーローが1人いる状態でスタートします。
ヒーローはフィールド上を、移動力の範囲で自由に動くことが出来ます。
フィールドには物資を生み出す生産施設や、資金 or 経験値になる宝箱、スキルを習得できるキャンプや塔、魔法を習得できる神殿や小屋など、様々なものが存在します。
周辺を探索しながら、それらのものを片っ端から占領・訪問・取得していきます。
ターン制のゲームであり、移動力がなくなったらターン終了。
最初は見えていませんが、世界のどこかに敵国のヒーローもいて、交互に行動を行います。
町では1日(1ターン)に1回、資金と物資を使って建物を建てることが出来ます。
シティーホールを建てれば収入が増え、詰め所を建てれば槍兵が、アーチャーギルドを建てれば弓兵が、修道院を建てれば魔術師が生み出されるようになります。
新たなヒーローの雇用も可能で、メイジギルドを建てれば訪れたヒーローに魔法を覚えさせることも出来ます。
ただし兵士が用意されるのは1週間(7ターン)に1回だけです。
数にも限りがあり、お金があればいくらでも雇える訳ではありません。
雇った兵士はヒーローに配属することも、町の守備に着かせることも出来ます。
ゲームの目的は、相手国を打倒すること。
キャンペーンモードだと敵の首都を落とした時点で勝利になったりしますが、基本的には他国の町を全て攻め落とすのが目標となります。
全ての町を失い、数ターン以内にどこかの町を奪取できなかった場合、その国は滅亡となります。

※町の画面。 まずはシティーホールを拡張して収入を増やしましょう。
そのためには市場と鍛冶屋が必要で、最大規模にするには砦もキャッスルにする必要があります。
建設画面は左下にある大きな建物をタップして開きます。 その隣の小さな建物は酒場で、ヒーローを雇用します。

※地下世界もあります。 キャンペーンの最初のステージは、地下にある敵の首都を落とせば勝利。
地上の町を全部支配しても勝ちにならないのでご注意を。
敵に遭遇するか、町に攻め込んだ、もしくは攻め込まれた場合、戦闘シーンになります。
戦闘もターン制で、兵士を順番に動かして戦います。
ユニットは剣士などの近接攻撃型と、弓兵などの遠距離攻撃型に分かれていますが、敵に接すると遠距離攻撃型でも近接攻撃しか出来なくなります。
また、グリフォンなどの飛行ユニットもいて、地形を無視して素早く移動できます。
ただ問題は、操作方法が独特なこと。
移動はマスをタップすれば良いのですが、近接攻撃は敵のユニットを「押しっぱなし」にして、その後に表示される黄色いマスをタップします。
遠距離攻撃の場合はターゲットをダブルタップします。
この「押しっぱなしにした後に移動先指定」という操作が解り辛く、攻撃方法で悩んだ方も多いと思います。
またミスタップしてもやり直しが効かず、ダブルタップで射撃する時もシングルタップと判定されて、敵の情報表示が出てしまうことがよくあります。
他にもアイテムの詳細を表示する時、「何もない場所をタップして、そこからチェックしたいアイテムまで指をスライドさせ、そのまましばらく押しっぱなしにする」という、今までなかったような操作が必要で、慣れるまで戸惑います。(単に押すだけだとアイテムを掴んでしまう)
解ってしまえば大きな問題ではなくなりますが、妙な操作であることは否めません。
戦闘は敵ユニット(兵士)を全滅させれば勝利です。
ヒーローはユニットではなく、あくまで指揮官であり、隅の方で応援してるだけです。
ただ、ヒーローのステータスやスキルは兵士の強さに補正を与え、また1ターンに1回魔法を使うことも出来ます。(MP も必要)
魔法はかなり豊富で、攻撃魔法はもちろん、移動力を上げたり攻撃力を下げたりする補助的なものもあります。
低レベルでも有用な魔法は、与えるダメージのバラツキがなくなり、常に最大ダメージを与える Bless(祝福)と、常に最低ダメージになる Curse(呪い)ですね。
攻城戦の場合、攻撃側には投石機が準備され、これで城壁を破壊できます。
壁が壊れたところからでないと城内に乗り込めませんが、飛行ユニットなら飛び越えることも可能です。

※近接攻撃する時は、まず敵を押しっぱなし。 これを忘れずに。
砂時計のボタンでそのユニットの順番を後回しにし、盾のボタンでガードします。
敗北するとヒーローはいなくなってしまいますが、撤退した場合は兵士は全滅しますが、ヒーローは酒場で雇用し直せます。

※ヒーロー詳細画面。 レベルアップ時に選べるスキルは、ヒーローの職業によって変わります。
キャンペーンモードの場合、ヒーローは次のステージに引き継げるので、大切に育てていきましょう。
ただしアーティファクト(装備)は引き継がれません。
長所でもあり、短所でもあるのは、かなりヘビー級のゲームであること。
探索にも戦闘にも時間がかかるため、1つのステージをクリアするのに2~3時間ぐらいかかります。
じっくり腰を据えて遊ぶゲームであり、手軽に楽しみたい方には向きません。
ボリュームもハンパではなく、異なるシナリオのキャンペーンが7つも用意されており、シナリオマップも大小様々なものが 48 も用意されています。
特大マップだとかなり時間がかかるので、本当に延々と遊べますね。
まあ基本的には、かつてプレイしていた人向けのアプリでしょう。
解りやすいゲームとは言えず、難易度も高めで、「今風のゲーム」ではありません。
見た目も内容も一世代前・・・ でも、そんな玄人向けのヘビー級ファンタジーシミュレーション RPG がやりたい方には、挑戦しがいのあるゲームだと思います。
・Heroes of Might & Magic III - HD Edition (iTunes が起動します)
やっぱりレトロ感が目立つですね。
古いグラ表現を許容できるかどうかが分れ道というか。少し古過ぎな感が否めない