第二次世界大戦やナポレオン戦争をテーマにした、硬派なシミュレーションゲームを公開している中国のメーカー Easy Tech。
スマホのストラテジーゲームファンにはおなじみのメーカーですが、そこが先日新作を公開しました。
「世界の覇者3」です。
欧陸戦争シリーズの1つと言え、最近は大戦略型の「将軍の栄光」や、世界規模の戦争がテーマの「世界の覇者」など、タイトルとゲームシステムが細かく変化していたのですが、今作はそれらをまとめた総集編のような内容になっています。
今年1月に公開された「三国合戦」で、今までとは違うゲームスタイルと将軍システムが導入されたのですが、今作はそれを改良したものを「世界の覇者」に持ち込んだ形です。
ただ、そのため「世界の覇者2」や「欧陸戦争4」、「将軍の栄光 : 太平洋戦争」とはかなり違う内容になっていて、戸惑っている方も多いようですね。
また、今作はなんと宇宙にも飛び出します。
実績の中に「銀河を征服」とかあって、もう「どっち向かってるんだ欧陸戦争」と思ったのですが・・・
基本的には史実に沿っていて、相変わらずしっかりした戦史考証を感じられる内容なので、歴史ゲームファンの方はご安心を。
今回は舞台にしている年代が広いのですが、基本的には第二次世界大戦と冷戦期がテーマになっています。
価格は 120 円。 課金要素はありますが、この値段でこの内容はかなりお得です。
大戦略やファミコンウォーズのようなタイプの、ターン制の戦術シミュレーションゲームです。
マップはヘックス(六角形のマス)で区切られており、各ユニットは移動と行動をターンごとに1回行えます。
今回は行動力制ではないので、1マスずつ移動したり、移動→攻撃→また移動という行動を行うことはできません。
ただ、「移動だけして攻撃は後で行う」ということは可能です。
このシリーズには敵を前後から挟むと「士気」が落ちて弱体化するルールがあり、相手を挟んでから攻撃を行うのが攻略の1つになっています。
完全に包囲すれば士気はさらに低下します。
ユニットは大きく分けると、歩兵・車両・火砲・艦船 の4種類。
それぞれ3~4つのタイプがあり、例えば歩兵だと 軽歩兵・突撃歩兵・機動歩兵・特殊兵 の4タイプがいます。
今回はそれぞれのユニットが特技を持っていて、例えば突撃歩兵は地雷のダメージを抑える工兵能力を持ち、機動歩兵や特殊兵には車両に対するダメージボーナスがあります。
もちろん移動力や攻撃力、耐久力などもそれぞれ異なります。
航空機はユニットではありません。
空港のある都市から一定の範囲内に、お金と石油を使ってダメージを与える「マップ攻撃」になっています。
近代戦のステージになると巡航ミサイルも登場し、攻撃の威力がアップ。
加えて核資源のある都市で核兵器の生産が可能になり、ミサイルや戦略爆撃機に搭載して核攻撃を行えるようになります。
どんどんトンでもない方向に向かっていますが・・・
ただ、当面は第二次世界大戦が舞台なので、ミサイルが飛び交うようなことはありません。
それにまあ、近代のシナリオだと核を無視することは出来ないかな・・・
そして今回の大きな変更点が「都市防御」。
都市自体が耐久力を持つようになっていて、これを 0 にしないと踏み込むことが出来ません。
今までは都市の上にいるユニットを倒せば、すぐ中に入って占領できたのですが、今回はそうはいかず「都市にいる敵を倒したけど都市の耐久力は残っていて、それを減らしている間にまた敵部隊が出て来た」というケースもよく起こります。
今回は都市の攻防戦が1つのポイントですね。
※このシリーズの経験者の方には言うまでもないと思いますが、こんな風に敵を挟み込めば士気が低下。
「挟む → 火砲で砲撃 → それから近接攻撃」が基本ですね。
攻撃するとマスに火が付く場合があり、そこで立ち止まっているとダメージを受けます。
※都市の上には丸いマークがあり、その周囲の円グラフが都市の耐久力を表します。
そこにユニットもいる場合は、ユニットを倒し、さらに都市の耐久もなくしていないと、占領することが出来ません。
赤い円で囲まれた目標を全て占領/打倒すれば勝利ですが、たまに黄色の円で示されたサブ目標も出て来ます。
これを達成すると士官学校で学べるスキルが増えるので見逃さないように。
「黄色の目標を達成 → やり直す → 普通にクリア」でも OK です。
ゲームモードには「軍事キャリア」と「世界征服」の2種類があります。
「世界の覇者」は全世界が1つのマップに納められている世界征服モードがメインの気もしますが、とりあえず軍事キャリアから解説します。
軍事キャリアは「三国合戦」を拡張したシステムになっていて、プレイヤーが担当するのは傭兵部隊のようなもの。
今作に各国ごとの個別のキャンペーンはなく、連合国と枢軸国のステージがありますが、それを自由に行き来することが出来ます。
(中盤からは NATO 側とワルシャワ条約機構側になります)
プレイヤーが担当する国はステージごとに違い、ドイツの時もあれば、日本やソ連やアメリカであることもあります。
また、プレイヤーが担当するのはその中の一軍団のみで、その国の全てのユニットを操作する訳ではありません。
担当するのはだいたい 10 ユニット前後。
クリア条件も「特定の都市の占領」と「特定の目標の撃破」になっていて、敵を全滅するとか、都市を全部取るとか、そんな大変な条件にはなっていません。
ゲームが進むと時間のかかるステージも出て来ますが、戦略 SLG としては比較的短時間で決着が付きますね。
ただしゲームが簡単な訳ではありません。
ユニットが少ない分、無駄なダメージ受けると致命傷になるので、突出し過ぎないように戦う必要があります。
ただ三国合戦と違ってユニットの生産が出来るので、ステージ途中での戦力補充は可能です。
1ステージが短めなので、リトライは気楽に出来ますね。
各ステージは、例えば枢軸国ならポーランド電撃戦から始まり、フランス侵攻の黄作戦、イギリス上陸を目指したアシカ作戦というように、史実に沿って展開します。
連合国のステージはモスクワのソ連軍反撃からで、どちらのシナリオも中盤からは太平洋戦争に入ります。
当然、後のステージほど難易度は上がるので、今作は枢軸と連合のステージを同じペースで進めて行った方が良いでしょう。
今回も各ステージの部隊配置や登場する将軍などには、しっかり史実が反映されています。
今作にはメインシナリオとは別の、数ターンで終わるミニステージもあるのですが、それらもダンケルク撤退やマレー作戦など実際の戦いをベースにした、解る人なら解るステージになっています。
※軍事キャリアのステージ選択画面。 黒い十字勲章は枢軸、緑の星勲章は連合のステージです。
赤いマークはそれとは別のミニマップ。 でもミニマップもちゃんと史実の戦いがモデルです。
※「任務」の画面。 緑は士官学校で、将軍の雇用や強化を行えます。
赤や紫は将軍を派遣して物資を持って帰るもの。 6D12H だと6分12秒後に完了します。
今作で「よく解らない」と言われているのは HQ(司令部)のシステムですね・・・
三国合戦もそうだったのですが、確かに説明不足な感があります。
ただ、そんなに難しいものではありません。
まず今作の特徴として「プレイヤー将軍」が復活しました。
しかも司令部のレベル(プレイヤーレベル)の向上により、最大3人まで使用できます。これは嬉しい。
プレイヤー将軍はステージクリア(及び課金)で得られる「勲章」を使って昇進させたり、能力を上げたり、特技を覚えさせることができます。
これらの強化は「任務」の画面で各国の士官学校を選び、昇進や学習をすることで上げられます。
注意として、今作は昇進で増えるのは耐久力のみであり、各兵科の能力は「○○能力」の学習を行わないとアップしません。 また、習得できる特技は5つまでです。
これとは別に、各国の将軍も雇うことが出来ます。
プレイヤーの軍団は傭兵部隊のようなものなので、どの陣営の人でも雇えます。
雇用枠は司令部レベルのアップで増えていきますが、優秀な人だと大量の勲章が必要になるので、重課金でもしない限り、安くて使えそうな人や、用途に合わせた人を雇っていくことになるでしょう。
なお、iTunes のレビューに「重課金しないと将軍を雇えない!」と言っている人がいますが、これは特別枠の3人の将軍を、雇用できる将軍の全てだと勘違いしている人だと思います。
確かに紛らわしく、ドイツ(マンシュタイン)、ソ連(ジューコフ)、アメリカ(アイゼンハワー)の3人だけは最初から目立つように紹介されていて、超強力+高額で販売されています。
ただ、これはあくまで特別枠であって、レベルを上げて一般の将軍枠をアンロックすれば、もっと安い人も雇えるようになります。
さらに司令部には、工業力(歯車)・エネルギー(電気)・技術(原子力)の3つの資源があります。
これは「ユニット強化」と「文化遺産の建設」に使用し、主にステージクリアとミッションの達成で獲得できます。
ユニット強化は前作にもあったもので、各ユニットの能力を底上げするものですね。
文化遺産の建設(奇観)は「ターンごとの収入が増える」「都市の耐久力が上がる」などの効果があり、例えば「クレムリン宮殿」はモスクワのステージをクリアすることで建設可能になります。
正直、このゲームのイメージと激しく合わないのですが・・・
まあ、宇宙まで行っちゃうゲームになったし、これはこれで面白くはあるかな。
任務画面には「簡易ミッション」もあり、必要な能力を持っている将軍を派遣すると、若干の資源や勲章を得られます。
一定時間が経つと成否が判定される、放置ゲームっぽい要素ですね。(っていうか艦これのアレ)
必要な能力のレベルが高いほど成功率が高まり、ミッションによっては文化遺産がアンロックされることもあります。
※プレイヤー将軍の強化は士官学校の「学習」で行います。
スキルは5つしか覚えられないので、3人のプレイヤー将軍のうち、誰をどんな風に育てるか、事前に決めておいた方が良いでしょう。
また、軍事キャリアをある程度進めないとアンロックされない学習もあります。
スキルレベルを高めるには司令部のレベルも必要です。
※日本の将軍の一部。 史実に詳しい人にはおなじみの名前が並んでいます。
ただ、優秀な人はやっぱり高額なので、おいそれとは雇えません・・・
とりあえず、移動力のある火砲が得意な人がいると便利です。
あと、海軍に強い人も最低1人は必要です。
※世界征服モードの太平洋周辺。 タイやモンゴルなどの小国も選択可能。
広大なマップですが、太平洋や中央アジアは狭く、日本やヨーロッパが大きいなど、ある程度デフォルメされています。
やや解りにくいのですが、データロードは「EXIT」の横にある青いフロッピーディスクの書かれたボタンです。
誤ってニューゲームをしてしまうと中断データが消えるので注意。
「世界の覇者」は、やっぱり「世界征服」も大きな楽しみでしょう。
世界全土を含めた1枚の広大なマップで、大小様々な国が入り乱れて戦うモードで、「世界の覇者1945」のメインと言えました。
世界の覇者2 はそれがなくなり残念だったのですが、今作では復活。
このモードではプレイヤーは1つの国の全てのユニットを操作し、陣営(枢軸・連合、及び NATO・WTO)の勝利を目指します。
マップは4種類、1939年(大戦初期)、1943年(大戦中期)、1950年(朝鮮戦争期)、1960年(キューバ危機)の世界情勢をベースにしています。
最初は 1939 年しかプレイできませんが、ある程度ゲームをしていると他のマップも自然とアンロックされていくようです。(右上にタイマーがあり、これにより解除されていく模様)
ただ、このモードはマップが大き過ぎるのか、落ちるという意見が見られます。
実際、私もプレイ中に OS ごと落ちたので、プレイ前には「本体の」再起動を行って、メモリをクリアしておいた方が無難でしょう。(iPad Air だと、再起動後のプレイなら落ちた事はないです)
また、世界征服モードはクリアまで時間がかかるので、報酬をなかなか得られません。
将軍の強化などが出来ないので、ある程度「軍事キャリア」で鍛えてから挑んだ方が良いでしょう。
将軍の強化や雇用状態は、世界征服モードの「中断データ」にも反映されます。
「三国合戦」が出た時に、「これはこれで面白いけど、やっぱり近代戦のゲームがやりたいなぁ」と思っていたのですが、今作はその「三国合戦のシステムを踏襲した近代戦」です。
そこに世界征服モードまで加わって、私的にはこのシリーズの決定版かな、と思いますね。
プレイヤー将軍が多いので、無理に重課金しなくても将軍システムを楽しめるし、非常に作りが良いです。
ストラテジーゲームのファンには、文句なくオススメです。
・世界の覇者3(iTunes が起動します)
スマホのストラテジーゲームファンにはおなじみのメーカーですが、そこが先日新作を公開しました。
「世界の覇者3」です。
欧陸戦争シリーズの1つと言え、最近は大戦略型の「将軍の栄光」や、世界規模の戦争がテーマの「世界の覇者」など、タイトルとゲームシステムが細かく変化していたのですが、今作はそれらをまとめた総集編のような内容になっています。
今年1月に公開された「三国合戦」で、今までとは違うゲームスタイルと将軍システムが導入されたのですが、今作はそれを改良したものを「世界の覇者」に持ち込んだ形です。
ただ、そのため「世界の覇者2」や「欧陸戦争4」、「将軍の栄光 : 太平洋戦争」とはかなり違う内容になっていて、戸惑っている方も多いようですね。
また、今作はなんと宇宙にも飛び出します。
実績の中に「銀河を征服」とかあって、もう「どっち向かってるんだ欧陸戦争」と思ったのですが・・・
基本的には史実に沿っていて、相変わらずしっかりした戦史考証を感じられる内容なので、歴史ゲームファンの方はご安心を。
今回は舞台にしている年代が広いのですが、基本的には第二次世界大戦と冷戦期がテーマになっています。
価格は 120 円。 課金要素はありますが、この値段でこの内容はかなりお得です。
大戦略やファミコンウォーズのようなタイプの、ターン制の戦術シミュレーションゲームです。
マップはヘックス(六角形のマス)で区切られており、各ユニットは移動と行動をターンごとに1回行えます。
今回は行動力制ではないので、1マスずつ移動したり、移動→攻撃→また移動という行動を行うことはできません。
ただ、「移動だけして攻撃は後で行う」ということは可能です。
このシリーズには敵を前後から挟むと「士気」が落ちて弱体化するルールがあり、相手を挟んでから攻撃を行うのが攻略の1つになっています。
完全に包囲すれば士気はさらに低下します。
ユニットは大きく分けると、歩兵・車両・火砲・艦船 の4種類。
それぞれ3~4つのタイプがあり、例えば歩兵だと 軽歩兵・突撃歩兵・機動歩兵・特殊兵 の4タイプがいます。
今回はそれぞれのユニットが特技を持っていて、例えば突撃歩兵は地雷のダメージを抑える工兵能力を持ち、機動歩兵や特殊兵には車両に対するダメージボーナスがあります。
もちろん移動力や攻撃力、耐久力などもそれぞれ異なります。
航空機はユニットではありません。
空港のある都市から一定の範囲内に、お金と石油を使ってダメージを与える「マップ攻撃」になっています。
近代戦のステージになると巡航ミサイルも登場し、攻撃の威力がアップ。
加えて核資源のある都市で核兵器の生産が可能になり、ミサイルや戦略爆撃機に搭載して核攻撃を行えるようになります。
どんどんトンでもない方向に向かっていますが・・・
ただ、当面は第二次世界大戦が舞台なので、ミサイルが飛び交うようなことはありません。
それにまあ、近代のシナリオだと核を無視することは出来ないかな・・・
そして今回の大きな変更点が「都市防御」。
都市自体が耐久力を持つようになっていて、これを 0 にしないと踏み込むことが出来ません。
今までは都市の上にいるユニットを倒せば、すぐ中に入って占領できたのですが、今回はそうはいかず「都市にいる敵を倒したけど都市の耐久力は残っていて、それを減らしている間にまた敵部隊が出て来た」というケースもよく起こります。
今回は都市の攻防戦が1つのポイントですね。
※このシリーズの経験者の方には言うまでもないと思いますが、こんな風に敵を挟み込めば士気が低下。
「挟む → 火砲で砲撃 → それから近接攻撃」が基本ですね。
攻撃するとマスに火が付く場合があり、そこで立ち止まっているとダメージを受けます。
※都市の上には丸いマークがあり、その周囲の円グラフが都市の耐久力を表します。
そこにユニットもいる場合は、ユニットを倒し、さらに都市の耐久もなくしていないと、占領することが出来ません。
赤い円で囲まれた目標を全て占領/打倒すれば勝利ですが、たまに黄色の円で示されたサブ目標も出て来ます。
これを達成すると士官学校で学べるスキルが増えるので見逃さないように。
「黄色の目標を達成 → やり直す → 普通にクリア」でも OK です。
ゲームモードには「軍事キャリア」と「世界征服」の2種類があります。
「世界の覇者」は全世界が1つのマップに納められている世界征服モードがメインの気もしますが、とりあえず軍事キャリアから解説します。
軍事キャリアは「三国合戦」を拡張したシステムになっていて、プレイヤーが担当するのは傭兵部隊のようなもの。
今作に各国ごとの個別のキャンペーンはなく、連合国と枢軸国のステージがありますが、それを自由に行き来することが出来ます。
(中盤からは NATO 側とワルシャワ条約機構側になります)
プレイヤーが担当する国はステージごとに違い、ドイツの時もあれば、日本やソ連やアメリカであることもあります。
また、プレイヤーが担当するのはその中の一軍団のみで、その国の全てのユニットを操作する訳ではありません。
担当するのはだいたい 10 ユニット前後。
クリア条件も「特定の都市の占領」と「特定の目標の撃破」になっていて、敵を全滅するとか、都市を全部取るとか、そんな大変な条件にはなっていません。
ゲームが進むと時間のかかるステージも出て来ますが、戦略 SLG としては比較的短時間で決着が付きますね。
ただしゲームが簡単な訳ではありません。
ユニットが少ない分、無駄なダメージ受けると致命傷になるので、突出し過ぎないように戦う必要があります。
ただ三国合戦と違ってユニットの生産が出来るので、ステージ途中での戦力補充は可能です。
1ステージが短めなので、リトライは気楽に出来ますね。
各ステージは、例えば枢軸国ならポーランド電撃戦から始まり、フランス侵攻の黄作戦、イギリス上陸を目指したアシカ作戦というように、史実に沿って展開します。
連合国のステージはモスクワのソ連軍反撃からで、どちらのシナリオも中盤からは太平洋戦争に入ります。
当然、後のステージほど難易度は上がるので、今作は枢軸と連合のステージを同じペースで進めて行った方が良いでしょう。
今回も各ステージの部隊配置や登場する将軍などには、しっかり史実が反映されています。
今作にはメインシナリオとは別の、数ターンで終わるミニステージもあるのですが、それらもダンケルク撤退やマレー作戦など実際の戦いをベースにした、解る人なら解るステージになっています。
※軍事キャリアのステージ選択画面。 黒い十字勲章は枢軸、緑の星勲章は連合のステージです。
赤いマークはそれとは別のミニマップ。 でもミニマップもちゃんと史実の戦いがモデルです。
※「任務」の画面。 緑は士官学校で、将軍の雇用や強化を行えます。
赤や紫は将軍を派遣して物資を持って帰るもの。 6D12H だと6分12秒後に完了します。
今作で「よく解らない」と言われているのは HQ(司令部)のシステムですね・・・
三国合戦もそうだったのですが、確かに説明不足な感があります。
ただ、そんなに難しいものではありません。
まず今作の特徴として「プレイヤー将軍」が復活しました。
しかも司令部のレベル(プレイヤーレベル)の向上により、最大3人まで使用できます。これは嬉しい。
プレイヤー将軍はステージクリア(及び課金)で得られる「勲章」を使って昇進させたり、能力を上げたり、特技を覚えさせることができます。
これらの強化は「任務」の画面で各国の士官学校を選び、昇進や学習をすることで上げられます。
注意として、今作は昇進で増えるのは耐久力のみであり、各兵科の能力は「○○能力」の学習を行わないとアップしません。 また、習得できる特技は5つまでです。
これとは別に、各国の将軍も雇うことが出来ます。
プレイヤーの軍団は傭兵部隊のようなものなので、どの陣営の人でも雇えます。
雇用枠は司令部レベルのアップで増えていきますが、優秀な人だと大量の勲章が必要になるので、重課金でもしない限り、安くて使えそうな人や、用途に合わせた人を雇っていくことになるでしょう。
なお、iTunes のレビューに「重課金しないと将軍を雇えない!」と言っている人がいますが、これは特別枠の3人の将軍を、雇用できる将軍の全てだと勘違いしている人だと思います。
確かに紛らわしく、ドイツ(マンシュタイン)、ソ連(ジューコフ)、アメリカ(アイゼンハワー)の3人だけは最初から目立つように紹介されていて、超強力+高額で販売されています。
ただ、これはあくまで特別枠であって、レベルを上げて一般の将軍枠をアンロックすれば、もっと安い人も雇えるようになります。
さらに司令部には、工業力(歯車)・エネルギー(電気)・技術(原子力)の3つの資源があります。
これは「ユニット強化」と「文化遺産の建設」に使用し、主にステージクリアとミッションの達成で獲得できます。
ユニット強化は前作にもあったもので、各ユニットの能力を底上げするものですね。
文化遺産の建設(奇観)は「ターンごとの収入が増える」「都市の耐久力が上がる」などの効果があり、例えば「クレムリン宮殿」はモスクワのステージをクリアすることで建設可能になります。
正直、このゲームのイメージと激しく合わないのですが・・・
まあ、宇宙まで行っちゃうゲームになったし、これはこれで面白くはあるかな。
任務画面には「簡易ミッション」もあり、必要な能力を持っている将軍を派遣すると、若干の資源や勲章を得られます。
一定時間が経つと成否が判定される、放置ゲームっぽい要素ですね。(っていうか艦これのアレ)
必要な能力のレベルが高いほど成功率が高まり、ミッションによっては文化遺産がアンロックされることもあります。
※プレイヤー将軍の強化は士官学校の「学習」で行います。
スキルは5つしか覚えられないので、3人のプレイヤー将軍のうち、誰をどんな風に育てるか、事前に決めておいた方が良いでしょう。
また、軍事キャリアをある程度進めないとアンロックされない学習もあります。
スキルレベルを高めるには司令部のレベルも必要です。
※日本の将軍の一部。 史実に詳しい人にはおなじみの名前が並んでいます。
ただ、優秀な人はやっぱり高額なので、おいそれとは雇えません・・・
とりあえず、移動力のある火砲が得意な人がいると便利です。
あと、海軍に強い人も最低1人は必要です。
※世界征服モードの太平洋周辺。 タイやモンゴルなどの小国も選択可能。
広大なマップですが、太平洋や中央アジアは狭く、日本やヨーロッパが大きいなど、ある程度デフォルメされています。
やや解りにくいのですが、データロードは「EXIT」の横にある青いフロッピーディスクの書かれたボタンです。
誤ってニューゲームをしてしまうと中断データが消えるので注意。
「世界の覇者」は、やっぱり「世界征服」も大きな楽しみでしょう。
世界全土を含めた1枚の広大なマップで、大小様々な国が入り乱れて戦うモードで、「世界の覇者1945」のメインと言えました。
世界の覇者2 はそれがなくなり残念だったのですが、今作では復活。
このモードではプレイヤーは1つの国の全てのユニットを操作し、陣営(枢軸・連合、及び NATO・WTO)の勝利を目指します。
マップは4種類、1939年(大戦初期)、1943年(大戦中期)、1950年(朝鮮戦争期)、1960年(キューバ危機)の世界情勢をベースにしています。
最初は 1939 年しかプレイできませんが、ある程度ゲームをしていると他のマップも自然とアンロックされていくようです。(右上にタイマーがあり、これにより解除されていく模様)
ただ、このモードはマップが大き過ぎるのか、落ちるという意見が見られます。
実際、私もプレイ中に OS ごと落ちたので、プレイ前には「本体の」再起動を行って、メモリをクリアしておいた方が無難でしょう。(iPad Air だと、再起動後のプレイなら落ちた事はないです)
また、世界征服モードはクリアまで時間がかかるので、報酬をなかなか得られません。
将軍の強化などが出来ないので、ある程度「軍事キャリア」で鍛えてから挑んだ方が良いでしょう。
将軍の強化や雇用状態は、世界征服モードの「中断データ」にも反映されます。
「三国合戦」が出た時に、「これはこれで面白いけど、やっぱり近代戦のゲームがやりたいなぁ」と思っていたのですが、今作はその「三国合戦のシステムを踏襲した近代戦」です。
そこに世界征服モードまで加わって、私的にはこのシリーズの決定版かな、と思いますね。
プレイヤー将軍が多いので、無理に重課金しなくても将軍システムを楽しめるし、非常に作りが良いです。
ストラテジーゲームのファンには、文句なくオススメです。
・世界の覇者3(iTunes が起動します)
こちらの問題かもしれませんが「日本の将軍の一部…」の上の画像が美少女に見えます…