ゲームバランスと操作感に優れ、延々と続けてしまう、遊びやすいダンジョン探索型のアクションゲームが公開されています。
Nubs' Adventure」です。

ジャンプで障害物をかわしながら進んで行くオーソドックスな内容ですが、シンプルで解りやすく、しかけも豊富で、地形も変化に富んでおり、止め時が見つからない楽しさがあります

オーストリアの個人製作者の方が作ったゲームのようで、アプリ本体は無料。
ただしゲーム中盤に進むには 600 円の課金が必要になります。
ただ、無料分だけでも結構遊ぶことはできます。

ちなみに Nub とは Noob とも言い、オンラインゲーム用語で、初心者に対する蔑称です。
普通に初心者を指す場合は Newbie と言います。

Nubs' Adventure

Nubs' Adventure

2人の悪人にボッコボコにされ、家を燃やされ、崖に落とされ、怪獣に食べられる、のっけからヒドい目に遭う主人公が、ダンジョンを旅するゲームです。

真横視点のアクションゲームで、左右キーで移動、Aボタンでジャンプ。
Bボタンはレバーを引いたり、ヒモを引っぱるなど、何らかのアクションを行うのに使用します。

左右キーがやや離れすぎていて、操作し辛く感じる事もありますが、キャラクターの反応自体は非常に良く、操作性ではない「操作感」に優れます。
ボタンを押した長さでジャンプの距離を調整でき、ジャンプ中の方向転換も自然。
文章では伝わりにくいのですが、遊びやすさを感じる動きですね。
※ボタンの間隔はタイトル画面のオプションの「Onscreen button width」で調整可能です。

ドットグラフィックのゲームですが、草花が風に揺れ、鳥が飛び、水中には泡が浮くなど、細かい表現もしっかり作られています。
神秘的な BGM も良く、スクリーンショットではショボく見えますが、実際のゲームではチープさは感じません

主人公はスペランカー・・・ よりはマシですが、かなりひ弱です。
敵やトゲに触れたら死ぬのはもちろん、高所から落下しても、水中に長時間いても死にます。
そこかしこに危険があり、基本的には「死にゲー」です

ただ、死んでもマップの切り替わり地点から再開できるし、復活ポイントも各所に用意されています。
また、「マゾゲー」というほど難しい訳ではなく、どのトラップもうまくやれば初見で切り抜けられる程度です。
ゲームバランスが適度で、決して簡単ではないけど、そんなに難しいと思う程でもないレベル
そういうトラップがずっと続くのが、延々と続けてしまう大きな理由ですね。

少しゲームが進むと、主人公は「ブーメラン」を手に入れます。
以後、Bボタンでこれを投げ、敵を撃退したり、動きを止められるようになります。
近くの敵に自動的にターゲットマークが付くので、簡単に敵を狙うことが出来ます。

Nubs' Adventure
※水中もあります。 主人公は泳げますが、息が短時間しか持たないので、急がないとすぐ溺れます。
ただ、危ない場所の手前には必ず復活ポイントがあるし、死んでもデメリットはありません。
ちなみに死んだら物理シミュレートされた動きで、リアルに落ちていきます。


Nubs' Adventure
※蛇のような謎の怪物の正体は・・・? こういうイベントシーンやボス戦も登場します。
地中を潜って進みますが、「背景が壁になっている場所」も進んで来ます。


視点は真横ですが、横スクロールゲームという訳ではなく、上下左右にマップは広がっています
ダンジョン探索型であり、プレイヤーは好きな方に探検に向かうことが出来ます。

当面の目標は、妖精さんに魔法パゥワーで新しい家を建てて貰うこと。
ただ、妖精さんはあまり頼りにならず、すぐ息切れするので、マップ中を探索して魔力の源であるダイヤモンドを探して来なければなりません

ダンジョン内には鍵のかかった扉や、紋章の描かれたモノリスもあります。
これらを開く鍵や紋章も、ダンジョンをくまなく探して見つける必要があります。

ただ、部屋の繋がりを確認できるダンジョンマップをいつでも確認することが出来るので、迷子になる事はありません。
何ヶ所かにはワープ扉もあり、それを使って離れた場所を行き来することも出来ます。
そんなに面倒な作りにはなっておらず、マップデザインは練り込まれている印象ですね。

Nubs' Adventure
※冒険は空の上まで。 この釣り針みたいなのがモノリスを開く紋章の一つ。
要するに鍵ですが、普通の鍵と違って使ってもなくなりません。


Nubs' Adventure
※部屋の繋がりを示すダンジョンマップ。
☆マークはダイヤモンドを示しており、その部屋のダイヤをすべて回収すると★になります。
扉やモノリスの所在も書かれていて、次に向かうべき場所が簡単に解ります。


ゲームファンが1つの作品をしっかり作り込んだもの、といった感じです。
その点では「洞窟物語」や「ケロブラスター」などに通じるものがあるかもしれません。

後半に進むための課金 600 円というのはそこそこの値段ですが、価値のあるゲームだと思います。
ともあれ、前半はタダで遊べるので、とりあえず試してみるのが良いでしょう。
少しやってみれば、「良いゲーム」というのが解ると思います。 開幕がヒドいけど。

Nubs' Adventure(iTunes が起動します)