RTS(リアルタイムの戦術シミュレーション)を世界的に広めるきっかけとなった、パソコンの大名作「Age of Empire」、通称「AoE」。
その AoE をテーマにした・・・ クラッシュ・オブ・クランの亜種が登場しました。
Age of Empires: Castle Siege」です。

改めて言います。「クラッシュ・オブ・クランの亜種」です。
AoE は RTS の金字塔ですが、このゲームは純粋な RTS ではありません。
クラクラも「村開発ゲーム+RTS」ではありますが、AoE とは似ても似つかないものなので、当然のように各方面から「こんなの AoE じゃねぇ!」コールが続発中。

ただ、最初から「数あるクラクラクローンの1つ」として見た場合・・・ 間違いなく上位ではあります。
私的には、現段階のクラクラ系の中ではベストな気がしますね

なお「Age of Empire」は、日本の Klab がマイクロソフトとライセンス契約を結び、その名を冠したゲームを開発しています。
しかしこのアプリはそれとは全く別の、カナダのメーカーの作品ですので、混同しないようご注意下さい。
ちなみに Klab AoE は発表からもう2年経ちますが・・・ 音沙汰なくなりましたね・・・

Age of Empires: Castle Siege

Age of Empires: Castle Siege

ゲーム内容は、クラッシュ・オブ・クラン です。

以 上 。

もうちょっと補足すると・・・

城下町の開発シーンはほぼクラクラなのですが、最初から同時に建設を行える数(大工の数)が4つあり、これを課金で増やす要素がありません。
クラクラ系は大工を増やすのが最初の課金要素ですが、そこを無課金にしているのは特徴的です。

ただ、割と早い段階で施設完成までの待ち時間が数時間、十数時間に達します。
そのため4つあっても足りなさ気味で、しかも課金で増やせないので、開発はややスローペースですね。
課金の有無で差が付きにくいのは良いですが。

また、他プレイヤーに襲われるのを防ぐシールド(このゲームでは平和条約)も、課金では購入できません。
他のクラクラ系の課金ポイントから、あえて課金を廃している印象です。
課金通貨は主に完成を早めたり、足りない物資を補うのに使用されます。

グラフィックはかなり良く、AoE らしい中世の城塞という雰囲気があります
プレイ開始時にフランク王国やブリトン、ビザンツ帝国やサラセンなどの文明を選択、それに合わせた城が築かれていき、固有のユニットや英雄も存在します

城のレベルアップは「時代の進化」という扱いになっていて、大学で生産力を底上げする研究を行えるなど、「AoE っぽさ」はふんだんに盛り込まれていますね。

Age of Empires: Castle Siege
※まずは城作り。 物資はやはりタップで回収します。
壁の曲がり角に塔を置くと、くっついて見た目が良くなります。 防衛的には壁の内側に置いた方が良いのですが。
物資を奪われないよう、貯蔵庫も壁の中に配置したいですね。


Age of Empires: Castle Siege
※戦闘で勝利すると他国の「小旗」を得られ、それを集めることで他国の英雄も雇用することが出来ます。
旗は研究にも使用するので、開発を進めていくためにもガンガン攻めることが必要です。


戦闘シーンでは、1つのユニットが数人の兵士の部隊になっています。
よって複数のユニットを配置すると、数十人の兵士がワラワラ出てきて、ワラワラ戦います

クラクラ系としての大きな特徴は、部隊の移動ルートと攻撃目標を指示できること。
部隊をドラッグすることで矢印がひかれ、それに沿って移動していきます。
よってピンポイントで相手の弱点や防御施設を狙うことが出来ます。

ただし、ゲームが簡単な訳ではありません。 むしろクラクラ系としては明らかに難しい
塔は防御力のある歩兵で攻撃に耐えながら石弩兵で狙わないと大きな被害が出るし、投石台は城壁を越えられる「はしご兵」で狙わないと非常に危険です。
防御側の兵士が迎撃に来るため、これも引きつけるか槍兵で対抗するかして撃退しなければなりません。
壁の上からも弓兵が矢を撃って来たりします。

移動ルートの設定が可能な分、防御側の対抗策も多く用意されている印象で、そのためクラクラと同じように兵士をばらまいて見ているだけでは、明らかに下位の相手しか崩せません。

各兵種の使い方を学べる、史実の戦いを元にした「歴史決戦」というステージがあるのですが、これもチュートリアル的な存在でありながら結構難しい。

一応「Age of Empire」の名を冠していますし、相応にゲーマー向けのバランスなのかもしれません
戦法が解ってくると、指示が出せるぶん他のクラクラ系より出来ることが多いので、このタイプとしてはゲーム性は高い方です

戦闘中の兵士の動きは本家のクラクラほど滑らかではありませんが、大勢の兵士が城を包囲している様子はいかにも AoE で、建物が煙を上げ、火を噴き、崩壊していく様子はリアルです。
演出はキャラクターの動きより、建物の壊れっぷりに力を入れている感じですね。

Age of Empires: Castle Siege
※こんな風に移動ルートを指示できます。 目標まで直線で結び、間に壁がある場合、その壁に遮られてしまうので注意して下さい。
一旦部隊を後退させる、迂回して貯蔵庫を狙う、といったことも可能です。


Age of Empires: Castle Siege
※はしごをかけて壁を越えていくはしご兵。 投石台が登場してからは、このはしご兵で投石台の破壊を狙い、それから主力部隊を出していくのが定石。
ただし防御兵がいる場合は先におびき寄せた方が良いかも。
「この兵器にはこの兵士」といったアンチユニットが明確で、単なる力押しでは厳しいです。


Age of Empires: Castle Siege
※「歴史決戦」の画面。 史実を元にしたステージがあるのは AoE らしいですね。
決められた兵士で、その特性をうまく使って強固な城を落とさないといけない、パズル的なステージです。


とりあえずクラクラ系として、目立った難点は見当たりません。
たまに起動にやたら時間がかかることがありますが、アプリをタスクから消して起動し直せば普通にログイン出来ます。
1人用のモードである「歴史決戦」が 10 ステージしかないので、ソロプレイは考慮されていませんが、まあクラクラ系は攻めて攻められてが醍醐味でしょう。

iTunes のレビュー評価は真っ二つで、海外でも「こんなの AoE じゃねぇ派」と「クラクラとして良いんじゃない派」に分かれていますが、まさにその状況が表わす通りのアプリです

もうちょっと進行ペースが早ければ、とも思いますが、ノンビリやるには良いでしょう。
私自身は「AoE っぽい味付けのクラクラ系」として楽しめています。
決して AoE ではありませんが、新しいクラクラをやりたい人には勧められますね。

Age of Empires: Castle Siege(iTunes が起動します)