スタイリッシュな新世代のパックマン
モンスターを一網打尽にする派手な展開とスピード感がウリの「PAC-MAN Championship Edition」に、新バージョンが登場しました。
PAC-MAN Championship Edition DX」です。

Championship Edition(以下 CE)は、元は XBOX 360 で公開されていたゲームで、iPhone にも 2009 年に移植されていました。
前作 はスマホ初期のアプリの1つですね。

それを最新の解像度と画面サイズに対応させ、操作性も改善したのがこの作品で、ゲームシステムも一部変更されています。

3分か5分のタイムアタック、及び制限時間内でのクリアを目指す内容で、ショートゲームと言えますが、価格は 600 円
ショートゲームにこの値段はちょっと高く感じますが、グラフィックやサウンドのクオリティはふさわしいものがあります。





基本は「パックマン」です
上下左右にフリックして迷路を進み、モンスターに捕まらないようにエサ(ドット)を食べていきます。

フリック操作なのでコントロールし辛さそうですが、次に曲がる方向を先行入力しておく事が可能で、早め早めの操作を行うことでスムーズに動かすことが出来ます。
また、次に曲がる方向を早めに入力することでパックマンが「火花」を出し、曲がる時に素早くターンしてくれます。
この時、モンスターがいてもギリギリでかわしてくれたりするので、先行入力はテクニックとしても重要です。

パックマン CE はエサをすべて食べても、ステージクリアにはなりません。
左半分にあるエサをすべて食べると「フルーツ」が現れ、これを食べると右半分に新しいエサが現れます
右半分のエサを食べれば、今度は左半分にエサを出すフルーツが出てきます。
この繰り返しですね。
エサの配置とフルーツの種類はどんどん変わっていき、マップ自体が変化する事もあります。

パワーエサを取れば、おなじみの反撃タイム
モンスターがしばらく「いじけ」状態になり、この時にかみつくと高スコアを得られ、連続でかみつけばさらにスコアが上がっていきます。
エサの得点倍率も、やられずに食べ続けることでどんどんアップします。

タイムトライアルなので、逃げ回るのではなく、いかに稼ぐかが重要になります。
ゲームの進行速度がどんどんアップしていくのも特徴で、後半は高速に動くパックマンをいかにコントロールするかがポイントになります。


※連なった大量のいじけモンスターに大逆襲! 数十匹のモンスターにまとめてかぶりつけます。
ゲームスピードが上がって難しくなっていきますが、タイムトライアルなのでそれはそれで利点。



※ピンチになると集中線が現れ、ゲームがスローに。
モンスターが別方向に曲がっていくことも多いので、慎重に移動先を判断しましょう。
どうしてもダメな場合でもボムを使えば助かります。


そして今作の特徴ですが、眠っているモンスターが登場します
と言うか、最初は眠っているモンスターしか出てきません。

眠っているモンスターは近くに行くと起きて、パックマンを追尾するようになります。
もちろん触れるとやられてしまいますが、ひたすら後ろを付いて来るので、反転しない限りぶつかることはありません。

そして眠っているモンスターをどんどん起こすことで、追尾してくるモンスターの列はどんどん長くなり、ヘビのようになっていきます。
この状態を「トレイン」と呼びます。

そして大量のモンスターのトレインを作った後で、パワーエサを食べれば・・・
大反撃タイム開始、そのモンスターの列を一網打尽に出来ます。 もちろん高得点!

エサの出現パターンや眠っているモンスターの配置は「一筆書き」出来るようになっている事が多いので、それに沿って動いてくのがコツですね。

ただし時間が経つと、最初から起きているモンスターが出てきて、パックマンの邪魔をします。
ルート上にモンスターが来た場合は道を変えざるを得ないので、こうなると状況に合わせて逃げたり迂回しなければなりません。

ただ、今作はピンチになるとゲームがスローモーションになるため、挟まれたりしても落ち着いて対応することができます。
さらに「ボム」を発動し、周囲のモンスターを吹っ飛ばすことも出来ます。
またパックマンの当たり判定が小さく、ギリギリで曲がった時は大抵セーフになります

このため難易度は抑えられていて、あくまで「クリアできるかどうか」より「時間内に何点稼げるか」をメインとしている印象です。


※緑色のモンスターは眠っていて、わざと横を通ることでトレインに加わっていきます。
基本はエサのある場所を通っていきますが、トレインを作るように動くことも高得点の秘訣です。



※いくつかのスキンが用意されていて、様々な見た目に変えることが出来ます。
難易度も任意に変更可能で、「エキスパート」にすると残機がなく、ボムも減りますが、最初からスピードが速いので高得点を狙えます。


ゲームモードには「スコアアタック」の他に、モンスターに反撃した数を競う「ゴーストコンボ」と、時間内にエサとフルーツを食べ尽くす「タイムトライアル」があります。
タイムトライアルは従来のパックマンぽいですね。

ただ難点は、スコアやタイムを競うゲームなのに、フレンドの記録やランキングなどを表示してくれないため、あまり競っている感じがないこと。

これが LINE ゲームとかだと、フレンドの記録がリアルタイムに表示されたりするので「それを越えたい」という欲求が出て来たりするのですが、単にハイスコアの表示しかない。
ワールドランキングはもちろん、ローカルのランキングさえありません。

Game Center のランキングは確認できますが、わざわざ Game Center の画面を表示しないといけません。(例によって上位はチートだし)

前作はどの時間帯に、どういう方法で何点稼いだかが表示されるタイムラインがあったのですが、それもなくなっています。
スコアアタックがメインなら、もうちょっとそれを追求したくなるような演出や仕組みが欲しかったですね。


※ゲーム終了画面。 「おめでとうございます」だけじゃなぁ・・・
ワールドランキングとかが表示されれば、もっとハイスコアを狙う気にもなれるのですが・・・
なお、ちょっと解りにくいのですが、ゲームモードの選択画面は上下にスクロールします。
タイムトライアルはスクロールさせないと出て来ません。



※最終ステージは「ダークネス」。 パックマンの周囲しか迷路が見えません。
クリア条件も厳しく、ここを攻略するのが最終目標になりますね。


全体としては、かなりクオリティの高いショートゲームです。
オリジナルのパックマンしか知らない人だと、そのセンスに驚くであろうゲームですね。
普通のパックマンのように時間制限のないモードも欲しい気がしますが、それは普通のパックマンをやって下さいという事でしょうか。

600 円ではちょっと買い辛いゲームではありますが、ナムコはパックマンだけは安売りする気はないようです。(オリジナルは 840 円)
もしセールされることがあったら、狙い目のアプリでしょう。

PAC-MAN Championship Edition DX(iTunes が起動します)
パックマン(オリジナル+α。iTunes 起動)