ゾンビに制圧された巨大宇宙船の中で、改造人間の戦士が銃火器を撃ちまくりながら事態の収拾と調査を行う、高クオリティーな SF ホラー FPS が公開されています。
Dead Effect 2」です。

前作の Dead Effect もかなりクオリティの高い FPS だったのですが、今作はグラフィック、演出、強化要素など、あらゆる点でパワーアップ。
前作は全体のクオリティが高かった反面、際だった点が見られず、取り上げようと思いつつもスルーしてしまったのですが、今作はもうグラフィックだけでもトップクラスです。

しかし本体無料+課金型のゲームで、アカウント登録も必須、強制動画広告も出て来るなど気になる点も多く、F2P 化(課金型)によるデメリットも強く感じる内容です。

Dead Effect 2

Dead Effect 2

いわゆる「ゾンビシューター」の FPS です。
宇宙船内を移動しながら、どんどん出て来るゾンビやクリーチャーを銃でバリバリ撃ちまくります。
このゲームにスティックや射撃ボタンはありませんが、操作に違和感はありません。
画面左側をスライドして移動、照準は右側をスライドして動かし、タップでショット。マシンガンなら押しっぱなしで連射します。

未来が舞台のゲームですが、銃撃はリアル系で、リロードはもちろん、リコイル(反動)もあります。
連射する時は照準を微調整しながら撃たないとどんどん上にズレていき、移動しながら撃てば着弾地点がバラつきます。
もちろん弾切れもあり、ゾンビの動きも速く、銃や手榴弾を使う敵もいて、戦闘は結構ハードですね。
近接攻撃武器もあり、カタナでゾンビを一刀両断することも出来ます。

設定や見た目は Dead Space に似ていますが、ホラー感はあまり強くありません
死体がそこら中に転がってたりしますが、恐怖演出は少なく、どちらかと言うとパニックアクションです。

ステージ制のゲームで、目的地に到着すればクリアですが、途中には敵を全滅させたり、コンピューターを調べて扉を開かないと進めないシーンも出て来ます。
地形は割と複雑で、どこに進めば良いのか解らなくなる事も多いですが、画面左上の「?」ボタンを押すと目的地に目印が付き、そこへの道案内も行われます。
よって迷うことはほとんどありません。

ただ、各所にお金や銃弾が落ちていて、ロッカーの中にアイテムが入っていることもあります。
見つけるとクリア評価が高くなる「オーブ」や「ファイル」なども隠されているため、あちこち寄り道しながら進むのも良いですね。

Dead Effect 2
※スキル「ショックウェーブ」で敵を攻撃中。
連続では使えませんが、敵にダメージを与えつつ転倒させられるので便利。
ただし転倒しない大型の敵には有効ではありません。


Dead Effect 2
※司令室の様子。 周囲に宇宙が投影されていて、中央には宇宙船のホログラムがあります。 グラフィックはかなり綺麗。 
やや解りにくいのですが、中央にホログラムが出て来るようになったら、その中に入って盾のようなボタンを押すことでステージを選択することが出来ます。


このゲームの特徴の1つは豊富な強化要素です。
ゲームが進むとエンジニアから武器を購入できるようになり、アップグレードすることも可能。
武器にはプライマリ(メイン)とセカンダリ(サブ)の2つ、さらに固定装備があり、プライマリにはアサルトライフルやショットガン、セカンダリにはピストルや格闘武器などがあります。
武器の種類は豊富で、強化項目もダメージ・正確性・弾倉・リロード速度など多岐に渡ります。

加えてヘルメットやアーマーなどの防具があり、これらはステージ内でランダムに得られる場合もあります。
防具にはコモン・レギュラー・ミスティックなどのレアリティがあり、特殊効果が付いているものもあって、アイテムを集める楽しみがありますね。

さらに主人公は改造人間なので、目や手足、ボディーなどの取り替えも可能
これらも装備の1つで、上位の目なら正確性がアップ、足なら移動スピードが上がります。
コデックスと呼ばれる強化パーツを付加することも出来ます。

加えてステージクリアによってスキルポイントを獲得でき、スロー化やバリア、攻撃強化などの特殊スキル(アビリティ)を身に付けられます。

ミッションもメインストーリーだけでなく、サブミッションや、敵を全滅させるバイオハザードステージ、一定時間耐えるサバイバルステージなどがあり、それぞれ難易度も選択可能。
レベルや資金が足りない時は、これらを繰り返して稼ぐことが出来ます。

Dead Effect 2
※武器はハイテクガンから日本刀まで様々。  ただしどれも高いので、最初は既存装備のアップグレードをメインにしましょう。
ステージクリアしても銃弾は自動で補充されず、購入する必要があるので注意。
グレネードは Explosive weapons のスキルを習得しないと装備できません。


Dead Effect 2
※なんと体のパーツも変更可能。 心臓とか脳とかを取り替えられます。
ステージ中にドロップする場合もありますが、ドロップする体パーツってどんなのだ。

しかしこのゲーム、欠点も色々と目に付きます。

まず、途中でゲームを落とすと、再起動時にステージを最初からやり直しになる可能性が高いこと。
メモリの消費量が大きいのか、一度落とすとアプリが保持されていない事が多く、しかも1ステージが 10 分以上かかるのに、途中にセーブされるポイントがない。
スマホだと電話やメールなどで中断されることもあるので心配になります。

さらにバッテリー消費がハンパじゃない
高度な 3D グラフィックのゲームなので仕方ないのですが、それにしても消耗が早い。
私が今までプレイしたゲームの中では一番だと思います。

海外のゲームなので仕方ないのですが、英語なのも日本人には難点ですね。
ゲーム自体は文章が読めなくても問題ないのですが、会話シーンは結構な長文で、しかも会話の選択肢を一通り選ばないとストーリーが進まないこともあり、それは文章が読めない状態では単なる面倒でしかないです。

アカウント登録(メールとパスワードの入力)を行わないとゲームをスタートできないのも面倒な点。
ゲスト状態でもプレイ可能なのですが、データがセーブされませんのでご注意を。

そしてなんと言っても課金と広告。
スタミナやパワーアップ待ち時間はないのですが、途中でやられてチェックポイントからコンティニューする時には課金通貨が必要です。
必要な通貨量は1~5ほどで、360 円の課金で通貨は 150 貰えるので、1回課金すれば当分は心配ないのですが、逆に無課金だとやられる度に 10 分以上のステージを最初からやり直すハメになり、かなり厳しいです。
実質、1度は課金(360円)が必要なゲームだと思った方が良いですね。

さらにステージをクリアする度に、強制的に動画広告が表示されます。
しかも 30 秒のロングバージョン。
1度課金すると5秒待てばスキップ可能になるようですが、それでも5秒は待たないと行けないし、この手のゲームでステージクリアごとに動画広告が出て来るとガックリ来ます。

※広告は1度に 600 円以上の課金をすると消えるようです。

武器の購入価格も高額で、無課金だとかなり地道な資金稼ぎが必要になります。 もちろん課金専用装備もあり。
各ステージをイージーでプレイすれば当面は無課金でも進めますが、基本的にはある程度の課金を考慮してバランスが取られている印象です。

Dead Effect 2
※ステージ選択画面。 先のステージに進むには一定のレベルも必要になるので、足りない時はサバイバルなどで稼ぎましょう。
バイオハザードやサバイバルでも装備やお金はドロップします。


Dead Effect 2
※ゲーム開始時には3人の中から主人公を選択します。 左からマシンガン型、ショットガン型、カタナ型。
割と接近戦になりがちなので、威力重視のショットガンや格闘武器も結構使えます。

前作の Dead Effect は、最初は買い切りアプリだったのですが、後で本体無料+課金型に方針転換しました。
儲からなかったのか、それともコピー問題が深刻だったのか・・・
今作でアカウント登録が必須になったのも、おそらく不正対策だと思われます。

そのためか、今回は最初から儲けが出るような仕組みにされたようですが、やはり強制動画広告とかは鬱陶しいのが本音。
もちろんメーカーは収益が成り立つ形にしないといけないのは解るのですが・・・

しかし非常に高クオリティーなゲームであることは間違いありません
ある程度の課金仕様は気にならない、FPS ファンの方にはオススメです。

Dead Effect 2(iTunes が起動します)