絵ではなく、実際にペーパークラフトのミニチュアを制作し、それを撮影してゲームの舞台にしているという、ユニークなビジュアルのアドベンチャーゲームが公開されています。
「Lumino City」です。
2012 年に公開された「Lume」という作品の続編で、前作もそのミニチュア感のあるビジュアルが高く評価され、インディーズゲームの表彰で「ビジュアルアート賞」などを受賞していました。
今作もイギリスの「映画テレビ芸術アカデミー」などで表彰を受けています。
ゲームは画面をタップして移動や調査を行うポイントクリック型のアドベンチャーゲームで、日本では「脱出ゲーム系」と言った方が解りやすいでしょうか。
前作の Lume は謎やミニゲームの中に不条理なほど難しいものがあり、ゲームとしての私的な評価は高くなかったのですが、今作はそれを反省したのか、ヒントブックが用意されていて行き詰まりにくくなっています。
ボリュームの少なさも改善され、多くのシーンがありますね。
価格は 600 円で、買い切りゲームなので広告や課金はありません。
主人公は前作同様、ルミという女の子。
発明家のおじいさんを探しに行くというストーリーも同じですが、1つの家だけで進行していた前作とは違い、今回は町や公園、空中庭園など、様々なところを探し回ります。
どの場所も少し奇妙で、シュールな世界観となっています。
メッセージは日本語化されていますが、会話もちょっとヘンなものばかり。
童話というか、NHK E テレというか、そんなユニークな世界ですね。
前述したように舞台はすべてペーパークラフトで作られていて、よく見るとダンボールや厚紙を切り貼りした部分が見られます。
小物などもすごく細かく作られていて、こだわりを感じます。
実際に作ったものを撮影しているため、実物のオモチャのような質感と陰影がありますが、作られているものがカメラの家とか、巨大な水車の上のボートとか、ヘンな建物ばかりなので、これがリアルな質感と相まって、独特な雰囲気を醸し出しています。
※紙で作ったジオラマをそのままゲームの舞台としているため、不思議な質感と印象があります。
影なんかもリアルというか、「本物の陰影」です。
※ミニゲームの1つ、ギター演奏。 音に合わせてタップするというより、譜面を覚え、伴奏に合わせて実際に演奏します。
ゲームは女の子をタップで移動させ、調査や会話を行って、先に進む方法を見つけていきます。
画面の端にある矢印をタップすると隣の画面に移動。
女の子自身をタップすると所持品のメニューが現われ、アイテムをドラッグして任意の場所に使用できます。
ミニゲームやパズルが現われることもあり、その数はかなり豊富。
どれも一癖あるものばかりで、なかなか難しいのですが・・・
今作は、それらの解法が乗っている「本」を所持しています。
この本は 900 ページもあり、大半はゲームの進行とは関係ないページなのですが、どの場面のことがどのページに書かれているかは目次を見れば解ります。
それを参考にドラッグで該当のページをめくれば、パズルの答えがズバり書いてあるので、解けなくて先に進めないということは今回はないでしょう。
ただ、全ての進み方がこの本に書かれている訳ではありません。
どこに行って、どこでアイテムを使うか、そのアイテムがどこに落ちているかなど、パズル以外のヒントはこの本には書かれていません。
しかもこのゲーム、アイテムがすごく小さくて気付きにくかったりとか、タップしなければならない場所が狭くてピンポイントで押さないと反応しないとか、そういう場面が多々あります。
この辺は前作からだったのですが、今作でも変わっていません。
そのため全体としては、進み辛いゲームであることは否めません。
こういう「小さくて気付きにくい、押しにくい」といった理由で難しいってのは、ちょっと残念ですね。
もう1つの難点は、アプリの容量が 1.8 GB もあるところ。
最近は大容量のゲームが増えていて、Brothers や Dead Effect 2 も 1.8 GB 近いのですが、このゲームはパッと見そこまで派手ではない脱出ゲームなので、それでこんなに容量があるのはちょっと驚き。
ある意味「実写」なので、画面が動くシーンなどはムービーなのかもしれません。
※これがパズルやミニゲームの解法が載っている本。 画面を左右にドラッグしてめくります。
目次は日本語で書かれているのでご安心を。
上の画像はギターのミニゲームの解説ですが、挿絵とかも超細かい。
無関係のページも思わず見入ってしまうほど書き込まれていて、作り込みが凄いです。
※絶壁の住宅地のシーン。 ここは丸印の辺りをタップすると別の場所に移動できますが、パッと見では解らず、矢印などもなく、タップ範囲も狭いのですごく解り辛い。
こういうのが結構あるのがちょっと辛いところ。
※小部屋の中で人力ポンプを漕いでいるところ。 張り紙の細かさとか質感が凄いです。
昨今のアドベンチャーゲームとしては、さすがに The Room Three のクオリティーには及ばない印象ですが、しかしそこいらの脱出ゲームよりは、はるかに作り込まれたゲームです。
前作 とは比べものにならないぐらいパワーアップしてますね。
ストーリー性が乏しく、やや淡々としていますが、ヘンな世界を旅する、奇妙でほのぼの、雰囲気の良いアドベンチャーゲームです。
この系統のゲームが好きな方には、良いアプリだと思います。
・Lumino City(iTunes が起動します)
「Lumino City」です。
2012 年に公開された「Lume」という作品の続編で、前作もそのミニチュア感のあるビジュアルが高く評価され、インディーズゲームの表彰で「ビジュアルアート賞」などを受賞していました。
今作もイギリスの「映画テレビ芸術アカデミー」などで表彰を受けています。
ゲームは画面をタップして移動や調査を行うポイントクリック型のアドベンチャーゲームで、日本では「脱出ゲーム系」と言った方が解りやすいでしょうか。
前作の Lume は謎やミニゲームの中に不条理なほど難しいものがあり、ゲームとしての私的な評価は高くなかったのですが、今作はそれを反省したのか、ヒントブックが用意されていて行き詰まりにくくなっています。
ボリュームの少なさも改善され、多くのシーンがありますね。
価格は 600 円で、買い切りゲームなので広告や課金はありません。
主人公は前作同様、ルミという女の子。
発明家のおじいさんを探しに行くというストーリーも同じですが、1つの家だけで進行していた前作とは違い、今回は町や公園、空中庭園など、様々なところを探し回ります。
どの場所も少し奇妙で、シュールな世界観となっています。
メッセージは日本語化されていますが、会話もちょっとヘンなものばかり。
童話というか、NHK E テレというか、そんなユニークな世界ですね。
前述したように舞台はすべてペーパークラフトで作られていて、よく見るとダンボールや厚紙を切り貼りした部分が見られます。
小物などもすごく細かく作られていて、こだわりを感じます。
実際に作ったものを撮影しているため、実物のオモチャのような質感と陰影がありますが、作られているものがカメラの家とか、巨大な水車の上のボートとか、ヘンな建物ばかりなので、これがリアルな質感と相まって、独特な雰囲気を醸し出しています。
※紙で作ったジオラマをそのままゲームの舞台としているため、不思議な質感と印象があります。
影なんかもリアルというか、「本物の陰影」です。
※ミニゲームの1つ、ギター演奏。 音に合わせてタップするというより、譜面を覚え、伴奏に合わせて実際に演奏します。
ゲームは女の子をタップで移動させ、調査や会話を行って、先に進む方法を見つけていきます。
画面の端にある矢印をタップすると隣の画面に移動。
女の子自身をタップすると所持品のメニューが現われ、アイテムをドラッグして任意の場所に使用できます。
ミニゲームやパズルが現われることもあり、その数はかなり豊富。
どれも一癖あるものばかりで、なかなか難しいのですが・・・
今作は、それらの解法が乗っている「本」を所持しています。
この本は 900 ページもあり、大半はゲームの進行とは関係ないページなのですが、どの場面のことがどのページに書かれているかは目次を見れば解ります。
それを参考にドラッグで該当のページをめくれば、パズルの答えがズバり書いてあるので、解けなくて先に進めないということは今回はないでしょう。
ただ、全ての進み方がこの本に書かれている訳ではありません。
どこに行って、どこでアイテムを使うか、そのアイテムがどこに落ちているかなど、パズル以外のヒントはこの本には書かれていません。
しかもこのゲーム、アイテムがすごく小さくて気付きにくかったりとか、タップしなければならない場所が狭くてピンポイントで押さないと反応しないとか、そういう場面が多々あります。
この辺は前作からだったのですが、今作でも変わっていません。
そのため全体としては、進み辛いゲームであることは否めません。
こういう「小さくて気付きにくい、押しにくい」といった理由で難しいってのは、ちょっと残念ですね。
もう1つの難点は、アプリの容量が 1.8 GB もあるところ。
最近は大容量のゲームが増えていて、Brothers や Dead Effect 2 も 1.8 GB 近いのですが、このゲームはパッと見そこまで派手ではない脱出ゲームなので、それでこんなに容量があるのはちょっと驚き。
ある意味「実写」なので、画面が動くシーンなどはムービーなのかもしれません。
※これがパズルやミニゲームの解法が載っている本。 画面を左右にドラッグしてめくります。
目次は日本語で書かれているのでご安心を。
上の画像はギターのミニゲームの解説ですが、挿絵とかも超細かい。
無関係のページも思わず見入ってしまうほど書き込まれていて、作り込みが凄いです。
※絶壁の住宅地のシーン。 ここは丸印の辺りをタップすると別の場所に移動できますが、パッと見では解らず、矢印などもなく、タップ範囲も狭いのですごく解り辛い。
こういうのが結構あるのがちょっと辛いところ。
※小部屋の中で人力ポンプを漕いでいるところ。 張り紙の細かさとか質感が凄いです。
昨今のアドベンチャーゲームとしては、さすがに The Room Three のクオリティーには及ばない印象ですが、しかしそこいらの脱出ゲームよりは、はるかに作り込まれたゲームです。
前作 とは比べものにならないぐらいパワーアップしてますね。
ストーリー性が乏しく、やや淡々としていますが、ヘンな世界を旅する、奇妙でほのぼの、雰囲気の良いアドベンチャーゲームです。
この系統のゲームが好きな方には、良いアプリだと思います。
・Lumino City(iTunes が起動します)
ストアのレビューを見ると
「綺麗なだけ。 お金返してほしい」
とか、阿保なレビューが目立ってますね。
個人的にはこれだけのクオリティのビジュアルや雰囲気を600円で体験できるのなら、安いものだと思うのですが…
私は雰囲気ゲームが大好物なので、その価値観の違いでしょうか…