テニスクラブを運営し、会員を増やして規模を拡張しながら、世界大会で戦えるテニス選手を育成する、昨今のテニスブームに乗っかった開発シミュレーションゲームをカイロソフトが公開しています。
テニスクラブ物語」です。

iPhone のカイロソフトの新作アプリは久々で、7月に 大自然ものがたり が公開されていましたが、これはやや簡易的な作り。
本格的な開発ゲームとしては3月に公開された 夢おこし商店街 以来になります。
Android では新作が続々発表されていたのですが・・・ iPhone では「iOS9 のメッセージ英語化問題」が直撃、その対応に追われていたので、仕方のないところですね。

内容は施設配置型ではなく、開幕!!パドックGPサッカークラブ物語 のようなコマンド選択型の育成ゲーム
某熱血コーチの精神論が反映されているのか「メンタル」の動きが表現されていて、ちょっと時事ネタなアプリになっています。

価格は 840 円。 今までの同社のゲームより値上がりしています。
ただ完全な買い切りゲームであり、課金や広告は一切ありません。

※2016/1/4 時点で、iPhone 4s、5c、iPod touch 5 などの旧機種では落ちることがあるようです。ご注意下さい。

テニスクラブ物語

どこかで聞いたような名前のテニスプレイヤーが2人在籍するテニスクラブの経営者となり、所属選出を育てていきます。

と言ってもこのゲームは出来ることはそんなに多くなく、特に序盤は選手が練習する様子を見ていることしかできません。
ただ、練習シーンは豊富で、ドットのちびキャラがちょこまか動いているのを眺めているのは、例によって面白いですね。

所属選手は普段はコーチをしていて、お客さんにテニスを教えています。
お客さんには「満足度」と「テニスのうまさ」の2つのステータスがあり、練習中にたまに出る「!」マークをタップすることでこれらが上昇します。
どれだけ上がるかは設定したレッスンコースと、選手のコーチ能力に左右され、満足度が高まると新しいお客さんを紹介してくれたりします。

クラブには事務所や売店などの施設があり、ゲームが進めばコンビニやレストラン、温泉なども併設できるようになります。
これらを選手やお客さんが利用すると、収入と共に「経営ポイント」や「練習ポイント」を得られます。
経営ポイントはスポンサー交渉や清掃活動、敷地拡張などのクラブ運営に、練習ポイントは選手の「特訓」に使用します。

ただ、施設はそんなにたくさん建てられる訳ではないし、配置もあまり考慮しなくて構いません。
特訓や他の活動もポイントが貯まった時に行う形であり、そんなに頻繁にコマンドを入力するようなゲームではないですね。
しかしゲームの中心となる「大会への出場」は、定期的に行う必要があります。

テニスクラブ物語
※クラブに建設した施設は収入は期待できませんが、各種ポイントを得るのには必須。
また、関連スポンサーの経験値を高める効果もあり、施設でないとレベルを上げられないスポンサーもいます。
例えば右の「テレビ局」のスポンサーは最初、施設利用でしかレベルを上げられませんが、これを上げないと上位の選手雇用が出来ません。


テニスクラブ物語
※レッスンコースはクラブが昇格するか、テニス協会をスポンサーにしないと増やすことが出来ません。
右は「特訓」の模様。 特訓は特定のタイプの組合わせで行うと効果が増します。
最初に所属している2人は「パワータイプ」と「テクニックタイプ」で、これに「コーチタイプ」を合わせるとパワーが、「リーダータイプ」を合わせるとテクニックが、少し多めに上がります。
なお、レッスンコースや上位の特訓の研究には「アイデアポイント」が必要ですが、これは入手しにくいので無駄遣いしないようにしましょう。


大会に出場登録をすれば、数週間後に試合が始まります。
試合も基本的には見ているだけです。
ただ、実際にちびキャラが球を打ち合い、様々な球種が飛び交う、相応にリアルな試合が展開されるので、観戦しているだけでも楽しいものになってますね。

試合中には 通常・ラッシュ・ディフェンス・トリッキー の4つの指示を出せます。
ラッシュはスタミナを多く消費しますが攻撃的に攻め、ディフェンスは後方でラリーに持ち込みます。
トリッキーはテクニシャン向け。

この選択によって展開は明確に変わり、有利ならラッシュで攻め、無理に攻められない時や長丁場になりそうな時はディフェンスで体力を温存するといった作戦を立てられます。
とは言え、能力が明らかに足りない時は、どういう作戦にしても苦戦は免れませんが。

試合シーンでユニークなのは、増減する「メンタル」というバーグラフがあること。
勝てば上がり、負ければ下がり、大事な場面や長いラリーの末での決着だと大きく変動します。
そしてメンタルが大幅に上回ると「オーラ」が付き、能力がアップします。
直接操作できるものではありませんが、某熱源コーチみたいな感じで良いですね。

試合に勝てれば賞金を得られ、大会ポイントも上昇。
これが増えることで上位の大会が出現し、さらにクラブ昇格の条件にもなります。

さらにもっと重要なのが・・・ スポンサーのポイント。
選手にラケットやテニスウェア、バッグなどを装備させると、ステータスがアップします。
そして、例えばユニクロ・・・ ならぬ「エニクロ」のテニスウェアを着て試合に出れば、エニクロのスポンサーポイントが増加します。
それが一定値を越えるとスポンサーレベルがアップ、エニクロの新商品を購入できるようになります。

装備によるステータスの増加は大きいので、スポンサーレベルのアップも育成には欠かせません。
時には上げたいスポンサーの道具を優先して使う必要もあります。

クラブが昇格すれば、ダブルス団体戦も登場。
シングルスのうちは1人だけ育成していれば良いのですが、ダブルスになると2人、団体戦だと4人の選出を出場させなければなりません。
ただ人数が増えるほど、装備アイテムも増えるので、より多くのスポンサーのポイントを獲得することが出来ます。

テニスクラブ物語
※試合中のボールにはトップスピンなら赤、スライスなら青の軌跡が表示されます。 ドロップだとボールが分身しているような演出が。
メンタルは「きんちょう度 x ラリー数」の分だけ変動し、きんちょう度3、ラリー数10なら、3x10 で 30 動きます。
右はショップ画面。 どこのスポンサーの商品かに注目しましょう。


テニスクラブ物語
※食べ物による能力アップもバカに出来ません。 序盤は金欠なので消費アイテムを買う余裕はないのですが、お金に余裕が出来たら食べ物での能力底上げを行いましょう。
右はクラブイベントの模様。 観客数は「テニス熱」に左右されますが、これは継続的に上げないとすぐに落ちてしまうので、経営ポイントに余裕が出来たら
イベントは季節ごとに行っておきましょう。

カイロソフトのゲームの中では、比較的やれることが少ないシンプルなシステムですが、そのぶん試合などは見応えのある作りになっています。

また決して簡単な訳ではなく、強豪チームが現われてなかなか勝てず、下位のチームと試合をしながら地道に資金と経験を稼がなければならない事もあります。
相変わらず時間を忘れて没頭できるゲームですね。

価格が 840 円に値上がりしていることが難点と言えますが、最近のスマホゲームを見ると、むしろ「無料より安い」と思えますし、こうして買い切りでゲームを出し続けてくれているのは感謝したいところです。
もっとも、Android で公開した「ラーメン館 全国編」とかは無料+課金型になってたりしますが。

ともあれ、従来のカイロソフト通りの面白さなので、カイロファンの方や開発/育成 SLG が好きな方にはオススメです。

テニスクラブ物語(iTunes が起動します)