かわいい女の子のカードを手軽に集められる、萌えポチポチゲーの成功作「ガールフレンド(仮)」。
家族団らんを一瞬にして気まずい空気に変える CM で話題になり、アニメ化もされたこの作品が、スマホ用の音楽ソーシャルゲームになりました。
ガールフレンド(♪)」です。

iTunes では登録名に記号を使えないのか、「ガールフレンド(おんぷ)」という間抜けな感じの名前になっています。
Google Play では「ガールフレンド(♪)」です。

このゲームは 12/1 に公開されたのですが、公開してすぐアクセス過多と不具合が発生し、緊急メンテナンスに突入。
当初は 12/3 に再開される予定でしたが、「当初の予想を超えた修正対応が発生」しメンテナンス延長。
その後も「検証の度に不具合が発生」したため再開はズルズルと伸び、データが消えた、課金しても課金通貨をくれない、課金したら操作不能になるなど、コントとしか思えない問題を連発。

結局、再開は 12/16~17 になり、その後もイベントのためメンテナンスを実施後、すぐイベントに不具合が起きてまたメンテ、さらにメンテ中に別の不具合が見つかってメンテが延長など、ユーザーを笑いの渦に巻き込んでいます。
そんな状況を律儀に報告している公式ツイッターは こちら です。

そんなこんなで、年の瀬にやって来た「超大型ネタゲー」だった訳ですが、とりあえずサービスは再開されたし、話題作でもあるので、また何かありそうですがレビューしておきたいと思います。

ガールフレンド(♪)おんぷ

ガールフレンド(♪)おんぷ

ゲームシステムは既存の音楽ゲームと変わりません。
画面中央からマーカーが飛んできて、画面端に表示されるタップ位置と重なった時に指で押していきます。
音ゲーなのでタップするタイミングは歌や曲に合わせられています。
目で見て押すのではなく、声やリズムに合わせて押していくことが大切ですね。

画面のレイアウトは ラブライブ! スクフェス に似ています。
ただ、このゲームのタップ位置は常に表示されている訳ではなく、マーカーが出て来た後、それに対応した場所だけが表示されるようになっています。
これは背景のキャラクターを出来るだけ見せようとしているためだと思われますが、早い段階でマーカーが来る場所を把握できるため、プレイしやすさにも繋がっています。

難易度は4段階ありますが、かなりメリハリがある印象。
「カンタン」は本当に簡単ですが、「ムズカシイ」は実際に難しい譜面で、日替わり曲にある「激ムズ」は複雑な譜面が高速で飛んで来るためマジでムズいです。

また、譜面自体もトリッキーで、ボーカル中心であるためリズムを無視して声に合わせて押さなければならないシーンが多く、さらに長押しとタップの複合が多発します。
例えば「左の指で長押ししながら、右の指で連打しつつ、その途中で左の指を離す」みたいなのが普通に来ます。
デレステ(アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ)も上位の難度はそんな感じでしたが、それよりさらにトリッキー。

ただ、譜面は難しめですが、クリアの難易度は高くありません。
なぜなら、パーティーメンバーがプレイ中に強力なスキルを次々と発動させるから。

レア以上のメンバーは スコアアップ、判定を甘くする、スタミナ(HP)回復 のどれかのスキルを持っていて、特に回復が強い。
メンバーは7人+助っ人1人と多めなので発動機会も多く、これだけいれば誰かしら回復スキルを持っているので、ミスってもどんどん回復します。
無理に激ムズに挑戦してボコボコになり「もうダメだ~!」となった時でも、途中で回復しまくって終わった時には全快していた、みたいなことが起こります。

おかげで十分に手応えを感じる譜面でありつつも、初心者でもクリアしやすい形になっていて、一風変わったバランスですが、これはこれでアリだと思いますね。

ただ、気に入らないのが「ミラーボール」。
コンボを繋げていくと画面下にこれが現れ、フリックで回転させることでスコアがアップするのですが、リズムに全く無関係にスキを見て回さないと行けないので、ミスの原因になるうえにリズム感も損ねる。
無視してもいいのですが気になるし、取って付けたような感じが否めません。

ガールフレンド(♪)おんぷ
※ステージで踊っているのはメインキャラ1人だけで、サポートメンバーはスキル発動時のカットインのみ登場します。
上位の難易度に挑むなら回復系を持っているキャラを多く入れておきたいところ。


ガールフレンド(♪)おんぷ
※下部中央にあるのがミラーボール。 コンボを重ねた時のボーナスアイテムなのですが、ハッキリ言って邪魔。
忙しい時には構ってられませんが、止まってると損してる気分になります。 しかし回しに行くとたまにミスる・・・


クリアすると スコア・コンボ・クリア回数 の3つの評価に応じて報酬が貰えます。

スコアはメンバーのステータスに影響されるため、上位の難易度だとキャラのレアリティとレベルが高くないと高評価にならないのですが・・・
ただ割と判定は甘く、レアキャラをそろえていれば、たとえレベル1でも難易度「フツウ」なら S や A を取れます。
音楽ソシャゲは「高レアをそろえてレベルも上がってないとフルコンボしても低評価で報酬もショボい」みたいなことになりがちですが、さすがに後発なのでそれは出来るだけ避けているようですね。

これに以外に、経験値・アイテム・新メンバー・好感度なども入手できます。
経験値は難易度、好感度の上昇量は最大コンボ数に応じているため、キャラのステータスだけでなくプレイヤーのテクニックも重視されている印象です。

メンバーは合成でレベルアップし、同キャラ合成で進化する、一般的なソシャゲのパターンですが、このゲームのパーティーメンバーは「サポートメンバー」という事になっていて、全員メインキャラではありません。
では踊っているメインキャラは誰かというと、「センターガール」という別枠のメンバー。

センターガールは候補の中から好みの女の子を選択でき、利用できる人数はプレイヤーレベルのアップで増えていきます。
センターガールにステータスはありませんが、衣装を着せることができ、衣装のステータスがセンターガールのステータスと言えます。

一応センターガール自身にもレベル(なかよし度)があり、衣装のステータスに補正を加えられるのですが、影響は大きくなく、アップさせるにはアイテムが必要。
センターガールはあくまで「アバター」に近いものですね。

衣装はガチャやイベントで入手し、そのためガチャからはキャラクターが出る場合と衣装が出る場合があります。
衣装を変えれば見た目も変化。 ただ強力な衣装を得たら、そればっかり着ることになるので、どのキャラも顔以外は似たような感じになるのが気になりますが・・・

ガールフレンド(♪)おんぷ
※好感度の上昇値はコンボ数に応じているので、多く上げられるかは実力次第。
上の難易度ほどマーカーが多いので、ミスらずにプレイ出来るのなら難しい方がよく上がります。


ガールフレンド(♪)おんぷ
※衣装にもステータスがあり、合成で強化することも可能。
さらにスキルが付いていて、画面隅にあるボタンを押して発動させますが、音ゲープレイ中にそんなことしてられないので、普段は自動にしておきましょう。
衣装スキルの自動化はゲーム開始前に「設定を変更する」のボタンで行えます。

キャラクターや曲については好みがあると思いますが、とりあえず演奏中のステージやゲーム中の演出、キャラクターの 3D モデルなどは良く出来ていると思います。
デレステ のように複数のキャラがステージに現れる訳ではありませんが、グラフィックは見栄えがします。

9月以降、このゲームの PV(Youtube)が公開される度、地味なステージと演出がデレステと比較され、2ch 系まとめサイトなどで散々ネタにされていたのですが、実際にアプリで見るとゲームの演出とカメラワークが加わるため、そこまで見劣りする訳ではありませんでした。

まあ、このゲームはプロのアイドルがテーマではなく、一般の女子学生をテーマにしているので、そもそもコンセプトに違いがあったのだと思います。
実際に出て来たものはハデなステージで、アイドル張りに激しく歌って踊っていたので、逆に違和感がありましたが、その辺は反響を受けて調整していたりするのでしょうか?

曲はそれぞれのキャラをテーマにしたキャラクターソングという感じですが、言われているほど悪くないと思います。
作詞作曲は主にアニメの楽曲を手がけている方に発注されているようです。

ただ、キャラデザインといい曲といい雰囲気といい、とにかく「萌えゲー」なので、改めてになりますが、万人向けの音楽ゲームではないです。
音ゲーとしても楽しめる内容になっていますが、耐性がない人には辛いですね。

ただ、私は耐性はない方ですが、このゲームは割と普通に遊べています・・・
デレステあたりで耐性が付いたのかもしれませんが、全体的に「日常系」で、オープニングアニメもギャグ調、ラノベ的な感じでもないので、その辺が理由でしょうか?
まあ、このあたりは人によると思いますが・・・

ガールフレンド(♪)おんぷ
※曲はプロの方が制作されている模様。 最初から4曲あり、ゲームの進行でどんどん増えていきます。
なお、曲の属性とジャケットの色が合っていない場合があるので注意。
この曲の絵は背景が青、キャラの髪が青、服も青、それなのに曲は赤属性。 それってどうなんだ。


ガールフレンド(♪)おんぷ
※ゲームの進行でストーリーシーンが解禁されていきます。
ただ、昨今の萌えゲーには珍しく、ストーリーシーンにボイスは無し。 その分、テキスト量はかなり多め。


全体としては、十分にクオリティーの高い音楽ソーシャルゲームだと思います。
賛否両論あるゲームで、萌えゲーファンだと別の視点があるかもしれませんが、私はそこまで悪く言われるほどのアプリではない印象ですね。 ただし、あくまでアプリ自体は。
運営は・・・ さすがにヒドいと言わざるを得ない。 もう「炎上マーケティングかよ」というレベルで。

先日もクリスマスイベントの不具合で、クリスマス前の 22 日にメンテ突入という芸当をやらかしたばかり。
そのままクリスマス終了までメンテが続いていればもっと面白かったのですが、空気を読まずにイブの直前に復旧してしまいました。 残念。
しかしこんな状況ですから大詫び石バラマキ大会で、始めるには良い時期だと思います。
きっと正月もなんかやらかし、盛大にお年玉の詫び石をバラまいてくれるものと期待しております。

巷では デレステ派ガルフレ派ラブライバー の先兵達が三つ巴の争いを繰り広げているようですが、実際に天下三分の計を実現できる 映像力・音ゲー力・萌力 を持っていると思います。 運営力が致命的に足りてませんが。
果たして半年後に覇を唱えているのはどこの勢力なのでしょうか?
ともあれ私は、普通に音ゲーとして楽しめています。

ガールフレンド(おんぷ)(iTunes が起動します)