スクエニの人気アクション RPG シリーズ「聖剣伝説」。
その原点は 1991 年に発売された初代ゲームボーイ版になります。
そのゲームボーイの聖剣伝説が、約 25 年の時を超えリメイクされました。
「聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-」です。
私はこの話を聞いた時、期待と不安が入り交じりました。
初代の聖剣伝説は、2003 年にゲームボーイアドバンスで一度リメイクされています。(新約 聖剣伝説)
しかしそれはゲーム内容だけでなく、ストーリーにも改変が施されていて、その点に不満がありました。
また、キャラクターデザインが後期の聖剣に合わせた「可愛らしい」感じになっており、それは今回のリメイクでも同様。
でも初代の聖剣は「そういう感じのキャラが似合うゲームではない」ため、その部分でも不安でした。
そして何よりスマホにおいては、ソーシャルゲームとしての性質が強くなり過ぎていた 聖剣伝説 RISE of MANA や、逆に変わり映えしなさ過ぎた 聖剣伝説2 などの前例があります。
いったいどんなものが出て来るのか、フタを開けるまで手放しでは喜べなかったのですが・・・
その内容は「初代のゲームボーイ版を、今風のグラフィックとサウンドで表現したもの」でした。
ゲームシステム、画面構成、ストーリー、その全てを「3D でカラーだけど、それ以外できるだけ変えずに」残しています。
アプリを起動するとタイトルが表示されますが、その色は最初、モノクロです。
サブタイトルも「新約」とかではなく、初代が付けていた「ファイナルファンタジー外伝」のまま。
それがこのアプリを物語っていると言えますね。
価格は 1400 円。 買い切りゲームで課金はありませんが、アプリとしては高め。
しかしソシャゲになってしまった 聖剣伝説 RoM などを考えると、むしろ喜ばしいことだと思います。
画面左側をスライドして移動、ボタンで攻撃を行う見下ろし型のアクション RPG です。
グラフィックは 3D になりましたが、元のゲームが 2D だったので、ゲーム性としては 2D のまま。
操作性は良好で、動かし辛いと感じたことはありません。
主人公は最初は剣を持っていて、移動しながら攻撃を行うことで1セットの連続攻撃を繰り出せます。
ゲームが進むと斧、鎖がま、チェーンなどの武器も登場し、鎖がまは大きく振り回して周囲全体を攻撃、チェーンは遠くの敵を叩けるなど、武器によって攻撃の性質が大きく変わります。
攻撃ボタンとは別に補助ボタンと、3つのショートカットボタンが存在し、好きな武器やアイテム、魔法を割り当てられます。
武器の多くは謎解きにも使用し、斧で木を切ったり、チェーンを杭に引っかけて穴を飛び越えたりするので、ショートカットで持ち替えられるのは助かりますね。
戦闘の難易度は高くなく、基本的には敵にぶつからないように攻撃していけば OK。
敵によってはジャンプ攻撃や遠距離攻撃を行ってきますが、その頻度は少なく、テクニックで回避しなければならないような場面はボス戦以外、ほとんどありません。
また敵を倒していれば経験値が貯まってレベルアップし、どんどん強くなっていきます。
もしやられても直前からコンティニュー出来るし、どこでもセーブが可能です。
武器やアイテムの選択メニューは、聖剣伝説2 のリングコマンドを半分にしたような「ハーフリングコマンド」。
スライドで回転させることができ、この方式はスマホではリング型より使いやすくて良いですね。
※メニュー画面はこんな感じ。 右にあるのが半円のハーフリングコマンド。
スマホだと中央にあったら押し辛いので、端に寄せられています。
※チェーンを杭に引っかけて川を越えるシーン。 武器は道具にもなります。
仲間と会話すると先に進むためのヒントを貰えることも。
壁や壷を壊すマトック、扉を開くカギは多めに所持しておきましょう。
このアプリの特徴は、ゲームボーイ版の雰囲気を出来るだけ再現しようとしていること。
もちろん 3D なので、敵の動きは滑らかだし、場面によっては立体的な演出なども追加されています。
しかし、草や木が1マスごとに配置されていたり、仲間の動きが初代と同様にテキトーだったり、そうした「今の技術でここまでリメイクしたんなら、そこももっと改善できるだろう」というところが、オリジナルのままになっています。
キャラのセリフもほぼ同じ。
容量の問題だったのか、それとも FF になるはずの設定を盛り込んだからなのか、このゲームのストーリーやセリフにはやや「巻き」な部分が見られますが、そうした所もそのまま。
新約 聖剣伝説 が悪かったとは言わないけど、「初代の聖剣伝説の再現」というコンセプトを最優先しているようですね。
ただ攻撃のモーションに関しては、もうちょっと増やして欲しかったのも本音。
オリジナル通りではありますが、聖剣伝説タイプのアクション RPG は今時「白猫プロジェクト」なども出て来ているので、見劣りするのは否めません。
剣以外の武器や停止状態からの攻撃モーションにも、多彩さが欲しかった所です。
モンスターのやられモーションは妙に凝っているのですが。
※沼地の様子。 こんな風に葉っぱが「1マスごとに」配置されています。
無論、3D だからこんなに規則正しく配置する必要は、本来はありません。
でも、この配置の仕方にゲームボーイらしさというか、レトロゲームっぽさが表現されています。
※キャラクターは可愛らしい感じの、聖剣2以降のデザインを反映させたような見た目。
ただ、モノクロームであの展開だからという良さもあった気はする・・・
2頭身キャラだったので、それを今風にするとこういう感じになる気もするけど。
やはり基本的には、原作の経験者に向けたアプリだと思います。
ゲームボーイの初期に登場した FF 派生作の本格アクション RPG であり、内容的にも色々と曰く付きの、多くのプレイヤーにとって思い出深いゲーム。
原作プレイヤーにしか解らないであろう「わざとそのままにしている」こだわりポイントが見え隠れするのは、経験者にはたまらない点ですね。
個人的には、BGM が最新の音質になっているのも嬉しいところ。
このゲームの BGM は評価が高く、私も CD を持っていたのですが、ゲームボーイの音源なので当時の音質は、まあアレ。
それを美しいスマホの音色で聞くことができ、私的にはそれだけでもポイント高いです。
曲がヘンにリミックスされていないことも好印象。
ただ、オリジナルを知らない最近のスマホゲーマーにとっては「白猫プロジェクトの古いやつ」にしか見えないかも。
今のレベルで見ると、このアクションと、まるで PS1 のようなグラフィックはやや辛い。
見た目はやっているうちに慣れると思いますが、色々と「切り詰めた」内容であるのは今やっても感じます・・・
ともあれ、聖剣伝説 RoM をやり玉に挙げる訳ではありませんが、ソシャゲじゃない聖剣をスクエニがちゃんとリメイクして発売してくれたことは、ゲーマーにとって今後に期待できる話でしょう。
この勢いで初代 Saga とかもやってみたいですね。
・聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-(iPhone 版、iTunes 起動)
・聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-(Android 版、Google Play へ移動)
※Youtube 公式 PV
その原点は 1991 年に発売された初代ゲームボーイ版になります。
そのゲームボーイの聖剣伝説が、約 25 年の時を超えリメイクされました。
「聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-」です。
私はこの話を聞いた時、期待と不安が入り交じりました。
初代の聖剣伝説は、2003 年にゲームボーイアドバンスで一度リメイクされています。(新約 聖剣伝説)
しかしそれはゲーム内容だけでなく、ストーリーにも改変が施されていて、その点に不満がありました。
また、キャラクターデザインが後期の聖剣に合わせた「可愛らしい」感じになっており、それは今回のリメイクでも同様。
でも初代の聖剣は「そういう感じのキャラが似合うゲームではない」ため、その部分でも不安でした。
そして何よりスマホにおいては、ソーシャルゲームとしての性質が強くなり過ぎていた 聖剣伝説 RISE of MANA や、逆に変わり映えしなさ過ぎた 聖剣伝説2 などの前例があります。
いったいどんなものが出て来るのか、フタを開けるまで手放しでは喜べなかったのですが・・・
その内容は「初代のゲームボーイ版を、今風のグラフィックとサウンドで表現したもの」でした。
ゲームシステム、画面構成、ストーリー、その全てを「3D でカラーだけど、それ以外できるだけ変えずに」残しています。
アプリを起動するとタイトルが表示されますが、その色は最初、モノクロです。
サブタイトルも「新約」とかではなく、初代が付けていた「ファイナルファンタジー外伝」のまま。
それがこのアプリを物語っていると言えますね。
価格は 1400 円。 買い切りゲームで課金はありませんが、アプリとしては高め。
しかしソシャゲになってしまった 聖剣伝説 RoM などを考えると、むしろ喜ばしいことだと思います。
画面左側をスライドして移動、ボタンで攻撃を行う見下ろし型のアクション RPG です。
グラフィックは 3D になりましたが、元のゲームが 2D だったので、ゲーム性としては 2D のまま。
操作性は良好で、動かし辛いと感じたことはありません。
主人公は最初は剣を持っていて、移動しながら攻撃を行うことで1セットの連続攻撃を繰り出せます。
ゲームが進むと斧、鎖がま、チェーンなどの武器も登場し、鎖がまは大きく振り回して周囲全体を攻撃、チェーンは遠くの敵を叩けるなど、武器によって攻撃の性質が大きく変わります。
攻撃ボタンとは別に補助ボタンと、3つのショートカットボタンが存在し、好きな武器やアイテム、魔法を割り当てられます。
武器の多くは謎解きにも使用し、斧で木を切ったり、チェーンを杭に引っかけて穴を飛び越えたりするので、ショートカットで持ち替えられるのは助かりますね。
戦闘の難易度は高くなく、基本的には敵にぶつからないように攻撃していけば OK。
敵によってはジャンプ攻撃や遠距離攻撃を行ってきますが、その頻度は少なく、テクニックで回避しなければならないような場面はボス戦以外、ほとんどありません。
また敵を倒していれば経験値が貯まってレベルアップし、どんどん強くなっていきます。
もしやられても直前からコンティニュー出来るし、どこでもセーブが可能です。
武器やアイテムの選択メニューは、聖剣伝説2 のリングコマンドを半分にしたような「ハーフリングコマンド」。
スライドで回転させることができ、この方式はスマホではリング型より使いやすくて良いですね。
※メニュー画面はこんな感じ。 右にあるのが半円のハーフリングコマンド。
スマホだと中央にあったら押し辛いので、端に寄せられています。
※チェーンを杭に引っかけて川を越えるシーン。 武器は道具にもなります。
仲間と会話すると先に進むためのヒントを貰えることも。
壁や壷を壊すマトック、扉を開くカギは多めに所持しておきましょう。
このアプリの特徴は、ゲームボーイ版の雰囲気を出来るだけ再現しようとしていること。
もちろん 3D なので、敵の動きは滑らかだし、場面によっては立体的な演出なども追加されています。
しかし、草や木が1マスごとに配置されていたり、仲間の動きが初代と同様にテキトーだったり、そうした「今の技術でここまでリメイクしたんなら、そこももっと改善できるだろう」というところが、オリジナルのままになっています。
キャラのセリフもほぼ同じ。
容量の問題だったのか、それとも FF になるはずの設定を盛り込んだからなのか、このゲームのストーリーやセリフにはやや「巻き」な部分が見られますが、そうした所もそのまま。
新約 聖剣伝説 が悪かったとは言わないけど、「初代の聖剣伝説の再現」というコンセプトを最優先しているようですね。
ただ攻撃のモーションに関しては、もうちょっと増やして欲しかったのも本音。
オリジナル通りではありますが、聖剣伝説タイプのアクション RPG は今時「白猫プロジェクト」なども出て来ているので、見劣りするのは否めません。
剣以外の武器や停止状態からの攻撃モーションにも、多彩さが欲しかった所です。
モンスターのやられモーションは妙に凝っているのですが。
※沼地の様子。 こんな風に葉っぱが「1マスごとに」配置されています。
無論、3D だからこんなに規則正しく配置する必要は、本来はありません。
でも、この配置の仕方にゲームボーイらしさというか、レトロゲームっぽさが表現されています。
※キャラクターは可愛らしい感じの、聖剣2以降のデザインを反映させたような見た目。
ただ、モノクロームであの展開だからという良さもあった気はする・・・
2頭身キャラだったので、それを今風にするとこういう感じになる気もするけど。
やはり基本的には、原作の経験者に向けたアプリだと思います。
ゲームボーイの初期に登場した FF 派生作の本格アクション RPG であり、内容的にも色々と曰く付きの、多くのプレイヤーにとって思い出深いゲーム。
原作プレイヤーにしか解らないであろう「わざとそのままにしている」こだわりポイントが見え隠れするのは、経験者にはたまらない点ですね。
個人的には、BGM が最新の音質になっているのも嬉しいところ。
このゲームの BGM は評価が高く、私も CD を持っていたのですが、ゲームボーイの音源なので当時の音質は、まあアレ。
それを美しいスマホの音色で聞くことができ、私的にはそれだけでもポイント高いです。
曲がヘンにリミックスされていないことも好印象。
ただ、オリジナルを知らない最近のスマホゲーマーにとっては「白猫プロジェクトの古いやつ」にしか見えないかも。
今のレベルで見ると、このアクションと、まるで PS1 のようなグラフィックはやや辛い。
見た目はやっているうちに慣れると思いますが、色々と「切り詰めた」内容であるのは今やっても感じます・・・
ともあれ、聖剣伝説 RoM をやり玉に挙げる訳ではありませんが、ソシャゲじゃない聖剣をスクエニがちゃんとリメイクして発売してくれたことは、ゲーマーにとって今後に期待できる話でしょう。
この勢いで初代 Saga とかもやってみたいですね。
・聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-(iPhone 版、iTunes 起動)
・聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-(Android 版、Google Play へ移動)
※Youtube 公式 PV
1400円はちょっと割高感がありますね、日本だとしょうがないのかなぁ