簡易版シヴィライゼーション。
手軽に遊べる内容にアレンジされていながらも、しっかりした戦略と拡張、探索や開発の要素が盛り込まれた、センスの良い戦術シミュレーションゲームが公開されています。
「Super Tribes」です。
※アップデートによりアプリ名が変更されました。
現在は「The Battle of Polytopia」になっています。
本当に シヴィライゼーション 風の開発・戦争ゲームの魅力を、短時間で余すところなく楽しめる内容で、グラフィックのデザインも良く、総合的に優れたゲームです。
しかもアプリ本体は無料で、広告もスタミナもなし。
課金は新文明をアンロックするものがあるのみで、必須ではありません。
これがタダで良いのかと思ってしまうアプリです。
開発したのはスウェーデンの新興インディーズメーカーのようです。
文明はヨーロッパ風、蛮族風、アジア風、イスラム風の4種類があり、初期に習得している技術が異なります。(AI の戦略にも差がある)
ただ、見た目以外は大差ないので好みで選びましょう。
マップは四角いマスで区切られており、ランダム生成で、ゲームごとに変化します。
開始時には都市が1つと、戦士が1人配置され、他の地域は雲で覆われています。
ターン制のゲームで、まずは戦士で周辺を探索し、雲で隠されている地域を明らかにしなければなりません。
この辺は シヴィライゼーション と同じですね。
探索していると集落が見つかることがあります。
そこに戦士を派遣して Capture(確保)を選択すると、自国の都市に変化します。
つまり都市は集落を見つけないと増やすことが出来ません。
都市をタップすると戦士を追加生産できるので、早めに増やして敵よりも多くの集落を見つけたいところ。
右下のチェックマークのボタンを押すとターンが終了し、都市の規模と数に応じて「★」を得られます。
これは資金に相当するもので、この★を消費して開発・生産・研究を行います。
まずは都市を大きくすることが必要。
そのためには都市の周囲にある果物や動物、魚などを回収する必要があります。
Hunting(狩猟)の技術を習得し、動物のいるマスをタップすると、★を使ってその動物を取ることが出来ます。
取った動物は消えますが、都市に付いている開発メーターが1マス分アップ。
最初は2マスで最大なので、動物を2つ取れば都市レベルが上がります。
これによりターンごとの★の増加量が増え、さらにレベルアップボーナスも獲得できます。
ボーナスはレベルごとに異なるものが用意されていて、最初は★の増加量をさらに1つ増やすか、探検家を派遣して広範囲を探索するかの二択。
レベル3になった時はその場で★5を貰うか、都市に城壁を築いて防御力をアップさせるかになります。
技術は右上にあるビーカーのボタンを押せば、★を消費して研究可能。
鉱山を取るには登山が必要など、前提となる技術がありますが、そんなに複雑ではありません。
※開始直後はこんな感じで、ほとんど見えていない状態。
アジア型文明は最初から登山を持っていて、山に登ると2マス先を確認できるので、初期探索で若干有利です。
※ある程度拡大してきたところ。 都市もビル群みたいになってます。
ただ、他の文明の黄色い国境線が見えています・・・ 早くも戦いの予感。
不用意に相手領土に踏み込むとすぐ襲ってくるので注意。
※技術研究ツリー。 複雑ではないので見れば解るはず。
剣兵は鉱山、盾兵は果物、弓兵は狩りの先にあるので、その辺も考慮しましょう。
探索を進めていると、そのうち他の文明と遭遇します。
初遭遇時には新技術を1つ獲得できます。
一応「敵対度」みたいなものがあるようで、こちらから手を出さない限り、当面は攻撃して来ません。
しかし土地が減って来たり、国境が接するようになると、やはり襲いかかって来ます。
いずれにせよ短期決戦のゲームですから、ライバルとは嫌でも戦うことになります。
戦争になったらユニットをどんどん生産して派遣しなければなりませんが、都市ごとに管理できるユニットの上限が決められていて、開発メーターが3マス分なら3つが限界。
メーターは都市規模が大きくなれば増えるので、都市を増やして拡大することが総兵力の増加にも繋がります。
ユニットの種類は研究で増えていき、最初は戦士や騎兵だけですが、いずれ弓兵や盾兵が登場し、そのうちカタパルトや剣士も使えるようになるでしょう。
また、港を作って船出させれば、海上から軍船での射撃も行えます。
ユニットはほぼ消耗品で、HP はありますが、大抵は2~3回の戦闘で破壊されてしまいます。
回復には時間がかかるので、どんどん突っ込ませ、やられる端から作る戦い方になりますね。
ただ、1つだけやたら高い攻撃力と耐久力を持つ強力なユニットが存在します。それは「巨人」。
都市を拡大させてレベルを5まで上げると、レベルアップボーナスで「スーパーユニット」を選択でき、都市に「Giant」が登場します。
動きが鈍く移動後の攻撃はできませんが、ひとたび進撃させれば敵兵団を蹂躙し、城塞都市も陥落させることが出来ます。
さすがに集中攻撃を受けると厳しいし、相手も出してくるので「出せば勝ち」という程ではありませんが、攻撃の要になるユニットで、これを出すためにも都市の拡張は継続する必要があります。
ゲームは 30 ターンで終了。 必ずしも天下統一までやる訳ではありません。
各文明には「スコア」があり、これがもっとも高かった人が勝利です。
基本的には優勢で、規模の大きな文明が勝つ訳ですが、神殿の建設や、条件を満たすことで作れるモニュメントの設置でもスコアを稼げるので、一応「文化勝利」みたいなものも可能になっています。
※現在は他の勢力を全滅させるまでプレイする「DOMINATION」モードも追加されています。
※ユニットの生産画面。 どれを主力にすべきかは状況や文明によります。
移動後に攻撃できないユニットもいるので注意。
※レベルが5以上になるごとにスーパーユニットの巨人を進撃させられます。
周囲に残っている資源を確認し、都市レベルを上げられるかどうか計算しましょう。
※戦いが佳境に入っているシーン。 残り7ターンなのでいよいよ大詰め。
反撃は敵が生き残っている場合のみ受けるので、敵を倒せれば攻撃側はノーダメージです。
数ある シヴィライゼーション の亜種の中でも、かなり良く出来たゲームです。
スマホに適したアレンジが成されていて、文明の興隆と戦争を本当に手軽に楽しめます。
プレイするごとに展開が変わり、難易度も4段階用意されているので、繰り返し遊ぶことが出来ますね。
しいて難点を言えばメッセージが英語なことですが、高い英語力がなくても大丈夫です。
驚くのはこれが無料で、広告もスタミナもないことでしょう。
課金文明も 120 円で、もうちょっと利益を考慮しても・・・ と思ってしまいます。
まあ、うっとうしい強制動画広告とか付いても困りますが・・・
※現在は課金文明がかなり増えています。ただ、基本部分は無料のままです。
ともあれ、シヴィライゼーションや戦略シミュレーションが好きな方には、文句なくお勧めのゲームです。
・The Battle of Polytopia(iTunes が起動します)
※Youtube 公式 PV
【 ちょこっと攻略 】
各技術の詳細を掲載しておくので、プレイされる方は参考にして下さい。
●Climbing:登山:山に登れるようになる。山は2マス先まで見通せる。
・Mining:鉱山:鉱石のある山に鉱山を作って都市人口+2。
・Smithery:鍛冶:剣士を生産できる。鉱山の横に鍛冶屋を作れ、周辺8マスの鉱山の数だけ都市人口が増加。鍛冶屋は都市ごとに1つのみ。
・Meditation:瞑想:山に寺院を作ってスコアを上げられる。山での防戦時の戦力アップ。
●Organization:果実採集:果物を取って都市人口+1。
・Faming:農場:草のある土地に農場を作って都市人口+2。
・Construction:建設:農場の横に風車を作れ、周辺8マスの農場の数だけ都市人口が増加。風車は都市ごとに1つのみ。
・Shields:盾:盾兵を生産可能(防御に強いが移動攻撃不可)。
●Fishing:漁業:魚を取って都市人口+1。
・Sailing:帆走:領土内の海に港を作ってユニットを海上移動させられる。ただし浅瀬のみ。港は都市の人口+2。
・Navigation:航海:船が深海上も移動できるようになる。攻撃力と移動力も上がる。
・Aquatism:海洋信仰:海洋神殿を作ってスコアを上げられる。
●Hunting:狩猟:動物を取って都市人口+1。
・Forestry:林業:森に木こり小屋を作って都市人口+1。森を伐採して★2にすることも出来る。
・Mathematics:数学:カタパルトを生産可能(射程3で強力だが移動攻撃不可)。木こり小屋の横に製材所を作れ、周辺8マスの木こり小屋の数だけ都市人口が増加。製材所は都市ごとに1つのみ。
・Archery:弓術:弓兵を生産可能(射程2)。森での防戦時の戦力アップ。
・Spiritualism:霊性:森に寺院を作ってスコアを上げられる。土地に森を作れる。
●Riding:騎乗:騎兵を生産可能(移動力2、防御弱め)。
・Roads:道路:山と海以外に道を作れる。首都と都市を繋げると双方の人口+1。海上は港があれば繋がる。道の上は移動力が上がる。
・Free Spirit:自由主義:平地に神殿を作ってスコアを上げられる。
・Chivalry:騎士道:騎士を生産可能(移動力3、攻撃力が高い、防御は普通)。
Civはちょっとヘビーそうでやったことない、という人にもオススメできそうです。
最近は優良なのに無料なアプリを見つけると、「マネタイズどうしてるんだろう」と考えるようになってしまいましたが。
iPhone黎明期には、ハイセンスで面白い無料ゲームがたくさんあったんですよね…
自分も毒されているのかなと感じました。