もしファミコン時代に Grand Theft Auto があったら・・・?
盗んだ車で暴走し、町中で銃を乱射して好き放題暴れまくれる、オープンワールドのクライム(犯罪)ゲームを 8bit のグラフィックとサウンドで再現した、パロディー満載のアプリが iOS で登場しています。
Retro City Rampage DX」です。

このゲームは 2012 年に、パソコン(Steam)と XBOX360 で公開が始まりました。
その後 PS3/4/Vita や Wii、3DS などでも配信されたのですが、当初は日本では未発売
今回 iOS に移植されたのは、それを 2014 年にマイナーチェンジした DX 版です。

内容はまさに「ファミコン風 GTA」なのですが、様々なゲームや映画のパロディーシーンが盛り込まれており、とんでもなく趣味全開、かつトコトンまで作り込まれた内容です。
発売元は Vblank Entertainment というカナダのメーカーですが、実際には1人の開発者がシステム・グラフィック・サウンドまで全部作っているそうで、もう「個人制作ゲームの極み」ですね。

価格は 600 円。買い切りゲームなので課金や広告などは一切ありません。

Retro City Rampage DX

Retro City Rampage DX

見下ろし視点のアクションゲームで、スティックで移動し、ボタンで攻撃とジャンプ。
ジャンプがあるのが特徴的で、障害物を飛び越えるのはもちろん、銃弾を回避したり、敵を踏み付けてダメージを与えるのに使えます。

また状況に合わせてボタンが追加され、車の近くに行くと乗り込むボタンが、障害物の近くにいれば身を隠すボタンが、人の近くにいれば担ぎ上げるボタンが現れます。
走っている車も無理やり盗むことができ、そのまま暴走して歩行者をひきまくったり、他の車にぶつけまくるなど、好き放題が可能
スコアがあり、連続でひきまくるとコンボボーナスまで入ります。

車の操作はスティックタイプと旋回ボタンタイプの2つを選べますが、スティックタイプがオススメ
旋回ボタンの方が動きはリアルですが、スティックの方がクルクルと機敏に動かすことができ、車を自在に操って暴れまくることが出来ます。

無論、好き放題やっていると警察が来て攻撃してきます
ただ、このゲームは車両の耐久力が高く、警察が来てもすぐピンチに陥ることはありません。
撃退しているとたまに手配軽減バッジを落とし、それで解除することも出来ます。 よって無理に逃げなくても大丈夫。
またミッションの目的地に行けば、自動的に解除されます。

それに普通に車で走っているだけでも他の車や歩行者にぶつかりがちで、警察もそこら中にいてすぐ現行犯になるため、慎重に行動しないと警察に手配されずに進むのは難しいですね。

ストーリーは「おバカ」というか、突拍子もなくてパロディー満載。
最初は GTA 系らしく強盗集団に加わって銀行を襲撃するのですが、逃走中にいきなりタイムマシンが降ってきて別の場所にワープ。
そこにいきなりデロリアンっぽい車に乗ったドクみたいな博士が現れ、その後もメタルギアやらゼルダやらバットマンやら、あらゆるゲームや映画などのパロディーが続々登場

効果音がロックマンぽいとか、スロットの絵がマリオ3っぽいとか、小さなゲームネタもそこら中に盛り込まれていて、よほどのゲーマーでないとそれらをすべてを把握することは出来ないでしょう。
カラーをゲームボーイや古いゲーム機、グリーンディスプレイ風にしたり、ゲーセンのゲーム内ゲームにバーチャルボーイっぽいものがあったり、この辺もゲーム好きの作者の趣味全開で、思い付くものは何でも盛り込んだ印象です。

Retro City Rampage DX
※序盤の銀行強盗のシーン。 粗いドットでありながら、細かいところまでしっかり打ち込んでいるグラフィック。
この辺まではまあ、GTA 系のゲームだなぁと思えるのですが・・・


Retro City Rampage DX
※いきなり唐突に降ってくる、古いゲーム機とブラウン管モニターを組み合わせたタイムマシン。
操作盤が十字キーとボタン2つなのはお約束。


Retro City Rampage DX
※そしてお使いに行った先に軍曹みたいな男がいて、隠れながら軍隊のトラックに潜り込み、敵基地に潜入するよう言われる。 それなんてメタルギア?
さらに脱出時にはワイヤーで移動する軍服姿の男に追われる。 それなんてヒットラーの復活?


Retro City Rampage DX
※そして出てくる任天堂の黒歴史、バーチャルボーイ・・・ みたいなやつ。
無駄に赤青の 3D メガネを使った立体視に対応しています。


町中には武器屋、床屋、帽子屋、メガネ屋、車両改造屋、飲食店などの様々な店があり、コーヒースタンドでコーヒーを飲んでダッシュできるなどの特殊なパワーアップも。
車両もニトロ装備のスポーツカーから自転車まで豊富です。

基本的には町中にある「メインミッション」や「サブミッション」を達成していけば良いのですが、各所に「チャレンジ」を行えるマークも点在しています。
これは「ロケットランチャーを乱射して車を破壊しまくる」「飛行スーツで通行人を踏みまくる」「戦車で無差別に暴れまくる」などの行為のスコアを競うもの。

1分ほどで終わる短いモードで、特に報酬金などはありませんが、高評価を取れればメダルをゲットできます。
ストーリー中で行うミニゲームも豊富で、たまにボス戦もあり

ミニゲームやボス戦は結構手強いものが多いですが、何度もミスっていると「相手の攻撃をジャンプでかわそう」「距離を取ってドラム缶を投げよう」みたいなことが書かれたアドバイスコーナーが出て来ます。
英文ですが、そんなに難しい英語ではないので参考になるはず。

ただ、会話シーンやストーリーシーンの英語は長文なので、さすがに日本人だと理解し辛いです。
正直、ストーリーの細かい部分はよく解らず、海外のゲームだから仕方ないのですが、そこは難点と言えますね。
まあ、絵や演出で大雑把に解るし、どうせロクなストーリーじゃないので問題はないと思います。(ぉぃ

Retro City Rampage DX
※マップの一部。 色々な施設があるのが解りますね。
これで全体マップの半分ほどで、さすがに 本家 GTA ほど広くはないですが、多様な地形や施設があります。


Retro City Rampage DX
※ミニゲームの1つ、自転車に乗って家のポストに雑誌を投げ込んでいくお仕事。 それなんてペーパーボーイ?
他にもダンボールに隠れながら進むシーン、ワニの上でロープでぶらぶらするシーンなど、解る人には解るが、解らない人にはサッパリ解らないシーンが満載。
ガレージっぽいところで2人が新しいコンピューターと OS を作ってるシーンも。


Retro City Rampage DX
※オープニングの一場面。 飛んで来た鳥が撃ち落とされ、監視の頭に当たって犬が笑うシーン。
これの元ネタが解ったら少なくとも 30 才以上。 こうした大小の演出が豊富にあります。


ファミコンの時代、数々のゲームを目を輝かせてプレイしていた子供が、大人になって昔を懐かしみながら、自分がやりたかったゲームを全力で作った作品という印象です。
個人作成だからこその趣味と作り込みで、たぶん作ること自体を楽しんでいたんだろうなと思いますね。
こういうことを言うのも何ですが、上司の指示で嫌々仕様書通りのプログラムを組まされて出来たソシャゲとかとは、根本的に違うものを感じます。

まあファミコン風のゲームで、ネタも ’80 年代中心ですから、10~20 代がやって楽しいかどうかは疑問
少なくとも元ネタはサッパリ解らないでしょう。
ただゲーム自体は軽快に遊べるアクションゲームなので、見た目の古さを許容できる人なら、年齢を問わず楽しめると思います。

それでもクライムゲームだし、ロードローラーで歩道を爆走したりも出来るので、人には勧め辛いかな・・・
でもこの画面なので犯罪感は薄いし、悪ノリ感も良さなので、私的にはお勧めしたいゲームです。

Retro City Rampage DX(iPhone 版、iTunes 起動)

Retro City Rampage DX(PC 版、Steam へ移動)

※Youtube 公式 PV