列車の線路を指でなぞって作り出していく、タッチパネルならではのアクションゲームが公開されています。
Train Conductor World: European Railway」です。

列車の行き先をコントロールするゲームはスマホには昔からたくさんありました。
その多くは線路のポイント(分岐)を切り替えたり、線路の付いたパネルを動かすものがほとんどでしたが・・・
このゲームには、分岐やパネルは出て来ません。

なぞった方向に線路が新たに作られるシステムで、どんな角度の線路でも瞬時に生み出せます。
これがタッチパネルの直感的な操作に非常にマッチしていて、スピード感もあり、やっていて楽しいゲームに仕上がっています。

ただ残念なのは「本体無料のアプリ」であり、スタミナ制ではありませんが、先に進むには長い時間をかけるか、同じステージを繰り返してコインを貯めるか、課金する必要があります。
ゲーム自体はハイテンポなのですが、全体の進行は遅いという、なんとも微妙な作りです。
間違いなくゲームは面白いんですけどね・・・ ゲームはね・・・

なお、舞台はヨーロッパですが、開発したのはオーストラリアのメーカーです。

Train Conductor World European Railway

Train Conductor World European Railway

最初のステージは横に3本の線路が延びています。
ゲームが始まると左右から列車が走ってくるのですが、青い列車は一番上の青い標識のある線路に、赤は真ん中に、黄色は下の線路に移動させなければなりません。

青い列車が一番上以外の線路から出て来た時は、線路を新たに作り出して上に誘導します。
誘導の方法は簡単で、青い列車を上の線路にドラッグするだけ
すると指を動かした方向に新しい線路が現れ、列車がそこを走っていきます。

列車はどんどん出て来るので、休みなく正しい線路に誘導していかなければなりません。
もしぶつかりそうになった時は、タップで急停車させることが出来ます
ただし停車させると積んでいる「★」が消滅し、クリア後のスコアが減少するので、出来るだけ停めずに走らせた方が評価は高くなります。
また、停車させたまま一定時間が経つとしびれを切らして勝手に走り出してしまうので、停めておいたらずっと安全という訳ではありません。

時間制のゲームで、1ステージは1分で終了
ただし列車がぶつかってしまうとミスになり、その時点で終わってしまいます。
違う出口に列車が入ってもミスにはなりませんが、その分のスコアは加算されません。

Train Conductor World European Railway
※川を越えるステージ。 鉄橋もなぞるだけで瞬時に完成。 列車を次々とさばいていくのが楽しいです。
水面に列車の姿が映っているなど、グラフィックも綺麗。
バルーンを取るとコインが多く増えるので、あえて寄り道させたり、バルーン優先で違う出口に向かわせてしまうのもアリ。


Train Conductor World European Railway
※凱旋門の周囲に環状線のある、一風変わったレイアウトのステージ。
中央の線路で一回転させ、進入してきた方向に戻らせても色が合っていれば OK です。
ただ時間制のゲームなので、出来るだけ早く出口に向かわせないとタイムロスになり、スコアは下がります。


通常、どの列車もコンテナを1つ運んでいて、正しく誘導したコンテナの数だけステージクリア後にコインが増えます
このコインが一定量貯まると、線路の描かれたタイルを1枚貰えます。

ステージ選択画面はマス目で区切られたヨーロッパのマップになっており、ここに線路のタイルを並べて都市同士を繋げると、新しいステージをプレイ出来るようになります。
最初のステージは線路が3本ですが、中には4本のステージや、出口は2つなのに進入路が4本あって渋滞しやすいステージなども登場。
一定時間ごとにコインを生み出す都市も存在します。

ただ難点は、このタイルの入手が大変なこと。
タイルを集めるほど次のタイルの入手に必要なコインが増えていき、そのうち 150 枚とか 200 枚とかになります。
1ステージで入手できるコインの量は 15 枚前後なので、つまり 10 回はプレイしないと得られない。
そしてタイルを得ても、それを何枚も並べないと次の都市に繋がらないため、ゲームが面白くてもさすがにしんどく、そのうち飽きてしまいます。

加えてタイルには横向きや縦向き、カーブ型など様々な形があって、必要な形のタイルが手に入らないと都市同士を繋げられません。
しかしどれになるかはランダム
なので、欲しいものが出ないことも。
加えて森を越えるには鉄のタイルが必要で、これは滅多に入手できず、合成でも手に入りますが木のタイルが5枚も必要。 ますますしんどい。

前述したように時間経過でコインを生み出す都市があり、一定時間ごとに多めのコインを貰えるイベントも発生するので、毎日少しずつ進めていくようにすれば、そこまで無数にプレイしなくてもタイルは集められるのですが・・・
それでもまあ、ラクではないです。

ともあれ、一気に集中して遊ぶようなゲームではないと思った方が良いでしょうね。

Train Conductor World European Railway
※マップ画面。 タイルは置いても後で回収し、置き直すことが可能。
しかし回転はさせられないので、横に伸ばしたいなら横向きのタイルが絶対に必要です。


Train Conductor World European Railway
※課金型ですから、タイルは課金購入も可能。 ただし内容や得られるタイルの枚数を考えると割高感は否めない。
森を越えられる鉄のタイルはもっと高額で、買える枚数も少なめです。

私的には、非常に惜しいゲームという印象です。
ゲーム自体は面白いし、クオリティも高い。 列車は 3D で描かれていて滑らかに動くし、1ゲーム1分だからサクサク遊べ、線路を自在に引けるのも新しいです。
もしこれが買い切りゲームで、もっと手軽に上位のステージまで遊べる内容であれば、おそらく iPhone の「名作」の1つに数えられたことでしょう。

しかし課金型にしてしまったがために、そうではなくなっている・・・
今さら「本体無料の課金型ゲーム」なだけで非難したりはしませんが、このゲームにこの方式はマッチしていない。
金額や待ち時間のバランスも悪い。


正直、無課金ではやってられず、コイン2倍の課金もなく、課金したところで都市1つを繋げられるかどうかのタイルしか手に入らない。
後半の都市は高額なタイルが必要になるのでいくらかかるのか予想も出来ません。
プレイがうまければ一気に稼げるとか、早期に先に進めるとか、そういう訳でもない・・・

まあ、すごくじっくりプレイしていける人なら、何度も言うようにゲーム自体は面白いので悪くないかも。
本体は無料ですから、試す価値のあるアプリではありますね。
少なくとも初見は文句なく楽しめます

Train Conductor World: European Railway(iTunes が起動します)

※Youtube 公式 PV