ゲームセンターがゲームのセンターであったのも今は昔・・・
現在は一部の格闘ゲーム以外、プリクラと UFO キャッチャーとメダルゲームと大型筐体が占めている、アミューズメントパークへと変化しています。
そんなご時世に「ゲームセンターを」運営する経営シミュレーションゲームが、カイロソフトより公開されました。
ゲームセンター倶楽部」です。

先日の 大海賊クエスト島 のレビューで「カイロソフトの iPhone アプリはじっくりやるヒマがない程の勢いで連発されています」と書きましたが、その矢先にまたもや新作公開。
しかも今回は「箱庭シティ鉄道」と合わせ、2本同時発売!
ほんとやるヒマがないレベル。 自分はまだ大海賊やっていたんですが・・・w

ともあれ、まずはゲームセンターの方から紹介したいと思います。
ガラケーでは 2012 年に公開されていたゲームですが、スマホでは iPhone / Android 共に今月出たばかり。
冒頭でも述べたようにゲームが脇役になった昨今のアミューズメント施設ではなく、対戦格闘ゲームが全盛期の頃の、ちょっと昔のゲームセンターを舞台としています。

今回は本体無料+課金型ではなく、定価 720 円の買い切りアプリ
よってスタミナやガチャ、広告や課金要素はありません。

ゲームセンター倶楽部

店舗の中に自由にゲーム機や設備を配置できる、施設配置型の経営 SLG です。
ただ、経営だけでなく「お客さんを成長させる」ことも重要になっています。
また、対戦格闘を模したミニゲームで勝ち進むことも必要です。

施設配置型ですが、ゲーム機や施設を配置できる場所は決められていて、最初はその数も少なめ。
よって初期に経営面で出来ることは少ないです。
まずは「ゲーム大会」に出場し、優勝して知名度を上げ、人気と新規客を増やさなければなりません。

大会は「ストリートファイターⅡ」・・・ ではなく「ストーリーファイヤーⅡ」というゲームで行われます。
移動やジャンプは自動ですが、画面下にあるボタンで「弱攻撃」「強攻撃」「ガード」を行うことができ、これで実際にライバルと戦って倒します。
ちゃんとガードも必要で、連打しすぎるとスタミナが尽きてピヨるなど相応に格ゲーらしくなっており、テキトーにやったのでは勝てません。

出場する選手はゲーセンの店員かお客さん。
大会経験値だけでなく、普段のプレイや交流会で上がるゲーム能力も攻撃力に影響するため、キャラの育成も必要になります。
また「ハイスコアチャレンジ」に参加し、好成績を出すと売上げがアップしますが、クリアするにはそのジャンルが得意なお客さんが3人必要で、そのためにも交流会は開催しなければなりません。

交流会の実施には少しずつ貯まっていく「満足ポイント」が必要で、特定のジャンルが得意なお客さんを狙って作ることが出来ます。
交流会によって店員やお客さんが「仲良し」になると、新しいゲーム機や設備も紹介して貰えます。

ゲームセンター倶楽部
※対戦中は左上に表示されている小さなスタミナゲージに注目。 攻撃したりガードするとこれが減少していき、なくなるとピヨるので、尽きないように戦う必要があります。
攻撃は弱攻撃×3の後に強攻撃すると 小→中→大→必殺 の4コンボが繋がります。 ただしスタミナに注意。
相手にオーラが付いた時はガードに徹した方が無難。
キャラによっても攻略は代わり、ロボット型のキャラは攻撃も耐久も高いですが、スタミナがすぐ尽きます。4コンボとか無理。


ゲームセンター倶楽部
※左は交流会の準備画面。 店員のゲーム能力はこの交流会を使わないと上げられません。
ゲームをパズルやクイズにすると頭脳が、メダル系にすると運がアップ。
また「仲良し」を作るのにも必要なので、友達0人の人は優先して含めましょう。
右はハイスコアチャレンジ。 開始前に成功するかどうかの目安が表示されるので、確認してから挑戦を。


お客さんはプレイしたゲームの難易度に応じて経験値を獲得し、レベルが上がればお金をたくさん使ってくれるようになります。
そして収入や店の人気が一定値を越えるとお店のランクがアップ。
ゲームの大きな目標は、このランクが5つ星になることですね。

そしてランクが上がると店舗を拡大でき、機器の設置スペースが増えます。
最初は狭いので、経営 SLG 的には1段階目の拡張が行われてからがようやくスタートです。

今作にはカイロの施設配置型ゲームによくある「施設相性」があり、特定のゲームや設備を固めておくと「専門コーナー」が発生して魅力や収入がアップします。
そして今作は、これを駆使しないとランクアップに必要な収入の確保は困難。
店舗内に存在する専門コーナーの数がランクアップの条件になっている場合もあります。

施設を配置できる場所は、いくつかの「固まり」になっています。
そのひと固まりの中に特定の施設が入っていれば専門コーナーが成立します。
今回は距離は関係ありません。
そして専門コーナーの効果は、その成立に必要な機器だけでなく、その固まりの中に入っているもの全ての機器に適用されます。

配置次第では複数の専門効果を重複できるので、ゲームの魅力と売上げは大きく伸びます。
ただ、2x4 の大きな固まりもあれば、1x3 しかない小さな固まりもあり、専門コーナーに必要な組合わせも多様。
店舗が広くなってゲームの種類が増えるほど、どういう配置にするかパズル的に悩むことになります。
そして、それが面白さでもありますね。

ランクが2に達するとゲーム開発も行えるようになり、店員の能力とアイテム次第でステータスの高いゲームを新たに作り出すことができます。
またアイテムは UFO キャッチャーの景品にすることができ、プレイ価格が変化、ゲットしたお客さんの能力も高められます。
なお、今作はアイテムを直接ゲーム機や店員に使用することは出来ません。

ゲームの難易度やクレーンの強さは自由に設定できるので、お客さんの経験値を高め、アイテムの減少を抑え、回転率も良くしたいなら難易度を上げ、逆に満足ポイントの入手やアイテムによる能力アップを優先するなら、難易度を低くするのが良いでしょう。

ゲームセンター倶楽部
※左は開始直後の配置の一例。 最初から設置できるアクションゲーム・シューティングゲーム・格闘ゲームを1つの固まりにまとめると専門コーナーが発生しますが、3つを置けるスペースは1つしかない。
最初からアクションゲームが1つ配置されていますが、そこは2マス分のスペースしかなく専門コーナーが作れないので注意。
専門コーナーが成立するなら、配置時にカーソルを合わせただけで「!」マークが出るので、それを見逃さないように。


ゲームセンター倶楽部
※左はゲーム開発画面。 アイテム使用時にピカピカした枠線があるものを選ぶとボーナスが付くようですが、ステータスアップ効果の高いものを優先した方が良いです。
ただ、効果の高いものを選ぶには開発ポイントの蓄積が必要。
開発用にゲーム能力と頭脳を上げた店員も用意しておきたいところ。
右はお客さんがクレーンゲームをやっているシーン。 序盤の金欠の頃は景品を取られると痛いので、思わずミスれミスれと思ってしまう。
ゲーセン店長の心情を察することが出来るゲームですw


専門コーナーの数はガラケー版より増やされているようで、現時点(3/30)では、まだネット上では確認できないものが多いですね。
一方で、ショップで専門コーナーの情報を得られたり、配置時に新たな専門コーナーの発生をマークで判別できるなど、組合わせを探しやすくなっています。

ですからこのゲームはヘタに Wiki などを見ず、自分で模索しながらやった方が楽しめる気がします。
格闘ミニゲームはプレイヤー自身のテクニックが必要なので、ここは修練するしかないですね。
とはいえボタン操作だけなので、格ゲーが苦手な人でも大丈夫です。

内容としては、格ゲーシーンが特殊ですが、他はいつものカイロの経営 SLG と言えるでしょう。
経営 SLG が好きな方や、カイロソフトのファンの方なら、いつも通りに没頭して楽しめるゲームです。

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