※スキルやボス、イベントの和訳は こちら を。
一筆書きパズルと RPG を融合させた、スマホ初期の名作「Dungeon Raid」。
見た目は地味ながら高度な戦略性と思考性を持つ作品で、その後のスマホゲームに大きな影響を及ぼしました。
その Dungeon Raid の作者さんが、約5年ぶりに新作を公開しています。
「I Keep Having This Dream」です。
待ち望まれていた Dungeon Raid の流れを汲む作品で、世界的に注目されていたのですが・・・
発売後は、あまり話題になっていません。
それもそのはず、前にも増して地味、おまけにシステムが複雑、楽しさを理解できるまで時間がかかり過ぎる・・・
加えて今回は「夢の世界」がテーマのため、用語や登場するモンスターに心理的なものが多く、剣と魔法がテーマだった前作より解り辛い。
独特な雰囲気はあるのですが、解説文も英語ですから、日本人だと敵やスキルの詳細はもちろん、その雰囲気を察することさえ難しいです。
理解できれば楽しめるゲームで、Dungeon Raid っぽさも感じられるのですが、かなり人を選ぶゲームですね・・・
価格は 240 円。 買い切りゲームなので課金や広告は一切ありません。
道の描かれたタイルを1つずつ置いていき、ダンジョンを「作りながら」進んでいくゲームです。
画面下に手札となる5つのタイルがあり、このうちの1つを道が繋がるように設置していきます。
向きは自由に回転させられ、置くと主人公がその上に移動。 手札はすぐに補充されます。
タイルには道と一緒に 緑のイガイガ、ハート、盾 が描かれていて、それぞれ アタック、ヘルス、ディフェンス がアップします。
歯車マークのタイルもありますが、これは地面に歯車が描かれているところに設置しなければ効果がありません。
歯車(コントロール)は 10 個貯まると上位の装備を入手できます。
モンスターの描かれているタイルもあり、このゲームのモンスターは Snag(障害)と呼ばれます。
設置すると戦闘となり、互いの アタック・ヘルス・ディフェンス が減少、ヘルスが0になった方は敗北します。
戦闘によってアタックとディフェンスが減るのが特徴で、よって戦闘後はこれらを回復させないと、次の戦いで苦戦します。
Snag は自分で設置しなければ戦わなくて良いのですが、手札が Snag ばかりになったら置くしかありませんし、倒せば経験値の「元」がタイルの上に現れます。
ただ、この経験値の元は自分では回収できません。
スタート地点に Nemesis(ネメシス)という存在が現れ、手札を破棄したり、道を繋げられなくなったりすると、プレイヤーを追いかけてきます。
これに完全に追い付かれるとゲームオーバー(目覚め)になってしまいますが、このネメシスが経験値の元を飲み込むことで、プレイヤーとネメシスの双方の経験値がアップ、最大になるとレベルが上がります。
レベルが上がればステータスの上昇値や最大ヘルスをアップさせられ、さらに Perk(パーク、特典)も1つ習得できます。
パークには「ハートのタイルを捨てるとアタックとディフェンスが上がる」「アタックよりディフェンスが低い時はディフェンスが自然増加する」などのゲームが有利になる効果があり、言わばパッシブスキルです。
装備のアップグレードやレベルアップ時のパークの入手は、3つ提示された中から1つを選ぶ形式で、この辺は Dungeon Raid ライクですね。
もちろんどれを選ぶかが攻略のポイントになります。
※数字の書かれた照準のようなものが「ネメシス」。 追い付かれると夢は終わりますが、これが進まないと経験値は得られません。 つまり自我なのか?
ネメシスを任意に進ませるにはカードを破棄する必要があり、右上の X ボタンで捨てられます。
ただし Snag を捨てるとネメシスの経験値が増えます。
ネメシスのレベルが上がるほど、破棄した時に進むタイルの数が増加して追い付かれやすくなりますが、通常は経験値の元を1つ飲み込むとそこで止まります。
右はステータス画面。 タイルの数字はステータスと装備で決まります。
タイルの設置時にはコンパスが表示され、ゴールの方向と距離を示してくれます。
その方向に進んでいき、ゴール周辺にあるカギを集めて中に入るとステージクリア。
ヘルスが0になり、倒れてしまうとゲームオーバー・・・ ではありません。
前述したようにゲームオーバーになるのはネメシスに追い付かれた時です。
ヘルスが0になるとネメシスが経験値の元を飲み込みながらダンジョンを進行して来ます。
この時に飲み込む経験値の数はネメシスのレベルと同じで、そしてプレイヤー側の経験値は増えません。
しかしレベル分の経験値を飲み込んだらネメシスはそこで停止、そしてプレイヤーのヘルスが最大値の半分まで回復して、ゲームは続行します。
つまりヘルスが0になっても、ネメシスとの距離が十分にあり、途中に経験値の元がたくさんあれば、倒れても大丈夫です。
とは言え、経験値がムダになりますし、にっちもさっちもいかなくなって連続で倒れることも多く、ダメな時は一気に追い付かれますが。
ゲームの大きなポイントになるのは、Special Snag と呼ばれるボスモンスター。
Special Snag には多くの種類があり、強力なのはもちろん、持っているだけでデメリットを招く者もいます。しかも捨てられません。
アタックやディフェンスが低い時には置きたくないですが、タイルの効果を消したり、早く置かないとどんどん強くなってしまうボスもいて、手をこまねいているとヤバいことに。
この Special Snag の扱いは Dungeon Raid のボスモンスターに似ていて、どうさばいていくかが攻略の要点になります。
※出口の周囲にはカギがあって、それを必要数だけ集めてから入らないとゴールできません。
ステージクリアすると手札が一新されるので、ヤバい時はゴールに急ぎましょう。
Snag をタップすると、説明欄の右上に赤と青の数字が現れます。
このうち、赤は現在のプレイヤーのステータスで何ターン後に倒せるか、青は現在のステータスのままで攻撃を受け続けるとこちらが何ターンでやられるかを表わしています。
赤い数字が1なら1撃で倒せます。 青が1だと置いた瞬間にやられます。
他にも Eventful というパークを得ることで「イベント」が発生。
特定の色のパネルを置いてチャージを貯めると発動でき、様々な効果を得られます。
こちらも種類は非常に豊富で、手札を入れ替えられたり、特殊タイルが手に入るなど、使い方も様々です。
ただ、ここまで読んで解ったと思いますが、とにかくシステムが煩雑かつ独特。
敵を倒して経験値を獲得し、レベルアップで強くなり、HP が尽きたらゲームオーバー・・・ ではなく、経験値はネメシスが飲み込んで初めて獲得、攻撃力は戦うと下がり、HP が尽きてもネメシスが進行して復活など、普通のゲームの常識に沿っていません。
オリジナリティーがあると言えばそうだけど、理解できるまで何がどうなってるんだかサッパリ解らない。
その辺の基本が解っても、今度はボスモンスターやスキル、イベントの特殊効果が解りにくいという壁にぶつかる。
説明文はすべて英語だし、種類がやたら豊富なので把握に時間がかかる。
夢がテーマなのでイベントの効果も絵や名前では察し辛いです。
そして何より、暗い。
暗鬱とした雰囲気でゲームが進行し、それはそれで雰囲気はありますが、「ゲームが解り辛い+鬱」ってのは双方のデメリットを増幅させてしまう印象。
グラフィックも地味で、まったく華やかなところがないゲームなので、これでは一般ウケしないよなぁ、というのが本音ですね。
※左はイベント選択シーン。 イベントは夢の風景やシーンを表わしているようです。
発動させるには色に応じたタイルを一定数、有効な状態で設置する必要があり、黄色のイベントは敵を倒して経験値の元を出現させることが条件になります。
発動タイミングは任意ですが、忘れがちなので注意。
ゲームを終えるとスコアに応じて「カギ」が手に入り、それでキャラクターの顔や追加ボス、イベントをアンロックできる要素があります。
ただ、プレイヤーを強くする長期的な強化要素はありません。
奥深いゲーム性は健在で、慣れてくると Dungeon Raid を踏襲したゲームらしさも感じられ、解れば解るほど面白くなっていくのですが、そこまでが辛い。
最初からやたら長く続くためダラダラした感じがあるし、「道のパネルを繋いでいく」というのが「一筆書きパズル」よりも面白味に欠けるので、当面は辛抱しながら遊ぶことになります。
難易度は良い意味で高く、何度かやられてボスモンスターとスキルの特徴を把握できてくると、どれをどう扱って進んでいくかの戦略を立てられるようになります。 本番はそこからですね。
タイル、ボス、スキル、イベント、そのすべてがランダムで出現するので、プレイごとに同じ展開にならないのは良い点です。
Dungeon Raid と同じく、プレイするごとにレベルや装備は1からスタートで、ハイスコアを狙うにはプレイヤー自身のレベルアップが必要です。
クセが強くて、Dungeon Raid ほど強くオススメできるゲームではありません。
ただ、そのテイストを引き継いでいることは確かなので、ファンの方なら頑張って遊べると思います。
頑張った先には、それらしいゲーム性は確かに存在します。
・I Keep Having This Dream(iTunes が起動します)
※文末に掲載していた Perk(スキル)、Special Snag(ボス)、Event(イベント)の和訳は、こちらのページ に移設しました。
一筆書きパズルと RPG を融合させた、スマホ初期の名作「Dungeon Raid」。
見た目は地味ながら高度な戦略性と思考性を持つ作品で、その後のスマホゲームに大きな影響を及ぼしました。
その Dungeon Raid の作者さんが、約5年ぶりに新作を公開しています。
「I Keep Having This Dream」です。
待ち望まれていた Dungeon Raid の流れを汲む作品で、世界的に注目されていたのですが・・・
発売後は、あまり話題になっていません。
それもそのはず、前にも増して地味、おまけにシステムが複雑、楽しさを理解できるまで時間がかかり過ぎる・・・
加えて今回は「夢の世界」がテーマのため、用語や登場するモンスターに心理的なものが多く、剣と魔法がテーマだった前作より解り辛い。
独特な雰囲気はあるのですが、解説文も英語ですから、日本人だと敵やスキルの詳細はもちろん、その雰囲気を察することさえ難しいです。
理解できれば楽しめるゲームで、Dungeon Raid っぽさも感じられるのですが、かなり人を選ぶゲームですね・・・
価格は 240 円。 買い切りゲームなので課金や広告は一切ありません。
道の描かれたタイルを1つずつ置いていき、ダンジョンを「作りながら」進んでいくゲームです。
画面下に手札となる5つのタイルがあり、このうちの1つを道が繋がるように設置していきます。
向きは自由に回転させられ、置くと主人公がその上に移動。 手札はすぐに補充されます。
タイルには道と一緒に 緑のイガイガ、ハート、盾 が描かれていて、それぞれ アタック、ヘルス、ディフェンス がアップします。
歯車マークのタイルもありますが、これは地面に歯車が描かれているところに設置しなければ効果がありません。
歯車(コントロール)は 10 個貯まると上位の装備を入手できます。
モンスターの描かれているタイルもあり、このゲームのモンスターは Snag(障害)と呼ばれます。
設置すると戦闘となり、互いの アタック・ヘルス・ディフェンス が減少、ヘルスが0になった方は敗北します。
戦闘によってアタックとディフェンスが減るのが特徴で、よって戦闘後はこれらを回復させないと、次の戦いで苦戦します。
Snag は自分で設置しなければ戦わなくて良いのですが、手札が Snag ばかりになったら置くしかありませんし、倒せば経験値の「元」がタイルの上に現れます。
ただ、この経験値の元は自分では回収できません。
スタート地点に Nemesis(ネメシス)という存在が現れ、手札を破棄したり、道を繋げられなくなったりすると、プレイヤーを追いかけてきます。
これに完全に追い付かれるとゲームオーバー(目覚め)になってしまいますが、このネメシスが経験値の元を飲み込むことで、プレイヤーとネメシスの双方の経験値がアップ、最大になるとレベルが上がります。
レベルが上がればステータスの上昇値や最大ヘルスをアップさせられ、さらに Perk(パーク、特典)も1つ習得できます。
パークには「ハートのタイルを捨てるとアタックとディフェンスが上がる」「アタックよりディフェンスが低い時はディフェンスが自然増加する」などのゲームが有利になる効果があり、言わばパッシブスキルです。
装備のアップグレードやレベルアップ時のパークの入手は、3つ提示された中から1つを選ぶ形式で、この辺は Dungeon Raid ライクですね。
もちろんどれを選ぶかが攻略のポイントになります。
※数字の書かれた照準のようなものが「ネメシス」。 追い付かれると夢は終わりますが、これが進まないと経験値は得られません。 つまり自我なのか?
ネメシスを任意に進ませるにはカードを破棄する必要があり、右上の X ボタンで捨てられます。
ただし Snag を捨てるとネメシスの経験値が増えます。
ネメシスのレベルが上がるほど、破棄した時に進むタイルの数が増加して追い付かれやすくなりますが、通常は経験値の元を1つ飲み込むとそこで止まります。
右はステータス画面。 タイルの数字はステータスと装備で決まります。
タイルの設置時にはコンパスが表示され、ゴールの方向と距離を示してくれます。
その方向に進んでいき、ゴール周辺にあるカギを集めて中に入るとステージクリア。
ヘルスが0になり、倒れてしまうとゲームオーバー・・・ ではありません。
前述したようにゲームオーバーになるのはネメシスに追い付かれた時です。
ヘルスが0になるとネメシスが経験値の元を飲み込みながらダンジョンを進行して来ます。
この時に飲み込む経験値の数はネメシスのレベルと同じで、そしてプレイヤー側の経験値は増えません。
しかしレベル分の経験値を飲み込んだらネメシスはそこで停止、そしてプレイヤーのヘルスが最大値の半分まで回復して、ゲームは続行します。
つまりヘルスが0になっても、ネメシスとの距離が十分にあり、途中に経験値の元がたくさんあれば、倒れても大丈夫です。
とは言え、経験値がムダになりますし、にっちもさっちもいかなくなって連続で倒れることも多く、ダメな時は一気に追い付かれますが。
ゲームの大きなポイントになるのは、Special Snag と呼ばれるボスモンスター。
Special Snag には多くの種類があり、強力なのはもちろん、持っているだけでデメリットを招く者もいます。しかも捨てられません。
アタックやディフェンスが低い時には置きたくないですが、タイルの効果を消したり、早く置かないとどんどん強くなってしまうボスもいて、手をこまねいているとヤバいことに。
この Special Snag の扱いは Dungeon Raid のボスモンスターに似ていて、どうさばいていくかが攻略の要点になります。
※出口の周囲にはカギがあって、それを必要数だけ集めてから入らないとゴールできません。
ステージクリアすると手札が一新されるので、ヤバい時はゴールに急ぎましょう。
Snag をタップすると、説明欄の右上に赤と青の数字が現れます。
このうち、赤は現在のプレイヤーのステータスで何ターン後に倒せるか、青は現在のステータスのままで攻撃を受け続けるとこちらが何ターンでやられるかを表わしています。
赤い数字が1なら1撃で倒せます。 青が1だと置いた瞬間にやられます。
他にも Eventful というパークを得ることで「イベント」が発生。
特定の色のパネルを置いてチャージを貯めると発動でき、様々な効果を得られます。
こちらも種類は非常に豊富で、手札を入れ替えられたり、特殊タイルが手に入るなど、使い方も様々です。
ただ、ここまで読んで解ったと思いますが、とにかくシステムが煩雑かつ独特。
敵を倒して経験値を獲得し、レベルアップで強くなり、HP が尽きたらゲームオーバー・・・ ではなく、経験値はネメシスが飲み込んで初めて獲得、攻撃力は戦うと下がり、HP が尽きてもネメシスが進行して復活など、普通のゲームの常識に沿っていません。
オリジナリティーがあると言えばそうだけど、理解できるまで何がどうなってるんだかサッパリ解らない。
その辺の基本が解っても、今度はボスモンスターやスキル、イベントの特殊効果が解りにくいという壁にぶつかる。
説明文はすべて英語だし、種類がやたら豊富なので把握に時間がかかる。
夢がテーマなのでイベントの効果も絵や名前では察し辛いです。
そして何より、暗い。
暗鬱とした雰囲気でゲームが進行し、それはそれで雰囲気はありますが、「ゲームが解り辛い+鬱」ってのは双方のデメリットを増幅させてしまう印象。
グラフィックも地味で、まったく華やかなところがないゲームなので、これでは一般ウケしないよなぁ、というのが本音ですね。
※左はイベント選択シーン。 イベントは夢の風景やシーンを表わしているようです。
発動させるには色に応じたタイルを一定数、有効な状態で設置する必要があり、黄色のイベントは敵を倒して経験値の元を出現させることが条件になります。
発動タイミングは任意ですが、忘れがちなので注意。
ゲームを終えるとスコアに応じて「カギ」が手に入り、それでキャラクターの顔や追加ボス、イベントをアンロックできる要素があります。
ただ、プレイヤーを強くする長期的な強化要素はありません。
奥深いゲーム性は健在で、慣れてくると Dungeon Raid を踏襲したゲームらしさも感じられ、解れば解るほど面白くなっていくのですが、そこまでが辛い。
最初からやたら長く続くためダラダラした感じがあるし、「道のパネルを繋いでいく」というのが「一筆書きパズル」よりも面白味に欠けるので、当面は辛抱しながら遊ぶことになります。
難易度は良い意味で高く、何度かやられてボスモンスターとスキルの特徴を把握できてくると、どれをどう扱って進んでいくかの戦略を立てられるようになります。 本番はそこからですね。
タイル、ボス、スキル、イベント、そのすべてがランダムで出現するので、プレイごとに同じ展開にならないのは良い点です。
Dungeon Raid と同じく、プレイするごとにレベルや装備は1からスタートで、ハイスコアを狙うにはプレイヤー自身のレベルアップが必要です。
クセが強くて、Dungeon Raid ほど強くオススメできるゲームではありません。
ただ、そのテイストを引き継いでいることは確かなので、ファンの方なら頑張って遊べると思います。
頑張った先には、それらしいゲーム性は確かに存在します。
・I Keep Having This Dream(iTunes が起動します)
※文末に掲載していた Perk(スキル)、Special Snag(ボス)、Event(イベント)の和訳は、こちらのページ に移設しました。
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