iPhone アプリの公開ラッシュが続くカイロソフト。
今回は旧作の続編。 選手を集め、施設を整え、上位リーグへの参加を目指す、プロサッカーチームを経営するシミュレーションゲームが公開されています。
サッカークラブ物語2」です。

初代の サッカークラブ物語 と比べて、大きく変わっている訳ではありません。
ただ、今作は本体無料の課金型アプリになっています。
よって「サッカークラブ物語 課金ゲーム版」と言っても良いでしょう。
とは言え、ムリに課金しなくても遊べる内容なので、その点はご安心を。

このアプリはガラケーでは 2012 年末、Android では 2013 年の春に登場していました。
よって iOS 版は、かなり遅れての公開となっています。

ゲームシステムは テニスクラブ物語 と共通している部分が多く、名前も似ています。
このまま「○○クラブ物語」がシリーズ化していくのでしょうか?

サッカークラブ物語2

カイロソフトのゲームは「施設配置型」と「コマンド入力型」に分れますが、これはコマンド型の方です。

ゲームは練習場のシーン試合シーンに分れていますが、どちらも出来ることは多くなく、システムはシンプルですね。
練習はほぼ監督任せで、プレイヤーは眺めるのみ。

練習場の周囲に様々な施設を建設できますが、これも建設場所は決まっていて、作るものを選ぶだけ。
利用も自動で行われます。

特定の選手に特訓を行ったり、地域活動をすることも出来ますが、特訓には電球マークのポイントが、地域活動にはハートのポイントが必要で、これらは主に試合で入手します。
資金や経験値も試合をしないとなかなか増えないので、とにかく試合を繰り返すことが必要で、練習場のシーンは「その合間」といった感じですね。

サッカークラブ物語2
※やや解りにくいのですが、施設は練習場の周囲の空き地を「直接タップして」建設します。
レベルを上げないと効果が低いので、建設後は強化も忘れずに。
右は特訓シーン。 代表クラス3人とか、なでしこ3人など、特定の組合わせで効果がアップします。
ストライカーは代表クラス1人と、平凡 / ボディビル / お子様 と組み合わせれば発生します。


試合シーンも、基本は眺めるのみ。
ただ、パスやドリブルで相手ディフェンダーをかわしたり、サイドからセンタリングを上げたり、サッカーらしい展開が見られます。

前作はサッカーなのに、ファールもカードもフリーキックも PK もなく、色々と物足りない点があったのですが、それも改善されています。
ちゃんとレッドカードで退場するし、フリーキックやコーナーキックからの得点シーンも見られます。
よりサッカーらしくなっていて、見ていて面白いものになってますね。

ただ気になったのは、試合中に出せる指示。
前作は「通常・ロングパス重視・ドリブル重視」だったのですが、今作は「通常・ロングパス重視・ショートパス重視」に変わっています。
しかしパスはカットされてボールを奪われる原因になることも多く、通常以外の使いどころが解りにくいです

タイムしてフォーメーションを変えれば「攻め重視」「守り重視」も選べますが、ワンタッチで切り替えられないので面倒。
テニスクラブ物語 は指示の変更で明確にアクションが変わったのですが、それと比べると見た目の変化が乏しく、おかげでますます「眺めるだけ」になっている印象もあります。

サッカークラブ物語2
※フォーメーションは結構重要。 あまりサッカーの常識に囚われず、「このゲームの試合で有利になる配置はどれか」を考えて選びましょう。
右は雪の試合のシーン。 天候の変化も追加されました。
画面下に「オーラ」の表示が出ていますが、その部分をタップしないと発動しません。
その選手がボールの近くにいる時でないとダメなので、発動させたい時はその部分を連打しておきましょう。


試合の勝利を重ねて評価を高めれば、新しいカップ戦やトーナメント、リーグ戦がどんどん登場。
いずれは二部リーグ、さらに一部リーグへの昇格も狙えます。
ライバルチームも前より増えており、交渉できるスポンサーや選手も増加しました。

育成ゲームとしての特徴は、サッカーチームなので選手の数が多く、当面はスタメンの「入れ替え」がメインになること。
平凡な選手を鍛えてもたかがしれています。 初期選手にポイントや労力を費やしても、正直言って無駄。
新たに登場した有力選手と契約し、どんどんスタメンを変えていく展開になります。
育成を始めるのは、スタメンを総替えしてからですね。

まあ選手を一通りそろえても、強化のメインは経験値を貯めてのレベルアップ。
経験値を上げるのは試合を繰り返すのが早道で、特訓のポイントも試合で手に入れるのが中心、もっと上位の選手も登場したりするので、その後もやることはあまり変わらないのですが。

一応今作は、レベルが 20 になった選手はアイテムで「カテゴリチェンジ」を行えます。
選手には「平凡」「代表クラス」「ストライカー」といったタイプ(カテゴリ)があって、能力の上限に影響するのですが、アイテムさえあれば平凡の選手をワールドクラスに変えたり出来るので、どの選手でも鍛え上げられるようになっています。

また今作の選手選びのポイントになるのが「環境」の適性。
土のコートが得意、雨や雪が苦手などの得手不得手があり、アイテムを使って特定の「スキル」を習得させないと改善できません。

中盤からは芝のコートが多くなりますが、選手によっては「土のコート以外全部ダメ」みたいな人もいて、しかしこれは契約前には確認できない
今回は「成長力」も選手ごとに設定されていて、これらも加味して主力は選ぶ必要があります。

サッカークラブ物語2
※選手やスポンサーとの交渉には大金やポイントが必要。 序盤はセーブして行った方が良いかも。
右は対戦相手の選択画面ですが、この辺りの演出はかなり強化されています。
なお、3つ目のリーグがシークレットになっています。 解禁するには「モモターロ岡山」に4点差以上で勝利してメガネ屋のスポンサーを獲得し、その後に「サッツマン鹿児島」に勝つと出て来るトーナメントに勝利する必要があるので注意。
まあ、気にせず4つ目のリーグを先に進めていきましょう。


サッカークラブ物語2
※選手の「得意な環境」は必ず確認しておくこと。 これだけは練習では変えられません。
新しい選手と契約する場合は、必ず事前にセーブし、雇用後に得意な環境をチェック、それがダメすぎるならリセットしましょう。
右はアイテムや選手が当たるキックターゲット。 パネルの間にボールを当てれば2枚抜き可能。
メダルを使ってやる時は、パネルに新規選手が出て来るまでやり直しましょう。


サッカークラブ物語2
※スキルはアイテムを使って習得しますが、まず上部の矢印ボタンで使う選手を選び、それから使用するアイテムを選択します。
一般的なゲームの「アイテム使用 → 使用者を選択」ではないので、慣れるまですごくミスしやすい!
重要なアイテムを使う時には必ず事前にセーブを。
右はレベル 20 に到達し、カテゴリ変更アイテムを使ったシーン。 これで環境適正が良いのに平凡な選手を、主力選手に強化できます。


前作と比べると、細かい演出なども色々と強化されていて、表示やサウンドも改善されています。
よって課金ゲーを嫌う人でも、前作より今作の方が勧められます。

課金は 広告OFF+横画面 が 480 円。
他に課金通貨である「メダル」の購入があり、選手のスキル枠の拡張、一部アイテムの購入、ラッキーターゲットと呼ばれるクジ引きに使えます。
ラッキーターゲットはセーブしてやり直すことが可能なので、ガチャという感じではありませんし、必須なものでもありません。
また、メダルはゲーム進行やプレイ時間ボーナスでも頻繁に貰えます。

ある程度ゲームが進むと、メダルで「高速モード」の購入も可能。
必要量は多めですが、早期に高速モードを利用できるのは私的にはありがたいですね。

正直ゲームとしては「オートの試合を繰り返すだけ」という感じもありますが、逆に言うと育成も試合も半オートで進行できるので、手軽に進められます。
既存のカイロソフトのゲームや開発 SLG を「めんどくさい」と思ってしまう人には、むしろ良いかも?

最強チームを目指してじっくり楽しめるゲームでもありますが、今作はカイロアプリの中では、ややライトユーザー向けと言えるでしょうか。

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