桃鉄のような、電車で日本の各地を巡るスゴロクゲーム。
かと思ったら、予想以上に「鉄道ファン魂」全開のゲームだった・・・
そんな鉄道ソーシャルゲームが公開されています。
プラチナ・トレイン 日本縦断てつどうの旅」です。

今回公開されたのは「JR 西日本エリア版」。
登場するのは京阪神、中国地方、紀伊半島西部、富山までの北陸地方
四国はなく、九州は博多まで。 東日本や中部・関東はありません。
ただ対象エリアの駅は、かなりローカルなものまで網羅されています。
JR 西日本許諾済み。

現時点(2016/5)では不具合や未完成と言える部分が多く、紹介は時期尚早かもしれません。
ただグラフィックや演出が良く、鉄道を深いところまで表現した、魅力を感じる作品なので、解り辛いルールの説明も兼ねて今回取り上げておきたいと思います。

ソーシャルゲームなのでアプリ本体は無料ですが、課金もガチャもスタミナもあります。
ただ、少なくともソロプレイなら、無理に課金が必要な作りではありません。

プラチナトレイン

基本的には4人でプレイする「スゴロク」です。
ルーレットを回して出た目の数だけ線路を進み、目的地を目指します。
目的地は複数あり、到着すると先着順に応じた「ポイント」を獲得。
1プレイは 10 ターンで終了。 ポイントが一番高かった人が優勝です。

ルーレットは目押し可能で、ズレることも多いですが、1を過ぎてからタップすれば4~6が出やすくなります。
また好きなマスで停車することができ、目的地もちょうどでなくても入れます。
10 ターンしかないので、この辺は融通が利くようになってますね。

そしてこのゲームの大きな特徴は、すべてのマス、すべての線路が、現実の鉄道路線に準じていること。
1つ1つのマスに現実の駅名が付いていて、漢字で書かれた駅名標が表示されます。
ローカル線の小さな駅までちゃんと存在し、イベントが発生するマスでは古墳を見に行ったとか、水族館に行ったなどの「ご当地イベント」が起こることもあります。

さらにすべての線路が「大阪環状線」とか「JR東西線」「東海道本線」などの現実の「路線」に属しており、各路線に始発駅と終着駅が存在、始発から終着まで走ると「路線踏破ボーナス」を入手できます。
これらのおかげで、他のスゴロクゲームにはないリアリティを感じることが出来ます。

さらに異なる路線に入ると、その路線にちなんだ電車に見た目が変化。
列車はデフォルメされた 3D モデルで表現されていて、素人目には似たものばかりですが、やはり並べて見比べると、窓やライトの位置・形状は細かく異なっています。
少しプレイするだけで、鉄道に対する思い入れがヒシヒシと伝わって来ますね。

1人用の場合、各ステージにクリア条件があり、必ずしも「優勝すればクリア」ではありません。
「特定の駅に到着する」とか、残り2ターンになると出て来る「最終目的地」に到着するなどの条件を満たす必要があり、それを達成していれば3位でも OK ということもあります。

ただ、サブミッションも複数用意されていて、それらも満たしていれば報酬が多くなります。
報酬はガチャを引くためのチケットや、強化素材などがメインです。

プラチナトレイン
※左は画面をアップにしたところ。 ピンチ操作で自在なズームインが可能で、拡大すると列車は細かく描かれているのが解ります。
右は地域イベント。 これはポイント(勝利点)ゲットですが、他にも神社で金運が上がってコインゲットとか、色々なものがあります。


プラチナトレイン
※路線のみの表示にすれば、現在走っているのが何線なのかも解りますが・・・
ただ、他の路線の確認などは出来ず、この辺の情報表示は今ひとつ。
右は路線踏破シーン。 ただ走るだけではダメで、始発駅と終着駅は停車するか、ワープ移動先である必要があります。
踏破ボーナスは距離が長いほど多くなり、「大阪から尼崎を通って福知山線を走ると、途中で JR 宝塚線も踏破できる」みたいなケースもあって、そういうのを覚えておくと有利になります。


ガチャからは急行・特急・新幹線などの車両が描かれた運転カード(鉄道カード)を得られ、デッキに5枚まで含められます。
ガチャに使う課金通貨は、ゲームの進行(ミッションの達成)でも相応に得られます。

鉄道カードを使うと、その列車が走っている路線の始発駅にワープし、その路線に沿って素早く移動できるようになります。
と言っても、サイコロが増えたり、移動速度が2倍になったりする訳ではありません。
各駅(マス)には「各駅停車しか停まらない」「急行も停まる」といった設定があり、急行なら各駅停車のみの駅を素通りするようになります。

よって大都市圏だと急行に乗っていても多くの駅に停まるのですが、郊外に出ると小さな駅は素通りし始めます。
その様子がまたリアルですね。
ただ決まったルートしか走れないので、別の道に行きたい場合は「ここでおりる」のボタンを押して乗り換えをしないといけません。

ここまで聞けば、これがどれだけスゴロクゲームと言うより「鉄道ゲーム」であるかが解るでしょう。
ただ、それがこのゲームの難点でもあります。
ルールが複雑で、初めてやった時は「急行カードなのに早く動かない!」「勝手に列車が変わるのはなぜだ!」「どうして駅を素通りしたんだ!」「なぜ分岐点で別の道を選べないんだ!」など疑問続発の状態に

まあルールが複雑なことについては、これはこれでも良いと思います。
こういう掘り下げた表現や、その分野への追求は、ゲームに「深み」を与えます。
最近、特にスマホゲームは遊びやすさと解りやすさが重視され、前述したものは無視される場合が多いので、あえて時流に背を向けたこの作品は良い意味で尖っています。

ただ、インターフェイスが不十分すぎて、複雑なゲームが解りにくいままになっています。
パッと見では急行が停まる駅なのか通過する駅なのか解らないし、そもそも停車駅に関する説明がない。
広域マップも大雑把だし、駅や線路をタップして駅名や路線名を確認することも出来ない。
前述した鉄道カードの仕様も、ゲーム内ではほとんど説明されません。
一度移動すると戻ることも出来ず、そのため試しに移動してみて先の様子を確認するということも出来ません。

加えて現時点ではアプリ自体に問題も多く、たまに落ちるうえにゲーム中にセーブされないので、落ちたら最初からやり直し。
iPhone の通知が来ても落ちてしまいます。
広域マップの操作が不安定で、フィールドを見て回りたい時も画面をしばらく押しっぱなしにしてからでないと、なぜかうまく動かない。

第三者の目で厳しい意見を言わせて貰うと、まだ β テスト段階で、完成版とは言えない印象です。

ただ、インターフェイスと操作性、安定性を改善してくれれば・・・
ゲーム自体は良く、グラフィックや演出はすでに十分なので、長く楽しまれるゲームになってもおかしくないと思います。

プラチナトレイン
※運転カードを使うと、「その列車の路線」を早く走れるようになりますが、その路線から外れたい場合は「ここでおりる」を選ばないといけません。
よって始発駅へのワープだけしたい場合は、カードを使ってすぐ降りましょう。
降りてもサイコロの目が残っていれば、継続して移動できます。
新幹線は専用の高架線路を移動し、降りた時点で通常路線に移ります。
右は車両基地画面。 電車の改良(合成)をすると、使用時の消費電力やルーレットの数字を強化できますが、同クラスのカードしか合成できません。

プラチナトレイン
※こちらは運転カード(電車のカード)。 表示されている路線は参考情報ではなく、実際にゲーム中で移動できるルートなので重要です。
ちゃんと解説文もあるのが良いですね。
ただ、ゲーム中はこれらが縮小表示になるため、見辛いのが難。


私的には、鉄道ファンの開発者が自らの趣味と情熱の赴くままに、自分の作りたいところから勢いに任せて一気に作り上げたゲーム、といった感じを受けます。
だからインターフェイスなどが後回しになっている印象。
よって粗いのは否めませんが、でもそういう作品の方が、往々にして魅力があったりすることも確かですね。

解りにくい部分は多いですが、基本は「列車で目的地を目指すスゴロク」なので、疑問点が多くても何とか遊ぶことはでき、誰もがやってみたくなるアプリではあると思います。
また対象エリアに住んでいる人だと、近所の駅や利用している路線が必ずあるでしょうから、そういうのを見ると嬉しくなりますね。

個人的には好きなゲームで、これからの修正と発展に期待したいアプリです。

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