昨夜(日本時間の6月13日、26時)、Apple は開発者向けの発表会「WWDC 2016」を開催。
その壇上にて watchOS、tvOS、macOS、そして iOS10 の詳細を発表しました。
特に iOS10 は「過去最大のリリース」とアピールされ、10 もの主要機能の改善が行われると告知されています。
この発表に多くのユーザーが「Apple イヤッホォーウ!」となっている訳ですが・・・
個人的な感想を言わせて貰うと、予測はしてたけど、日本ではまともに使えそうにない機能ばかりだった印象です。
「これだったら日本で iOS10 を導入するのは、しばらく待った方が良いかな」という感想。
iOS8、iOS9 と、初期トラブルがヒドい状態が続きましたからね。
と言う訳でその iOS10 の機能を、ここでもご紹介したいと思います。
若干ネガティブ気味なので、「Apple を悪く言う奴はシネ!」という方は回れ右して頂ければと思います。
【 iOS10 新機能 】
1・ユーザーインターフェイス
これは日本のユーザーにも恩恵があります。
まず、机に置いた iPhone を取り上げると、自動でスリープが解除され画面が点くようになります。(iPhone 6s、SE、7 のみ)
ロック画面で行えることも増え、通知やメッセージが一覧表示され、メッセージへの返信も可能。
3D タッチで通知を一括で消したりも出来ます。
また、コントロールセンターのデザインが新しくなります。(上記画像の一番左)
ロック画面を横にスワイプすることで、簡単にカメラを起動することも出来るようになります。
起動方法も画面スライドではなく、ホームボタンを押す形に変更されています。
2・Siri
Siri が開発者に開放されます。
Siri を利用したアプリを作れるようになり、例えば「言語理解を Siri に任せ、その後の動作をアプリで行う」といったことが可能になります。
まだ Siri の日本語認識は不安定ですが、Siri を利用したユニークなアプリの登場も期待できますね。
自動車で利用する Car Play や、Apple Pay、タクシー配車アプリとの連携なども紹介されていましたが、この辺はまだ日本では使えないものばかりです。
メッセージ(iPhone の標準チャット機能)の会話から返答を推測するようになるとのことですが、日本ではチャットは LINE が使われますから、あまり意味ないでしょうね。
3・QuickType
キーボード入力と予測変換の機能「QuickType」の改良がアピールされていましたが・・・
これは英語入力の補助機能であって、日本ではほとんど関係ありません。
QuickType は入力時に遅延を発生させることがあるため、日本ではオフにしている人も多いでしょう。
スペイン語など、複数言語への対応も発表されていましたが、これも日本には関係ないですね。
4・写真
これは写真を多く保存しているユーザーには嬉しい機能。
保存している写真の顔認識機能はすでにありますが、iOS10 では場所や物の認識も行えるようになり、これを使って「人物」「旅行」「出来事」などのアルバムを自動で生成してくれます。
これらは新たに用意される「メモリー」のボタンで表示でき、動画も含めたスライドショーを自動で作成してくれる機能も導入されます。
5・マップ
マップアプリのデザインが一新されます。
また、カレンダーに記入された仕事やスケジュールを認識し、次に行く場所を提案。
さらに渋滞情報を搭載し、ナビゲーション時にはそれを加味した案内をするようになります。
周辺検索もワンタップで行えるようになります。
・・・が、日本は iOS9 で導入された乗り換え機能などに未対応なので、今回の機能も日本でどこまで使えるのか解りません。
※日本でも乗りかえ機能に対応することが正式発表されました。
渋滞情報は当面、欧米の主要都市のみだと思います。
スケジュールを参照する機能も、iPhone のカレンダーを活用していないと意味がありませんね。
ただ、ナビゲーション中にルートに合わせて画面を自動でズームイン / ズームアウトしてくれる機能が追加されるようで、これはカーナビとして使う時に便利そう。
また、マップに機能を追加できる API(アプリ開発機能)が提供されるとのことです。
6・音楽
ミュージックアプリのデザインが一新され、シンプルなインターフェイスになります。
また Apple Music が改善され、ユーザーの好みに合わせたプレイリストを作成する「For You」機能も改良されるとのこと。
ただ音楽ストリーミングは、日本では邦楽に強い LINE Music や AWA を使っている人の方が多そうですし、For You もどこまで日本を加味してくれるのか・・・ といったところです。
洋楽には強いだろうけど。
歌詞も表示できるとアピールされていましたが、これは日本では JASRAC が邪魔していますから、(自分で歌詞を登録しない限り)利用できないでしょうね。
※登録している歌詞さえ表示されなくなっています。 日本では通常の歌詞機能も使えませんから、つまり歌詞は一切表示されなくなってしまいました。
また、新しいミュージックアプリのデザインは・・・ スライドを見た限りでは、文字が太くてカラフル、あまり Apple っぽくないデザインで、賛否あるかも。
7・NEWS
ニュースアプリのデザインが一新され、ニュース配信会社も増えるとのことですが・・・
元々この機能は日本では使えず、アプリをインストールすることさえ出来ません。
よって日本には全く関係ありません。
対応国が増えるというアナウンスもありませんでした。
8・ホームキット
iPhone を使って家電をコントロールできる機能なのですが、当然対応した家電を持っていないとダメです。
日本の家電は未対応で、協力会社の一覧にも日本メーカーの名前はありませんでした。
これも日本は実質、対象外ですね。
9・電話
留守番電話の内容を Siri がテキストに変換して表示してくれるようになります。
日本の場合、携帯電話会社が対応しないとダメでしょうし、Siri の日本語認識だと誤訳も多発すると思いますが、活用できれば便利そうです。
また IP 通話サービスと iPhone の電話(連絡帳)を連携させる機能が開発者に開放されるようで、対応予定のアプリには LINE も含まれていました。
実際にどんなことが出来るかはアプリ次第ですが、何か便利な機能が追加されるかも?
10・メッセージ
iPhone のメッセージ機能が大幅に拡張されます。
動画を表示できるようになり、手書きや「いいね」機能が付き、フキダシや背景に視覚効果を入れられ、絵文字をデカくしたり、スタンプを使ったり、単語を絵文字に変換できたりします。
かなり強くアピールされていましたが、LINE などの既存の SNS にある機能をパクった意識したものという印象です。
演出が綺麗で、デカい絵文字も面白そうでしたが、iPhone 同士でないとこれらを使えない以上、既存の SNS アプリに取って代わることは難しい気がします。
Apple Pay との連携も可能になるようですが、これも日本ではダメですね。
一応このメッセージ機能も、開発者が利用できる API が公開されます。
----------
と言う訳で、日本で活用できそうなのは、ロック画面の拡張と、写真アプリでのアルバム自動生成ぐらいでしょうか。
iPhone 6s なら 3D タッチで出来ることが少し増え、今後のアプリ開発やメーカーの対応次第では、Siri 活用アプリ、マップ拡張アプリ、LINE の機能追加などが期待できます。
ただ、どれも必須ではない印象で、機能を理由に iOS10 に乗り換える必要性は日本では低いでしょう。
他に、複数のユーザーで共用できるノート、6s で撮影できる Live Photos の編集、最新 iPad で Safari を左右に分割する機能が加わります。
導入できるのは iPhone 5 以降、iPad 4 / mini 2 以降、iPod touch 第6世代。
iPhone 4s や iPad 2 / 3、初代 iPad mini は対象外。iPhone 5c は導入可能です。
公開日は「秋」の予定で、具体的な日時は不明。
他にプライバシー保護についてアピールされており、AI を使った機能は本体の中だけで利用され、ネットを使う機能は個人情報は送らないなど、安全性を強調していました。
また、「中国なら」「中国では」と、各機能の説明ごとに中国で使えることをアピールしていたのも印象的で、Apple が中国をターゲットにしているのを強く感じる発表会でもありましたね。
なお、今回の発表会とは直接関係ないのですが、WWDC 開催前に Apple が App Store の仕様変更を告知しています。
1つは「月額課金制」の全ジャンルへの適用。
これまで雑誌や新聞、ビジネスアプリなどに認められていた月額課金制が、ゲームアプリなどでも利用可能になります。
加えて月額課金が2年目以降になると、メーカーの取り分が 70 %から 85 %になるとのこと。
つまり、いわゆる「Apple 税」が 30 %から 15 %になります。
さらにアプリの承認プロセスが効率化され、審査にかかる時間が大幅に短縮される模様。
全体の半分は 24 時間以内、90 %は 48 時間以内に承認すると発表されていて、すでに実施されているようです。
また、App Store の検索画面の上部に Apple によるアプリの広告が表示されるようで、これはアメリカから順次導入されていくとのこと。
ユーザーにとっては月額課金制が気になりますね。
2年目からアップル税半額というのはメーカーにとっては大きいので、ソシャゲなどに導入されていきそうですが、ヘタすると VIP システムなどの重課金制度を増長させることになります。
一方で、一部の重課金者を偏重せざるを得ないソシャゲのマネジメントが、全ユーザーの満足度を維持することが重要な旧来の MMORPG の方式に変わる可能性もあります。
まあ、この辺はアプリ側がどう利用するか次第ですね。
その壇上にて watchOS、tvOS、macOS、そして iOS10 の詳細を発表しました。
特に iOS10 は「過去最大のリリース」とアピールされ、10 もの主要機能の改善が行われると告知されています。
この発表に多くのユーザーが「Apple イヤッホォーウ!」となっている訳ですが・・・
個人的な感想を言わせて貰うと、予測はしてたけど、日本ではまともに使えそうにない機能ばかりだった印象です。
「これだったら日本で iOS10 を導入するのは、しばらく待った方が良いかな」という感想。
iOS8、iOS9 と、初期トラブルがヒドい状態が続きましたからね。
と言う訳でその iOS10 の機能を、ここでもご紹介したいと思います。
若干ネガティブ気味なので、「Apple を悪く言う奴はシネ!」という方は回れ右して頂ければと思います。
【 iOS10 新機能 】
1・ユーザーインターフェイス
これは日本のユーザーにも恩恵があります。
まず、机に置いた iPhone を取り上げると、自動でスリープが解除され画面が点くようになります。(iPhone 6s、SE、7 のみ)
ロック画面で行えることも増え、通知やメッセージが一覧表示され、メッセージへの返信も可能。
3D タッチで通知を一括で消したりも出来ます。
また、コントロールセンターのデザインが新しくなります。(上記画像の一番左)
ロック画面を横にスワイプすることで、簡単にカメラを起動することも出来るようになります。
起動方法も画面スライドではなく、ホームボタンを押す形に変更されています。
2・Siri
Siri が開発者に開放されます。
Siri を利用したアプリを作れるようになり、例えば「言語理解を Siri に任せ、その後の動作をアプリで行う」といったことが可能になります。
まだ Siri の日本語認識は不安定ですが、Siri を利用したユニークなアプリの登場も期待できますね。
自動車で利用する Car Play や、Apple Pay、タクシー配車アプリとの連携なども紹介されていましたが、この辺はまだ日本では使えないものばかりです。
メッセージ(iPhone の標準チャット機能)の会話から返答を推測するようになるとのことですが、日本ではチャットは LINE が使われますから、あまり意味ないでしょうね。
3・QuickType
キーボード入力と予測変換の機能「QuickType」の改良がアピールされていましたが・・・
これは英語入力の補助機能であって、日本ではほとんど関係ありません。
QuickType は入力時に遅延を発生させることがあるため、日本ではオフにしている人も多いでしょう。
スペイン語など、複数言語への対応も発表されていましたが、これも日本には関係ないですね。
4・写真
これは写真を多く保存しているユーザーには嬉しい機能。
保存している写真の顔認識機能はすでにありますが、iOS10 では場所や物の認識も行えるようになり、これを使って「人物」「旅行」「出来事」などのアルバムを自動で生成してくれます。
これらは新たに用意される「メモリー」のボタンで表示でき、動画も含めたスライドショーを自動で作成してくれる機能も導入されます。
5・マップ
マップアプリのデザインが一新されます。
また、カレンダーに記入された仕事やスケジュールを認識し、次に行く場所を提案。
さらに渋滞情報を搭載し、ナビゲーション時にはそれを加味した案内をするようになります。
周辺検索もワンタップで行えるようになります。
・・・が、日本は iOS9 で導入された乗り換え機能などに未対応なので、
※日本でも乗りかえ機能に対応することが正式発表されました。
渋滞情報は当面、欧米の主要都市のみだと思います。
スケジュールを参照する機能も、iPhone のカレンダーを活用していないと意味がありませんね。
ただ、ナビゲーション中にルートに合わせて画面を自動でズームイン / ズームアウトしてくれる機能が追加されるようで、これはカーナビとして使う時に便利そう。
また、マップに機能を追加できる API(アプリ開発機能)が提供されるとのことです。
6・音楽
ミュージックアプリのデザインが一新され、シンプルなインターフェイスになります。
また Apple Music が改善され、ユーザーの好みに合わせたプレイリストを作成する「For You」機能も改良されるとのこと。
ただ音楽ストリーミングは、日本では邦楽に強い LINE Music や AWA を使っている人の方が多そうですし、For You もどこまで日本を加味してくれるのか・・・ といったところです。
洋楽には強いだろうけど。
歌詞も表示できるとアピールされていましたが、これは日本では JASRAC が邪魔していますから、(自分で歌詞を登録しない限り)利用できないでしょうね。
※登録している歌詞さえ表示されなくなっています。 日本では通常の歌詞機能も使えませんから、つまり歌詞は一切表示されなくなってしまいました。
また、新しいミュージックアプリのデザインは・・・ スライドを見た限りでは、文字が太くてカラフル、あまり Apple っぽくないデザインで、賛否あるかも。
7・NEWS
ニュースアプリのデザインが一新され、ニュース配信会社も増えるとのことですが・・・
元々この機能は日本では使えず、アプリをインストールすることさえ出来ません。
よって日本には全く関係ありません。
対応国が増えるというアナウンスもありませんでした。
8・ホームキット
iPhone を使って家電をコントロールできる機能なのですが、当然対応した家電を持っていないとダメです。
日本の家電は未対応で、協力会社の一覧にも日本メーカーの名前はありませんでした。
これも日本は実質、対象外ですね。
9・電話
留守番電話の内容を Siri がテキストに変換して表示してくれるようになります。
日本の場合、携帯電話会社が対応しないとダメでしょうし、Siri の日本語認識だと誤訳も多発すると思いますが、活用できれば便利そうです。
また IP 通話サービスと iPhone の電話(連絡帳)を連携させる機能が開発者に開放されるようで、対応予定のアプリには LINE も含まれていました。
実際にどんなことが出来るかはアプリ次第ですが、何か便利な機能が追加されるかも?
10・メッセージ
iPhone のメッセージ機能が大幅に拡張されます。
動画を表示できるようになり、手書きや「いいね」機能が付き、フキダシや背景に視覚効果を入れられ、絵文字をデカくしたり、スタンプを使ったり、単語を絵文字に変換できたりします。
かなり強くアピールされていましたが、LINE などの既存の SNS にある機能を
演出が綺麗で、デカい絵文字も面白そうでしたが、iPhone 同士でないとこれらを使えない以上、既存の SNS アプリに取って代わることは難しい気がします。
Apple Pay との連携も可能になるようですが、これも日本ではダメですね。
一応このメッセージ機能も、開発者が利用できる API が公開されます。
----------
と言う訳で、日本で活用できそうなのは、ロック画面の拡張と、写真アプリでのアルバム自動生成ぐらいでしょうか。
iPhone 6s なら 3D タッチで出来ることが少し増え、今後のアプリ開発やメーカーの対応次第では、Siri 活用アプリ、マップ拡張アプリ、LINE の機能追加などが期待できます。
ただ、どれも必須ではない印象で、機能を理由に iOS10 に乗り換える必要性は日本では低いでしょう。
他に、複数のユーザーで共用できるノート、6s で撮影できる Live Photos の編集、最新 iPad で Safari を左右に分割する機能が加わります。
導入できるのは iPhone 5 以降、iPad 4 / mini 2 以降、iPod touch 第6世代。
iPhone 4s や iPad 2 / 3、初代 iPad mini は対象外。iPhone 5c は導入可能です。
公開日は「秋」の予定で、具体的な日時は不明。
他にプライバシー保護についてアピールされており、AI を使った機能は本体の中だけで利用され、ネットを使う機能は個人情報は送らないなど、安全性を強調していました。
また、「中国なら」「中国では」と、各機能の説明ごとに中国で使えることをアピールしていたのも印象的で、Apple が中国をターゲットにしているのを強く感じる発表会でもありましたね。
なお、今回の発表会とは直接関係ないのですが、WWDC 開催前に Apple が App Store の仕様変更を告知しています。
1つは「月額課金制」の全ジャンルへの適用。
これまで雑誌や新聞、ビジネスアプリなどに認められていた月額課金制が、ゲームアプリなどでも利用可能になります。
加えて月額課金が2年目以降になると、メーカーの取り分が 70 %から 85 %になるとのこと。
つまり、いわゆる「Apple 税」が 30 %から 15 %になります。
さらにアプリの承認プロセスが効率化され、審査にかかる時間が大幅に短縮される模様。
全体の半分は 24 時間以内、90 %は 48 時間以内に承認すると発表されていて、すでに実施されているようです。
また、App Store の検索画面の上部に Apple によるアプリの広告が表示されるようで、これはアメリカから順次導入されていくとのこと。
ユーザーにとっては月額課金制が気になりますね。
2年目からアップル税半額というのはメーカーにとっては大きいので、ソシャゲなどに導入されていきそうですが、ヘタすると VIP システムなどの重課金制度を増長させることになります。
一方で、一部の重課金者を偏重せざるを得ないソシャゲのマネジメントが、全ユーザーの満足度を維持することが重要な旧来の MMORPG の方式に変わる可能性もあります。
まあ、この辺はアプリ側がどう利用するか次第ですね。
あの害悪ヤクザ企業、なんで未だに大手を振って存在してるの?