ゼルダのゆめにっき。
無意識が生み出した不条理な世界を旅する、ファミコン風でゆめにっき風のゼルダライクな謎解きアクションゲームが公開されています。
Anodyne Mobile」です。(iOS 版の名称。原作は Anodyne

新作という訳ではなく、2013 年に公開されていたアプリです。
しかし先日見つけてプレイし、まったく先の読めない展開が気になって、最後まで一気に遊んでしまうほどハマっていたので、今回ご紹介しておきたいと思います。
まあ先が読めないのは、そもそも読めるように作られていないからなのですが・・・

価格は 600 円。 買い切りゲームであり、課金や広告は一切ありません。
アメリカのゲームですが、海外のゲームを日本語化しているグループ「架け橋ゲームズ」が翻訳を行っているため、文章は全て日本語になっています。

Anodyne

Anodyne

2D でドットグラフィックの、初代「ゼルダの伝説」スタイルのゲームです。
まずは村の長老から、クラヤミが邪悪な目的のために伝説のブライアを探しているため、ブライアを見つけて守って欲しいと告げられます。

しかし「クラヤミ」とは何なのか、「ブライア」とは何なのか、何の説明もありません。
そもそも村なんてないし、長老でもありません。
最初の世界は扉がたくさんあるだけの謎の空間で、その世界が何なのかも解りません。
BGM もアンビエントのような理解しがたい曲が延々と流れます。

まずは入れる扉から洞窟に行き、そこで武器となる「ほうき」を見つけます。
その後はほうきを振り回して敵を撃退しながら、様々な世界を旅します。

仮想十字キーで移動し、ボタンで攻撃。 ボタンの位置はオプションで調整可能です。
ただ、操作性は良くありません。 ハッキリ言って、悪いです・・・
移動が 360 度なのに攻撃が4方向のみなので、思うように攻撃し辛いし、まっすぐ移動したいのにナナメに入ってしまい、穴に落ちたりするのを連発してしまいます。

ただ、アクションの難易度自体は低く、敵を倒せば回復アイテムが頻繁に出るし、かなり小まめにチェックポイントも用意されています。
おまけに新しいチェックポイントでは体力が全快。
操作性の悪さでイライラすることがない訳ではありませんが、それを理由に行き詰まることはないでしょう。

世界は結構広く、どこに行けば良いか迷うかもしれませんが、マップが表示されているので、それを頼りに行っていない場所に向かえば自然と進行できるはず。
各所にダンジョンに相当する場所があり、その深部ではゼルダのようにボスも待ち構えています。
そしてマップも、ボスも、だんだん普通ではない感じになってきます・・・

マップの各所にはスイッチがあり、ゼルダのように敵を全滅させることで開く扉もあります。
また、ほうきは「ほこり」を取ることができ、取ったほこりは置くことが出来ます。
このほこりは万能で、ビームや突風を防ぐ盾になり、水に浮かべれば船になり、なぜか移動床のエネルギーにもなったりします。(ルンバ?)
これらを駆使し、ちょっとした謎解きをしながら進んでいきます。

Anodyne
※自転車で走り回る女の子。 どう考えても「ゆめにっき」のあの子がモデル。
他にもリンクのパロディーキャラなどが出て来ます。
「C」と書かれたパネルはチェックポイントですが、その上でボタンを押さないと実際にセーブされないので注意。
ゲームオーバー後はここから復帰できますが、コンティニュー画面で NO と答えると・・・


Anodyne
※ダンジョンボス登場! 湖の上にいるのが厄介ですが、隅にあるホコリを船にできます。
ボスは何やら意味深なセリフを喋りますが・・・?


このゲームの大きな特徴は、その陰鬱な雰囲気でしょう。
LIMBO のような明確なホラーではありません。 ゆめにっきほど不気味な訳でもありません。
「怖い」という感じではないのですが、ただなんとなく陰鬱で、そしてちょっとおかしいです。

見た目はそれほどヘンではないのですが、脈絡のなさとサウンドがそれを増幅させている感じでしょうか・・・

世界各地にはワープゲートがあり、扉がたくさんある「ネクサス」と呼ばれる空間と繋がっています。
このネクサスを通して各場所を行き来でき、そしていつでもダンジョンの入口、及びネクサスに戻れるようになっています。
このため迷子になったり、身動き取れなくなったりしても、簡単に復帰できます。

世界を旅していると、各所で「カード」が見つかります。
何ヶ所かに一定数のカードを持っていないと開かない扉があり、最終的には大半のカードを回収しなければなりません。
もし行ってない場所や、取っていない宝箱がある場合、そこにカードがあると後で困るので、マップはくまなく巡るようにしましょう。

Anodyne
※カードリストの1~3ページ目までは、ほぼ全て見つける必要があります。 取り忘れにご用心。 
ただ、イジワルな隠され方をしているものはないため、ちゃんとマップを巡っていればそろうはず。
リストの4ページ目はシークレットで、本編では1つしか見つかりません。


Anodyne
※扉の世界、ネクサス。 扉の上に付いている赤いランプは、その世界にあるカードを全て取得したことを現しています。
後にならないと取れないカードもあるので、まずは気にせずに進め、一通り巡ってもカードが足りない時はランプとマップを頼りに探しましょう。


このゲームは2人の(当時)大学生が開発したもので、確かに「若者の葛藤や屈折」を感じる内容です。
私は抽象的すぎる、投げっぱなしジャーマンでユーザーの考察任せなエヴァ的シナリオは好きではないのですが、このゲームは最後まで予測できないシーンを出して来るため、やめられない楽しさ・興味深さがあります。

こんな内容で英語のままだとサッパリ意味不明だったと思いますが、しっかりした日本語化のおかげで、世界観も楽しむことが出来ますね。
ゲームとしても、難しすぎないアクションと謎解きのバランスが良く、操作性以外はしっかり作られています。

まあ、アクションで操作性が悪いってのはかなり問題な訳ですが・・・
それを補って余り有るものがあります。

ちゃんとゲームになっている、アメリカ版のライトなゆめにっき、といったところでしょうか。
そんなゲームがやってみたい方にはオススメです。

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