ローグライク+ハック&スラッシュ+普通の RPG
外見はどう見てもローグライク(不思議のダンジョン系)なのに、戦闘や育成はローグライクではないという、ちょっと変わった RPG が公開されています。
The Greedy Cave」です。

今年の2月に公開されたゲームですが、一見ローグライクなのに敵が動かず、ローグライクとしての戦略性や面白さが全くなかったため、一度はスルーしたゲームでした。
しかし巷の評価は低くなく、先月のアップデートで日本語化したので改めて試してみると・・・
むしろ「不思議のダンジョン系じゃないからこその面白さ」がある、一風変わったローグライク(?)であることが解りました。
そこで遅ればせながら、今回ご紹介しておこうと思います。

アプリ本体の価格は、当初は無料だったようですが、現在(7/17)は 120 円
課金要素はありますが必須ではなく、スタミナ・ガチャ・広告などはありません。

キャラクターのデザインや雰囲気が Don't Starve に非常によく似てますが、内容や開発会社は全く異なります。
作ったのは中国、成都のメーカーです。

The Greedy Cave 貧欲な洞窟
ランダム生成のダンジョンを探索するゲームで、移動シーンは「不思議のダンジョン系」です。
操作方法は移動先を直接タップするものと、十字キーを選択可能で、操作性は良好ですね。

ただし前述したように、敵は全く動きません。 その場に固定されています。
敵のいる場所に踏み込むと互いに攻撃を繰り返す自動進行のバトルが行われ、常に1対1。
プレイヤーは魔法やアイテムの使用、及び逃走の指示を出します。

つまりダンジョンがランダム生成で、敵が見えていることを除けば、ほぼ普通の RPG
加えてダンジョンから無事に脱出できれば、主人公のレベル・経験値・ステータス等は全て引き継げます。
ダンジョンに入る度にレベル1に戻る、なんてことはありません。

よって育成面でも普通の RPG で、だから地道に強化しながら進めていけば、難しい戦術や攻略を考えなくても、誰でも進行させることが出来ます。
そして普通の RPG と同じように、キャラクターを育てていく楽しみがあります。

ただし、帰還するには「逃走用呪文」という巻物が必要です。
これが見つからないと脱出できず、もし死んでしまうとダンジョンに入る前に戻されます。
つまり、その回のプレイは「無かったこと」に・・・

よって巻物が見つかるまでは、慎重なプレイが要求されます。
よほど強くなっていない限り、ダンジョン内の敵を片っ端から倒すのは無理なので、出来るだけ敵を避けながら、逃走用呪文が入った「壷」を探し回る必要があります。
しかしダンジョンはランダム生成ですから、運が悪いとなかなか手に入りません。
この辺にはローグライクらしいシビアさがありますね。

ダンジョン内には宝箱があり、様々な装備が手に入ります。
装備の多くにはランダムな特殊効果が付いていて、これを集めるのもゲームの楽しさですが、やはり全ての宝箱を回収していくのは困難です。

アイテムの欲望に負けず、脱出方法を確保できるまで戦闘は回避する・・・
でも宝箱は出来るだけ回収したいので、無理のない(と思う)範囲で集めていく・・・
その辺がゲームのポイントで、「欲望の洞窟」らしい部分です。

なお、帰還しても装備は全て持って帰れる訳ではありません。
アイテムには 白枠、青枠、黄枠 の三種類があり、黄枠(ゴールド)以外のものは脱出時に消滅します。
ゴールド装備はレアなのでなかなか手に入りませんが、ダンジョン内には任意の装備をゴールドに変える石像があるため、これを利用して持ち帰りたいものを選択することになります。

The Greedy Cave 貧欲な洞窟
※脱出手段を確保するまで疲弊は避けたいところですが、道が塞がれている時は戦うしかありません。
宝箱の前にも大抵敵がいて、倒さなければアイテムは手に入りません。
脱出の巻物は必ず壷にあるので、まずはその捜索を優先しましょう。
また、魔法陣に踏み込むとステータスがアップします。 このステータスアップは一時的なものではなく、(脱出できれば)永続です。
よってキャラクター強化のため、見つけたら必ず踏んでおきましょう。
右はスモッグゾーンで視界が狭まっている状態。 マップを見ながら慎重に歩くこと。


The Greedy Cave 貧欲な洞窟
※たまにキラキラ光っている壁が見つかることがあります。
これは隠し部屋の入口なので、見つけたら踏み込んでみましょう。
中には課金通貨でないと開けられない箱がありますが・・・ 無駄遣いしない方が良いですね。


The Greedy Cave 貧欲な洞窟
※左の画像は装備をゴールド(金枠)に変える石像。
強い装備をゲットしてもゴールドじゃなかった場合、この石像が見つからないと持ち帰れないので、必死で探し回ることになります・・・
右画像の丸いテーブルは素材合成場所。 「魔法」の効果のある素材アイテムを装備に合成することで、特殊効果を追加できます。
ただし合成で付加できる特殊効果は1つだけ。 再度素材合成した場合、以前の効果は上書きされます。


ダンジョンから出ると町のシーンになります。
町には鍛冶屋、ショップ、掲示板、保管庫などがあり、鍛冶屋ではアイテム合成による装備の強化が可能です。

ただ合成費用が高いため、序盤は鍛冶屋を利用することはないでしょう。
またダンジョンの奥に行くほど性能の高い装備が見つかるため、1つの装備を強化してずっと使い続けることは当面ありません。
合成はお金が余った時に利用する感じでしょうか。

町のショップの品ぞろえも、その時にダンジョンで取ってこれる程度のものが売られているので、お金を払って買いそろえる必要はありません。
強い装備は「ハクスラ系」らしく、ダンジョンで見つけて来るものですね。

掲示板では様々なミッションが提示されていて、達成することでお金と課金通貨を得られます。
つまり課金通貨は、ミッションを地道に達成していけば無課金でも貯められます。
バッグや倉庫の拡張にまとまった量が要りますが、課金通貨を使った拡張は無理に必要ないので、あわてる必要はないでしょう。

正直、町でやるべきことはあまりありません。
ただ、ポップなグラフィックや、他のプレイヤーが周囲をうろついている演出が良く、見栄えのする作りになっています。

The Greedy Cave 貧欲な洞窟
※ Don't Starve のようなデザインなのに、町の様子は意外にコミカル。
鍛冶屋では他の装備を素材にしてアイテムを強化できますが、結構高い。
特殊効果の入れ替えも出来ますが、こちらは課金通貨が必要。
どちらも余裕がない時は、無理にする必要ありません。


The Greedy Cave 貧欲な洞窟
※ダンジョンに入った時と、10 の倍数階を突破した後に、ダンジョン内のショップに行くことが出来ます。
お金に余裕が出来たら、ここで薬を買ってから出発しましょう。
また、ここでは金枠でない装備を一括売却できるので、到達できるならここでアイテムを売ってから脱出した方が儲かります。
11階、21階、31階・・・ に到達すれば、その手前のショップからスタート可能に。
右の画像はボス戦。 特定の階を突破後に出現。
HP を回復させてからちょっと戦ってみて、辛いようなら逃走し、素直に戻りましょう。


6月のアップデート以前はメッセージが英語だったので、スキルやミッションが解りにくかったのですが、今は日本語化されているため悩まずに遊べます。
課金しないと中盤から辛いという意見もありますが、じっくり育成しつつ、敵を倒しまくるパワープレイをしなければ、普通に進行できる印象です。
無論、ダンジョンが自動生成なので、運に左右されることもありますが。

こうした「敵が動かないローグライク」はプログラムが簡単だからか、スマホアプリでは割と見かけます。
でも大半が面白くないので、今まではスルーしてきました。
しかしこのゲームはアプリ全体のクオリティが高く、手抜き感はありません。
そして長期的な育成をメインにすることで、このシステムでも楽しめる内容に仕上げられています。

万人向けのハクスラ RPG 言え、オススメできるゲームですね。

The Greedy Cave(iPhone 版、iTunes 起動)

The Greedy Cave(Android 版、Google Play へ移動)

※Youtube 公式 PV