ほぼ個人で制作されたアプリでありながら、かなり本格派の戦国シミュレーションゲームが公開されています。
ポケット戦国 - 戦略と戦術で歴史を作れ!」です。

全国に 300 の城があり、1000 人を超える戦国武将が登場、歴史イベントも豊富に盛り込まれている、じっくり楽しめる大ボリュームの戦略 SLG です。
内政や軍団の移動がリアルタイム制になった近年の「信長の野望」シリーズに似ていますが、合戦はオリジナルなものになっています。

難易度はかなり高く、しっかりした内政や外交を行わないと勢力を維持できません。
攻めるだけではジリ貧になり、家臣を増やしまくると俸禄で財政が崩壊します。
一方、兵力は武将ごとに千人ずつ、経済は金や米の区別がなく「資金」にまとめられていて、この辺は簡略化された遊びやすいルールになっています。

価格は 960 円。アプリとしては高額ですが、それだけの内容ではありますね。
買い切りゲームなので課金・広告・スタミナ等は一切ありません。

ポケット戦国

ポケット戦国
全国が1枚の大きなマップになっていて、そこで内政や移動などを行います。
リアルタイム制であり、他国の行動や武将・軍団の移動なども常時表示されます。 
「となりの国が戦争中なので、その背後の城を襲って漁夫の利を狙う」なんてことも可能です。

シナリオは桶狭間直前の 1560 年と、信長包囲網が展開される 1570 年。
全国の好きな大名家でプレイでき、かなりマイナーな武将も登場します。

まずは内政を行って、収入を増やすのが先決。
城には 石高・商業・民忠・治安 といった信長の野望ライクなステータスがあり、新田開発や施しなどのコマンドを武将に実行させて高めていきます。

ターン制ではないので、コマンドの指示(評定)はいつでも出来ます。
効果は実行してすぐに現れるのではなく、時間と共に徐々に反映されていく形。
前述したように金と米の区別はないため、石高も「資金」の収入源になります。

ちょっと変わっているのは、建設コマンドで様々な施設を建てられること。
民忠を自然増加させる「寺」、治安を増加させる「奉行所」、商業投資の効果を上げる「市場」などがあり、城の「空き地」に追加できます。

これらを建設すると寺なら僧侶が、奉行所なら侍が現れて街道を移動するようになり、移動先の民忠や治安を高めてくれます。 市場だと商人がやって来てお金を貰えます。
治安が悪いと盗賊が出て来て移動先の治安を下げるなど、街道を武将や軍団以外も往来するのが特徴です。

ポケット戦国
※評定画面。 たくさんのコマンドがありますが、普段使うのは一番上と2番目の段ぐらい。
まずは施しで民忠を高め、新田開発と商業投資で国力を増やしましょう。
治安はその城に部隊がいれば自然増加していきます。
民忠は 10 を切っていると一揆の危険がありますが、これも部隊がいれば防げます。


ポケット戦国
※空き地に何を建てるかが内政のポイント。
市場を作って商業投資、用水路を作って新田開発した方が効率が良いですが、どちらも相応に高額なので悩みどころ。
民忠をあげる寺、治安をあげる奉行所の効果は2つ先の城まで届きます。
人口の最大値は石高を増やすことで上がり、農業収入と徴兵可能数に影響します。
「兵質」も注目。 徴兵する城によって初期兵質(訓練度)が違うので、兵質の良い城を徴兵用に開発しておくのも有効です。


武将の移動先が他の大名家の城であるなら、それは「出陣」になります。
合戦には攻城戦と野戦がありますが、攻城戦はマップ画面のままで行われ、城の耐久値(城Lv)が徐々に減少していきます。
そして相手が打って出たか、救援が来たか、移動中の軍団同士がぶつかると野戦に移行します。

野戦では「合戦シーン」に切り替わります。
ここもリアルタイム制ですが、武将を選択すると時間が止まるため、命令はゆっくり出すことが可能。
移動ルートを指でなぞって指定し、移動後に向く方向を決定すると、それに従って動いていきます。
敵にぶつかると自動で攻撃を開始。

各部隊にはバーグラフがありますが、これは兵力でなく「士気」。
相手の攻撃によって下がり、側面から襲われたり、複数の敵と戦っていると士気は大きく減少していきます。
うまく挟み撃ちしたり、待ち構えて袋叩きにするのがコツですね。
士気があるうちはほとんど損害は出ませんが、減ってくると兵士がポンポン飛んでいき、ダメージが出始めます。

各武将は一定時間経つと部隊技を発動可能。
しばらく戦力が強化され、士気も回復するため、使うタイミングが重要になります。

どちらかが「撤退」を選択するか、本陣が壊滅すれば決着。
迂回して敵本陣を狙う奇襲戦法も可能ですが、それだけだと勝っても相手にあまりダメージがないので、有利なら正面から殲滅していった方が良いですね。

減った兵力は「徴兵」で回復しますが、城には人口に応じた「徴兵可能数」があり、これが尽きるとそこからは補充できなくなります。 徴兵する度に資金と民忠も減少します。
堅く守って迎撃しながら相手を疲弊させていくのも、強国に対する戦法の1つでしょう。

ポケット戦国
※城を包囲中。 攻城戦時にアイコンをタップすると、兵糧攻めと力攻めを切り替えられます。
兵糧攻めはすごく時間がかかるので、基本的には力攻めで一気に落としてしまいましょう。
ただ、相手の城に櫓があると、力攻めで相応にダメージを受けます。
部隊が十分にあるなら、入れ替えながら兵糧攻めで包囲し続ける手もありますが・・・
なお、攻城戦中はお金がどんどん減り、お金が尽きると士気が減ります。 でも士気は城に入れば回復するので、序盤はお金を使い切ってから攻めた方が良いでしょう。


ポケット戦国
※野戦シーンで部隊をタップするとグリッドが表示され、それに沿ってルートを指示できます。
★マークが付いている武将は部隊特技を発動可能。
ピンチの部隊は無理せず後退しましょう。 傷付いた兵士が後ろに回り、士気も回復します。
士気は本陣に近いほど回復量が上がります。


やってみると解りますが、このゲームはとにかく資金繰りが厳しいです。
開発には 1000 や 2000 の資金が必要ですが、中小の大名家だと最初はそれを出すのも辛い。
早めに寺や市場などの建物も欲しいところですが、建設費は 8000 と高額。

武将数=兵力なので、戦力を増やすには武将が必要ですが、支払う俸禄がかなり高いため不用意に増やすと財政が圧迫されます。

しかし収入を増やすため他国に侵攻し、城を奪い取ったとしても、攻め落としたばかりの城は民忠も治安もボロボロで、石高や商業も疲弊、建物も崩壊。
それを再興させる資金がないと、やはり収入源になりません。

つまり他のゲームのように武将を増やして、ガンガン攻めて、領土を広げて・・・ としていくと、収入は増えるどころか減りかねません。
領土の拡張は近隣諸国を刺激し、友好度が下がっていくため、ヘタな拡張政策で関係が悪化して攻め込まれると、ますます疲弊していくことになります。

幸い、最初はどの城も開発の余地が十分にあるので、まずはしっかりと内政を行い、収入を増やして、地盤を固めることが大切ですね。
ご近所みんなとケンカしていては生き残るのは辛いので、頼りになる国と同盟することも必要でしょう。

ポケット戦国
※大名詳細画面。 城画面を開き、右上にある「大名詳細」のボタンを押すと表示されます。
ここには毎月の収入と俸禄支出が書かれているので、定期的に確認しましょう。
「信望」は外交や登用などに影響し、約束を守ったりすると上がります。


ポケット戦国
※歴史イベントも豊富。 これは織田家の同盟国だった浅井家が寝返った「金ヶ崎の引き口」イベント。
大きなイベントは単に説明が出るだけではなく、ちゃんとそれに沿った部隊や武将の移動、合戦の発生があります。


ポケット戦国
※城の数が 10 になると「包囲網」のイベントが発生、周辺の大名家がプレイヤー大名を警戒し、一斉に宣戦布告してきます。 袋叩き状態になると正直厳しい。
同盟国は包囲網には加わらないので、近くの強国は発生前に味方に付けておきましょう。
同盟を結ぶには友好度が 100 以上必要なので、親善外交のための資金力も必要です。


コーエーの歴史シミュレーションが好きなヘビーユーザーでも納得できる、本当にしっかり作られた戦国 SLG です。
合戦中の操作性や、効果音が乏しい点などは気になりますが、個人作成とは思えないレベルのアプリですね。

私は結構苦戦してて、初回は普通に領土拡大を繰り返していたら財政破綻して行き詰まり、やり直して内政と領土拡大のバランスを考えて進めていたら周辺国から一斉に攻められてフルボッコ。
三度目は内政を重視し、資金に余裕が出来たら外交を行って同盟を締結、やっと軌道に乗り始めています。
かなり歯応えのあるゲームですが・・・ だが、それがいい。

この手のゲームに慣れていない人は、無理せず織田信長や武田信玄などの大国でやった方が良いでしょうね。
ともあれ、私のような歴史ゲーム好きの人には、強くオススメしたいゲームです。

ポケット戦国 -戦略と戦術で歴史を作れ!-(iTunes が起動します)


※Youtube 公式 PV