豊富なパーツを組合わせ、オリジナルの戦車を作り、美しい 3D グラフィックで表現された戦場で撃ち合いを繰り広げる、ソロモードもオンライン対戦もある戦車戦ゲームが公開されています。
Infinite Tanks」です。

開発したのはフライトシミュレーターシューティング Sky Gamblers シリーズや、戦車戦ゲーム Battle Supremacy シリーズを公開している東欧のメーカー Atypical Games。
今は Radiation Island の開発元、と言った方がピンと来る人が多いでしょうか。

Radiation Island でも見せた美しいグラフィックは今作でも健在。
フィールドの綺麗さでは World of Tanks Blitz(WoTB)より上です。

一方、ゲーム内容は WoTB と比べるとかなりカジュアル。
WoT ほどの細かい戦車戦の表現や、実車の再現はありません。
しかし避弾経始(被弾角度による弾の貫通力の変化)などは考慮されていて、相応にリアルな戦車戦を楽しむことができます。
ミリタリーマニアでないと戦車の細かい部分までは解りませんし、史実に詳しくない人はこのぐらいでも気にならないでしょう。

何より、1人用のキャンペーンモードやミッションモードもちゃんと用意されていて、いきなりオンライン対戦に放り込まれる WoTB より敷居が低いのは良いですね。

価格は 600 円。 買い切りゲームであり、課金・スタミナ・広告などはありません。

Infinite Tanks

Infinite Tanks
画面左側をスライドして移動・旋回し、右側をスライドして視点と照準を移動させます。
戦車は割と軽快に動くことができ、操作し辛さを感じることはほとんどありません。

視点を動かすと中央の照準も動きますが、実際に主砲が照準の場所に向いているとは限りません。
横に素早く振り向くと、視界はすぐに動きますが、砲塔はそこまで早く回転せず、それを後から追いかけていく形になります。
主砲の砲撃位置を示す円が敵を捉えてから撃つことが大切ですね。

主砲が敵を捉えると、相手が白や赤に光ります。
赤い場合は砲弾が貫通し、有効なダメージを与えられますが、白い場合は砲弾が弾かれます。 撃ってもムダ。
弾は相手の装甲に対して、直角に近い角度で当たるとほど貫通しやすいので、相手が白い時は自分の位置を変えたり、側面に回り込むことが必要です。

砲撃ボタンの近くには双眼鏡のボタンがあり、これを押すと敵をズームする精密射撃モードに入ります。
相手が白い時でも、精密射撃で狙う場所を変えてみれば赤になることが多いです。
もちろん精密射撃の方が的確に狙うこともできますね。
視界が狭まるため、敵の接近に気づけなかったりすることもありますが。

砲弾は3種類用意されていて、これを変えることでも貫通力が変わります。
最初からセットされている APCR(硬芯徹甲弾)は貫通重視で、威力は普通。
ラクに貫通できる場合は AP(徹甲弾)に変えることで、貫通力は落ちますが、威力が上がります。

HE(榴弾)は爆発する弾で、貫通時の威力も最高。 ただし貫通力はかなり低下します。
爆発ダメージは一定範囲に有効で、貫通してなくてもある程度のダメージを与えられるので、全く貫通できないか、砲の貫通力が非常に高い場合に有効です。

どの砲弾も使用に制限はありません。 もちろん課金弾なんて存在しません。
装備によっては、山なりに飛ぶ迫撃砲を撃ったり、ロケット弾を発射したり、地雷をまいたりすることも可能です。

Infinite Tanks
※精密射撃で遠くの敵を狙い中。 相手が白い時は狙う面を変えてみましょう。
主砲を上下に傾けられる角度(仰角・俯角)には制限があるため、斜面にいて車体が傾いている場合、前方に敵が見えていても撃てない場合があります。
砲撃時には自分の車体の状態も考慮しましょう。


Infinite Tanks
※避弾経始の説明。 車体を相手に対してナナメにすることで、弾が滑りやすくなり、貫通され辛くすることができます。
ただ、駆逐戦車は敵を狙う時に正面を向くので、車体をナナメにしながら戦うことは難しいです。


Infinite Tanks
※未来の戦車なので、ホバーに乗って水上移動をすることも可能です。
水滴や波の表現が美しいですね。


ゲームモードは1人用のストーリーモード「キャンペーン」、ミッションを達成していく「訓練」、さらに「オンライン対戦」があり、まずはキャンペーンでゲームに慣れつつ、プレイヤーレベルを上げることが必要です。

ステージをクリアすると経験値が増え、さらに戦車のパーツが手に入ります
そしてレベルが上がると 車体・砲塔・主砲・軌道 がセットになった新戦車一式を貰えます。

戦車は主に、砲塔のある普通の戦車と、主砲が車体にくっついている駆逐戦車の2つに分けられます。
駆逐戦車の方が重装甲で、主砲も高威力ですが、主砲を旋回させるのに車体自体の向きを変えないといけないので、そのぶん時間がかかり、撃ったらすぐに隠れるといった戦法も取り辛いです。
どちらが良いかは好みでしょうか。

戦車のパーツは自由に変更可能で、それによって見た目も大きく変化。
キャタピラをタイヤにするとか、主砲を連装砲にするとか、色々なタイプのマシンを自由に作り出すことができます。
ただし、車体は駆逐戦車用と砲塔戦車用に分かれていて、パーツを買えたら駆逐戦車が砲塔戦車になる、みたいなことはありません。
また、同じ戦車でも軽戦車と重戦車があって、基本ステータスが違います。

戦車のパーツ、及び車体タイプは、「マーケット」で「ガチャ」を引くことでも手に入ります。
ただし、このアプリは買い切りゲーム。 課金はなく、ガチャはゲーム内の通貨で利用するもののみ。

また、各パーツにはレベルがあって、それはパーツを手に入れた時のプレイヤーレベルと同じになります。
レベル1の時にレジェンドのパーツを手に入れても、しょせんはレベル1なので、後で手に入れたレベル5のノーマルパーツより弱かったりします。
ですから高レアリティを狙うより、レベルアップの方が大切ですね。

Infinite Tanks
※戦車ガレージ画面。 車体や砲塔を付け替えることが可能。
また、画面上の「モジュール」のボタンを押すと、第二武装やレーダー、制御チップなどの補助パーツの取付が可能です。
ただ、モジュールはなかなか手に入りません。 マーケットでレーダーマークのガチャを引くと少量ですが手に入ります。


Infinite Tanks
※第二武装の迫撃砲で敵戦車を狙うシーン。 あまり使いませんが、障害物ごしに敵を攻撃できます。
上空から見下ろした視点になるので、周辺確認にも使えます。


難点・・・ と言うか、World of Tanks Blitz(WoTB)と違うのは、戦車が史実ベースではなく、ディテールも細かくないこと。
車体の細かい構造、場所による装甲厚の違い、エンジンや覗き穴の位置などの考慮はなく、被弾による故障もありません。
実車ベースではないので、史実の戦車を再現したリアリティや重みのようなものもありません。
ですからミリタリーファンからも絶大な支持を得ている WoT のユーザーからすると、単なる劣化版でしかないでしょう。

しかしそこまでのマニアでない場合、このライトな作りは逆に利点かもしれません。
史実の戦車の再現は史実を知らない人にはどうでも良いでしょうし、そういう人は自由に未来戦車を作れることは、楽しいことであるでしょう。
装甲厚や貫通に関する細かい設定がないことは、むしろ遊びやすいとも言えますし、事前知識がなくてもスムーズにゲームを楽しめます。
何度もオンライン対戦を繰り返し、地道に経験値を貯めないと好きな戦車を獲得できないといった制限もありません。

オンライン対戦は、WoT のような人数が集まってからスタートする形式ではなく、最低限の人数がいればスタートし、後から来た人はそこに途中参加していく FPS のような形式。 よって気軽に楽しめます。
人数が少ない間は AI が戦いに加わり、後から人が来ると入れ替わります。

また、途中でやられても数秒後に復活でき、これも FPS のようなルール。
WoT のようにやられたらもう退場ではありません。

まあこれも、緊張感が薄いため、WoT のユーザーからすると物足りなく感じるかもしれません。
似て異なるものだと思った方が良いでしょうね。

Infinite Tanks
※オンライン対戦の結果画面。 拠点占領戦とチームデスマッチがあります。
マークは四角が砲塔の戦車、三角は駆逐戦車、丸印は偵察車両。
勝てばパーツ2つ、負けた場合は1つ貰えます。 負けても貰えるので損はしません。


Infinite Tanks
※のどかな林間の村を目指す戦車。 建物の破壊表現もあり、砲撃すると穴が開いて壊れていきます。
敵の建物の破壊が目的になっているステージもあります。


World of Tanks Blitz を意識していることは確かですが、同じ路線で対抗しても敵いません。
ですから同じような方向は狙わず、もっとスマホらしい、カジュアルに楽しめる戦車ゲームを目指した、という感じでしょうか。
実際に遊びやすいし、良い意味で軽く、これで正解だと思います。
有料ゲームなのでオンライン対戦の人口は限られると思いますが、課金要素を気にせずに楽しめるのは利点です。

iTunes のレビューには「バグってる」「ゲームができない」と言った意見が多く見られますが、これは公開当初のサーバー混雑が原因だったようで、現在は安定しています。

とりあえずソロでも楽しめるゲームなので、オンライン対戦はあまり考えず、まずはキャンペーンを楽しむものだと思って遊ぶのが良いでしょう。
それだけでも 600 円の価値はある出来映えです。
さらに遊びたいプレイヤーは、オンライン対戦にチャレンジしてみるのも良いでしょう。

Infinite Tanks(iPhone 版、iTunes 起動)


※Youtube 公式 PV