

硬派な歴史シミュレーションゲームを開発し続けている中国のメーカー Easy Tech。
欧陸戦争、世界の覇者、将軍の栄光 など、共通したシステムを持つ数多くの SLG を公開していますが、その欧陸戦争の最新作が公開されました。
「欧陸戦争5: 帝国」です。
ターン制の戦略シミュレーションゲームで、「大戦略」や「ファミコンウォーズ」のようなタイプ。
欧陸戦争3 は第一次世界大戦、欧陸戦争4 はナポレオン戦争を舞台としていましたが、今作はなんと・・・
紀元前から近代までの、様々な世界史の戦いを網羅しています。
よって登場する武将も、アレキサンダー、ハンニバル、カエサル・シーザー、モンテスマ、ジンギスカン、ジャンヌ・ダルクなど、世界各国の偉人たち。
グラフィックも今までとは違うタッチになっていて、キャラの立ち絵はリアル調ですが、兵士はポップなデザインに。
アプリのアイコンも「これが欧陸戦争?」と思ってしまう程の変わりようです。
ただ、ゲームシステムはこれまでのものを踏襲しています。
価格は 120 円。 内容の割に格安ですが、課金通貨や将軍を買う課金があります。
ただ、詳しくは後述しますが、Easy Tech のゲームとしては今回の課金額は控えめです。
スタミナ・広告・ガチャはありません。



マップが六角形のマス(ヘックス)で区切られた大戦略型のターン制シミュレーションゲームですが、オリジナルのルールもいくつかあります。
例えば、敵を前後から挟むと士気がダウン、見えている敵の横を素通り可能、弓などの遠距離攻撃ユニットは移動後でも攻撃可能、騎兵や戦車は敵を倒すと再攻撃可能、都市はどのユニットでも占領できる、などですね。
まあ、この辺はこれまでのシリーズ作と変わりません。
欧陸戦争・世界の覇者・将軍の栄光 をすべて1つのシリーズとすると、これで11作目。
(三国合戦 も含めると12作目)
同じ説明を繰り返すことになりますし、今回はルールの詳細は割愛します。
今作の特徴は、古代の戦いが多いため、三国合戦のように城壁や防御塔のあるマップが多いこと。
進軍時にこれらを破壊しなければならないケースが多く、城壁に強い攻城兵器ユニットも存在します。
また、今回の本拠地の多くは城になっていて、占領するのではなく、攻撃して破壊する必要があります。
ユニットに「歩兵は弓兵に強く、弓兵は騎兵に強く、騎兵は歩兵に強い」という明確な「三すくみ」があるのも特徴でしょうか。
そしてもっとも大きな特徴は、「将軍」がゲームの中心になっていること。
このシリーズの将軍の扱いは、作品によって変わって来ました。
ユニットに付加して強化したり、プレイヤー将軍がいたり、単なる特殊攻撃だったり・・・
そして今作は、ユニットと将軍がセットになっています。
「弓兵のロビンフッド」「攻城兵器のクレオパトラ」みたいに兵種が決まっていて、すでにいるユニットに武将を配属するルールはありません。
戦場で兵士を生産することも出来ますが、それは将軍のいない一般ユニットとなります。
また、今回はゲームの進行に応じて、将軍を普通に増やしていけます。
これまでは将軍を雇用するのに大量の「勲章」か課金が必要で、そう簡単には増やせず、無課金 / 微課金だと頑張っても最弱クラスの将軍を数人しか使えませんでした。
作品によってはまともに使えるのはプレイヤー将軍のみで、上位の将軍は 3000 円とか 5000 円とかの高額課金を要求されましたが・・・
今作はシナリオクリアで加入する武将が多めで、強化や雇用に使う勲章も通常のプレイで普通に貯めていくことが出来ます。
無課金でも十数人の将軍をそろえられますね。
加えて課金武将も安くなっていて、最低 240 円、最高でも 1200 円。
240 円のジンギスカンでも十二分な強さで、以前より利用しやすくなっています。

※今回は兵士グラフィックの雰囲気が違います。 かわいらしくデフォルメされた感じ。
ちょっと Kingdom Rush っぽい?
武将も固有のグラフィックになっていて、ハンニバルがゾウに乗ってて時々地図を見るとか、しぐさも細かいです。
なお、城壁は場所によって耐久力が違うので、攻撃する前に手薄なところをチェックしましょう。

※将軍画面。 今回はゲーム内の通貨で普通に買える値段なのが嬉しい。
また、このアレキサンダーなど、何人かの武将はゲームの進行でも仲間になります。
装備はまず靴をそろえたいところ。 移動力が重要なのは言わずもがなです。

※今回の課金専用武将はこの3名のみ。 左からジンギスカン、ワシントン、ナポレオン。
無理に買わなくても進められますが、ジンギスカンは安いので支援も兼ねて買っても良いかも。
ゲームモードは「帝国」「戦役」「征服」の3つ。
ただ、帝国と戦役は連動していて、この2つでメインゲームと言えます。
「戦役」はシナリオモードで、ペルシアやスパルタ、神聖ローマ帝国など、歴史上の様々な文明のステージを順にクリアしていきます。
プレイヤーは傭兵のような扱いで、8人までの武将を派遣でき、所属国の一部隊として戦います。
勝利できればクリアターン数に応じたお金や財宝などを受け取れます。
そしていつでも「帝国」のモードに切り替えられます。
帝国モードには「戦略マップ」があり、最初の領土はイギリスのロンドンだけですが、戦役モードの進行に応じて他の都市も占領できるようになります。
占領する方法はいくつかあり、通常は攻め込んで勝利すれば領土になるのですが、お金と財宝を使って「建設」を行うことで編入される都市もあります。
帝国モードでの進攻戦も戦役モードの戦闘と同じですが、戦役モードより小規模です。
そして占領した都市では、様々なイベントが発生します。
将軍の雇用を行える都市もあれば、装備を買える都市もあり、お姫様がいる都市も。
お姫様に財宝を貢いで親密度を上げて仲間にすれば、戦闘中に様々な特典を得られます。
この帝国シーンで「戦役」のための準備を進めつつ、世界征服も目指していく形ですね。
帝国モードでは「侵入」や「攻撃」を受ける場合もあり、この時は将軍を派遣して撃退します。
この戦闘はオートで進むため、短時間で決着が付きますが、自分で動かせないので勝敗は将軍の強さ次第。
将軍を派遣して仕事をさせるイベントもあり、1時間ほど経った後に報酬と経験値を貰えます。
派遣中でも他のモードでその武将を使うことは可能です。
戦役モードはステージが進むと時代が変わり、紀元前の古典時代から、中世、帝王、大航海時代、火器時代へと続いていきます。
それに応じて上位の兵士が登場するため、古代の兵士のままでは太刀打ちできなくなります。
兵士を近代化するには、その将軍のグレード(★)を上げなければなりませんが、そのためには「帝国モードの時代」を進め、レベルもその時点の上限までアップさせなければなりません。
ただし帝国モードの時代の進歩に必要な財宝(素材)と資金を稼ぐには、イベントを何度もこなす必要があります。
そして難点は、このイベントが一定時間ごとの発生なので・・・ 一気に進めようとしても進められないこと。
時間をかけてじっくり遊ぶスタイルと言えますね。
もう1つの「征服」モードは、好きな国を選んで、その国での世界制覇を目指すモードです。
戦略画面で他の国に攻め込むとミニマップでの戦闘になり、勝つと領土が広がる形式。
戦闘を何度も繰り返す必要がありますが、オートで戦わせることもでき、オート+スピード最速ならサクサク進められます。
戦役モードや帝国モードで行き詰まったり、やることがなくなってイベント待ちになっている時でも、こちらで遊ぶことができます。
クリアすると上位の時代に進むためのアイテムの他、様々な報酬を得ることができます。

※帝国モードのヨーロッパ周辺。 まずはどんどん領土を広げていかなければなりません。
戦役モードより小規模な戦闘とは言え、やはり手強い都市もあります。
勝てなくなったら戦役の方を進めたり、装備を買ったりして部隊を鍛えましょう。

※将軍を3人派遣するお仕事のシーン。 報酬で勲章と財宝が貰えますが・・・ もっと重要なのは経験値。
派遣した武将にはまとまった量の経験が入ってレベルアップするため、育てたい武将を派遣しましょう。
この仕事は剣マークがあるため、歩兵を派遣すると必要な時間が短縮されますが、それよりも育成の方が大切。

※征服モードの城コマンドの画面。 書状アイテムを使って同盟を締結することも可能です。
ダメージを受けたユニットは回復まで時間がかかるので、どんどん入れ替えていきましょう。
三国合戦 や 世界の覇者3 で登場し、将軍の栄光2 で進化した、様々なイベントが発生する世界マップ画面が、今作でさらに進化しています。
また、将軍の栄光2 は将軍システムが実質カットされていたので、「あぁ、これで将軍もあったら良かったのになぁ」と思っていたのですが、今作はそれが復活。
しかも以前より将軍を活用しやすくなりました。
将軍の栄光2 で部隊に配属する将軍が消えたのは、その前の作品で将軍にかかる費用が高すぎて、課金ゲーという非難があったからではないかと思います。
今作はその辺を見直したようで、おかげで色々なキャラを育てられる、キャラ育成型のシミュレーション RPG の楽しさが加わりました。
今回はあまりマニアックな雰囲気がなく、かなり万人向けのゲームになったなぁ、という印象。
ストラテジーファンやシリーズ経験者はもちろん、シリーズ未経験者にもお勧めしたいアプリです。
・欧陸戦争5: 帝国(iPhone 版、iTunes 起動)
例えば、敵を前後から挟むと士気がダウン、見えている敵の横を素通り可能、弓などの遠距離攻撃ユニットは移動後でも攻撃可能、騎兵や戦車は敵を倒すと再攻撃可能、都市はどのユニットでも占領できる、などですね。
まあ、この辺はこれまでのシリーズ作と変わりません。
欧陸戦争・世界の覇者・将軍の栄光 をすべて1つのシリーズとすると、これで11作目。
(三国合戦 も含めると12作目)
同じ説明を繰り返すことになりますし、今回はルールの詳細は割愛します。
今作の特徴は、古代の戦いが多いため、三国合戦のように城壁や防御塔のあるマップが多いこと。
進軍時にこれらを破壊しなければならないケースが多く、城壁に強い攻城兵器ユニットも存在します。
また、今回の本拠地の多くは城になっていて、占領するのではなく、攻撃して破壊する必要があります。
ユニットに「歩兵は弓兵に強く、弓兵は騎兵に強く、騎兵は歩兵に強い」という明確な「三すくみ」があるのも特徴でしょうか。
そしてもっとも大きな特徴は、「将軍」がゲームの中心になっていること。
このシリーズの将軍の扱いは、作品によって変わって来ました。
ユニットに付加して強化したり、プレイヤー将軍がいたり、単なる特殊攻撃だったり・・・
そして今作は、ユニットと将軍がセットになっています。
「弓兵のロビンフッド」「攻城兵器のクレオパトラ」みたいに兵種が決まっていて、すでにいるユニットに武将を配属するルールはありません。
戦場で兵士を生産することも出来ますが、それは将軍のいない一般ユニットとなります。
また、今回はゲームの進行に応じて、将軍を普通に増やしていけます。
これまでは将軍を雇用するのに大量の「勲章」か課金が必要で、そう簡単には増やせず、無課金 / 微課金だと頑張っても最弱クラスの将軍を数人しか使えませんでした。
作品によってはまともに使えるのはプレイヤー将軍のみで、上位の将軍は 3000 円とか 5000 円とかの高額課金を要求されましたが・・・
今作はシナリオクリアで加入する武将が多めで、強化や雇用に使う勲章も通常のプレイで普通に貯めていくことが出来ます。
無課金でも十数人の将軍をそろえられますね。
加えて課金武将も安くなっていて、最低 240 円、最高でも 1200 円。
240 円のジンギスカンでも十二分な強さで、以前より利用しやすくなっています。

※今回は兵士グラフィックの雰囲気が違います。 かわいらしくデフォルメされた感じ。
ちょっと Kingdom Rush っぽい?
武将も固有のグラフィックになっていて、ハンニバルがゾウに乗ってて時々地図を見るとか、しぐさも細かいです。
なお、城壁は場所によって耐久力が違うので、攻撃する前に手薄なところをチェックしましょう。

※将軍画面。 今回はゲーム内の通貨で普通に買える値段なのが嬉しい。
また、このアレキサンダーなど、何人かの武将はゲームの進行でも仲間になります。
装備はまず靴をそろえたいところ。 移動力が重要なのは言わずもがなです。

※今回の課金専用武将はこの3名のみ。 左からジンギスカン、ワシントン、ナポレオン。
無理に買わなくても進められますが、ジンギスカンは安いので支援も兼ねて買っても良いかも。
ゲームモードは「帝国」「戦役」「征服」の3つ。
ただ、帝国と戦役は連動していて、この2つでメインゲームと言えます。
「戦役」はシナリオモードで、ペルシアやスパルタ、神聖ローマ帝国など、歴史上の様々な文明のステージを順にクリアしていきます。
プレイヤーは傭兵のような扱いで、8人までの武将を派遣でき、所属国の一部隊として戦います。
勝利できればクリアターン数に応じたお金や財宝などを受け取れます。
そしていつでも「帝国」のモードに切り替えられます。
帝国モードには「戦略マップ」があり、最初の領土はイギリスのロンドンだけですが、戦役モードの進行に応じて他の都市も占領できるようになります。
占領する方法はいくつかあり、通常は攻め込んで勝利すれば領土になるのですが、お金と財宝を使って「建設」を行うことで編入される都市もあります。
帝国モードでの進攻戦も戦役モードの戦闘と同じですが、戦役モードより小規模です。
そして占領した都市では、様々なイベントが発生します。
将軍の雇用を行える都市もあれば、装備を買える都市もあり、お姫様がいる都市も。
お姫様に財宝を貢いで親密度を上げて仲間にすれば、戦闘中に様々な特典を得られます。
この帝国シーンで「戦役」のための準備を進めつつ、世界征服も目指していく形ですね。
帝国モードでは「侵入」や「攻撃」を受ける場合もあり、この時は将軍を派遣して撃退します。
この戦闘はオートで進むため、短時間で決着が付きますが、自分で動かせないので勝敗は将軍の強さ次第。
将軍を派遣して仕事をさせるイベントもあり、1時間ほど経った後に報酬と経験値を貰えます。
派遣中でも他のモードでその武将を使うことは可能です。
戦役モードはステージが進むと時代が変わり、紀元前の古典時代から、中世、帝王、大航海時代、火器時代へと続いていきます。
それに応じて上位の兵士が登場するため、古代の兵士のままでは太刀打ちできなくなります。
兵士を近代化するには、その将軍のグレード(★)を上げなければなりませんが、そのためには「帝国モードの時代」を進め、レベルもその時点の上限までアップさせなければなりません。
ただし帝国モードの時代の進歩に必要な財宝(素材)と資金を稼ぐには、イベントを何度もこなす必要があります。
そして難点は、このイベントが一定時間ごとの発生なので・・・ 一気に進めようとしても進められないこと。
時間をかけてじっくり遊ぶスタイルと言えますね。
もう1つの「征服」モードは、好きな国を選んで、その国での世界制覇を目指すモードです。
戦略画面で他の国に攻め込むとミニマップでの戦闘になり、勝つと領土が広がる形式。
戦闘を何度も繰り返す必要がありますが、オートで戦わせることもでき、オート+スピード最速ならサクサク進められます。
戦役モードや帝国モードで行き詰まったり、やることがなくなってイベント待ちになっている時でも、こちらで遊ぶことができます。
クリアすると上位の時代に進むためのアイテムの他、様々な報酬を得ることができます。

※帝国モードのヨーロッパ周辺。 まずはどんどん領土を広げていかなければなりません。
戦役モードより小規模な戦闘とは言え、やはり手強い都市もあります。
勝てなくなったら戦役の方を進めたり、装備を買ったりして部隊を鍛えましょう。

※将軍を3人派遣するお仕事のシーン。 報酬で勲章と財宝が貰えますが・・・ もっと重要なのは経験値。
派遣した武将にはまとまった量の経験が入ってレベルアップするため、育てたい武将を派遣しましょう。
この仕事は剣マークがあるため、歩兵を派遣すると必要な時間が短縮されますが、それよりも育成の方が大切。

※征服モードの城コマンドの画面。 書状アイテムを使って同盟を締結することも可能です。
ダメージを受けたユニットは回復まで時間がかかるので、どんどん入れ替えていきましょう。
三国合戦 や 世界の覇者3 で登場し、将軍の栄光2 で進化した、様々なイベントが発生する世界マップ画面が、今作でさらに進化しています。
また、将軍の栄光2 は将軍システムが実質カットされていたので、「あぁ、これで将軍もあったら良かったのになぁ」と思っていたのですが、今作はそれが復活。
しかも以前より将軍を活用しやすくなりました。
将軍の栄光2 で部隊に配属する将軍が消えたのは、その前の作品で将軍にかかる費用が高すぎて、課金ゲーという非難があったからではないかと思います。
今作はその辺を見直したようで、おかげで色々なキャラを育てられる、キャラ育成型のシミュレーション RPG の楽しさが加わりました。
今回はあまりマニアックな雰囲気がなく、かなり万人向けのゲームになったなぁ、という印象。
ストラテジーファンやシリーズ経験者はもちろん、シリーズ未経験者にもお勧めしたいアプリです。
・欧陸戦争5: 帝国(iPhone 版、iTunes 起動)
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