※12/10:アップデートに合わせて文末の追加情報を改訂
※11/13:文末の追加情報に追記。


時は大航海時代。 新大陸アメリカに渡り、開拓に参加すれば、家と土地を得られるという・・・
ヨーロッパの勇気と冒険心にあふれる者たちは、夢と新天地を求めて海を越えた。

そんなアメリカの入植時代をテーマにした、野山を散策する「お散歩ゲーム」が公開されています。
The Trail」です。

ポピュラスで世界的に有名になり、スマホでも Godus を開発しているイギリスのゲームデザイナー「ピーター・モリニュー」氏の最新作で、彼らしい開発と生活がテーマのゲームです。

ただ、内容はほぼ「ハイキング」。
美しい景色を見ながら山歩きを楽しむ内容で、そのため開拓と探険を期待してゲームを始めると「ナンダコレ?」となるかもしれません。
実際、私も序盤は面白いとは思えませんでした。

しかし途中で衣服は破れ、腹は減り、無くしたものは自給自足で調達する、サバイバル感のある内容に変わっていきます。 ゲームが面白くなるのはそこからですね。
さらに開拓地に到着しても、そこはゴールではなく、むしろ始まり。
家を建てて財を成していく、新たな生活が待っています。

このゲーム、今の時点(11/6)では安定性が低く、かなり落ちやすいです。(iPhone 6 Plus で確認)
よって現段階での紹介は時期尚早かもしれませんが、注目の作品であるため早めにご紹介したいと思います。

アプリ本体は無料。 課金はありますが必須とは言えません。 スタミナはなし。
広告は強制のものはありませんが、任意広告のアピールは多めです。
メッセージは日本語化されていますが、翻訳がおかしい部分がちらほら見られます。

The Trail
新大陸に上陸した主人公は、開拓地 Eden Falls への長い道を歩み始めます。
と言っても一気に踏破する訳ではありません。
途中にはキャンプ地が点在していて、そこで休息を取りながらの旅となります。

移動は自動ですが、上にスライドでスピードアップ、下にスライドでスピードダウン、もしくは停止。
道ばたには枝や石、ウサギの毛皮などが落ちているので、それを拾いながら歩きます。

最初のうちは気候が穏やかで、装備も十分、案内人が細かくアドバイスしてくれるため、何の問題も無く旅を行えます。
3D で表現された自然美あふれるグラフィックは、最初に見た時は感動することでしょう。

しかし何の問題もなく山歩き出来るため、面白味もありません。
景色に慣れてくると、しばらくは退屈。 ここが難点の1つですね。

旅は1人で行うのではありません。
同じ志を持つ開拓者が多くいて、同じ道を歩いています。
その姿と名前は他のプレイヤーのものであり、たまにアイテムの取り合いになる場合も。
また、キャンプ地では彼らと物々交換を行え、いらないアイテムはそこで換金できます。

最初はただ歩いているだけで良いのですが、衣類や靴には耐久力があり、そのうち壊れてしまいます。
こうなると裸で歩くハメになり、体力が低下。 最悪、行き倒れになります。
壊れる前に調達する必要がありますが、自作するには木や皮が必要。
それらを効率良く得るには木こりの斧や、狩猟用パチンコを作らなければなりません。

これらの道具は枝と石から作成しますが、さらに「レシピ」も必要です。
レシピはキャンプ地にいる開拓サポーターから貰えますが、レシピを得るための「クエスト」を選択し、必要なアイテムを集めなければなりません。

さらに開拓地への道には何ヶ所か川があり、船賃を払わないと渡ることができません。
よってお金を稼ぐ必要もあり、中盤からはクエストアイテムを探しつつ、道具を確保し、衣類を自作して着替えながら、換金アイテムを作ってトレードでお金を稼ぐ展開になります。

もし材料やお金が不足して旅が困難になった場合は、戻らなければなりません。
幸い、到達済みの地点に戻るのはキャンプ地で簡単に行えます。

The Trail
※旅の途中、主人公を長押しすると、他の旅人とコミュニケーションを取れます。
拾ったアイテムは画面下のバッグに放り込んでいきますが、バッグの中は物理シミュレートされていて、うまく入れないとすぐあふれ、こぼれ落ちてしまいます。
枝を使って壁を作るとか、入れ方に工夫も必要。 工夫して詰め込みまくって、それが崩れて大量に地面にぶちまけられると泣けますが。


The Trail
※左はキャンプ地でのトレード画面。 粉砕器のあるベルトコンベアに不要アイテムを乗せていき、他の人が必要なものを出した時はバッグに放り込むことで購入できます。
誰も取らずに粉砕されても、その価値の分のお金を得られます。
右は生産画面で、マインクラフト風。 基本的に素材のまま売るより、作成品の方が儲かります。
また作成を続けることでレベルが上がり、品質や売値が向上します。
食べ物は移動中に押しっぱなしにすれば食べられ、生肉も生のままかじれます。


森を抜け、雪山を越え、長い旅の末にようやく Eden Falls にたどり着くと・・・
今度は「開拓」という新しい旅が始まります。

開拓地では、まず家を購入します。 最初の家は低額で購入可能。
開拓地は 20 人ごとのグループになっていて、つまり 19 人の他プレイヤーのご近所さんがいます。
家ごとに鍛冶屋、仕立屋、毛皮屋などの役割が割り当てられ、仕事のための器具が置かれます。

家を拡張するには、この器具を使った建築材が必要になります。
例えば、仕立屋を拡張するには麻生地が必要で、これは町の外で麻を取ってこなければなりません。
材料をそろえて器具に放り込むと、数分後に生地が完成。
必要な材料を作ってアップグレードのボタンを押すと改築が行われ、家が広くなります。

家には鍵がかかっておらず、他の人の家の器具も自由に使えます。
しかしそのため、家の棚に置いているアイテムは誰でも持ち出せてしまいます。
安全に保管するには金庫(プライベートチェスト)が必要ですが、これがまた高額。
家には様々な家具や装飾品を置くことが出来ますが、これもやはりお金がかかるので、その後も我が家の充実のため採集と生産は続けなければなりません。

金庫などの一部の家具は課金通貨でも購入でき、他にも課金通貨は川を渡る船賃や、アイテムの即時完成、上位の装備の購入にも使用できます。
ただ、最低課金額は 600 円からと、日本の相場としてはかなり高額。
船賃がないのでちょっとだけ課金を・・・ みたいな選択ができないのは難点。

開拓地には「共有倉庫」もあり、これに住民達がアイテムを入れると、町の発展に必要なゴールドが貯蓄されていきます。
これでお店やサロン、銀行などが建設可能になり、町の設備が整っていきます。

そして Eden Falls の先にも、まだまだ道は続いています。
クエストもこの時点では、入口といったところでしょう。 ゲームはここからやっと本番です。

The Trail
※クエストは「冒険者」「トレーダー」「木こり」「ハンター」に分かれていますが、択一ではなく、一通り習得していくことになります。
習得に必要なアイテムの確認は忘れずに。 まだ出て来ないアイテムが条件のクエストを選んでしまうと、習得が止まってしまいます。
右はステージマップ。 アイテムを集めに戻る場合は、狩猟マーク、木こりマークを元に、欲しいものがあるキャンプ地に向かいましょう。


The Trail
※狭いながらも楽しい我が家。 開拓地に着いたら夢のマイホームゲットです。
ただ、町の家が全部売れていた場合は一旦出直して下さい。
初めて開拓地に入った時は家を買うまで他の操作ができないので、空き屋がない場合、アプリを落として起動し直さないとハマってしまう不具合があります。
家を買ったら、まずは金庫を設置したいところ。 「シェア棚」はあくまでシェア(共有)棚なので注意。
生産品の品質をアップさせる家具も欲しいですね。


プレイ自体はソロですが、簡易 MMO(大規模マルチプレイオンライン)のような開発ゲームでもあります。
しかし基本的にはハイキングと生産なので、好みは分かれるかもしれません。

ただ、こうした生産主体のゲームは日本人が一番好むと思うので、イギリスのゲームですが、日本で最もヒットしそうな気もします。
(過去のオンラインゲームの経験上、生産メインのゲームを好むのは上から順に 日本>中国>アメリカ=ヨーロッパ>>韓国。 ただしヨーロッパは国による)

今の時点では iPhone 6 Plus だと、アプリが落ちまくります。
道中、明らかに高負荷になる場面があり、もはや iPhone 7 でないと辛いかもしれません。
また、動画広告を見ると高確率で落ちるなど、アプリ自体の不具合と思われる部分も散見されます。

しかしそれでも、この雰囲気とゲーム性は、開発ゲームが好きな人なら(序盤の退屈さを抜ければ)きっとハマれると思います。
私は開発ゲーム好きなのでかなり気に入っていて、先も長そうだし当分遊べそう。
このレビューを見て「自分に合いそうだ」と思った人には、ぜひお勧めしたいゲームです。

The Trail(iPhone 版、iTunes 起動)

The Trail(Android 版、Google Play へ移動)

※Youtube 公式 PV



【 不具合と対処法報告 ver1210 】 

※メモリ 1GB の本体だと落ちやすい
・iPhone 6、初代 iPod Air、iPod touch は 1GB なので注意。
・動画広告を見ると落ちやすい。
・開拓地に出入りするようになると特に落ちる。
・ただ、落ちてもアイテムは保持されている。 ただし移動中の場合は手前のキャンプ地に戻される。
・広告で落ちると広告の効果はない。 広告でトレードの収入を2倍にしたい時は、トレード前にアプリをタスクから消して起動し直すことで防止できる。
・iPhone 6s や SE 以降はメモリ 2GB なので安定している模様。
12/9 のアップデートで安定性が改善された。 ただし iPhone 6 Plus ではまだ落ちる。

※起動時に最初からになる場合がある
・そのまま続行してしまうとセーブデータが上書きされ、以前のデータが消滅する場合があるので要注意!
・この症状になった時はすぐにアプリを終了させ、タスクからも消去し、再度起動し直す。
・それでもダメな時は少し待ってみる。 本体も再起動した方が良いかも?
・おそらく通信不良かサーバーの一時的な混雑 / ダウンによるログイン障害だと思われる。 この症状に3度なったことがあるが、2分ほど待ってから再度起動すれば復帰できている。
・11/10 のアップデート以降も発生するのを確認。

※同じアイテムが1つにまとまる(スタックする)ようになったが、クエストの納品がおかしい
・当初はまとまらなかったが、11月7日から上位のバッグを装備すればアイテムがまとまるようになっている。
しかしまとまったアイテムがクエストで納品されると、まとめた数に関わらず1つ分になってしまう。(12/9 のアップデートで修正)
さらにクエストで必要なアイテムを家の金庫から取り出すと、その瞬間にアイテムは(スタック分全て)消滅するのに、納品数は増えない。(12/9 のアップデートで修正)
・家がある場合は、鳥を長押しして×アイコンを押し、クエストを一旦キャンセル、キャンプで別のクエストを選択しておく。 その後に家に戻り、アイテムをバラして所持する。 スタックしたアイテムを素早くフリックするとバラすことが可能。 その後、キャンプ地に移動して仮のクエストをキャンセルし、目標のクエストを再度受ければ1つずつ納品できる。(この方法はもう必要なくなりましたが、参考として表記は残しておきます)
・ただし必要数が多い場合は1回では終わらない。 やや危険だが、シェア棚に必要アイテムを移しておくなどの対処が必要。 共有棚にはアイテムが1つずつ置かれるので、バラすのにも使える。
家を増築する際に資材を投入する時も、スタックしていると1つ分になってしまう。 ただ、フリックで投入すると1つずつ投入することが可能。 フリック投入は生産時や、共有倉庫への納品時にも便利。(12/9 のアップデートで修正。ただしまとめての投入はできず、余った分はバッグに落ちてくる)

※開拓地に空いた土地がなく、家を買えない
・すべて売約済みの場合は、一旦町を出て入り直す。 すると別の地区に入るので、そこでまた土地を探す。
・初めて開拓地に到着した時は、家を買わないと他の操作ができないので、買えない場合はハマってしまう。 一旦アプリを落とし、タスクからも消して再度起動すれば、別の地区に入るので土地を探し直せる。

※家の増築について
・家を Lv5 以上にするには、町に製材所が必要。 ここでは松の丸太を投入することで共有の資材が作られる。
・松の丸太の調達は、町に共有伐採所があるとラクになる。 ここでは松の丸太と枝を大量に調達できる。
・どちらも建築には「町の」ゴールドが必要。 共有倉庫にアイテムが入れられると、それが日々ゴールドに換金される。
・共有倉庫の換金時に集めるアイテムの種類はリセットされる。 よって納品困難なアイテムになっていても1日経てば変更可能。 なお、アイテムを入れた人は換金時に価値に応じたお金を貰える。
・誰かが町の施設の建築をキャンセルしてしまう場合がある・・・ 相手が仕様を理解するのを待つしかない・・・