毎年恒例となっている、Apple による優秀アプリの表彰「BEST of 2016」。
今年もその発表の季節がやって来ました。
今年は iPhone と iPad、それぞれ 10 のアプリが選出され、そのうち1つを「今年のベスト」、もう1つを「次点」としています。
さらに、あのアプリが「今年の大ヒット作」という特別枠で選出されています。
やっぱりアレは別格にしとかないとダメですね。

去年もそうだったのですが、アメリカの Apple 本社がベースとなる選出を行い、それに各国の支社が調整を加えたような形になっています。
よってどの国も似たようなアプリが選ばれていますが、若干の違いがあります。
今回は日本の選出を中心に、そうした他国の選出の状況なども交えて紹介していきたいと思います。
リンクは各ゲームのレビューページに移動します。
ただ、当方でまだ扱っていないアプリは iTunes ストアや Google Play へのリンクを付けています。
【 BEST of 2016:iPhone 部門 】
・今年のベスト:クラッシュ・ロワイヤル

iPhone の BEST of 2016 は、Supercell のクラッシュ・ロワイヤルが選ばれました。
手軽に短時間で真剣勝負を楽しめるオンライン対戦の RTS(リアルタイム制のシミュレーション)で、今回チェックした 日米英仏独伊露中台韓 のすべてで「今年のベスト」に選ばれています。
米 Apple が1位に選び、他の国も文句はなかった、といったところでしょうか。
日本では変則スタミナ制と言える宝箱のシステムに賛否がありましたが・・・ 選出は納得の作品であることも確かです。
・iPhone 次点:TIME LOCKER

自分が止まると時間も止まる、変わり種のタイムストップ・シューティングが今年の次点。
米 Apple がベースの選出作に選んでいなかったようで、残念ながらこの作品が入っているのは日本のみ。
しかし高く評価されているアプリで、思わず熱中してしまうゲームです。
クラッシュロワイヤルは世界共通の1位なので、日本の Apple としては実質これがベストと言えるでしょうか。
・今年の大ヒット作:Pokémon GO

言わずと知れた、世界的な大ムーブメントを巻き起こしたポケモンの位置情報ゲーム。
あまりに巨大なアプリと言えるためか、BEST of 2016 では「大ヒット作」という特別枠となっています。
海外でも 米英独台 など、運営されている国々では特別扱い。
よってこの作品のみ「ベストアプリ 10 選」には含まれていません。
・iPhone ノミネート:Reigns

王様となり謁見者の質問に YES か NO で解答、それによって国のパワーバランスが変化する簡易王国運営ゲーム。
すぐに処刑されたり失脚したりする、ややブラックな作品でもあります。
アメリカや欧州各国ではこれが iPhone 部門の次点に選ばれています。
日本でも3番目に紹介されていて、なにより日本語化されたことが嬉しいですね。
・iPhone ノミネート:INKS.

芸術派のピンボール。 的に玉を当てると絵の具がビチャッと飛び散り、ピンボール台を染めていきます。
ただしゲームとしてはシンプルで、絵の具もリアル過ぎて綺麗という感じではありません。
ゲームと言うより「ゲームアプリという形を取った芸術作品」と言った方が良く、やや評価は分かれますが、Apple 好みであることは間違いないでしょう。
意外にもアメリカでは選ばれていませんが、今回調べた他のすべての国で選出されています。
・iPhone ノミネート:聖剣伝説 - ファイナルファンタジー外伝

ゲームボーイで発売されていた初代聖剣伝説を、当時のゲーム性を維持したまま今風のグラフィックとサウンドで再現した作品。 もちろん日本だけの選出です。
再現ゲームと言えるので、メインターゲットは当時のユーザー。
1400 円という強気の価格は、ソシャゲ全盛時代においてはむしろ賞賛する向きもありましたが、採算が取れているのか気になりますね。
・iPhone ノミネート:Rodeo Stampede

動物を次々と乗り継いでいくサバンナ疾走ランゲーム。 捕まえた動物を集めて動物園を運営できるのがユニーク。
中盤からは動画広告を何度も視聴しなければミッションをこなせず、そこが私的に残念でしたが、ゲーム内容もクオリティーも単なるランゲームを越えた作品。
今回調べた 日米英仏独伊露中台韓 のすべてで選出されています。
・iPhone ノミネート:twofold inc.

思考性の高い一筆書きパズルゲーム。 見た目は地味ですがゲームとしての完成度の高い作品。
しかしルールが複雑で、英語のチュートリアルが長々と続くため、日本人には敷居が高く、ここで選ばれているのは正直意外です。 まあ、米 Apple の選出に従ったというところでしょうか。
日本以外では 米仏独伊韓 で選ばれています。
・iPhone ノミネート:"klocki" (iTunes / Google Play)

タップでパネルを入れ替えて、パネルに書かれている線を繋げていく簡易パズルゲーム。
と言ってもパズルと言うほどの思考性はなく、iTunes でも「リラックスできるゲーム」と紹介されています。
私的には、頭を使わないパズルゲームのどこが面白いのか理解できない・・・
選出は疑問ですが、欧州各国でも選出に含まれています。
・iPhone ノミネート:Mr.クラブ2 (iTunes)

自動で進むカニが主人公で、ジャンプで障害物をかわしながら、らせん状のコースを昇っていくランゲーム。
グラフィックが綺麗ですが、壁に当たると反転するため、ミスって壁にぶつかりコースを逆走し始め、そのままスタートまで戻っていくことが多々ありストレスが貯まることも。
初代 Mr.クラブ の頃から、妙に Apple がプッシュしているアプリ。
日本ではあまり知られていないので選出は疑問ですが、ベースの選出に従ったというところでしょうか。欧州各国でも選出。
・iPhone ノミネート:Steppy Pants (iTunes)

画面を押す長さでゾンビの歩幅を調整し、タイルとタイルの間の線を踏まないように前進する、小学生の下校みたいなショートゲーム。
カジュアルゲーム枠と言えますが、難しさがクセになり、妙に遊び続けてしまう作品。
日本の他には 米露韓 で選出。 なぜか欧州はスルー。
【 BEST of 2016:iPad 部門 】
・今年のベスト:Samorost 3(サモロスト3)

美しいグラフィックの脱出ゲームですが・・・ 見た瞬間に「なんでコレが今年のベスト!?」と思ってしまった・・・
ゲームは悪くありません。 あちこちタップして調査しながら先に進む方法を探すアドベンチャーで、独特な世界観です。
ただ、知名度を考えてもこれが iPad のベストなのはどうにも疑問・・・
Apple 好みだったということだと思いますが、なぜかアメリカの Apple はこれを外しているという。
アメリカ以外の調査した全ての国で選出されていますが、これをベストにしているのは 日中韓 のみ。
それ以外の国は Severed をベストにしています。
・iPad 次点:Deus Ex GO

これはまあ、選出されるでしょうね。 Apple イチオシのターン制パズルゲーム「GO シリーズ」の最新作。
そろそろマンネリ化してきた印象もありますが、センスが良く、質の高いパズルであることは間違いありません。
台湾以外の調査した各国で選出されていますが、次点になっているのは 日韓 のみ。
・iPad ノミネート:Mini Metro

私的にはこれが大賞かと思っていた、地下鉄の路線図をゲーム化したような鉄道運行ゲーム。
非常に評価の高い作品で、デザインセンスも良く、いかにも Apple が好みそうな作品でもありましたが、サモロスト3が大賞という意外すぎる展開では仕方がない?
調査した全ての国で選出されています。
・iPad ノミネート:BattleHand (iTunes)

カードバトルのソーシャルゲーム。 3D グラフィックのリアルな戦闘シーンがウリ。
ガチャで得るのはキャラではなく、デッキに含める行動カードですが、TCG という訳ではありません。
Apple の選出としてこれが選ばれるのは不思議ではありませんが、ソシャゲなら日本にも演出に優れたものはたくさんあります。
選ばれているのは 日米韓 のみ。
・iPad ノミネート:Never Alone: Ki Edition

民族伝承をゲーム化した、極寒の地を走り抜けるジャンプアクションゲーム。
文化を紹介するムービーが付いており、学術的な側面のある内容で、グラフィックも美しく、いかにもこうした選出に選ばれそうな作品・・・ ですが、実際に選んでいるのは 日中台 のみ。
・iPad ノミネート:PinOut!

ネオンライトで美しく照らされた縦長のピンボール台を、上へ上へと昇っていくエンドレスピンボール。
とてもセンスが良く、間違いなく選出されるだろうと思われていた作品。
中台露を除く国々で選ばれています。
・iPad ノミネート:PKTBALL (iTunes / Google Play)

テニス+ピンポンといった感じの、ボールをパドルで打ち合う対戦球技ゲーム。
本当に高速で打ち合うのみのゲームで、シンプル過ぎて当方ではスルーしたのですが、そのシンプルさがウケてカジュアルな対戦ゲームとして欧米では人気がある模様。
日本で選出されているのは疑問ですが、ベースの選出にそのまま従った形でしょう。
これも中台露を除く各国で選ばれています。
・iPad ノミネート:フリップアウト! - パワーパフガールズ(iTunes / Google Play)

パワーパフガールズのゲーム。 パズルで戦うモードとアクションで戦うモードを切り替えられ、パズルは縦持ち、アクションは横持ちになります。
カートゥーンアニメらしく、演出がいかにもアメリカン。 子供をターゲットにしているためか難易度は低め。
このアプリが選ばれているのは日本だけですが、日本でそんなに話題になっていたとは思えず、選出はかなり疑問。
・iPad ノミネート:VOEZ

台湾 Rayark の新作音楽ゲーム。 さわやかな男女がさわやかにバンド活動をするストーリー付き。
本格的に遊ぶには結構な重課金が必要ですが、ゲーム自体のクオリティは流石です。
日本の他、中台で選ばれています。
・iPad ノミネート:アビスリウム

癒やしをテーマにしたクリッカーで、熱帯魚の泳ぐアクアリウムを作っていく作品。
クリッカーをこういう形のゲームにしたという点に意外性があります。
選出は日韓のみ。
【 日本以外の国で多く選出されている作品 】
※全部は網羅できませんが、主なものをご紹介します。
・Severed

米英仏独伊露台 の iPad 部門の「今年のベストゲーム」はこの作品。 中国でも次点。
片腕の女剣士が敵の四肢を切り落すスラッシュ剣劇アクションで、ダークな世界観ながら丁寧に作られた作品です。
日本ではサモロスト3がベストですが、多くの国ではこちらが iPad のベスト。
手足を切断する点が避けられた理由でしょうか・・・?
・Human Resource Machine

日本と韓国以外の調査した全ての国で、iPad 部門で選出されている作品。
コンピューターの演算処理を擬人化したプログラミングパズルゲーム。
Apple はゲームアプリを通してコンピュータープログラミングを学べる学習プランを計画していますが、これもゲームを通してプログラムの基礎を学べる内容で、Apple の考えに合致したアプリとも言えます。
ただ、メッセージが英文のため、日本で選出外なのは仕方ないでしょう。
・Chameleon Run (iTunes / Google Play)

これも日本と韓国以外の全ての国で選出されている作品。 そして大半の国で iPad 部門の次点になっています。
良くあるランゲームですが、ジャンプ中にキャラの色を変えることができ、着地する床の色と合わせなければなりません。
この手のランゲームはもう見飽きていたので当方ではスルーしたのですが、今年半ばに発表された「デザイン賞」でも選出されていて、Apple がかなりプッシュしている作品です。
・The Trail

欧米各国で選出されている作品。
素材を拾いながら野山をハイキングし、装備を自力で作成、目的地に着いた後は村の開拓を行います。
ゲーム自体はとても面白いのですが、現時点では不具合も多く、未完成感も漂っているアプリ。
しかしそのゲームデザインは選出に相応しいものでしょう。
・Plants vs. Zombies Heroes

プラント vs ゾンビをテーマにしたトレーディングカードゲーム。 米台で選出。
変わったルールの TCG で、アメリカではこれが3番目に紹介されています。
残念ながら日本の選出には、TCG は含まれていませんでしたね・・・
・FIFA Mobile Soccer (iTunes / Google Play)

EA のサッカーゲームで、実際に操作して遊べますが、選手の獲得がガチャの完全なソーシャルゲーム。
やはり海外ではサッカーアプリは人気で、欧州各国で選出されていますが、ライセンスの問題で日本のチームは存在しません。
・Banner Saga 2

人間と巨人族が力を合わせ、神を失った地で侵略者に対抗する、叙事詩的なシミュレーション RPG。
萌えキャラなどは一切出ない渋いゲームで、スマホアプリと言う感じではない、本格的な大作ゲーム。
仏独伊 の iPad 部門で選出されています。
・Space Marshals 2

宇宙の SF 西部劇。 ステルス(潜入)アクションですが、イザと言うときは派手な銃撃戦を行うことも可能。
緻密なグラフィックのゲームで、前作よりもプレイしやすくなりました。
中国と台湾の iPad 部門で選出。
・Invisible, Inc. (iTunes)

ターン制のステルス(潜入)ゲーム。 マップが自動生成されるステージがあるのが特徴。
敵を待ち伏せたり監視カメラをハッキングすることもできますが、基本的には常に隠れながら進みます。
英中台 で選出されています。
・Crashlands (iTunes / Google Play)

見下ろし型のサンドボックスゲーム(マイクラ系)で、米英中台で選出。
ただ、チュートリアルが丁寧すぎて難易度も高くなく、ゲームがスムーズに進みすぎるため、この手のゲームにあるべき「サバイバル感」が乏しく、当方では結局レビューしませんでした。
私的な感想は「ぬるめの Don't Starve」。
----------
と言う訳で、今年の BEST of 2016 は「クラッシュ・ロワイヤル」と「Samorost 3」になりました。
正直、参考になるような、ならないような・・・
しかし有力候補だと思われていた Time Locker、Mini Metro、PinOut!、Pokemon GO 辺りは含まれていたし、クラッシュ・ロワイヤルも想定されていたアプリの1つです。
当方でも、正月に今年のジャンル別ベストアプリを発表したいと思いますので、秀作なのに選ばれなかったアプリなどはそちらでフォローしたいと思います。
Google Play の選出と、昨年、一昨年の Apple ベストの内容は以下のページをご覧下さい。
・Google Play、Android「2016年 ベストゲーム」発表
・Apple & Google、iPhone と Android の 2015 年ベストアプリ発表
・Apple & Google、iPhone と Android の 2014 年ベストアプリ発表
今年もその発表の季節がやって来ました。
今年は iPhone と iPad、それぞれ 10 のアプリが選出され、そのうち1つを「今年のベスト」、もう1つを「次点」としています。
さらに、あのアプリが「今年の大ヒット作」という特別枠で選出されています。
やっぱりアレは別格にしとかないとダメですね。

去年もそうだったのですが、アメリカの Apple 本社がベースとなる選出を行い、それに各国の支社が調整を加えたような形になっています。
よってどの国も似たようなアプリが選ばれていますが、若干の違いがあります。
今回は日本の選出を中心に、そうした他国の選出の状況なども交えて紹介していきたいと思います。
リンクは各ゲームのレビューページに移動します。
ただ、当方でまだ扱っていないアプリは iTunes ストアや Google Play へのリンクを付けています。
【 BEST of 2016:iPhone 部門 】
・今年のベスト:クラッシュ・ロワイヤル

iPhone の BEST of 2016 は、Supercell のクラッシュ・ロワイヤルが選ばれました。
手軽に短時間で真剣勝負を楽しめるオンライン対戦の RTS(リアルタイム制のシミュレーション)で、今回チェックした 日米英仏独伊露中台韓 のすべてで「今年のベスト」に選ばれています。
米 Apple が1位に選び、他の国も文句はなかった、といったところでしょうか。
日本では変則スタミナ制と言える宝箱のシステムに賛否がありましたが・・・ 選出は納得の作品であることも確かです。
・iPhone 次点:TIME LOCKER

自分が止まると時間も止まる、変わり種のタイムストップ・シューティングが今年の次点。
米 Apple がベースの選出作に選んでいなかったようで、残念ながらこの作品が入っているのは日本のみ。
しかし高く評価されているアプリで、思わず熱中してしまうゲームです。
クラッシュロワイヤルは世界共通の1位なので、日本の Apple としては実質これがベストと言えるでしょうか。
・今年の大ヒット作:Pokémon GO

言わずと知れた、世界的な大ムーブメントを巻き起こしたポケモンの位置情報ゲーム。
あまりに巨大なアプリと言えるためか、BEST of 2016 では「大ヒット作」という特別枠となっています。
海外でも 米英独台 など、運営されている国々では特別扱い。
よってこの作品のみ「ベストアプリ 10 選」には含まれていません。
・iPhone ノミネート:Reigns

王様となり謁見者の質問に YES か NO で解答、それによって国のパワーバランスが変化する簡易王国運営ゲーム。
すぐに処刑されたり失脚したりする、ややブラックな作品でもあります。
アメリカや欧州各国ではこれが iPhone 部門の次点に選ばれています。
日本でも3番目に紹介されていて、なにより日本語化されたことが嬉しいですね。
・iPhone ノミネート:INKS.

芸術派のピンボール。 的に玉を当てると絵の具がビチャッと飛び散り、ピンボール台を染めていきます。
ただしゲームとしてはシンプルで、絵の具もリアル過ぎて綺麗という感じではありません。
ゲームと言うより「ゲームアプリという形を取った芸術作品」と言った方が良く、やや評価は分かれますが、Apple 好みであることは間違いないでしょう。
意外にもアメリカでは選ばれていませんが、今回調べた他のすべての国で選出されています。
・iPhone ノミネート:聖剣伝説 - ファイナルファンタジー外伝

ゲームボーイで発売されていた初代聖剣伝説を、当時のゲーム性を維持したまま今風のグラフィックとサウンドで再現した作品。 もちろん日本だけの選出です。
再現ゲームと言えるので、メインターゲットは当時のユーザー。
1400 円という強気の価格は、ソシャゲ全盛時代においてはむしろ賞賛する向きもありましたが、採算が取れているのか気になりますね。
・iPhone ノミネート:Rodeo Stampede

動物を次々と乗り継いでいくサバンナ疾走ランゲーム。 捕まえた動物を集めて動物園を運営できるのがユニーク。
中盤からは動画広告を何度も視聴しなければミッションをこなせず、そこが私的に残念でしたが、ゲーム内容もクオリティーも単なるランゲームを越えた作品。
今回調べた 日米英仏独伊露中台韓 のすべてで選出されています。
・iPhone ノミネート:twofold inc.

思考性の高い一筆書きパズルゲーム。 見た目は地味ですがゲームとしての完成度の高い作品。
しかしルールが複雑で、英語のチュートリアルが長々と続くため、日本人には敷居が高く、ここで選ばれているのは正直意外です。 まあ、米 Apple の選出に従ったというところでしょうか。
日本以外では 米仏独伊韓 で選ばれています。
・iPhone ノミネート:"klocki" (iTunes / Google Play)

タップでパネルを入れ替えて、パネルに書かれている線を繋げていく簡易パズルゲーム。
と言ってもパズルと言うほどの思考性はなく、iTunes でも「リラックスできるゲーム」と紹介されています。
私的には、頭を使わないパズルゲームのどこが面白いのか理解できない・・・
選出は疑問ですが、欧州各国でも選出に含まれています。
・iPhone ノミネート:Mr.クラブ2 (iTunes)

自動で進むカニが主人公で、ジャンプで障害物をかわしながら、らせん状のコースを昇っていくランゲーム。
グラフィックが綺麗ですが、壁に当たると反転するため、ミスって壁にぶつかりコースを逆走し始め、そのままスタートまで戻っていくことが多々ありストレスが貯まることも。
初代 Mr.クラブ の頃から、妙に Apple がプッシュしているアプリ。
日本ではあまり知られていないので選出は疑問ですが、ベースの選出に従ったというところでしょうか。欧州各国でも選出。
・iPhone ノミネート:Steppy Pants (iTunes)

画面を押す長さでゾンビの歩幅を調整し、タイルとタイルの間の線を踏まないように前進する、小学生の下校みたいなショートゲーム。
カジュアルゲーム枠と言えますが、難しさがクセになり、妙に遊び続けてしまう作品。
日本の他には 米露韓 で選出。 なぜか欧州はスルー。
【 BEST of 2016:iPad 部門 】
・今年のベスト:Samorost 3(サモロスト3)

美しいグラフィックの脱出ゲームですが・・・ 見た瞬間に「なんでコレが今年のベスト!?」と思ってしまった・・・
ゲームは悪くありません。 あちこちタップして調査しながら先に進む方法を探すアドベンチャーで、独特な世界観です。
ただ、知名度を考えてもこれが iPad のベストなのはどうにも疑問・・・
Apple 好みだったということだと思いますが、なぜかアメリカの Apple はこれを外しているという。
アメリカ以外の調査した全ての国で選出されていますが、これをベストにしているのは 日中韓 のみ。
それ以外の国は Severed をベストにしています。
・iPad 次点:Deus Ex GO

これはまあ、選出されるでしょうね。 Apple イチオシのターン制パズルゲーム「GO シリーズ」の最新作。
そろそろマンネリ化してきた印象もありますが、センスが良く、質の高いパズルであることは間違いありません。
台湾以外の調査した各国で選出されていますが、次点になっているのは 日韓 のみ。
・iPad ノミネート:Mini Metro

私的にはこれが大賞かと思っていた、地下鉄の路線図をゲーム化したような鉄道運行ゲーム。
非常に評価の高い作品で、デザインセンスも良く、いかにも Apple が好みそうな作品でもありましたが、サモロスト3が大賞という意外すぎる展開では仕方がない?
調査した全ての国で選出されています。
・iPad ノミネート:BattleHand (iTunes)

カードバトルのソーシャルゲーム。 3D グラフィックのリアルな戦闘シーンがウリ。
ガチャで得るのはキャラではなく、デッキに含める行動カードですが、TCG という訳ではありません。
Apple の選出としてこれが選ばれるのは不思議ではありませんが、ソシャゲなら日本にも演出に優れたものはたくさんあります。
選ばれているのは 日米韓 のみ。
・iPad ノミネート:Never Alone: Ki Edition

民族伝承をゲーム化した、極寒の地を走り抜けるジャンプアクションゲーム。
文化を紹介するムービーが付いており、学術的な側面のある内容で、グラフィックも美しく、いかにもこうした選出に選ばれそうな作品・・・ ですが、実際に選んでいるのは 日中台 のみ。
・iPad ノミネート:PinOut!

ネオンライトで美しく照らされた縦長のピンボール台を、上へ上へと昇っていくエンドレスピンボール。
とてもセンスが良く、間違いなく選出されるだろうと思われていた作品。
中台露を除く国々で選ばれています。
・iPad ノミネート:PKTBALL (iTunes / Google Play)

テニス+ピンポンといった感じの、ボールをパドルで打ち合う対戦球技ゲーム。
本当に高速で打ち合うのみのゲームで、シンプル過ぎて当方ではスルーしたのですが、そのシンプルさがウケてカジュアルな対戦ゲームとして欧米では人気がある模様。
日本で選出されているのは疑問ですが、ベースの選出にそのまま従った形でしょう。
これも中台露を除く各国で選ばれています。
・iPad ノミネート:フリップアウト! - パワーパフガールズ(iTunes / Google Play)

パワーパフガールズのゲーム。 パズルで戦うモードとアクションで戦うモードを切り替えられ、パズルは縦持ち、アクションは横持ちになります。
カートゥーンアニメらしく、演出がいかにもアメリカン。 子供をターゲットにしているためか難易度は低め。
このアプリが選ばれているのは日本だけですが、日本でそんなに話題になっていたとは思えず、選出はかなり疑問。
・iPad ノミネート:VOEZ

台湾 Rayark の新作音楽ゲーム。 さわやかな男女がさわやかにバンド活動をするストーリー付き。
本格的に遊ぶには結構な重課金が必要ですが、ゲーム自体のクオリティは流石です。
日本の他、中台で選ばれています。
・iPad ノミネート:アビスリウム

癒やしをテーマにしたクリッカーで、熱帯魚の泳ぐアクアリウムを作っていく作品。
クリッカーをこういう形のゲームにしたという点に意外性があります。
選出は日韓のみ。
【 日本以外の国で多く選出されている作品 】
※全部は網羅できませんが、主なものをご紹介します。
・Severed

米英仏独伊露台 の iPad 部門の「今年のベストゲーム」はこの作品。 中国でも次点。
片腕の女剣士が敵の四肢を切り落すスラッシュ剣劇アクションで、ダークな世界観ながら丁寧に作られた作品です。
日本ではサモロスト3がベストですが、多くの国ではこちらが iPad のベスト。
手足を切断する点が避けられた理由でしょうか・・・?
・Human Resource Machine

日本と韓国以外の調査した全ての国で、iPad 部門で選出されている作品。
コンピューターの演算処理を擬人化したプログラミングパズルゲーム。
Apple はゲームアプリを通してコンピュータープログラミングを学べる学習プランを計画していますが、これもゲームを通してプログラムの基礎を学べる内容で、Apple の考えに合致したアプリとも言えます。
ただ、メッセージが英文のため、日本で選出外なのは仕方ないでしょう。
・Chameleon Run (iTunes / Google Play)

これも日本と韓国以外の全ての国で選出されている作品。 そして大半の国で iPad 部門の次点になっています。
良くあるランゲームですが、ジャンプ中にキャラの色を変えることができ、着地する床の色と合わせなければなりません。
この手のランゲームはもう見飽きていたので当方ではスルーしたのですが、今年半ばに発表された「デザイン賞」でも選出されていて、Apple がかなりプッシュしている作品です。
・The Trail

欧米各国で選出されている作品。
素材を拾いながら野山をハイキングし、装備を自力で作成、目的地に着いた後は村の開拓を行います。
ゲーム自体はとても面白いのですが、現時点では不具合も多く、未完成感も漂っているアプリ。
しかしそのゲームデザインは選出に相応しいものでしょう。
・Plants vs. Zombies Heroes

プラント vs ゾンビをテーマにしたトレーディングカードゲーム。 米台で選出。
変わったルールの TCG で、アメリカではこれが3番目に紹介されています。
残念ながら日本の選出には、TCG は含まれていませんでしたね・・・
・FIFA Mobile Soccer (iTunes / Google Play)

EA のサッカーゲームで、実際に操作して遊べますが、選手の獲得がガチャの完全なソーシャルゲーム。
やはり海外ではサッカーアプリは人気で、欧州各国で選出されていますが、ライセンスの問題で日本のチームは存在しません。
・Banner Saga 2

人間と巨人族が力を合わせ、神を失った地で侵略者に対抗する、叙事詩的なシミュレーション RPG。
萌えキャラなどは一切出ない渋いゲームで、スマホアプリと言う感じではない、本格的な大作ゲーム。
仏独伊 の iPad 部門で選出されています。
・Space Marshals 2

宇宙の SF 西部劇。 ステルス(潜入)アクションですが、イザと言うときは派手な銃撃戦を行うことも可能。
緻密なグラフィックのゲームで、前作よりもプレイしやすくなりました。
中国と台湾の iPad 部門で選出。
・Invisible, Inc. (iTunes)

ターン制のステルス(潜入)ゲーム。 マップが自動生成されるステージがあるのが特徴。
敵を待ち伏せたり監視カメラをハッキングすることもできますが、基本的には常に隠れながら進みます。
英中台 で選出されています。
・Crashlands (iTunes / Google Play)

見下ろし型のサンドボックスゲーム(マイクラ系)で、米英中台で選出。
ただ、チュートリアルが丁寧すぎて難易度も高くなく、ゲームがスムーズに進みすぎるため、この手のゲームにあるべき「サバイバル感」が乏しく、当方では結局レビューしませんでした。
私的な感想は「ぬるめの Don't Starve」。
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と言う訳で、今年の BEST of 2016 は「クラッシュ・ロワイヤル」と「Samorost 3」になりました。
正直、参考になるような、ならないような・・・
しかし有力候補だと思われていた Time Locker、Mini Metro、PinOut!、Pokemon GO 辺りは含まれていたし、クラッシュ・ロワイヤルも想定されていたアプリの1つです。
当方でも、正月に今年のジャンル別ベストアプリを発表したいと思いますので、秀作なのに選ばれなかったアプリなどはそちらでフォローしたいと思います。
Google Play の選出と、昨年、一昨年の Apple ベストの内容は以下のページをご覧下さい。
・Google Play、Android「2016年 ベストゲーム」発表
・Apple & Google、iPhone と Android の 2015 年ベストアプリ発表
・Apple & Google、iPhone と Android の 2014 年ベストアプリ発表
あとbanner saga2がなかったのが残念です。
3部作なので中途半端な終わり方ですが、3にも充分期待できるし前作より操作やuiの部分で洗練されているし個人的には評価高かったのですが。
dungeon warfareも…うーん(´༎ຶོρ༎ຶོ`)