ios iphone ipad

iPhone 7 のイベントで華々しく発表され、世界中のユーザーを驚かせた「iPhone 版のスーパーマリオ」。
任天堂のスマホ本格参入となるそのアプリが、本日いよいよ公開されました。
Super Mario Run」(スーパーマリオラン)です。

スーパーマリオとは言え、主人公が自動的に走り続け、プレイヤーはジャンプ操作のみを行う、俗に言う「ランゲーム」。
スマホのカジュアルゲームの定番ジャンルではありますが、ゲームとしては簡素なものが多く、白熱する巷の報道をよそに、心配していたスマホゲーマーも多いことでしょう。

その内容は、既存のランゲームの枠を超えたものではありませんが、任天堂らしい丁寧な作りと、配慮の行き届いた遊びやすさ、バラエティーに富んだステージを持つ、「確かにマリオだ」と思える作品になっています。
ゲーム自体は巷の期待を裏切らない出来と言って良いでしょう。

問題はボリュームと価格。
集中してやると2時間足らずでメインステージが終わってしまう事と、全ステージをプレイするには 1200 円の課金が必要なことですね。
アプリ本体は無料ですが、そのままではメインステージは3つしか遊べません。
それ以外の課金はなく、スタミナや広告などもありません。

super mario run

super mario run
ゲームを始めると、マリオが自動で走り始めます。 任意に止まることや後戻りすることはできません。
プレイヤーが出来るのは画面をタップしてのジャンプのみ。

ただ、短く押すと低いジャンプ、長く押すと高いジャンプになり、ジャンプ中に再度押すと空中スピンして少し滞空時間が延びます。
壁にジャンプすればそのまま張り付き、タップで三角飛びが可能。
敵を踏みつけてジャンプすれば少し高めに飛び上がれるなど、様々なアクションを行え、ワンキーゲーム(ボタン1つのゲーム)ながらマリオらしい自在な操作を行えます。

ノコノコやクリボーなどのおなじみの敵が出て来ますが、このゲームは背の低い敵や、小さな段差は自動で乗り越えます。
よって正面から突っ込んでもミスにはなりません。
さらに敵の上に乗った状態でジャンプすると踏みつけ跳びとなり、相手がノコノコやメットなどの硬い敵ならキックで蹴り飛ばします。
これで他の敵を倒せるといった、マリオおなじみのアクションを行えます。

ステージ内の「?」ブロックを叩くと、たまに巨大化するキノコが出てきます。
これもおなじみですが、ファイアフラワー&ファイアマリオや、その他のパワーアップは今作にはありません。
ただ無敵になるスターは今作でも登場し、しかも周囲のコインを吸い込む効果もあります。

穴に落ちたり、敵に下からぶつかったり、パックンフラワーやトラップなどの触れてはダメなものに当たるとミスになりますが、すぐにやられる訳ではありません。
シャボン玉に包まれて戻されていき、タップで割って復活できます。

画面左上にはワザとシャボン玉に包まれるボタンもあり、これを使うことでアイテムを取り逃した時などに、任意の場所まで戻ることが可能です。
ただしシャボンは残機を兼ねていて、2つしかなく、なくなった状態でミスするとリトライとなります。
また制限時間もあり、あまり大きく戻るとタイムアップの危険があります。

もう1つ特筆すべきなのは、上に乗るとマリオが止まるポーズブロックでしょう。
ランゲームはずっと走りっぱなしなのが普通ですが、このゲームはタイミングを計るべき場所や、前方を確認したい場所などに、このブロックが置かれています。
おかげでランゲームでありながら、慎重に止まって様子を見ながら進める場面が多いです。

これらの「戻れること」「止まれること」はランゲームとしては新鮮で、遊びやすさに繋がっています。
走るスピードもランゲームとしてはそんなに早くなく、反射神経の勝負ではない、しっかり地形を判断しながら進めるアクションゲームになってますね。

super mario run
※左はポーズブロックで止まって、火の玉のタイミングを見ているところ。 こういうのが出来るのが今作の特徴。
右はカラーコインを取れなかったので、ワザとシャボンに包まれてバックしているシーン。
回数制限があるとはいえ、ランゲームなのにアイテムを取りミスった時に戻れるのはストレスが溜まらなくて良いです。


super mario run
※左はお化け屋敷ステージ。 ここは画面がスクロールせず、右端に行くと左から出て来ます。
他にも上へと昇っていくステージや、コインがブロックに変わるスイッチなど、多様なしかけが出てきます。
右はおなじみ、ゴールのポール。 ただ飛び付くだけでは一番上には届かないので、ジャンプ後にスピンして下さい。
なお、ポールを飛び越えることは出来ません。 見えない壁にぶつかります。


ゲームモードはメインステージの「ワールドツアー」と、対戦モードの「キノピオラリー」の2つがあります。

ワールドツアーは 1-1 から 6-4 までの合計 24 ステージ。
草原、洞窟、城内、幽霊屋敷や飛空艇など、多彩なシーンが待ち受けています。
もちろん各エリアのラストにはボスも登場します。

また、各ステージには「カラーコイン」が5つ配置されていて、これをすべて取ってクリアすると、コインとブロックの配置が変化した新パターンをプレイできます。
パターンは3種類用意されていて、やり込み要素と言えますね。

キノピオラリーは他プレイヤーのゴーストとコインの取得数を競う、時間制のモードです。
ゴールのないエンドレスなステージになっていて、ミスしても制限なくリトライできますが、やられた時にコインを少し落とすし、チェックポイントに先に到達したプレイヤーにはボーナスが与えられるため、何度も戻されていると不利になります。

このモードでは敵の上でジャンプしたり、空中スピンしたり、三角跳びするなどの「かっこいいアクション」を行うと、キノピオの声援を受けられます。
声援が多いほど終了時にボーナスを得られ、声援ゲージも増加。
ゲージが MAX になると「コインラッシュ」に突入し、一気に差を付けるチャンスになります。
ただしミスるとメーターはゼロになり、コインラッシュも終わります。

キノピオラリーでライバルに勝利すると、相手に声援を送っていたキノピオがこちらに移ってきます。
このゲームには王国を再建するちょっとした開発シーンがあり、キノピオが増えると王国がレベルアップ、設置できる建物や装飾が増えていきます。

キノピオラリーをプレイするにはチケットが必要ですが、本編のクリアで貯まっていくし、当面は数に困ることはないでしょう。
本編を終えた後は、このキノピオラリーがゲームの中心になりそうですね。
キノピオラリーに登場するステージは、本編が進むほど増えていきます。

super mario run
※ワールドツアーのステージ一覧。 カラーコインをコンプできればマークが付いていきます。
右はおなじみ、クッパと対峙しているシーン。 手前にポーズブロックがありますが、一気に飛び越えに行った方が良いかも。


super mario run
※キノピオラリーはライバルとの勝負。 相手のゴーストと自分の位置を混同しないよう注意。
時間制なので焦りますが、あわてて進むよりミスらないのを心がけた方が良いです。


かなり良く出来た、さすが任天堂と言える作品ですが、冒頭でも述べたようにボリュームと価格が気がかり。

早くも「1時間でクリアできた!」という意見が続発していますが、実際に本編のワールドツアーは集中してプレイした場合、1~2時間ほどで終わります。
1ステージの制限時間は 90 秒、つまりそれ以内に終わる訳で、合計ステージは 24。
難易度はそれほど高くないので、色々寄り道しながらプレイして、1ステージあたり5分かかったとしても2時間で終わりますね。

正直私も、このゲームはじっくり様子を見てからレビューするつもりだったのですが、想定外に早く本編が終わってしまったので、「あぁ、じゃあもう、レビューするか・・・」みたいな感じでこれを書いています。

とは言え、私的にはゲームとしてのボリュームは、そこまで不足しているとは思いません。
各ステージに固有の特徴があって、使い回しのようなステージは全くなく、難易度もスマホであることに加え、ライトユーザーもプレイするであろうスーパーマリオであることを考えると適度だと思います。
1ステージの長さもランゲームとしてはちょうど良い感じ。

また、どのステージもクリアするだけなら簡単で、カラーコインを集めようとすると歯応えがある、といった感じのバランスになっているので、やり込むと十分な難易度とプレイ時間になりそうです。

・・・が、それは別として、本編が1時間ちょっとで終わるゲームが 1200 円なのも確かなので、ネガティブな意見が出て来るのも避けられないでしょう。

無料のままでは 1-3 までしかプレイできず、1-4 は「20 秒だけおためし」という形になっていますが、プレイ中にいきなり「おためし おしまい!」と出て終了するのも、やり方としてなんだかなぁという感じが。
一方で、キノピオラリーは無課金でも(ステージは増えませんが)制限なく遊べるので、ここを何度も繰り返しているうちに「うん、解った。もういい」となる人もいそうです。

価格も Apple のレートが 1ドル=120円 だから、定価10ドルで 1200 円なのは解るのですが、ランゲームで4ケタは躊躇する人が多いでしょうね。

もちろんだからと言って、ソーシャルゲームみたいにすれば良いと言っている訳ではありません。
1200 円ですべて一括で購入できるのは安心感があり、そういうビジネスモデルで挑戦したのは賞賛されるべきことでしょう。
でも、大抵の人はそこまで考えないよな・・・
現に今の時点(12/16 18:00)の iTunes ストアの評価は、★1が一番多くなっています・・・

super mario run
※王国開発シーン。 ショップの商品はキノピオを増やすことでアンロックされていきます。
ただ、キノピオラリーに負けるとキノピオの数が逆に減るのが辛いところ。
勝ち負けを繰り返しているようでは全然進展しません。 アクションが苦手だと厳しいかも?


super mario run
※1200 円で一括購入。 クオリティ的には決して高くないと思いますが、昨今のお金のない世代がどう思うかですね。
いずれにせよビッグタイトルですし、様々な意見が飛び交いそうです。
右の画像はヨッシーでプレイ中。 王国がレベルアップしないと使えません。
こうした本編のクリアだけでは利用できない追加要素も多くあります。


このゲームが成功するかどうか、ゲーム業界の方々は固唾を呑んで見ていると思います。
成功しても失敗してもおかしくない内容で、とりあえずゲームとしては、面白いと言うか「とてもよく出来ている」という印象ですが、商業的な結果は数ヶ月経ってみないと解らないでしょう。

まあ iPhone ユーザーなら、課金するかどうかは別として、とりあえず試しておきたいゲームですね。
価格もソシャゲの課金ガチャ4回分と考えれば、そんなに高い訳ではない?
レビューでこう言うのも何ですが、私的にはスマホゲームの今後のために、成功して欲しいタイトルです。

Super Mario Run(iTunes が起動します)

※Youtube 公式 PV