神々が死に絶えた北方の大地。 そこで続いていた人間と巨人族ヴァールの戦いは、謎の侵略者ドレッジの出現により転機を迎えた。
おびただしい犠牲の末、辛くもドレッジを退けた人間と巨人が共存の道を歩もうとした時、太陽が止まった・・・
叙事詩のような物語が紡がれる長編大河ファンタジー、人間と巨人の群像劇を描いたターン制シミュレーション RPG が公開されています。
「Banner Saga」シリーズです。
このシリーズは3部作となっていて、現在1作目「Banner Saga」と、2作目「Banner Saga 2」が公開されています。
完全な続きものであり、1作目で物語の第7章まで、2作目では8章以降が語られます。
セーブデータを引き継ぐことも可能な、まとめて1つの作品であるため、まずは1作目からプレイするのをお勧めします。
まさに「大作」「叙事詩」と表現するのに相応しい雰囲気・サウンド・物語の作品で、内容とボリュームも十分。
萌えとか皆無、完全にゲーマー向けの、重厚で骨太なゲームですね。
ただ、ターン制シミュレーションとしては独特なシステムなので、最初は戸惑うかもしれません。
価格は1作目、2作目、共に
※2017年3月に 1200 円に値上げされました。
2作目のみ、サバイバルモードをアンロックする課金がありますが、本編に課金はありません。
スマホ / タブレット版の他に、PC(Steam)版や PS4 / XBOX One 版も公開されています。
北欧の伝承のような物語ですが、開発したのはアメリカのメーカー。
メッセージはすべて日本語化されています。
章ごとに主人公が変わる、いわゆる群像劇です。
第一章は「ヴァール」と呼ばれる巨人族の戦いが、第二章では村を追われた人間たちの逃避行が描かれます。
戦闘シーンでは最大6人の仲間を戦場に配置し、敵と戦うターン制シミュレーションになるのですが・・・
他のゲームにはない独特なルールがいくつもあります。
まず1つは、必ず「味方 → 敵 → 味方 → 敵」と交互に順番が回ってくること。
他のゲームは敵を倒せば、そのぶんだけ敵のターンが回ってくる回数は減ります。
「味方A → 敵B → 味方C → 敵D」という順番の時、敵Bを倒せば、普通は順番は「味方A → 味方C → 敵D」になりますね。
しかしこのゲームでは敵と味方が必ず交互に動くため、敵Bを倒すと「味方A → 敵D → 味方C → 敵E」になります。
よって敵を減らしても有利にはなるとは限りません。
むしろ強い敵がいて、それを後まで残しておくと、その敵のターンが何度も回ってくるため逆にピンチに陥ります。
ただし敵を1体だけにすると「集中攻撃モード」に入り、味方全員が行動してから敵の行動になる、普通のターン制 SLG のようなルールになります。
そしてキャラクターのステータスも独特。 「防御力」と「力」があって、力が体力も兼ねます。
敵を攻撃する時、防御にダメージを与えるか、力にダメージを与えるかを選択でき、力に攻撃する場合、自身の力が 10 で相手の防御が8なら、10-8 で2ダメージとなります。
これではなかなか倒せませんが、先に防御に3ダメージを与えれば、次の力への攻撃は 10-5 で5ダメージになります。
防御へのダメージは固定値なので、非力なキャラでも確実に敵を弱められる利点もあります。
ただ、力と体力が同じため、先に力に2ダメージでもいいから与えておけば、次の相手の攻撃は弱くなります。
こちらの防御以下に相手の力を減らしておけばとりあえず安全なので、この辺の選択がゲームのポイントとなります。
「力を減らした敵をわざと倒さずに残し、強い敵にターンが回ってくる回数を減らす」というこのゲーム独特の戦法もあります。
もう1つ、「意志力」のルールがあります。
各キャラはこのポイントを消費して、移動力や与えるダメージを一時的に増やすことが可能です。
例えば1ダメージしか与えられない状況でも、意志力を2つ投入することでダメージを +2 することが可能で、一度に投入できる意志力は「胆力」というステータスに左右されます。
非力なキャラでも意志力が高ければ活躍することができ、基本的に巨人は力と防御に、人間は意志と胆力に勝ります。
また、敵を倒すと角笛のメーターに星が灯っていき、これを消費して任意のキャラに意志力を与えることができます。
これ以外にも、各キャラが固有の特技を持っており、人間と巨人ではサイズも異なります。
これらを駆使して戦うバトルは、既存のターン制 SLG とはかなり趣が違いますね。
※バトルシーン。 水色が通常移動範囲、黄色は意志力を消費して移動できる範囲。
移動後は攻撃できる敵の枠が太くなり、何ダメージ与えられるかの目安も表示されます。
敵をタップすると、その敵の順番がいつなのか、下の行動順リストで確認できます。
敵の数を減らすか、弱めたままで残しておくか、考えながら行動しましょう。
※出撃前の仲間のリスト。 1作目ではランクは5までしか上がりません。
左に配置したキャラから行動し、やられて負傷すると力にペナルティが付きます。
数が減ると残ったキャラのターンが多く回ってくるのはこちらも同じ。
場合によっては少なめの人数で挑む手も。
※会話シーン。キャラのグラフィックはシブいイラスト調。セリフも雰囲気があります。
イケメンとかホストとか美少女とか、そういうのとは無縁の世界。
なお、ムービーシーンの字幕はオプションの右下にある「CC」のボタンで ON/OFF できます。
戦いの合間には、主人公が率いる集団の移動シーンになります。
どの章でも、兵士の一群や逃げる民衆たちを率いて、長い旅を続けるストーリーが展開されます。
集団には「物資」があり、1日経過するごとに減っていきます。
これが尽きると集団の人数が減っていくため、途中で村や町などに立ち寄り、マーケットで補充しなければなりません。
補充には「名声」が必要となり、これは戦闘で得られます。
ただ、名声はキャラクターのレベルアップや、アイテムの購入にも使うため、やり繰りを考える必要があります。
あまり余裕はありません。
旅の途中では様々なイベントが発生し、固定のものとランダム発生のものがあります。
必ず選択を求められ、返答によって様々な出来事が起こるでしょう。
その内容や会話は、TRPG の雰囲気たっぷりですね。
ただ、このゲームで一番注意すべき点は、このイベントでの選択。
キャラクターは戦闘で倒れても「負傷」するだけで、数日経てば復帰します。
しかしイベントでの選択をミスると・・・ 最悪、キャラクターが死亡してしまいます。
それはもう、メインキャラでさえ驚くほどアッサリと。
育てたキャラが死んだらショックだし、物資がごっそりなくなってもピンチなので、返答は慎重に行いましょう。
オートセーブで、どうしても結果が嫌な時は過去のセーブ地点まで戻れますが、セーブタイミングはまちまちです。
移動中には、何度か「神石」と呼ばれるモニュメントに差しかかるでしょう。
グラミー賞ノミネートの作曲家が手がけたボーカル入りの BGM と共に現れる、すでに滅び去った神々が描かれたその石碑は、ゲームの壮大な背景を感じさせてくれます。
ゲーム中には事細かな説明が書かれたマップも見ることができ、その深い世界観を垣間見ることができます。
※旅の最中はこんな感じの隊列移動シーンが続きます。
進行は自動ですが、任意のタイミングでキャンプでき、たまに休憩を取らないと士気が下がって戦闘時の意志力が低下します。
ただ、休息を取り過ぎると今度は物資がピンチに・・・
物資は町のマーケットで買えますが、相場が町ごとに違います。 名声1あたり5や6の購入を行えるなら、惜しまずに買えるだけ買っておきましょう。
※道中、こんな選択肢が頻繁に現れます。 無茶な選択は避けた方が無難。 時には仲間が失われます。
画像のイベントのような、火が関わるものは注意。
西欧ファンタジーのご多分に漏れず、巨人は火に弱いです。
※これは Banner Saga 2 のキャラ強化画面。
2作目では最大まで上げたステータスをタップすると、強化ポイントを費やしてパッシブスキルを習得できます。
1作目のセーブデータを引き継ぐときは、スタート時の主人公選択画面で上部にある「セーブデータのインポート」をタップして下さい。
TRPG 風の味付けをしたシミュレーション RPG と言え、その物語はまるで映画を見ているかのよう。
本当に、家庭用ゲーム機のソフトも含め、ここまで「大作らしい雰囲気」を味わえる作品はそうそうありません。
まだ全て公開されていませんが、三部作を合わせるとボリュームとしても大長編。
部屋でじっくり遊ぶタイプのゲームなので、スマホで移動中にプレイ、とか言うのには向きませんが、逆にしっかりした本格派のゲームを楽しみたい方にはお勧めです。
重厚すぎてライトユーザーだと手を出し辛いと思いますが、ゲーマーにはイチオシの作品です。
・Banner Saga(iPhone 版、iTunes 起動)
・Banner Saga 2(iPhone 版、iTunes 起動)
・Banner Saga / Banner Saga 2(Android 版、Google Play へ移動)
・Banner Saga(Android / Kindle 版、Amazon へ移動)
・Banner Saga / Banner Saga 2(PC 版、Steam へ移動)
※Youtube 公式 PV
第一章は「ヴァール」と呼ばれる巨人族の戦いが、第二章では村を追われた人間たちの逃避行が描かれます。
戦闘シーンでは最大6人の仲間を戦場に配置し、敵と戦うターン制シミュレーションになるのですが・・・
他のゲームにはない独特なルールがいくつもあります。
まず1つは、必ず「味方 → 敵 → 味方 → 敵」と交互に順番が回ってくること。
他のゲームは敵を倒せば、そのぶんだけ敵のターンが回ってくる回数は減ります。
「味方A → 敵B → 味方C → 敵D」という順番の時、敵Bを倒せば、普通は順番は「味方A → 味方C → 敵D」になりますね。
しかしこのゲームでは敵と味方が必ず交互に動くため、敵Bを倒すと「味方A → 敵D → 味方C → 敵E」になります。
よって敵を減らしても有利にはなるとは限りません。
むしろ強い敵がいて、それを後まで残しておくと、その敵のターンが何度も回ってくるため逆にピンチに陥ります。
ただし敵を1体だけにすると「集中攻撃モード」に入り、味方全員が行動してから敵の行動になる、普通のターン制 SLG のようなルールになります。
そしてキャラクターのステータスも独特。 「防御力」と「力」があって、力が体力も兼ねます。
敵を攻撃する時、防御にダメージを与えるか、力にダメージを与えるかを選択でき、力に攻撃する場合、自身の力が 10 で相手の防御が8なら、10-8 で2ダメージとなります。
これではなかなか倒せませんが、先に防御に3ダメージを与えれば、次の力への攻撃は 10-5 で5ダメージになります。
防御へのダメージは固定値なので、非力なキャラでも確実に敵を弱められる利点もあります。
ただ、力と体力が同じため、先に力に2ダメージでもいいから与えておけば、次の相手の攻撃は弱くなります。
こちらの防御以下に相手の力を減らしておけばとりあえず安全なので、この辺の選択がゲームのポイントとなります。
「力を減らした敵をわざと倒さずに残し、強い敵にターンが回ってくる回数を減らす」というこのゲーム独特の戦法もあります。
もう1つ、「意志力」のルールがあります。
各キャラはこのポイントを消費して、移動力や与えるダメージを一時的に増やすことが可能です。
例えば1ダメージしか与えられない状況でも、意志力を2つ投入することでダメージを +2 することが可能で、一度に投入できる意志力は「胆力」というステータスに左右されます。
非力なキャラでも意志力が高ければ活躍することができ、基本的に巨人は力と防御に、人間は意志と胆力に勝ります。
また、敵を倒すと角笛のメーターに星が灯っていき、これを消費して任意のキャラに意志力を与えることができます。
これ以外にも、各キャラが固有の特技を持っており、人間と巨人ではサイズも異なります。
これらを駆使して戦うバトルは、既存のターン制 SLG とはかなり趣が違いますね。
※バトルシーン。 水色が通常移動範囲、黄色は意志力を消費して移動できる範囲。
移動後は攻撃できる敵の枠が太くなり、何ダメージ与えられるかの目安も表示されます。
敵をタップすると、その敵の順番がいつなのか、下の行動順リストで確認できます。
敵の数を減らすか、弱めたままで残しておくか、考えながら行動しましょう。
※出撃前の仲間のリスト。 1作目ではランクは5までしか上がりません。
左に配置したキャラから行動し、やられて負傷すると力にペナルティが付きます。
数が減ると残ったキャラのターンが多く回ってくるのはこちらも同じ。
場合によっては少なめの人数で挑む手も。
※会話シーン。キャラのグラフィックはシブいイラスト調。セリフも雰囲気があります。
イケメンとかホストとか美少女とか、そういうのとは無縁の世界。
なお、ムービーシーンの字幕はオプションの右下にある「CC」のボタンで ON/OFF できます。
戦いの合間には、主人公が率いる集団の移動シーンになります。
どの章でも、兵士の一群や逃げる民衆たちを率いて、長い旅を続けるストーリーが展開されます。
集団には「物資」があり、1日経過するごとに減っていきます。
これが尽きると集団の人数が減っていくため、途中で村や町などに立ち寄り、マーケットで補充しなければなりません。
補充には「名声」が必要となり、これは戦闘で得られます。
ただ、名声はキャラクターのレベルアップや、アイテムの購入にも使うため、やり繰りを考える必要があります。
あまり余裕はありません。
旅の途中では様々なイベントが発生し、固定のものとランダム発生のものがあります。
必ず選択を求められ、返答によって様々な出来事が起こるでしょう。
その内容や会話は、TRPG の雰囲気たっぷりですね。
ただ、このゲームで一番注意すべき点は、このイベントでの選択。
キャラクターは戦闘で倒れても「負傷」するだけで、数日経てば復帰します。
しかしイベントでの選択をミスると・・・ 最悪、キャラクターが死亡してしまいます。
それはもう、メインキャラでさえ驚くほどアッサリと。
育てたキャラが死んだらショックだし、物資がごっそりなくなってもピンチなので、返答は慎重に行いましょう。
オートセーブで、どうしても結果が嫌な時は過去のセーブ地点まで戻れますが、セーブタイミングはまちまちです。
移動中には、何度か「神石」と呼ばれるモニュメントに差しかかるでしょう。
グラミー賞ノミネートの作曲家が手がけたボーカル入りの BGM と共に現れる、すでに滅び去った神々が描かれたその石碑は、ゲームの壮大な背景を感じさせてくれます。
ゲーム中には事細かな説明が書かれたマップも見ることができ、その深い世界観を垣間見ることができます。
※旅の最中はこんな感じの隊列移動シーンが続きます。
進行は自動ですが、任意のタイミングでキャンプでき、たまに休憩を取らないと士気が下がって戦闘時の意志力が低下します。
ただ、休息を取り過ぎると今度は物資がピンチに・・・
物資は町のマーケットで買えますが、相場が町ごとに違います。 名声1あたり5や6の購入を行えるなら、惜しまずに買えるだけ買っておきましょう。
※道中、こんな選択肢が頻繁に現れます。 無茶な選択は避けた方が無難。 時には仲間が失われます。
画像のイベントのような、火が関わるものは注意。
西欧ファンタジーのご多分に漏れず、巨人は火に弱いです。
※これは Banner Saga 2 のキャラ強化画面。
2作目では最大まで上げたステータスをタップすると、強化ポイントを費やしてパッシブスキルを習得できます。
1作目のセーブデータを引き継ぐときは、スタート時の主人公選択画面で上部にある「セーブデータのインポート」をタップして下さい。
TRPG 風の味付けをしたシミュレーション RPG と言え、その物語はまるで映画を見ているかのよう。
本当に、家庭用ゲーム機のソフトも含め、ここまで「大作らしい雰囲気」を味わえる作品はそうそうありません。
まだ全て公開されていませんが、三部作を合わせるとボリュームとしても大長編。
部屋でじっくり遊ぶタイプのゲームなので、スマホで移動中にプレイ、とか言うのには向きませんが、逆にしっかりした本格派のゲームを楽しみたい方にはお勧めです。
重厚すぎてライトユーザーだと手を出し辛いと思いますが、ゲーマーにはイチオシの作品です。
・Banner Saga(iPhone 版、iTunes 起動)
・Banner Saga 2(iPhone 版、iTunes 起動)
・Banner Saga / Banner Saga 2(Android 版、Google Play へ移動)
・Banner Saga(Android / Kindle 版、Amazon へ移動)
・Banner Saga / Banner Saga 2(PC 版、Steam へ移動)
※Youtube 公式 PV
このブログにコメントするにはログインが必要です。
さんログアウト
この記事には許可ユーザしかコメントができません。