iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

TCG

DeckDeFantasy

ドミニオン型のカードゲームとローグ型 RPG を組み合わせた、思考性の高い人気ゲーム「DeckDeDungeon」。
そのシステムを修正し、キャラクターの育成要素を盛り込んだ続編が登場しました。
DeckDeFantasy」です。

カードを出してモンスターを攻撃し、戦利品のカードをその場でデッキ(山札)に含めていく、デッキ構築とカードバトルを平行して進めていくゲームです。
フリー素材を使った個人作成のアプリでありながら、戦略の自由度が高く、歯ごたえのある難易度で、玄人好みのゲームとして話題のシリーズです。

今作は縦画面となり、絵柄がリアル系になって、見た目が一新されています。
ゲームシステムにも大きな変更があるので、前作に慣れている人が今作をやると、かえって違和感が強いかもしれません
しかし多様な攻略法を考えられる思考性の高さは相変わらずです。

アプリ本体は無料。 ただし今回は広告や課金要素があります。
実は現時点(7/7)ではアプリの安定性が低く、ゲームが巻き戻る致命的な不具合もあるので、取り上げるのは時期尚早な気もするのですが・・・
私的に好きなゲームですし、早めにご紹介しておこうと思います。

DeckDeFantasy

冒険に出発すると、すぐにモンスターが出現し、7枚の手札が配られます。
ATTACK のカードを使えば物理攻撃、MAGIC のカードを出せば魔法攻撃を行え、GUARD のカードを出せばそのターンの物理ダメージを軽減できます。

カードは何枚でも出すことができ、7枚全部出しても構いません。
次のターンにはデッキ(山札)から最大まで補充されます。

カードを出して、相手がまだ生きているなら向こうのターン。
こちらが攻撃を受け、この繰り返しですね。

カードには白い「アクション」のカードと、青い「スキル」のカードがあり、白の方がメインです。
青は「そのターンの攻撃の威力を高める」や「攻撃した相手をスタンさせる」などの、様々な特殊効果を加えるものです。

前作(DeckDeDungeon)は、白いカードが行動の実行、青いカードは行動の強化でした。
白いカードだけでは威力が低く、青いカードだけでは役に立たなかったため、この2つをセットで使う必要があり、白と青のカードをバランス良くデッキに含めていく必要がありました。

しかし今作は、攻撃の威力はパーティーメンバーの「筋力」や「魔力」に応じています。
魔力が 10 あれば白いカード単体でも威力 10 の魔法攻撃を行えるため、青いカードは無理に必要なく、そして青いカードは単体でも(条件がマッチしていれば)その効果を発揮します。

よって白と青のカードバランスを考える必要はありません。
また、前作は敵が攻撃して来るターンが決められていましたが、今回は交互に行動するシンプルなターン制になっています。

これらの影響で、前作の経験者は前より単純になったように感じるかもしれません。
前作はやや複雑だったので、少し解りやすくしたのだと思いますが、最初は違和感が強かったですね・・・
しかし相変わらず難易度は高く、新カードの使い方を工夫しないと上位のダンジョンでは生き残れないため、今作には今作の、前作とは違う戦略があります。

カードは白と青以外にも、手札にあると効果を発揮する緑の装飾品カード、デッキにあるだけで良い灰色の装備カード、使い捨てアイテムである黄色のカード、強制使用される赤のカードがあります。
状態異常を防止する緑のカードは、今回も強敵との戦いでポイントになります。

戦闘に勝利すると、戦利品として6枚のカードが提示され、その中の1枚を取得する事が出来ます。
「取得しない」という選択は選べません

どのカードをデッキに含めていくかは非常に重要です。
ドミニオン系のカードゲームは、デッキ(山札)がなくなると捨て札がシャッフルされ、それが新しいデッキになります。 つまり同じデッキを繰り返し使い続けます。
そしてデッキのカードの枚数が増えるほど、各カードの回転率は悪化していきます

使い辛いカードを含めてしまうと後々まで影響しますし、魔法を主体にするのか、物理攻撃を主体にするのか、回復と防御はどれだけ含めるのか、そのあたりも考えながら取っていかなければなりません。
場合によっては、ショップでの売却や破棄のカードを使い、デッキの枚数を減らす「デッキ圧縮」が必要になることもあります。

今回は「テクニック」という数値を増やすカードがあり、「テクニックが2あればレアドロップ率がアップする」なんてカードもあるので、それらを活用したいなら、テクニックを増やすカードと利用するカードの取得も考えなければなりません。

DeckDeFantasy
※今回は敵もデッキを持っています。 相手のデッキの中身は確認できるので、どんなカードを使うのかチェックして戦いましょう。
スタンや石化を使う相手と戦うときは、それを防ぐカードを用意するのが必須。
右の画像は報酬の選択。 どのカードを選ぶのか、デッキバランスなども考慮して選びましょう。 回復やガードも軽視しないように。
なお、手札のカードは上にフリックするとロックでき、誤って使うのを防止できます。


今作の大きな特徴は、50 ターンで終了というターン制限が出来たことと、冒険に向かうダンジョンは冒険中に選ぶこと

最初、パーティーは「冒険者の街道」というエリアにいます。
ここは敵が弱く、行商人や案内妖精にもよく会うのですが、敵から得られるカードの質も低いです。

しかしここで戦っているとダンジョンの「地図」を得られます。
妖精から任意のダンジョンの地図を買うことも出来ます。

そして手に入れた地図を使うと、次のターンからそのダンジョンに移動します
レベル1のダンジョンでも街道より手強い敵が出てきますが、そのぶん入手できる経験値やお金、カードの質は良くなります。
しばらく進むとそのダンジョンのボスが登場、勝利できれば再び冒険者の街道に戻ります。

ダンジョンではカードを使うごとに CP というポイントが減っていきますが、冒険者の街道でカードを使うと、逆に CP は回復していきます

よって、街道で地図を入手 → ダンジョンへ移動 → ボス討伐 → 街道へ帰還 → 減った CP を回復しつつ次の地図を探す、という流れになります。

ダンジョンごとに敵の性質が違うので、どこに行くかは取得できたカードに応じて決めた方が良く、下位のダンジョンでカードを貯めてから上位のダンジョンに挑むのも有効です。
安全に行きたいなら、ずっと街道を進んでいても OK。

途中でやられると強制帰還になりますが、50 ターン経過で帰還した場合はカード売却による資金を得られ、さらに経験値の入手量も倍になります。

DeckDeFantasy
※左は「冒険者の街道」。 ここは冒険中の休息地のような場所です。 カードを使って CP を回復しましょう。
右は地図を売ってくれる妖精。 重要なのは地図の購入だけでなく、手札の売却も出来ること。
弱いカードは売ってしまい、デッキ圧縮した方が良いケースもあります。 売れるのはあくまで手札だけなので注意。
ダンジョンの中で別の場所の地図を使うと、新しいダンジョンに移動します。 これを使ってボスを回避することも可能。


今作は最大6人のパーティーで行動します。
ステータスはパーティーメンバーの合計値になり、全員の「筋力」の合計が物理攻撃の威力に、「信仰」の合計がヒールの回復力、「忍耐」の合計がガード時の防御力になります。
信仰の合計が 20 でヒール1とヒール2のカードを出したら、20x3 で回復値は 60 ですね。

また、キャラクターはそれぞれ「パッシブスキル」を持っていて、「ガード1以上で出血を回避」や「マジック2以上なら攻撃が地属性に」などの効果があります。
これはレベルアップで増えていき、さらにパーティーには6人のキャラがいるので、全員が育つと適用されるパッシブスキルはかなりの数になります
これらをいかに活用していくか、どういう組み合わせが強いのか、その辺も攻略の大きなポイントです。

キャラクターはいわゆる「ガチャ」で入手するのですが、課金通貨はゲームの進行(ミッションの達成)でもかなり入手できるので、無理な課金は必要ない印象です。
また、運の良い時や特定のカードの使用で、敵モンスター(ボス含む)の「捕獲箱」が手に入る事があります。
これを持ち帰ればモンスターも仲間に出来ます

今作は初期デッキも、パーティーに入れているキャラクターに左右されます。
デッキは「魔法優先」「物理専門」など、ある程度偏らせた方が使いやすいので、戦法を決めて、それに合わせたキャラとカードを選ぶことが勝利への近道になりますね。

DeckDeFantasy
※パーティー編成画面。 これは魔法重視のパーティーです。
パッシブスキルは組み合わせが重要。 ガードで状態異常を防げるパッシブも便利です。
属性は炎と冷、天と地が相互関係になっています。 天属性の敵は地属性に弱く、天属性に耐性を持つ、という感じですね。


前作は長期的な強化要素がない事と、慣れると1プレイの時間が長くなることが難点でした。
しかし今作は豊富なキャラクターと育成が追加され、さらに 50 ターンで決着し、延々と続かないシステムに改修されています。
そしてターン制限があっても、自由な攻略を行えるシステムが作り出されています
前作の内容を踏まえ、どうすればより良くなるか、作者さんが試行錯誤を重ねたのが見て取れます。

ただ残念ながら冒頭で述べたように、今の時点(7/7)ではアプリが不安定です。
頻繁に落ちることがあり、しかも落ちた時にデータが巻き戻ることも多数
私自身、冒険を終える時にアプリが落ちて、冒険前まで巻き戻り、その回のプレイが全部無駄になったことが一度や二度ではありません。
iTunes レビューでも不満続発中で、特定に環境でのみ発生する訳ではないようです。

また、今回は動画広告が表示されます。 しかも5秒間待たないと消せないタイプ。
前作は無料アプリで広告もなく、「少しは利益のある作りの方が良いのに」と思ったのですが、それでもやはり動画広告はうっとうしい。
(しかもおそらく、冒険終了時に落ちるのはこの動画広告が原因になっている)
広告を消す課金があれば良いんですけどね・・・

※1度でも課金をすると、広告は非表示になるようです。
前述したように広告が原因でアプリが落ちることもあるので、課金(最低120円)は必須の気がします。
ただ広告は無課金でも、表示される場合とされない場合があります。


そのため現時点では、手放しでは勧められません。
アプリが安定してからの方が良いと思います。
ただ、ゲーム自体は面白く、最初は前作との違いに戸惑いましたが、今は今作の方が楽しめています。
前作以上にハマれるゲームになっていて、本当に延々と遊べますね

なお、前作も継続してアップデートされていて、ダンジョンなども追加されています。
このシリーズは今後も期待していきたいところです。

DeckDeFantasy(iTunes が起動します)

Warhammer 40,000: Space Wolf

キャラクターのフィギュアと精巧に作られたジオラマを使って楽しむ「ミニチュアゲーム」の1つ、「ウォーハンマー40,000」。
日本ではほとんど知られていませんが、海外ではかなり有名なアナログゲームのようです。

その ウォーハンマー40K の公認を得た、ターン制の戦術シミュレーションゲームが公開されています。
Warhammer 40,000: Space Wolf」です。

オリジナルのウォーハンマーはダイスを使って戦闘を処理するゲームだったようですが、こちらはトレーディングカードゲーム(TCG)の要素が加えられていて、移動も攻撃もカードを使って行います。
知っている方は少ないと思いますが、昔 PSP で発売されていた TCG+戦術 SLG のメタルギア外伝「メタルギア アシッド」によく似たシステムです。

なお、iOS のウォーハンマーを扱ったゲームには西洋ファンタジーの「Warhammer Quest」がありますが、それと Warhammer 40,000 は世界観が大きく異なり、こちらは遠い未来の宇宙戦争が舞台になっています。
欧米で人気のスターウォーズ的なストーリーで、アメコミのような雰囲気ですね。
開発は Strategy & Tactics の開発元である HeroCraft というメーカー。

アイテム課金型なのでアプリ本体は無料。 ただし iPhone 5 / iPad 3 以降が対象です。

Warhammer 40,000: Space Wolf

Warhammer 40,000: Space Wolf

基本的には、マップが四角いマスで区切られているターン制の戦術シミュレーションです。
ただし、ゲーム開始時に 30 枚のデッキ(山札)から6枚の手札が配られ、これを使って行動を行います

ターンが回って来たら、銃や移動のカードを使って、2回行動を行えます
移動と攻撃を行うのが普通ですが、状況によっては移動2回や攻撃2回も可能。

移動は移動カードでなくても実行できます。
ただ、カードには行動にかかる時間を示す「エフォート」という数値があり、銃カードはこれが大きめ、移動カードは小さめです。
エフォートが小さいほど、次にターンが回ってくるのが早くなります
通常より多めに移動できたり、障害物を飛び越えられるといった、特殊効果の付いた移動カードもあります。

銃カードを使えば、正面にいる敵に攻撃を行うことが出来ます。
ただ、カードによって威力や命中率、さらに射程や有効範囲が異なるため、位置取りに注意しなければなりません。
チェーンソーやハンマーのような近接攻撃カードや、火炎放射器のような範囲攻撃カードも存在します。

2回行動するか、ターン終了ボタンを押せば次のキャラクターの番に。
この時、相手の残りエフォート(待機時間)が 15 で、こちらが使ったカードのエフォートが 5 と 7 の合計 12 だった場合、こちらの方がエフォートが小さいので、またこちらに順番が回ってきます。
再びこちらのターンにするため、1回しか行動しない方が良い、というケースもよくあります。

他にも装備してから使う装備武器カードや、次に受けるダメージを軽減するアーマーカード、持っておくと射撃時に命中率が上がるサポートカードなどもあります。
カードはターンが回ってくると2枚補充されるので、何らかの効果で1ターンに3枚以上のカードが使われない限り、手札が減っていくことはありません。

Warhammer 40,000: Space Wolf
※ロケットランチャーは 3x3 に攻撃できるので便利。 武器ごとに射程と攻撃範囲が違うので、まずはそれを把握しましょう。
カード選択後、横にスライドするとクルッと回って裏面になり、射程はそこに書いています。
エフォートには常に気を配り、相手より先に動けるようにしておきましょう。


Warhammer 40,000: Space Wolf
※右上に書いてあるのが使用時のエフォート。 下には威力と命中率が書いてあります。
「オーバーウォッチ」というのは射程内に敵が来たときに自動迎撃が発生する確率。
装備武器は使うと弾が減りますが、同じ種類の武器カードを弾薬の補充に使えます。
上の画像で「ポルター」と書いている部分が武器の種類です。


勝利条件を満たすとステージクリア。
クレジット歯車(武器の部品)、ルーンやカードといった戦利品を得られ、サブミッションを達成することで追加報酬を得られます。

クレジットは部隊の強化やブースター(カードパック)の購入などに使い、歯車は「鍛錬」(いわゆるガチャ)でカードを入手するのに使います。
これらは全てゲームの進行を通して手に入ります。
歯車は不要カードの解体でも入手でき、鍛錬の成功率をアップさせるルーンもクレジットで購入できます。

クリア済みのステージを再クリアしても報酬はなく、報酬の獲得条件を全て満たした後にクレジットを手に入れるには課金かマルチプレイをするしかないようですが、1人用のストーリーモードを進めるのにおいては課金は必要なく、レアなカードも十分に集まる印象ですね。

お供の兵士は一度使うと「回復待ち時間」が必要になりますが、最初から3人用意されています。
一度に連れて行けるのは2人までで、クレジットを貯めて1人アンロックすれば2人ずつをローテーションで回せるため、待ち時間も実質必要ない感じです。

マルチプレイ(対人戦)での勝利を目指そうとすると、より良いカードを課金で集める必要が出てくるかもしれませんが、課金圧力は感じませんね。

Warhammer 40,000: Space Wolf
※デッキ編成画面のインターフェイスは解りやすいとは言えません。
右に並んでいるのがデッキに入れているカードで、左側がカードの一覧。
残っているカードの枚数は「レベルごとのカード」と書かれた枠にメーターで示されています。
同じカードは3枚まで入れる事ができ、右に並んでいるカードの左側の数字がその枚数。
カードをデッキに入れるには一度タップしてカードを拡大した後、再タップします。


Warhammer 40,000: Space Wolf
※カードの鍛錬、というかガチャのシーン。 基本的にはレアカードの排出率が高い「ハード」か「エクストリーム」で実行することになるでしょう。
エクストリームは成功率が低いですが、アイアンルーンを使えば 100 %成功します。
アイアンルーンは1つ 800 クレジット。 課金は 3000 クレジットで 600 円ですが、ゲームの進行でも貯まっていきます。
ルーンは最初にいくつか貰えるので、それは必ずエクストリームで使いましょう。


難点は、1回の戦闘に時間がかかること
通常のターン制シミュレーションゲームの移動・攻撃の合間に「カードの選択」が入るので、戦略性が増している反面、時間は長めになります。
1ステージに 30 分ぐらいかかるので、時間のある時でないと遊び辛いですね。

また、デッキ編成画面が解り辛く、慣れが必要なことも難点でしょうか。
ただ、メッセージはすべて日本語化されているので、理解困難という程ではありません。
翻訳や表示におかしい部分はありますが、解りにくい文章ではありませんね。

最大の難点は、このアメコミ調の世界観が日本向けとは言えない事だと思いますが・・・
まあ、この辺は好みの問題でもあるかな・・・

もう1つ、バッテリーの消費と発熱が大きいことも難点でしょうか。
見栄えのする綺麗な 3D グラフィックなのですが、すぐ本体が熱くなるので、負荷の高いプログラムになっている気がします。

Warhammer 40,000: Space Wolf
※ヘッドショット炸裂! 主人公は攻撃を受けると怒りゲージが貯まっていき、最大になるとこの必殺技を発動させられます。
発動前には画面を連打してパワー貯めるシーンがあります。


Warhammer 40,000: Space Wolf
※本部の様子。 中央の球体をタップするとクエスト選択画面になります。
3つのエリアがあり、最初のエリアは6ステージで構成。 1ステージに時間がかかる分、ボリュームはありますね。


ややB級感はありますが、クオリティの高い戦術シミュレーションです。
TCG+戦術 SLG のシステムも面白く、しっかり遊べるゲームですね。
これで本体無料で課金圧力も高くないのは、かなりお得だと思います。

一方、マルチプレイ(対人戦)モードは・・・ どう考えても強いカードを持っている者勝ちな気がするし、1回の対戦に時間がかかるので、あまりやる気になれませんでした。
と言うか、人が少ないのかマッチングされない。
そして何より、マルチプレイの報酬がショボい・・・

まあ1人用で十分楽しめるので、マルチは気にしなくても良いと思います。
手軽に遊べるゲームではありませんが、私的にはオススメ出来るアプリですね。

Warhammer 40,000: Space Wolf (iTunes が起動します)

DeckDeDungeon

プレイしながら山札(デッキ)を作り上げていく、デッキ構築型と呼ばれるカードゲーム「ドミニオン」(Dominion)。
そんなドミニオンのシステムをローグ型 RPG に利用した、ユニークで奥深いシステムを持つカードバトルゲームが登場しています。
DeckDeDungeon」です。

フリー素材を使った個人作成のアプリであるため、見た目は簡素ですが、ゲームは良く練り込まれています。
ドミニオンらしい戦略性とローグ型 RPG らしいゲームバランス、双方を兼ね備えた内容ですね。

ただドミニオン系のルールが日本ではメジャーではないため、取っ付きやすいとは言えません。
もうちょっと「コツ」と言うか、攻略に関するガイドがあっても良かった気はします。
価格は無料。 課金や広告の類はありません。

Deck de Dungeon

Deck de Dungeon

ゲームが始まると 20 枚のデッキの中から、7枚のカードが引かれて手札になります。
剣マークのカードを出すと物理攻撃、杖マークのカードを出すと魔法攻撃を行い、敵にダメージを与えます。
行動するごとに相手のカウンターが減っていき、0 になると攻撃してきますが、その時に盾のカードを使っていればガードでダメージを軽減できます。
また赤十字のカードを使えば、減った HP を回復できます。

ただし、これらの「アクションカード」は単体で使っても効果は低いです
初期の状態だと剣カードを使っても攻撃力は1、魔法攻撃も1。 回復力も1です。
剣カードを3枚使えば威力は3ですが、それでも弱いですね。

しかし水色の「スキル」のカードがあり、攻撃力 +10 のパンチマークのスキルカードを剣カードと一緒に使えば、威力は 10+1 で 11 になります。
よって基本的には「アクションカード+スキルカード」のセットで敵を攻撃していきます。
ただしスキルカードは単体で使っても何も起こりません。

敵を倒すと戦利品として6枚のカードが提示され、その中から1枚をデッキに加えることができます。
前述したようにアクションカードだけでは弱く、スキルカードだけでは役に立ちません。
よって双方がバランス良くデッキに含まれるように取得していく必要があります

カードには、灰色の装備カード、緑色の手札カード、黄色のイベントカード、赤色の使い捨てカードもあります。
灰色の装備カードは基本ステータスをアップさせるもので、例えば攻撃力 +2 の装備をデッキに含めれば、剣カードを使っただけでも威力は 1+2 で 3 になります。
デッキに入れるだけで効果がありますが、手札として使用しても意味はありません。

緑色の手札カードは、手札の中に含めている間、効果を発揮し続けます。
黄色のイベントカードは手札に来ると、そのターンに強制的に使用されます。 任意に使えない代わりに、強力なものが多いですね。

赤色の使い捨てカードは使うとデッキから削除されます。
使ったカードは通常「捨て札」になりますが、ドミニオン系のカードゲームは、山札の枚数が尽きると捨て札がシャッフルされ、それが新しい山札になります
つまり捨て札は「後でまた手札に戻って来るカード」なのですが、デッキから消滅したものは帰ってきません。

敵を倒すごとに階層が進み、10 階ごとにボスが登場します。
当面は 100 階を目指すのが目標になるでしょう。
先に進むと手札が強制的に入れ替わってしまう「転倒」、手札が使用禁止になる「マヒ」、お邪魔カードがデッキに混じる「呪い」などの、特殊な行動をしてくる敵も現れます。

Deck de Dungeon
※敵を倒した後のカード獲得画面。 6つのうちのどれか1つを手に入れます。
「物理+魔法攻撃」や「ガード+回復」といった、同時に複数のアクションを行えるカードもあります。
「手札に含めていると常に物理攻撃を行える」といった便利なものも。


Deck de Dungeon
※マヒ攻撃で手札を封じられてしまったシーン。 封じられた手札は使えないので、捨てることも出来ない。
対策してないとかなりピンチです。 マヒを防ぐカードや、手札を入れ換えるカードなどがあれば対処できます。


ドミニオン系に慣れていない方だと、プレイ方法を把握し辛く、さらにゲームシステムに不可解な点も感じると思います。
例えば、使っても意味のない装備カードがなぜ手札に来るのかとか、カードをデッキから消滅させる効果に何の意味があるのか、などです。

しかしデッキにあるだけで良い装備カードは、手札に来ると邪魔になる事こそが「ジレンマ」であり、「キャラの成長のためには必要だけど、取りすぎるとカードが回らなくなる」というゲーム性になっています。
これは本家ドミニオンの勝利点カードに似た扱いです。

またデッキからカードを消滅させる効果は、弱いカードをデッキから消し、強いカードの出現率を高める「デッキ圧縮」に活用することができます

ドミニオン系は無計画にカードを増やすと、強いカードの回転率が悪化していきます。
特にこのゲームは敵を倒した際、必ずカードを1枚取得しないといけないため、デッキの枚数はどんどん増えていきます。
消去カードはそういう時に、不要になったカードの処分に活用できます。
使い捨てのカードも「デッキの枚数を増やさない」という選択の代わりになります。

この辺りを把握して進められるようになると、有利に戦えると同時に多様なデッキ戦略を考えられるので、ゲームも面白くなって来ます。
システムの奥深さも感じることが出来るでしょう。

ただ前述したように、この辺のゲーム性はドミニオンを知っている人でないと、なかなか気付きにくいです
いかにも個人作成という見た目のフリーアプリなので、システムを理解できないまま見限ってしまう人も多そうですね・・・

Deck de Dungeon
※灰色のカードはデッキに含めているだけで効果がある反面、手札に来ても邪魔なだけ。 さっさと捨ててしまいましょう。
「物理攻撃+魔法」といった複数のアクションを行えるカードが増えたら、最初に持っている魔法だけのカードなども不要になってきます。 機会があれば処分してしまいたいところ。

敵に倒されるとゲームオーバーですが、戦績に応じた「金貨」が与えられます。
この金貨はキャラクターの選択や、初期デッキに含める追加カードの購入に使えます。

キャラクターを変えると、初期デッキが変化します
例えば戦士だと物理攻撃のカードばかりでスタートし、魔術師は魔法カードばかりになります。
盗賊はレアの出現率を上げるカードを最初から持っていて、聖騎士は強力な装備カードを所持しています。

何度かプレイすると、ある程度偏ったデッキの方がプレイしやすいのが解るはず・・・
戦略を持ってキャラクターも選択したいですね。
追加カードは、任意のカードを初期デッキに含められるものです。

ただしこれらは、長期的な強化ではありません
キャラクターの雇用には1プレイごとに金貨が必要で、追加カードも次のゲームのみ有効です。
この辺は「ローグ系」であることを堅持している感じでしょうか・・・

ただ、ゲームに慣れるほど深い階層まで行けるようになるので、プレイごとに得られる金貨の量も自然に増えていきます。

Deck de Dungeon
※職業は剣士や魔法使いならタダ。 それでも冒険者よりは使いやすいはず。
追加カードは攻撃や魔法を毎ターン発動する緑のカードがオススメ。


難しい操作はなく、ルールさえ解れば延々とハマれるゲームです
ただゲームに慣れて来ると、1プレイの時間がかなり長くなるので、あまり手軽とは言えません

初心者向けダンジョンもありますが、それでも 100 階まであるので、ラストまで行くと結構な時間に。
難易度も高いので、序盤はもうちょっと段階的に進めた方が良かった気はしますね。
しかしそこいらのカードバトル RPG よりも遥かに優れたゲーム性を持つ、秀作のアプリだと思います。

個人的に気になるのは、無料のアプリで、広告や課金も一切ないこと。
動画広告を見てコインを増やすボタンはありますが、それ以外はバナー広告さえありません。
広告だらけのゲームは論外ですが、私的には相応に面白いゲームは、相応のリターンがあるべきだとも思います・・・ 案配の難しいところではありますが。

Deck de Dungeon(iTunes が起動します)

※他にシリーズ作として、DeckDeFantasyDeckDeDungen 2 も公開されています。

Hearthstone: ハースストーン

Diablo(ディアブロ)や Warcraft(ウォークラフト)など、パソコン用の大ヒットゲームを運営している会社「Blizzard」。
日本では販売の失敗が続き、知名度は高くないのですが、世界的には多くのゲーマーから絶大な信頼を寄せられているメーカーです。

そんな Blizzard 社が 2014 年にスタートさせたトレーディングカードゲーム(TCG)を、iPad でプレイすることが出来るようになっています。
Hearthstone: ハースストーン」です。

※現在はユニバーサルアプリになっており、iPhone でもプレイ可能です。

PC や iPad でプレイ出来る TCG としては非常に高いクオリティーで、その遊びやすさ、演出の豊富さ、優れたゲーム性は、さすが Blizzard と言うほかありません。
コンピューターゲームの TCG としては、MtG(マジック・ザ・ギャザリング)を越える(越えている?)人気になるのではないかと思われます。

拡張セットの価格は高いのですが、アプリ本体は無料なので、手軽に試せるのも良いところ。
TCG プレイヤーなら一度は体験しておくべきゲームでしょう。





ゲームはまず、ヒーローを選ぶところから始まります。
初めは Mage(魔術師)でプレイする事になりますが、Warrior や Hunter、Rogue など9種類の職業(ヒーロー)がいて、後で自由に選択できます。

デッキ(山札)の枚数は 30 枚で、最初から組まれている Basic Deck(ベーシックデッキ)が職業ごとに用意されているので、最初はそれを使うことになります。
「カードが集まらないと他の職業は使えない」ということは、このゲームにはありません。

ゲームが始まると先攻なら3枚、後攻なら4枚のカードが自分のデッキから引かれ、手札になります。
そして交互に任意のカードを場に出していくのですが、カードには強さに応じた「コスト」があり、その分の「マナ」がないと出せません。

マナは最初は1で、つまりコスト1のカードしか出せません。
次のターンには2になるので、コスト2のカード1枚か、コスト1のカード2枚を出せます。
マナの最大値は毎ターン、自動で1ずつ増加し、増やすのに何かのカードを消費する必要はありません。
なお、後攻の人はコストを一時的に1つ増やせるカードを貰えます。

カードには Minion(ミニオン)と呼ばれるモンスターのカードと、Spell(スペル)と呼ばれる魔法(使い捨て)のカードの2種類があります。
場に出したミニオンは、次のターンから行動できるようになります。
ヒーロー自身が攻撃可能になる装備カードもありますが、数は少なめ。

攻撃は相手のミニオンとヒーローの好きな方に行え、相手ヒーローの HP を 0 にすれば勝利。
ただ、Taunt(挑発)の特技を持つミニオンが相手にいる場合、それを倒さないと他の敵を攻撃することは出来ません。

攻撃を行うと、相手の反撃も同時に受けます。
相手が生き残っている時のみ反撃を受ける形ではありません。
また、ミニオンのダメージはターンが終わっても引き継ぎます。
そのためミニオンは出す端からやられていきます。 展開はスピーディーですね。

ヒーローは「ヒーローパワー」と呼ばれる特技を発動させる事も出来ます。
メイジならファイアーボールを撃って敵にダメージ、プリーストなら任意のキャラの HP を回復できます。
ただしヒーローパワーを使うにもマナが必要になります。

1ゲームは 5~10 分ほどで、TCG としては短時間で終わります。
手軽に繰り返すことができ、テンポ良く遊べますね。


※Taunt の特技を持つカードは、場に出すと盾の形になるため、盾役であることが解りやすいです。
特技のうち、Battlecry は出した時に効果が発揮され、Deathrattle は破壊された時に効果が発揮されます。
Deathrattle があるカードにはドクロマークが付きます。
寝てる演出は出した直後の「召還酔い」の状態。 ただ Charge の効果があるカードは召還酔いがなく、出してすぐ攻撃できます。



※ヒーローの横にある丸いボタンが「ヒーローパワー」の使用ボタン。
プリーストのヒーローパワーは HP が2回復。 敵を殴り、受けた反撃をこれで治療できます。
よって敵の攻撃に耐えられる HP の高いミニオンと相性が良いです。


ゲームモードにはオンライン対戦の「Play」、1人で遊ぶ「Solo Adventures」、即席デッキで対戦する「The Arena」の3つがあります。

まずはソロアドベンチャーの「Practice」で練習をすることになります。
職業の異なる9人の対戦相手がいて、倒せば新しいカードを貰えます。
全員倒すと Expert レベルを選べるようになるため、このモードでも当面は遊べますね。

ゲットしたカードは合計 30 枚の範囲でデッキに組み込むことが出来ます。
言うまでもなく、プレイヤーの強さはこのデッキに左右されます。
カードには各ヒーロー用のものと、Natural と呼ばれる誰でも使えるものがあり、同じカードは2枚までデッキに入れられます。

ただ、Practice でカードを貰えるのは最初に倒した時のみ。
それ以後は稼いだ「ゴールド」か課金で、カードが5枚入った「カードパック」を購入しなければなりません。
ゴールドは Practice を進めることでもある程度は貰えますが、一通りの敵を倒した後はオンライン対戦に挑戦しないと増えません。

オンライン対戦には勝敗がプレイヤーランクに影響しない「Casual」と、勝利することでランクが上がっていく「Ranked」があります。
ただ Casual は相手がランダムなため、やたら強い相手と当たってしまう事が多く、初心者にとってはぜんぜんカジュアルじゃありません。
同ランクのプレイヤーと戦えるランク戦にいきなり挑んだ方が良いでしょう。

そしてオンライン対戦を行うことで、毎日提示される「デイリークエスト」の条件を満たしていくことが出来ます。
「相手ヒーローに合計 100 ダメージを与える」「コスト2以下のミニオンを累計 20 体出す」などの条件があり、達成することでゴールドを貰えます。
勝利が条件のクエスト以外は、負けても満たしていけますね。
またクエストに関係なく、3勝するごとにゴールドを少し得られます。

ただ、クエストは3枠ありますが、1日に提示されるクエストは1つだけです。
1日で3つ達成しても、翌日に追加されるのは1つなので、ゴールドは一気には稼げません。
日々のプレイで少しずつ貯めていく感じでしょうか。
まあ、課金すれば別なんですが

なお、クエストが達成困難だと思った場合は、クエスト表示の右上にある「×」ボタンで1日1度だけ入れ替えられます。
「特定のヒーローで勝つ」の条件は、そのヒーローをメインで使っていないと序盤の達成は困難なので、慣れるまでチェンジした方が良いでしょう。


※デッキ構築画面。 カードは必ず 30 枚まで。 もちろん自分の戦法に合ったものを入れる事が大切。
余っているカードは Crafting モードで分解することができ、その時に得られるポイントで欲しいカードを作り出すことが出来ます。



※貯めたゴールドで購入したカードパックを引いているシーン。
カードはちょっと立体的で、演出がいちいち凝ってます。


難点は・・・ 拡張セット(アドベンチャー)の価格ですね。
無課金でも基本のカードセットでプレイでき、それだけでもカードの枚数や種類は豊富です
ゴールド(or 課金)によって、アップデートで追加されたカードセット「Goblins vs Gnomes」のカードも入手する事が出来ます。

ただ、そのままでは1人プレイは Practice しかありません。
様々なキャラクターに挑戦でき、新しいカードも追加された「Curse of Naxxramas」をプレイするには、2500 円の課金をしないといけません。
Blizzard 社のゲームとは言え、マジック・ザ・ギャザリングほどの知名度のない、新興の TCG に 2500 円支払うというのは、流石に思い切りが要ります。

また、日本語にも対応していません。
中国語、韓国語などには対応しているのですが、日本のみ非対応です。
Blizzard の他のゲームが日本でだけ失敗しているので、それを考えると仕方ないのですが、ますます普及し辛くなっているのは否めません。

※2015年10月、日本の正式サポートが始まり、日本語にも対応しました。

さらに β テスト時代を含めると、スタートして1年ほど経っているゲームなので・・・
今からのログインだと、序盤は厳しいものがありますね
ゲーム自体は初心者でも遊びやすいように作られていて、マジック・ザ・ギャザリングよりもはるかに取っ付きやすいのですが、しかし未経験者は低ランク戦でも、なかなか対戦では勝てないと思います。
しかしゲームはオンライン対戦がメインなので、ここは慣れるまで辛いところ。
通信できる環境でないと遊べないのも難点でしょうか。


※拡張セットの購入画面。 買わないと1人用のゲームモードは乏しい。
十分購入に値するクオリティーのゲームだと思いますし、価格は PC 版と同じ。
でも高く感じるのは否めない・・・



※こちらがアドベンチャーモードを購入した後のステージセレクト画面。
アドベンチャーと言ってもマップのようなものはなく、単に3ステージで構成された5つの章をクリアしていくのみ。
初勝利時に必ず固有カードを貰えるので、むしろそれがメイン?
一応、特定の職業で挑戦するモードや、高難度モードなども加わります。


不満な点もありますが、しかしグラフィックと演出のクオリティーは間違いなくコンピューター TCG では NO.1 でしょう。
背景の建物や装置タップすると、ドアが開いたり、電撃が走ったりする遊びごころもあります。
サウンドも豊富で、かなり作り込まれたゲームですね。

カードの効果については HearthStone JP Wiki で網羅されています。
ここを見ながらプレイすれば英語である点もカバー出来るでしょう。(現在は日本語に対応)

またベーシックデッキには複雑な効果のカードは含まれていないため、最初のうちはルールがよく解っていなくても楽しめます。
演出の良さのおかげでカードの効果を視覚的に察することが出来るため、その点もプレイしやすさに繋がっています。
カードゲームが好きな人は、ぜひ試して欲しいゲームですね。

Hearthstone: ハースストーン(iTunes が起動します)

マジック2015

※ 2016 年度版の「マジック・デュエルズ」が公開されたため、マジック 2015 は公開終了になっています。

トレーディングカードゲーム(TCG)の元祖にして大定番「マジック・ザ・ギャザリング」(Magic The Gathering)、通称 MTG
その iPad 版の最新アプリが、今月の MTG 最新版の登場に合わせて公開されました。
マジック2015」です。

iPad 版のみ少し早めに公開されており、PC(Steam)版や XBOX 360 版、Android、Kindle 版などは7月16日に公開されます。
ただし iOS / Android 版はタブレット専用です。 スマホではプレイ出来ないのでご注意下さい。
メッセージなどは全て日本語に対応しています。
※Android 版は画面が大きめのスマホならインストールできるようです。

マジック2015 マジック・ザ・ギャザリング Magic The Gathering

トレーディングカードゲーム(TCG)とは、自分の山札(デッキ)からカードを引いて手札とし、それを場に出して対戦相手を攻撃、倒せば勝利になるというカードゲームです。

ただしトランプのようなシンプルなルールではなく、カードを出すには一定の条件が必要で、その条件は強力なカードほど難しくなります。
カードの多くはモンスター(クリーチャー)で、それぞれ攻撃力と体力、固有の特徴を持ちます。
さらに装備品や魔法など、特殊なカードも存在し、多種多様なカードを自分のデッキ(山札)に何枚含めるかが勝敗のポイントになる、非常に戦略性の高いゲームです。

ただ問題は複雑なルールであるため、奥深いゲーム性がある反面、初心者には理解し辛いこと
特に 20 年の歴史を持つ「マジック・ザ・ギャザリング」は、幾度も拡張が続けられた結果、初心者には難解なものになっており、専門用語も多数存在します
iPad 版の MTG も、初期バージョン(マジック2013)はとても初心者が手を出せる代物ではありませんでした。

しかし今回の「マジック2015」は、その初心者向けのチュートリアルがパワーアップ。
大幅に解りやすくなっています

解説はナレーターのお姉さんが日本語で喋ってくれるようになり、手順も丁寧になって、専門用語の説明も増えました。
全4回+最終試験の5ステージで構成されていて、この点は前作「マジック2014」と同じですが、内容は今回の方が明らかに上。

まだ「プレイ」や「墓地」などの用語を説明なしでいきなり使う場合があり、全てのシステムを一気に解説しようとするため長すぎな感もあります。
しかし今回はトレーディングカードゲーム未経験の方がやっても、大丈夫なのではないでしょうか。
ようやく「入門用アプリ」として勧められるものになったと思います
(一応今回も、用語解説を記事の最後に付属しておきます)

マジック2015 マジック・ザ・ギャザリング Magic The Gathering
※チュートリアルでの「パワー」と「タフネス」の解説。
この辺の用語説明は今まではなかったのですが、今回はバッチリ拡大画像付きで説明されます。
ちょっと早口なお姉さんの喋りも非常に解りやすいです。


マジック2015 マジック・ザ・ギャザリング Magic The Gathering
※スキルの効果はカードをダブルタップして拡大し、「詳細」のボタンを押せば表示されます。
この詳細の解説も前より詳しくなっています。
本当、今作の最大の変化は「解りやすさ」ではないでしょうか。


チュートリアルの終盤まで進む(もしくは最初に経験者と申告する)と、初期デッキの選択を行います。
この初期デッキの選択は、今回は「2色」選ぶようになりました

今までの単色(単独属性)とは違い、「白」を選んだ場合、さらに「青」や「緑」「赤」などを組み合わせます。
単色の方が好きな人から文句も出ているようですが、前のように初期デッキが単色だと、他の色のカードが集まるまでずっと単色のままになるので、ゲームとしてはこちらの方が楽しめると思います。

ゲームモードは1人用の「キャンペーン」と、3人戦・4人戦もできる「プラクティス・デュエル」、そしてオンライン対戦の「多人数戦」の3つ。

メインとなる「キャンペーン」にはストーリーが付いていて、吸血鬼が出てくるシーンでは吸血鬼中心のデッキと戦い、アンデッドが襲ってくるステージではアンデッド中心のデッキと対戦します。
特徴的な戦法を使ってくる場合が多く、ステージごとにメリハリがあって良いですね。

キャンペーンではストーリームービーが流れるシーンもあり、前作(マジック2014)はこのムービーのセリフが棒読みで、世界感ぶち壊し、むしろ大爆笑だったのですが、今回はそんなことはありません。
解りやすく違和感のない日本語で語ってくれます。

2014 には即席デッキ対戦(シールドデッキ戦)や 2vs2 のチーム戦(双頭巨人戦)、2013 には次元カードやダイスを使う多人数戦(プレインチェイス戦)があったのですが、今回はそういった特殊な対戦はありません
「プラクティス・デュエル」の多人数戦を選んでも、普通のルールで3人戦や4人戦を行うのみです。

結局、普通にやるのが楽しいし、それでなくても複雑なゲームをますます解りにくくするようなモードは避けたのでしょうね。

マジック2015 マジック・ザ・ギャザリング Magic The Gathering
※キャンペーンのステージ開始前にはモノトーンのイラストが表示されます。
ダークファンタジーの雰囲気があって良いですね。


マジック2015 マジック・ザ・ギャザリング Magic The Gathering
※4人戦の模様。 はっきり言って、漁夫の利を得た人の勝ち。
ユニークではあるけど、やっぱり TCG は1対1で対戦すべきものかな。


カードは「キャンペーン」や「プラクティス・デュエル」で勝利することで得られます
入手量は前より多くなっていて、新デッキのためのカードは比較的早く集まります。
もちろん課金でカード(ブースターパック)を買うことも出来るのですが、やはりゲーム的には勝利して少しずつ集めていった方が楽しめますね。

インターフェイスは前作と共通していますが、ゲームのテンポは改善されている印象です
MTG にはプレイヤーの行動に割り込んで使える「インスタント」というカードがあるのですが、このため行動するごとにインスタントの受付時間が入り、テンポが悪くなっています。
ただ、今回はこの時間が短めになっていて、前より早く進行します。

それでも他のカードゲームと比べるとテンポが良い訳ではないし、受付時間が短くなったということは、インスタントの使用は難しくなっている訳ですが・・・

残念なのは、オンライン対戦である「多人数戦」ですね。
Game Center を通してのマッチングのみで、対戦レートもランキングも何もなく、マッチングにプレイヤーの腕前が考慮されている事もないようです。
アッサリし過ぎていて対戦意欲が湧きません。
また、多人数戦で勝ってもカードも何も貰えません。

この点は 20132014 の時と変わっておらず、対戦レスポンス自体は悪くないのですが、そろそろ本家たる MTG なんだから、もうちょっとやる気の出る仕様に改善して欲しいところです
まあ、あまり競わせるような内容にすると、チートなどが横行するのかもしれませんが・・・

マジック2015 マジック・ザ・ギャザリング Magic The Gathering
※デッキ構築画面。 土地カードは自動で入るので、それ以外のカードを入れ替えます。
36 枚がベストと言われているので、それ以外の枚数になると表示が赤くなりますが、別に 36 枚にしなくてもプレイは可能です。
土地カードも自分で設定したい場合は、「ヘルプとオプション」の「詳細」の「アドバンス」にある「自動土地プレイ」のチェックを外して下さい。
アプリ内の説明では「詳細設定」とか「レイ・オフ」とか言われますが、そんな項目ないです。




価格は、アプリ本体は無料。 ただし無料のままでは体験版に近く、キャンペーンはチュートリアルと最初のエリアのみ。
プラクティス・デュエルやオンライン対戦も出来ません。

最初のエリアをクリアすると 300 円で次のステージをアンロックするよう言われますが、これを行ってしまうと以後、新エリアの度に 300 円支払わないと進めなくなります。(計 1200 円)

全ステージをまとめてアンロックする課金は 1000 円
また特典機能を利用できる(?)3500 円の課金もあります。
ただしこれらは 300 円で新エリアをアンロックすると消滅します。
とりあえず「1000 円のアプリなんだ」と思っておくのが良いでしょう。
正直、解りにくい課金形式なのは否めません。

また、プレイ環境にはご注意下さい。
iTunes には「落ちる」という意見が多いようですが、今回から iPad 3 以降推奨になっています。
iPad 2 は「最低環境」だと思った方が良いでしょう。 初代 iPad はもう対象外。
Android の場合、快適に動く端末は限られるでしょうね。
私が iPad Air で試した限りでは、非常に快適に動作しています。 もちろん落ちません。

ともあれ、キャンペーンを最後までプレイするための金額は高めですが、クオリティーやゲーム性は十分です。
チュートリアルも改善され、1人用のトレーディングカードゲームアプリとしては、文句なしの内容になりましたね。

・マジック2015(iTunes が起動します)※公開終了
マジック・デュエルズ(iTunes が起動します)※最新版です。一部仕様が異なります。


【 MTG 基本用語解説 】

ドロー : カードを引くこと
プレイ : カードを使うこと、もしくは場に出すこと
アンタップ : 場に出している、まだ未行動や未使用のカード。縦向き
タップ : 行動済み / 使用済みのカード。横向き。ターン開始時にアンタップに戻る
クリーチャー : モンスターや兵士などのカード
トークン : カードの効果により出現するカード。主にクリーチャー
アーティファクト : マナの色に関わらず出せるカード。 装備などがある
エンチャント : クリーチャー強化の魔法。 継続して効果がある
ソーサリー : 使い捨ての魔法カード
インスタント : 相手の行動に「割り込んで」使える魔法。使い捨て
パーマネント : 場に出ている使い捨てでないカード全部
コントロール : 自分が場に出している(操れる)カード
パワー : クリーチャーの攻撃力
タフネス : クリーチャーの体力
ライフ : オーナー(プレイヤー)の体力
カウンター : カードの上に置くチップ。チップ1つでパワーとタフネス+1
シンボル : カードに書いてある消費マナを表すマーク
ライブラリー : 山札。 ゲーム中のデッキの呼び名
アップキープ : 自分のターン開始時
墓地 : カード捨て場
軽減する : 実際には「無効化」する
召還酔い:出したばかりのクリーチャーは次のターンまで攻撃できない。その状態

Combat Monsters

将棋やチェスのような狭いボードの上で、双方の大将がコマを「召喚」しながら戦うというターン制のファンタジー戦術シミュレーションゲームが公開されています。
Combat Monsters」です。

このゲームは知る人ぞ知る日本ファルコムの秀作「ヴァンテージマスター」によく似ています
それにトレーディングカードゲーム(TCG)の要素を組み合わせた感じですね。
ただ、難易度が高くていまいち人気が出なかった印象のヴァンテージマスターと違い、こちらは比較的遊びやすいルールになっています。

製作はスマホの戦術シミュレーションゲームの定番 Great Big War Game を開発したイギリスのメーカー Rubicon Games。
Great Big War Game で見せたユーモラスな 3D キャラクターの動きは健在です。

Combat Monsters

ゲームが始まるとデッキ(山札)から5枚のカードが引かれてゲームスタート。
1度だけ手札を4枚にして、引き直し(Mulligan、マリガン)をすることも出来ます。

ターンの最初に一定量のマナ(MP)が与えられ、これを消費して手札を使うことが出来ます。
手札にはモンスターカード、装備カード、ルーンカード、魔法カードがあり、モンスターカードを使うとヒーロー(プレイヤーキャラ)の隣にモンスターを召喚できます

ヒーローとモンスターは毎ターン移動と攻撃を行えます。
ただしこのゲームに「移動力」はなく、動けるのは1マスのみ
戦士系のモンスターは2歩動くことも出来ますが、この場合は攻撃ができません
また、召喚直後は移動不可能です。(攻撃は可能)

ヒーローとモンスターは攻撃力と HP を持っていて、攻撃力の数値分、相手の HP を減らせます。
装備などの効果で防御力を得られる場合もあり、この時は防御力がダメージを肩代わりします。
減った防御力はターンの最初に回復します。

モンスターの体力はあまり多くなく、しかも相手の隣にモンスターを召喚して即攻撃可能なので、互いに倒し倒されの展開が続きます
TCG のようにモンスターは使い捨てに近いですね。
ヒーローが倒れると決着が付くので、場合によっては敵モンスターを無視して相手ヒーローを集中攻撃した方が良い場合もあります。

モンスターは体力が高めの戦士系、2マス先を攻撃可能な魔術師系、3マス先まで攻撃可能な弓矢系の三種類に大別され、さらに人間、オーク、リザードマン、ミノタウロスなどの種族に分かれます。
種族ごとに特殊アビリティを持っており、例えば人間は隣に味方モンスターがいると攻撃力がアップ、オークは場に出ている同族の数だけ攻撃力が上がります。

Combat Monsters
※モンスターやカードの詳細は長押しすると確認できます。
各種族の特性(Synergy)は以下の通りです。
ヒューマン(human):隣にいる味方モンスターの数だけ攻撃力+1
オーク(Orcish):場に出ている味方オーク族の数だけ攻撃力+1
エルフ(Elven):場に出ている味方がエルフ族だけだと HP+2
ドワーフ(Dwarven):攻撃を受けてやられなかったら攻撃力+2
ゴーレム(Golem):セットしたルーンの数×3、毎ターン HP アップ
ミノタウロス(Minotaur):装備カードを使うと攻撃力と HP が+1
リザードマン(Lizard):敵にトドメを刺すと攻撃力+2
ウェアウルフ(Werewolf):敵にトドメを刺すと HP+3
ゾンビ(Zombie):モンスターが倒れる度に HP+1
サイクロプス(Cyclops):味方モンスターが倒れる度に攻撃力+2


Combat Monsters
※こちらはデッキ編集画面。 手に入れたカードはここでデッキに加えることが出来ます。
ちょっと解りにくいのですが、中央にある枠の横に付いている黄色い歯車のようなものは「ダイヤル」で、ここを上下にスライドすることでフィルターの切り替えを行えます。
所持カードをすべて表示させたい場合は All と Any を選択して下さい。


装備カードはヒーローやモンスターに使うことで、ステータスをアップさせることが出来ます。
そして盾を持たせれば画面上のキャラクターも盾を装備し、大包丁を持たせれば包丁を振り回します。
攻撃時には各キャラクターがコミカルなアクションを見せ、カメラワークも 3D らしくダイナミックに動きます。
グラフィックはかなり凝ってますね

ルーンカードは恒久的な、魔法カードはその場のみで発動する効果を発揮します。
ただしルーンは自軍の「台座」の上にセットするようになっていて、ステージごとに台座の数が違います。
台座が1つしかないステージもあり、新たにセットすると上書きされてしまいます。

また装備やルーンなども、召喚や魔法ではありませんが、使用時にマナを消費します
さらにモンスターの中にはファイアーボールやヒーリングなどの魔法を使えるキャラもいるのですが、これらの魔法もヒーローのマナを消費します

ヒーローによってマナの最大値が異なり、マナが少ない戦士系のヒーローだと装備や魔法を使ったら召喚を行えなくなるので、その辺のやり繰りもポイントになりますね。

ボード上には絵の書かれたマスがあり、★のマスに味方キャラを置いておくと各ターンに使えるマナが +1 されます。
つまり拠点の占領のような物で、こうしたマスを押さえることも重要です。
攻撃力が上がる拳のマス、防御力が上がる盾のマス、HP が回復するハートのマスもあります。

Combat Monsters
※炎の魔法で相手ヒーローが炎上中! 燃えている敵に大ダメージを与える変わった魔法もあります。
ただ魔法はマナを使うので、戦士のヒーローだとマナに余裕がなくて使い辛い場合が多いです。
一方、魔法使いのヒーローは HP がないので一長一短。
魔法使いのヒーローはデッキの魔法系モンスターを多めにした方が有利ですね。


Combat Monsters
※マップ画面。 いくつかの分岐があり、その先にあるカードマークの書かれたステージをクリアすると、ボーナスカードをゲット出来ます。
課金通貨を使わなくても、イージーをクリアすればミディアムのマップはアンロックされます。
ミディアムのマップからは敵がかなり特徴的な戦法を取ってくるので(装備でヒーロー強化とか、エルフオンリーデッキとか)なかなかやり応えがあります。


Combat Monsters
※ステージ開始前には互いのヒーローがボードを挟んで対峙し、コマを置くシーンが。
こういうちょっとした演出が良いですね。


難点は、まず英語なので取っ付き辛いこと。
海外のゲームですから英語なのは当たり前ですが、トレーディングカードゲームは文章量が多いので、それが全部英語だと敷居が高いですね。
かなり丁寧なチュートリアルもあるのですが、丁寧すぎて英文が長々と出てくるので、むしろチュートリアルで挫けそうになるかも・・・

理解できればそんなに難しい訳ではないし、モンスターが職業と種族の組み合わせで出てきているなど、解りやすくまとめられている事が解ってくるのですが・・・

もう1つの難点は、ネットワーク接続が必須なこと。
このゲームはオンライン対戦も重視されていて、ゲーム開始時に ID とパスワードの登録が必要になり、ログイン時には必ずサーバーにアクセスします。
ゲームデータもサーバー側に保存されており、異なる機種でデータを引き継ぎながらプレイすることも可能です。

しかしシングルプレイしかしない場合、ネットワーク接続が必須なのは逆に煩わしくなります
加えてサーバーが落ちているとプレイ出来なくなり、実際このレビューは昨日書こうと思っていたのですが、昨日はほぼ1日中サーバーがダウンしていてプレイ出来ませんでした。
(日本みたいにサーバーの運営状態を細かく説明してくれたりすることもない)

オンライン対戦の方は、オートマッチングもあって一応快適にプレイ出来ます。
ただ、このゲームは課金通貨でカードパックを買う要素があり、レアカードとかもあるため、当然対戦は課金者が有利になります
当面はシングルプレイで楽しむものだと考えておいた方が良いでしょう。

以下は Youtube で公開されている公式のトレーラーです。
なぜか歌が流れますが、この歌はゲーム中には一切流れないので悪しからず。



本体価格は無料。 シングルプレイは無料のままでも問題なく楽しめます。
シングルのステージでもある程度のカードとコインは得られるし、カードパックも何度かは利用可能です。
レアカードを狙ったり、追加のヒーローが欲しくなったり、オンライン対戦を本格的に楽しむ場合は、課金も必要になってきますが。

トレーディングカードゲームをうまくアブストラクトゲーム(チェスや将棋のようなゲーム)風にアレンジしていて、しかも双方の良いところが残っているので、完成度の高い作品になっています。
また、各ユニットが1マスか2マスしか動けないため、それほど複雑なゲームになっておらず、意外と遊びやすいのも良い点ですね。

取っ付きやすいゲームではないため、万人向けとは言えませんが、ルールもグラフィックも良く出来ているので、相応にゲーマーな方にはオススメです。

Combat Monsters (iTunes が起動します)

サムライソウル / SamuraiSouls

トレーディングカードゲーム(TCG)を、トレーディングカードゲームそのままのルールでソーシャルゲームにした、そんな一風変わった純和風のアプリが登場しています。
サムライソウル」(SamuraiSouls)です。

デザイン、ゲームシステム、雰囲気など、すべて他のソーシャルゲームとは一線を画す内容で、今年前半の注目ソーシャルゲームの1つと言えました。

開発したのは 2000 年前後にゲーム・小説・アニメなどのマルチメディア展開を行った「東京魔人學園」シリーズで知られる「今井秋芳」さんという方。
販売は韓国の大手ゲーム運営会社「CJ インターネット」で、開発は「ナウプロダクション」というファミコン時代から続く老舗の下請け開発会社が行っています。
音楽はなんとファイナルファンタジーでおなじみの植松伸夫さんが担当しています。

韓国の CJ インターネットと言えば、こんなことを今更ほじくり返すのも何なのですが、大航海時代 Online の運営において「韓国の歴史観を反映させ、日本のゲームの歴史歪曲を無くす」などと公に堂々と発言し、物議を巻き起こしたところなので、大航海プレイヤーだった私としては色々思うところもあるのですが・・・

とりあえずこのゲームに関しては完全に和風であり、不穏な感じは一切ありません。

サムライソウル SamuraiSouls

ゲームを始めると、チュートリアルを兼ねたラノベ的なストーリーシーンが展開されます。
このゲームはソーシャルゲームには珍しく、しっかりした世界観とシナリオが存在しており、いきなり先が見たくなる物語が始まります
冒頭から既存のソーシャルゲームとは違う雰囲気を感じられますね。

ゲームは本編のストーリーが語られる「話説」と、全国47都道府県にある「鬼門」を封印して回るモード、さらに他プレイヤーのデッキと戦う「戦闘」があるのですが、メインとなるのは鬼門の全国モードです。

封印を解きに行く都道府県を選ぶとエリアマップになり、カードバトルでエリア内のマスを1つずつ解放しながら、ボスである「鬼」のいる場所を目指します。

サムライソウル SamuraiSouls
※このゲームは現代が舞台ですが、「ジュヴナイル伝奇」と呼ばれる日本の古い伝承にちなんだ世界観を持ち、各都道府県にはそれにちなんだ解説文が付属されています。
エリアマップで「霊場」と呼ばれる場所を解放すると、一定時間ごとに「氣」を得られるようになるのですが、ボスを倒せば全てのマスが解放されるため、ボスに直行しても構いません。
氣はたくさん集まると、カードのレベルアップなどに使える「霊玉」に変換されます。


そして肝心のカードバトルですが、前述したように TCG(トレーディングカードゲーム)になっています。

最初に先行と後攻を決め、自分のターンになったら、デッキ(山札)から2枚のカードを引きます。
そして手札の1枚を「ソウルチャージ」に使うことができます。
ソウルチャージすると、そのカードのコスト分だけ「ソウル」の最大値が増え、このソウルを使用してカードを場に出せるようになります。
つまりソウルは、他の TCG で言うところの「マナ」ですね。

ソウルを増やしたら、その数値内のコストのカードを場に出します。
出せる場所は前列2つ、後列1つ、計3ヶ所のみです。
ソウルが十分にあるなら同時に2枚や3枚のカードを出すことも可能ですが、前列が埋まっていないと後列にカードを配置することはできません

サムライソウル SamuraiSouls

カードを配置しても、そのターンに攻撃は行えません。
俗に言う「召喚酔い」があり、攻撃できるのは次のターンからです。(攻撃された時の反撃は可能)
また攻撃か反撃するまでの間は、そのカードは裏になっていて、伏せられています。
相手はそのカードの中身を確認できません。

カードの配置が終わったらアタックフェイズになり、(攻撃可能な)近接攻撃キャラは正面の敵を攻撃できます。
ただし相手がその攻撃に耐えた場合は反撃を受けるので、攻撃しないという選択もあります。
遠距離攻撃のキャラは好きな場所の敵を攻撃でき、しかも反撃を受けません。
ただし遠距離攻撃キャラは前列に配置されていると、攻撃力が半減します。

攻撃によって前列のカードの HP が 0 になると、そのカードは破壊され、もし後列にカードが配置されている場合は自動的にそのカードが前列にスライドしてきます
攻撃する相手のカードがない場合は、攻撃は相手プレイヤーに行われ、相手の体力が1点減ります。
プレイヤーの体力は3点で、これが先に尽きた方が負けですね。

以上を交互に繰り返しますが、デッキの枚数が 0 になり、ドロー(カードを引くこと)ができなくなると、先に出来なくなった方の負けになります。
ゲームは先行の方が有利ですが、デッキの初期枚数は常に 20 枚なので、先行の方が(スキル等の影響がない限り)先にカードが尽きるため、後攻は粘り続けていればデッキ切れで勝利できます

サムライソウル SamuraiSouls
※置ける場所は3ヶ所、体力は3点しかないので、ハマれば早期に決着が付きます。
左の画像のように前列2ヶ所に近接キャラを置き、後列に遠距離キャラを配置できれば、ほぼ勝利確定ですね。
ただカードはどんどんやられていくので、そう簡単にこの形に持っていくことは出来ません。
カードには「属性」があり、有利な属性だとダメージが2倍になる「相剋」が発生します。
属性は陰陽五行になっていて、木(緑)土(黄)水(黒)火(赤)金(白)木(緑) という関係になっています。
水が青じゃなくて黒とか、金が黄色じゃなくて白とか、ちょっと解りにくいのが難点。


カードの攻撃力と体力は、基本的に同じです。 100 の戦力のキャラなら、攻撃力も体力も 100 ですね。
コストが同じなら戦力もだいたい同じなので、先に攻撃したキャラが相手のカードを一撃で破壊する場合が多いです
そして召喚酔いがあるため、相手の前にカードをただ置くだけでは、置いた端から破壊されます。

相手の攻撃力より高い戦力を持つカードを置くか、前列と後列に2枚同時に置き、前列を捨て駒にしてスライドしてくる後列のカードで攻撃するようにしなければなりません。

カードには「スキル」が付いている場合があり、属性が追加されるものや、召喚酔いがなくなるもの、攻撃で HP を回復するものなどが存在します。
遠距離攻撃も、正確には「狙い」というスキルの効果によるものです。

カードに描かれているキャラクターはすべて歴史上の人物や、伝記の登場人物などで、戦国時代の武将の他に、江戸時代の剣術家、幕末の剣客、西部劇のガンマン、ヨーロッパの騎士などが登場します。

最近は織田信長や関羽雲長がおっぱいキャラになってるような萌え路線のソシャゲが多いですが、このゲームはそういう方向ではなく、史実の女性は女性、男性はちゃんと男性になっていて、カッコいいキャラはカッコよく、渋いキャラは渋く描かれています
その人物の史実の解説文もあり、チャラチャラした感じではありませんね。

サムライソウル SamuraiSouls
※左は西部劇の保安官。 サムライソウルだけど、こんなキャラもアリです。 ガンマン系は多くが遠距離攻撃キャラですね。
ちなみにこの絵はウィザードリィで有名な末弥純さんが描かれているようで、絵師の人選も渋い。
右はストーリーシーンの一コマ。 背景が写真なのが特徴。 この辺も他のソシャゲとは違う雰囲気です。


あくまでソーシャルゲームなので、1ゲームはかなり短く、倍速を利用すれば1分ほどで決着が付くことも多いです。
かなり簡易的であることは否めませんが、しかしちゃんと「トレーディングカードゲーム」していて、「TCG っぽいなにか」ではありません
そして間違いなく TCG の中では、一番手軽に楽しめますね。

グラフィックや演出、サウンドのクオリティーも高く、攻撃時には剣客なら相手のカードをバラバラにし、騎士なら真っ二つに、ガンマンなら蜂の巣にします。

カードの強化方法はちょっと変わっていて、ログインボーナスやゲームの進行で得られる「霊玉」というものを使用してレベルアップさせます。
カード合成もあるのですが、これは一定以上のレベルのカードにスキルを継承させるために使うもので、よっていらないカードは合成に使うのではなく、売るしかありません。
ただ、売ることで「氣」を得られ、氣が貯まると霊玉になるので、最終的にレベルアップ素材になるのは同じですが。

この霊玉はガチャにも使用できるのですが、レアカードは普通のゲーム進行でも十分に得られる印象です。
またレアカードが強いとは限らず、スキルとコスト、戦力値の組み合わせによってはノーマルでも十分に使えますし、ノーマルの方が強化もしやすくなっています。
ゲームの進行でガチャ(カードパック)を引けるようになる場合も多く、少なくともカードの入手に課金が必須という印象はありませんね。

難点は「鬼門」の全国モードで、どの県にいっても大して変わり映えしないこと。
ゲームの進行に合わせて徐々に相手が強くなっていくようですが、県ごとの特色のようなものはほとんどありません。
せっかく日本地図を使っているのですから、もうちょっと変化が欲しいところです。

また「話説」のストーリーの配信が遅い
すぐ終わってしまうストーリーなのに2週間から3週間に1話ずつしか配信されておらず、なかなか進まない印象です。
現時点(2013/8/1時点)では9話までありますが、ここまで割と早く進めてしまうので、せっかくの世界観もあまり楽しめません。

さらに「戦闘」の対戦があまり楽しくない
他の人のデッキと戦えますが、相手の行動を担当するのは AI なので、しょせんはリアルタイムのバトルではなく、対戦っぽさがありません。
連勝してもランクアップや階級みたいなものはなく、やり応えもありません。

手軽にアレンジされた TCG のゲーム自体は面白いのですが、その周囲の要素には物足りなさがありますね

以下は Youtube で公開されている公式のプロモーションビデオです。
(ただ、現時点ではこの PV に登場するキャラは半分も出てきません)



アプリ本体は無料。 課金もほとんど必要なく、無料のままで十分に遊べます。
本当に、これで儲かるのか疑問なレベルです

今のところは企画や構想に開発が追い付いていない印象がありますが、ストーリーの配信は今後も続いていくようだし、全国モードは相応に長丁場なので、じっくりプレイしていけば長期間楽しめるゲームだと思います
また、ソーシャル要素やバトル要素などを強化する「サムライソウルイクサ」という新バージョンも開発されているようです。
それが発売されたとき、現行バージョンがどうなるのか気になりますが。

色々な意味で既存のソーシャルゲームとはタイプが異なるアプリです。
ポチポチゲーではなく、ちゃんとゲームであり、課金演出も強くないので、十分オススメできるアプリですね。

・サムライソウル / SamuraiSouls (運営終了)

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