iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

脳トレ系

にゃんこフリック道場

かわいいネコのキャラクターが、段階的にフリック入力をレクチャーしてくれる、高クオリティーなフリック入力学習アプリが公開されています。
にゃんこフリック道場」です。

スマホのフリック入力練習アプリはいくつかありますが、その多くは入力することで敵を倒したり、スコアが入ったりする「ゲーム」がメインのものでした。

一方、このアプリは「学習」がメインになっていて、 「上段のキーの練習」「記号の練習」「日常単語の練習」など、フリック入力の上達を目的とした様々なステージが用意されています。
iOS8 から導入されたカギカッコの入力にも対応しています。

定価は 360 円。 演出やサウンドの質も良く、今後のフリック入力練習の定番になりそうなアプリですね。

※新たに無料版も登場しています。
無料版は昇段試験のプレイ回数や道場の改築に制限がありますが、練習自体は有料版と変わりません。


にゃんこフリック道場

ガイド表示がある初心者用ステージ、ミスった時しかガイドが出ない特訓ステージ、日常単語や文章を練習するステージの3つに分かれていて、さらに昇段試験のモードがあります。
それぞれのステージに「すもも」「若葉」「マリー」と言うネコの案内キャラが用意されています。

初心者用ステージだと、その中が「キー配置を覚えよう」「濁点・小文字を使ってみよう」など複数に分かれていて、その中はさらに「上段の練習」「簡単単語斬り」など細かいステージに分かれています

いきなり全ステージを選ぶことは出来ず、上級者の人でも「キー配置」の各ステージから順番にプレイしていかなければなりません。

プレイ中は画面上部に文字の書かれたパネルが表示され、それを素早く入力していきます。
入力に成功するとバシュッという音と共に、横フリックなら横に、縦フリックなら縦にパネルが切断されます。
その演出はなかなか良く、BGM などもあり、チープさは全くありません

連続でミスなく入力を成功させていくと、背景が変化してフィーバーモードに入り、スコアが大きくアップするようになります。
ただし1度でもミスったり遅れたりするとフィーバーは終わってしまうので、高得点を出すためにはスピード+正確さが必要です。

制限時間は1分間
終了するとスコアと評価が表示され、そして結果に応じてお金と「花」が手に入ります。

にゃんこフリック道場
※「や」を左右にフリックするとカギカッコの入力が出来る。 これは iOS8 からの新機能なので、知らない人も多いのでは?
右はミスったシーン。 初心者ステージ以外でも、ミスった時はガイドが出ます。


お金と花は、道場の改築に使います。
最初は基本となる「かな入力」の練習しか行えないのですが、この改築を行うことで濁音や句読点、英字や記号などの練習ステージがアンロックされていきます

お金は魚屋さんでアイテムを買うのにも使えます。
アイテムには「制限時間を伸ばす」「ガイド非表示のステージでもガイドを出す」などの効果があり、3つまで使用可能。
ただ、入力が早ければ不要なので、初心者救済用と言えますね。
アイテムはプレイ中にたまに出て来る宝箱からも手に入ります。

宝箱を回収するにはキーボードの外をタップしないといけないので、最初は煩わしさもあったのですが、これは変換候補の位置に指を運ぶのを意識させる目的があるようです。

にゃんこフリック道場
※改築にお金が必要なので、苦戦している人以外、アイテムは無理に買わない方が良いでしょう。 宝箱から十分調達できます。
右はアルファベットの入力練習ですが・・・ 普段フリックでアルファベットを入力しないのでムズい・・・


にゃんこフリック道場
※練習は道場の強化で増えていきます。 最初は基本練習しか出来ないのは、すでに慣れている人にとっては難点かも。
右は昇段試験。 普通の人は二段ぐらいで止まると思います。 これ以上を目指すには英数もマスターする必要あり。


とても実用的なフリック入力学習アプリです。
アルファベットや数字の入力練習もあり、操作感も良好。
ミスった時にはガイドが表示されると同時に、パネルにキズが付き、ネコキャラが怒るなど、細かい点も良く出来ています。
スタミナ制とかの煩わしいシステムもありません。

初めてスマホを扱う人、これからフリック入力を始めようとしている人にとっては、かなり役立つアプリでしょう。

にゃんこフリック道場(iTunes 起動、有料版)
無料版 - にゃんこフリック道場(一部に制限あり。課金で解除可能)

口先番長VS

個性的な不良達が「しりとり」で戦う、おバカで頭脳派のしりとり格闘ゲーム口先番長」。
個人的に好きなゲームで、メディア芸術祭の推薦作にもなったこの作品に、対戦モードがメインの派生バージョンが登場しました。
口先番長VS」です。

ひらがなのパネルを使って次々と単語を作り出し、対戦相手を攻撃ならぬ「口撃」するゲームで、プレイヤーの頭の回転とボキャブラリーが試される内容です
そのぶん慣れていないと難しいゲームなのですが、前作よりもプレイしやすく調整されています。

今回はネット対戦がメインのため、主人公はプレイヤー自身であり、ストーリーは少なめです。
販売はソニーミュージック、開発はフィラメントという会社で、あの「トルネ」を作ったメーカー。
アプリ本体は無料ですがスタミナ制で、装備を入手するためのガチャが存在します。

口先番長VS

基本ルールはオリジナルの「口先番長」と変わりません。
画面に 25 文字のひらがなと、「ん」「ー」、濁点や小文字の変換ボタンが現れます。
この文字を使って単語を次々と入力していきますが、50 音の中の 25 文字しかない訳ですから、思い付いた言葉を入力できるとは限りません

この時は「文字入れ替え」のボタンを押せばリストがシャッフルされますが、使用回数に制限があります。
使いたい文字がない時は、別の単語に変えるか、文字の入れ替えを行うか、素早く判断する必要がありますね。

制限時間は 60 秒で、この時間内に出来るだけ多くの単語を入力していきます。
「しりとり」なので、例えば「いんこ」の後は「こ」で始まる言葉を入力しなければなりません。
「こくさいてんじじょう」みたいな長い言葉ほど与えるダメージが増し、3文字以上の言葉を繋げていくことでチェインボーナスも入ります。 単語は最長で 10 文字まで。

ただし「こばん」みたいに最後に「ん」が付くと、しりとりなのでスコアは半減、チェインも途切れます。
同じ文字が続く言葉や、「ん」「ー」がある言葉もスコアは低めになります。

時間切れになると「口撃シーン」に移り、互いに作った単語を次々と発し、相手の HP を減らしていきます。
先に HP が尽きた方が負けですが、もし勝負が付かなかった場合は判定になります。
今作に2ラウンド目はありません。

演出はなかなか派手で、長い単語を発する際にはカットインも表示されます。
勝敗が付いた後、まだ単語が残っている場合は、それを連発してトドメを刺す「オーバーキルボーナス」も追加されました。
(これは前作にもアップデートで導入されています)

口先番長VS
※左は「スーパーマリオ」を入力中。 しかし「まりお」がない場合は「スーパー」で送ったり「スーパーカー」に変えたりする必要があります。
右は勝利後に単語をまとめて叩き込むオーバーキル。 結構気持ちが良いです。


慣れていないうちはなかなか単語が出て来ず、思うように入力できません。
ただ、今回は初心者でも遊びやすいように改良が行われています。

まず、文字が「あ行」「か行」などの行ごとに色分けされ、見つけやすくなっています。
前作でも「カラー」というアイテムを使えば色分けされたのですが、今回はずっとカラー状態。
カラーは常用すべきアイテムだったので、この変更は良いと思います。

また、最初から「単語帳」を 30 単語ぶん使えます。
これはゲーム中に出て来た単語を登録しておけるもので、それが入力可能な状態になっていると文字が光って教えてくれます
長文を登録して一撃必殺を狙っても良いし、短くてよく出てくる単語を登録して素早く入力できるようにしても良いでしょう。

東京タワーや東京駅、東京ドームなどに派生できる「とうきょう」を登録しておいて、状況に合った長文を作れるようにしておく手もあります。

さらに「追加の単語帳」を装備できるようになりました。
これは最初から 30~50 文字の単語が登録されているもので、装備するとその登録単語も光るようになります。

加えて、対戦開始時に他プレイヤーの「助っ人」を1人選ぶのですが、この助っ人が登録している単語も対戦中に光るようになっています。
よって様々な言葉が光る可能性があり、運が良ければ初心者でも素早い入力が可能です。
助っ人の言葉を自分の単語帳に登録していくことも出来ますね。

口先番長VS
※左は単語帳。 これを駆使するのが攻略のカギ。 どの単語を登録するかが重要です。
仲間の登録単語を使用した時は、ちゃんとその仲間が現れる演出があります。


今作は同じ「リーグ(階級)」のプレイヤー 30 人で「グループ」が組まれます。
そして勝利時に得られる「リーグポイント」でグループ内の順位を争い、上位者は上のリーグに昇格できるシステムになっています。

今作がリアルタイムのオンライン対戦になっているのかどうかは、判別が付きません・・・
対戦相手のマッチング時間や、プレイ前の待ち時間などが全くないため、オンライン対戦をしている感じはありませんが、強い人は確かに対人戦っぽい「口撃」を行って来ます。
おそらく相手の最新の入力パターンを再現し、疑似対戦にしているのかなと思うのですが・・・

ともあれ、下位のリーグなら弱い人が多く、同じぐらいの順位の人と当たる事が多いため、初心者でも強い人にフルボッコにされまくるということはないと思います。

ガチャで手に入るのは髪型・服・手の装備、そして追加単語帳で、それぞれに HP や攻撃力をアップさせる効果があります。
手の装備は一応「武器」と言えますが、花束とか、はたきとか、およそ武器らしくないものばかりですね。
これらのアイテムは対戦でも入手できる場合があり、合成で強化することも可能。
またセリフや背景、カットインなどを変えられるカスタマイズアイテムも存在します。

難点なのは、男性キャラを使っている時でも女性キャラ用のアイテムが出たりすることで、それが課金通貨のガチャで出てくると「無駄になった感」が強いです。
ゲームが進めば追加キャラを作れるので、そうなれば男女双方を使えるようではありますが・・・

また、やはりソーシャルゲームなので、重課金装備のプレイヤーに無課金で勝つのは厳しいですね。
それでもソシャゲの中では、プレイヤーの腕前(と言うかボキャブラリーと慣れ)の影響が大きいゲームだと思いますし、強すぎる相手はチェンジも可能です。
理想を言うと、同条件で戦えるイベントなどもあれば良いのですが・・・

口先番長VS
※装備品は結構豊富。 1つ1つにちょっと笑える解説が付いています。
右はカットインのシーンで、装備が姿に反映されます。 セリフや背景もアイテムの1つ。


相変わらず、シンプルなルールながら思考性の高い内容で、サウンドや演出などのクオリティも優れています。
やや難しいゲームであるため、前作は賛否両論になっていましたが、今作は前より遊びやすくなっていますし、慣れればかなり楽しめるゲームです。
脳トレ的なゲームとも言えますね。

私的には前作のおバカ全開な展開も好きだったので、ストーリーに乏しい今作はその点で物足りなさもありますが、こちらはこちらで対戦の面白さがあります。

前作が好きだった方には、文句なく今作もお勧め。
今作が好きになった方には、前作もお勧めです。

口先番長VS(iTunes が起動します)

Shadowmatic

物体を回転させ、壁に映る影で特定の絵を作り出す、想像力が必要な「影絵パズル」が公開されています。
Shadowmatic」です。

ビジュアルが素晴らしく、ゲームというよりインタラクティブアートと言えるアプリです。
ゲームとして見た場合、ほぼ発想力・想像力だけで判断しなければならず、論理的に解法を導けないため、答えが解らない時はいつまで経っても解りません。
必要とされる「脳力」が、一般のパズルゲームとは異なる内容ですね。

開発したのは TRIADA Studio という CG 製作会社。
アルメニアの企業で、ゲームメーカーではなかったようです。
価格は 300 円で、ヒントを表示するためのポイントを購入する課金があります。

Shadowmatic

Shadowmatic

画面をなぞると、中空に浮いている 3D のオブジェクトがくるくる回ります。
そして壁に映っているオブジェクトの「影」も、色々な形に変化します。

そして影が「何らかの意味のある形」になれば、ステージクリアとなりますが・・・
それが何なのかは、プレイヤーには知らされていません。
よって影の形を見ながら、何を作れば良いのかを想像しながらプレイすることになります。

画面下には完成度のメーターがあり、正解に近付くほど高まっていきます。
よってこれを見ながら角度を調整すれば良い訳ですが、このメーターは完成にかなり近付かなければ点灯しません。
偶然点灯して、そのまま完成に漕ぎ着けることもありますが、基本的には最後の微調整に使うものであり、メーターの増減だけを頼りに形を察するのは困難です。

どうしても解らない場合はヒント機能を使うことが出来ます。
ヒントは4つ用意されており、1つ目と2つ目は「何を作るのか」のヒントが表示されます。
ただ、なぞなぞのようなヒントが多く、それを元に作るものを察するのにも、また発想力が必要になります。

3つ目は作るものがズバリ提示され、4つ目は完成図のシルエットが表示されます。
しかし後のヒントほど多くのヒントポイントを消費し、なくなると利用できません。
ヒントポイントはステージクリアで1ずつ増えていきますが、基本的には課金で補充するものですね。

Shadowmatic
※ステージが進むとパーツが2つになります。
この場合、パーツの角度だけでなく、各パーツの位置も調整することになります。


Shadowmatic
※このステージは本当は「A」の文字を作るのですが、こんな砂山みたいな形を作ると「シークレットボーナス」が。
こんな風に「第二目標」が存在するステージもあります。 強引な形が多いので、見つけるのは難しいですが・・・


滑らかに動く、質感のある 3D グラフィックはとても綺麗です。
オブジェクトの光沢や陰影のリアルさ、サウンドなども高品質で、ゲーム自体より、この雰囲気を楽しむものと言えるかもしれません。
メニュー画面も品が良いですね。

ただ、ゲームとしては気になる部分もいくつかあります。
まず、影絵を完成させても、どう見ても出来ているのに、ほんの少しの角度の違いで正解と認めてくれないことがあります。
こういう時は「すでに正解しているのに」どうすれば OK になるのか解らないまま、手探りで微調整を続けなければなりません。

また、ヒントがヒントにならない事が多いのも気になります。
例えば、影を見て答えが「パイプ」だと解ったとしても、「どんな形のパイプにすれば良いのか」が解らなかったとします。
この場合、1つ目から3つ目までのヒントは単にパイプであることを示すものであるため、ヒントの意味がありません。

推理や理論では解けないゲームなので、解らない時はとことん解らず、ヒントも曖昧なので行き詰まりやすいですね。
ゲームが進みパーツが3つになったりすると、もう偶然でも解けなくなり、イライラすることもあります。

Shadowmatic
※ステージ選択画面。 3D で表現されていて、ブロックをなぞると回転します。
いくつか分岐点があり、もし途中で行き詰まっても、他のルートから進めます。
各ルート全部で行き詰まったらダメですが・・・


Shadowmatic
※このステージは最悪だった・・・ 3つのパーツがあるのですが、このパーツの位置合わせがすごく難しい。
正解は解っていて、すでにほとんど出来ているのに、OK を貰うための難しい微調整を延々と続けなければならず、ひたすらストレスが貯まる。
パーツが増えてからの操作性には改善の余地があると思います。


お洒落な見た目と内容、質の高いグラフィックなど、見どころの多いアプリです。
いかにも Apple が好みそうな内容なので、何らかの表彰を受ける事になりそうですね。
ただ、ダメな人は全くダメなゲームでもあると思うので、賛否は分かれるかもしれません。

私的には、もうちょっとヒントや完成度のメーターは親切な方が良かったと思います。
どちらかと言うと雰囲気ゲーですが、雰囲気ゲーで難しいと「雰囲気を楽しませてくれよ!」って話になるので。
序盤はサクサク進めるんですけどね。

ともあれ iPhone / iPad らしい、ハイセンスな注目作品ではあります。

Shadowmatic(iTunes が起動します)

Lumosity Mobile - 脳トレ

世界で 6800 万人ものユーザーを持つ、最新の認知科学研究に基づいた脳を鍛えるトレーニングプログラム・・・ という触れ込みのアプリが登場しています。
Lumosity Mobile - 脳トレ」です。

Lumosity は脳科学研究者により 2007 年から提供されているサービスで、脳トレゲームのデータを研究者にフィードバックし、人間の認知能力の向上に役立てようというプロジェクトのようです。
ウェブサイト版は以下になります。
http://www.lumosity.com/

Lumosity のアプリは英語圏では1年以上前から利用されていたようで、海外では 2014 年の Android ベストアプリにも選ばれています。
そしてこの度 Lumosity の日本法人が発足し、英語圏以外で初めてウェブとアプリの双方で運営が開始されました。

脳トレの効果については諸説ありますが、軽度の認知障害者に対する効果は認められており、他にも Lumosity によると「子供の認知能力の向上」「朝にプレイすることで昼からパフォーマンスが上がる」などの研究成果があるそうです。
また、健常者でも年齢に関わらず、継続利用で認知能力は向上するとしています。

信じるか信じないかはあなた次第ですが、世界的に利用されている脳トレプログラムが日本でもスマホアプリ化されたのですから、かなり注目と言えますね。



ゲーム開始前にメールアドレスか Facebook を使い、アカウント登録を行わなければなりません。
やや面倒ですが、元々ウェブサイトで登録を行って利用するサービスでしたから、仕方のないところでしょうか。

その後、生年月日や性別などのデータを入力し、さらに「鍛えたい能力」を選択します。
「環境に素早く対応する」「効率的に頭を切り替える」などの項目があり、この選択に応じてトレーニングプログラムが内部的に作成されるようです。
まあ複数回答可能なので、色々な脳トレゲームをやりたい人は全部選んでも構いませんが。

登録が終わると、さっそく自動で選ばれたミニゲームが提示されます。
ゲームは スピード、記憶力、注意力、柔軟性、問題解決能力 の5つのカテゴリに分けられていて、もちろんスコアが良いほど、その分野の評価が高まります。

ゲームには文字の色を答えたり、簡単な計算問題を解いていく「脳トレ系」でよく見るものもあれば、電車を車庫に誘導したり、ペンギンを十字キーで操作するといった、脳トレと言うより「ゲーム」に近いものもあります。

現時点(2014/12)では5つのカテゴリに3つずつのゲームがあり、合計は 15
そんなに多い訳ではありませんが、今後増えていく予定です。

各ゲームは1~2分ほどで終わり、1日に提示されるゲームは無課金だと3つ、課金アカウントだと5つまで
終了後もさらに遊ぶことは可能ですが、無課金の場合、その日に提示されたものしかプレイできません。


※左は文字の「色」が正しいかを答えるゲーム。 文字を読んじゃダメ。
これは「脳を鍛える大人の DS トレーニング」にもありましたね。
右は決められた手数でペットを回収し、家に届けるゲーム。 脳トレと言うよりパズルです。



※プレイ前には解りやすい説明が表示されます。 見た目のセンスも良いですね。
「別の目標へと切り替えることで状況の変化に順応するプロセス」などの、もっともらしい解説が付いていると、なんとなく役立つ気がしてきます。


一通りのゲームを終えた後は「脳力分析」を見ることが出来ます。

LPI」と「脳力比較」のグラフがあり、LPI(Lumosity パフォーマンス指数)は各ゲームから算出された項目別の能力値、と言うか脳力値を表示します。
脳力比較は課金アカウントでないと確認できませんが、同年代のユーザーの中で自分の LPI がどのぐらいの位置なのかを知ることが出来ます。

ただしこの LPI は IQ などとは異なり、利用者の能力をそのまま反映している訳ではありません
例えばゲームの中にはステージクリア制のものがありますが、1回のプレイで1ステージしか遊べず、後半ステージほど高いスコアを狙えるため、何度もプレイして先に進まないと好成績は出せません。

他にも過去のスコアに応じて開始時の難易度を調整するゲームがあり、この場合も高難度から始まった方がスコアが高くなるため、最初の頃は能力の有無に関わらず高いスコアは望めません。

このアプリは結果を競うものではなく、あくまで自らの脳力を高めるトレーニングが目的です
LPI の高低よりも、継続的に利用することで徐々に評価が高まっていく、その過程を重視することが大切ですね。


※LPI は数値自体より、その増減を見るもの。 まあこういう「記録」があると、高いスコアを目指したくなりますけどね。
右は線路のポイントを変えて、列車を車庫に導くステージクリア制のゲーム。
このゲームはミスなくプレイしても、列車がたくさん出てくる後半ステージにならないと高いスコアは出ないようです。
こういうのも LPI に影響しますから、そういうものだと思っておきましょう。


このアプリで気になる点は課金回りでしょう。
有料アカウントにするには1ヵ月 1200 円か、1年で 5800 円の課金が必要です。
(iTunes の説明文には月額 1500 円、年額 8200 円と書かれていますが、アプリ内の表記は上記の通りです)
アカウントはウェブサイト版と共通なので、課金すればウェブの方も有料版を使えますが、しかしスマホアプリとしてはかなり高額、しかも月額課金制

おまけに一度課金すると「自動更新」が ON になります
(なっていなかった気もしますが、iTunes の説明文やゲーム内のヘルプには自動更新になると明記されています)
自動更新は「iTunes アカウントの設定から停止することができます」とのことですが、実際にどうすれば良いのかよく解らない
ヘルプを見ても PC 版の説明しかなく、おまけに詳細ページへのリンクがデッドリンクになっている。

とりあえず ウェブサイト版 Lumosity にログインし、こちらのページ に移動すれば自動更新のキャンセルを行えますが、この辺りは明確にしてくれないと不信感は拭えませんね。
※現在、自動更新については仕様が変わっています。

ただ、無料アカウントのままでも遊ぶことは、と言うかトレーニングしていくことは可能です。
集中してプレイしてハイスコアを目指すようなゲームではなく、「決められた時間のプレイを継続することが大切」とアプリでも説明されるので、無課金でも1日3ゲームは遊べるのですから、とりあえずそれで問題ありません

手軽には出し辛い金額なので、しばらく無課金で使い続け、継続して利用する価値があると判断した人のみ、課金を考えるのが良いでしょう。

寝起きの頭をシャキッとするのに良いようなので、通勤用のアプリに向いているかもしれません。
まだ不備な点もありますが、また脳トレブームがやって来たりするのでしょうか?

Lumosity Mobile - 脳トレ(iTunes が起動します)

口先番長

学ランにメガネの昭和風番長が、テッペンを目指すため他校の不良達と激闘を繰り広げる・・・
しりとり」で。

そんなおバカなしりとりゲームが、なぜかソニーミュージックから発売されています。
口先番長【しりとり格闘】」です。

正直に言います。 先日 ドラクエ4 が発売されましたが、それをほったらかしてこちらにハマっています。
あまりにもおバカ過ぎるストーリーと演出、奇想天外なしりとりルール、にも関わらずゲームとしてしっかり楽しめる内容に、バカゲー愛好家としてすっかりやられました

開発はフィラメントという聞き慣れないメーカーで、ソニーのゲーム事業の下請けのようですが、「みんなのGOLF」シリーズを始めとするソニー製のゲームや、あの「トルネ」の開発を行っていたところのようです。
どういう経緯でスマホで「しりとり番長」を作ったのかは疑問ですが。

口先番長

ステージを選択し、番長と舎弟の寸劇が終わると、他校の不良が現れてバトルになります。
バトルでは 40 秒の間に文字キーボードを押して単語を作ります
ただし「しりとり」ですから、最初が「ゲーム」だと、次は「む」から始まる言葉にしなければなりません。
もし「ん」で終わってしまうと「チェイン」が途切れ、その単語のスコアも半分になります。

またキーボードの中には全ての文字が入っているとは限りません
キーは 25 個しかないので、半分ほどの文字しかなく、その中で作れる単語にしなければなりません。
よって思い付いた言葉が入力できないことも多く、長い言葉ほどそのリスクは高まります。

ただ「文字入れ替え」のボタンがあって、これを押すとキーがシャッフルされます。
これにより必要な文字を出すことが出来ますが、使用回数に制限があるため、これを使うか別の言葉を探すかを素早く判断しなければなりません

制限時間が終わると、攻撃ならぬ口撃開始。
入力した言葉が次々と繰り出され、敵にダメージを与えていきます。
もちろん敵も反撃してきて、こちらもダメージを受けます。
与えるダメージは長い単語ほど多く、3文字以上の言葉を連続で繋げていくとチェインボーナスも付きます。

両者が攻撃を終えて勝負が付かなかった場合は次のラウンドへ。
2ラウンド目以降は、4文字以上の言葉を入力していると開始時に体力が回復します
また4文字以上の言葉は入力した時点で制限時間も少し回復します。

口先番長
※左は「でんこうせっか」を入力しようとしたが、「か」がない状態・・・
こういうのは頻発するので、その時に「でんこう」で送るか、キーを入れ替えるかを素早く決めるのが重要。
右はアイテムの「カラー」を使った状態で、「あ行」「か行」などでキーが色分けされます。


口先番長
※キャラごとに使って来る単語が違います。 左のキャラはアニメ・マンガ系の単語を多用。 もちろん相手の単語を覚えて、後でこちらが使うことも出来ますね。
右は主人公の妹。 知力勝負なので女性も普通に登場。 しかもこの妹はたびたび出てくるうえに手強いから困る。


ゲームもさることながら、このゲームの魅力はおバカ全開の演出でしょう
番長や不良が気合全開で「ふなっしー!」「いちご大福!」などと叫び、それによってダメージを受けてのけぞる様子は思わず笑ってしまいます。
単語も筆で書いたような達筆な字に変換され、それがまたおバカ感を醸し出しています。

ボイスも豊富で、入力中やバトル中には番長の威勢の良い声が響きます。
グラフィックも無駄に凝っていて、演出は派手でテンポ良く、見栄えがしますね
「ぬーべー」と入力すると言葉が自動で「地獄先生ぬ~べ~」になったり、「るふぃ」と入力すると「モンキー・D・ルフィ」になったりする、妙なこだわりもあります。

収録単語は 50 万語以上とのことで、たまに「あれ? これダメなの?」となることもありますが、人名や曲名、ゲーム名など、大抵の言葉は通じます。

また攻略に関わるシステムとして「単語登録」があります。
これはその言葉が入力可能な状態の時、キーが光って教えてくれるもので、思い付いた言葉が入力できるとは限らないこのゲームでは重要です。

登録できる数はレベルアップにより増えていき、長い単語を登録して一撃必殺を狙うか、短い単語をたくさん登録して連続攻撃を狙うか、その辺もポイントになりますね。
「とうきょう」などは、そこから「東京タワー」や「東京ドーム」などに派生できるので、そうした単語を登録しておく手もあります。

また入力済みの文字は「文字入れ替え」のボタンを押しても、必ずキーの中に残ります。
これを利用すれば後から使うキーを保持しておくことが可能で、これは長い言葉を入力する時に重要になります。

主人公の成長は、倒した敵がたまに落とす「ステッカー」というものを集めることで行われます。
「藤高校の生徒のステッカーは攻撃力アップ」「柳明学園のステッカーは体力アップ」のように、相手の学校の種類によって上がるステータスが決まっています。

ただ成長がドロップアイテムによるということは、ドロップしなかったらいくら戦っても伸びない訳で、入手できないままスタミナが尽きたりすると徒労感があるのは否めませんね。

口先番長
※番長渾身の「ユースケサンタマリア」炸裂! カットインが無駄にかっこいい。
言葉は 10 文字が最大で、後半になると防御力が高く、長い言葉でないとダメージを与えられない敵が出てくるので、長い単語をいくつか用意しておくことが重要。
「スーパーマリオランド」とかは「ランド」がない時に「スーパーマリオ」でも送れるので便利。


口先番長
※勝負で使用された言葉は後で確認できます。 この画面から「単語登録」を行うことも可能。 使えそうな言葉は覚えておきましょう。
右はステージ選択画面。 背景に「星に柳」の校章が描かれているステージは、運が良ければ体力アップのステッカーを入手できます。
まずは HP を増やすことが重要なので、辛くなってきたらこのステッカーを狙いましょう。


アプリ本体は無料で、アイテム課金型のゲームです。
難点は、そのために「スタミナ制」であることと、広告が表示されること
特に広告はステージ終了時、大サイズのものが画面中央に出てくる場合があり、さすがに邪魔です。

アイテムを購入するための「ボタン」や、単語帳登録枠、装備枠なども課金販売されていますが、これらは必須なものではありません。
単語帳はレベルアップで少しずつ増えるし、アイテムは普段のプレイを通して(強力なもの以外は)十分入手できます。
ガチャに似た「スロット」もありますが、出てくるのは消費アイテムや換金アイテム、コスチュームなので必須ではありません。

無課金でも十分遊べるゲームですが、私はもう何度か課金してしまいました。
かなり面白く、どうしても続けてプレイしたくなり、スタミナを回復させるために・・・
スタミナ制のゲームで、こんな風に課金で回復させようと思ったのは久しぶりです。

おバカ全開な見た目に反して、なかなか難しい頭脳派のゲームで、システムを理解できればかなりハマれると思います。
アプリ自体のクオリティーも高いし、このメーカーには今後も注目したいですね。

口先番長【しりとり格闘】 (iTunes が起動します)


以下は Youtube で公開されている公式プロモーションビデオです。

アインシュタインの脳トレ

脳を活性化する」というフレコミで発売された DS のソフト「脳を鍛える大人の DS トレーニング」が大ヒットしたのは 2005 年のこと。 翌年には欧米でもヒットしています。
以後、様々な「脳トレ」系のソフトが登場してきた訳ですが、ドイツで開発されたクオリティーの高い脳トレアプリが先日 iOS と Android で公開されました。
アインシュタインの脳トレ」(Einstein Brain Trainer)です。

iOS ではあの有名な川島隆太教授が監修し、ナムコが発売した「全脳トレ」というアプリも2作公開されているのですが、これはアプリのクオリティーがイマイチで、お勧め出来ない完成度であったため、iPhone AC では扱っていません。

しかし今回取り上げる「アインシュタインの脳トレ」はセンスの良いグラフィックと演出を持ち、インターフェイスも良く、脳トレとして必要な機能もそろっていて、これまでの iOS の脳トレ系アプリの中では随一の完成度です
ドイツメーカーのアプリですが完全に日本語化されていて、翻訳におかしな点も見られません。

アインシュタインの脳トレ(Einstein Brain Trainer)

論理」「記憶」「計算」「視覚」の4つのカテゴリに分けられた、「脳トレ」のミニゲームを行うアプリです。
DS の「大人の DS トレーニング」と同じく、その日の最初のプレイ時に1日1回の「テスト」が実施され、各カテゴリの問題を1問ずつプレイし、その結果でその日の脳力の評価が付けられます
毎日少しずつプレイして、この評価を高めて行くのが目標となります。

テストの後、問題は自由に練習することが可能です。
各カテゴリの問題が6つずつ用意されていて、よって合計は 6x4 で 24 種類。
ただテストの時しか出てこない特殊な問題も6つ存在するため、それを含めると計 30 種類になります。

問題は単純な計算を繰り返すものや、おつり計算、条件に合った図形の数を答えるといった一般的なものの他に、どの方向から見ているかを当てる空間認識の問題や、親の特徴を元に子となる動物を当てるものなど、変わったものも存在します。

イラストが表示される問題も多いため見栄えが良く、サウンドも良いですね
この手のミニゲーム系のアプリは演出がチープなものが多いのですが、このゲームではそういった印象は受けません。

アインシュタインの脳トレ(Einstein Brain Trainer)
※「おつり計算」と「ジャンケン」の問題。 このタイプの問題は脳トレ系には良くありますが、ジャンケンの方は単に「勝ち」「負け」の答えを出すのではなく、「負けている方のシンボルに負けるものを出す」といった高度な質問も出てくるのが特徴です。
また、おつり計算は見てのように日本の硬貨になっています。 ドイツのアプリですが、ちゃんと日本語版は日本向けに作られているのが伺えますね。


アインシュタインの脳トレ(Einstein Brain Trainer)
※左の画像は結構難しい、正しいサイコロを当てる問題。
正しいサイコロは1つなので、正解を探すより、条件に当てはまらないものを除いていく消去法で考えた方が解りやすいです。
右の画像は「論理」の問題一覧で、スコア表示のボタンを押すとプレイごとのスコアの遍歴グラフなどを確認できます。
ちなみにこのゲームの開発には Unity が使われています。 最近 Unity のアプリが増えましたね。

問題の難易度は正解を繰り返すと上がっていき、誤答すると下がります
そして各問題ごとにハイスコアが記録されますが、終了時の難易度も記録されるようで、前回のプレイが好調だと次回は最初から難易度の高い問題が出て来ます。

難易度の高い問題の方がスコアが高いので、つまり正解率が高ければ、二度目以降の方がスコアが上がっていくことになります。 このスコアバランスの取り方はうまいですね。
逆に正解率が低い人だと難易度が最初から下げられているので、無理のない練習をすることが出来ます。

高いスコアを出したりテストを繰り返すとトロフィーを獲得でき、それを集める要素も存在します。

アインシュタインの脳トレ(Einstein Brain Trainer)
※ DS トレーニングと同じようにカレンダー機能が付いていて、プレイした日にはマークが付けられていきます。
また、その日の結果に応じて称号のようなものが与えられます。
問題の出題中に画面を左にスクロールさせ「科学的情報」を選ぶと、その問題が脳のどの分野に有効かの解説を見ることができます。


脳トレやミニゲームのアプリとしては、特に欠点はありません
若干気になったのは、「脳を鍛える大人の DS トレーニング」には脳医学の研究者である川島隆太教授の監修があり、盛り込まれているゲーム1つ1つに意味があったのですが、このアプリにはそうした背景がどこまであるのか疑問なこと。

ただ、テストの中に「声を出して数字を数え、終わったらボタンを押す」と言うプレイヤーの裁量に任されているものがあり、「声を出して答える」というのは脳医学的に重要らしいので、それが(やや無理やりに)盛り込まれているということは、相応に考えて作られているのだとは思います。
(一応 iTunes の解説文にも「科学的アプローチがある」と書かれています)

以下は Youtube で公開されている公式のプレイ動画です。



価格は 450 円とやや高めですが、脳トレ系のアプリをやるならこれが一番オススメです。
プレイに回数制限がありますが、無料体験版(Lite 版)も用意されています。

脳トレ系はタッチパネルにマッチしていて、需要も多いはずなのに、これまで本命と言えるものが出ていませんでした。
しかしこのアプリはその本命になり得る完成度を持っています。
気楽に楽しめるので、通勤通学時の暇つぶしにも良いですね。

アインシュタインの脳トレ (iTunes が起動します)
アインシュタインの脳トレLite (無料体験版。プレイ制限あり)

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