iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

RTS

#コンパス 【戦闘摂理解析システム】- ライトでポップな MOBA

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ツムツムなどの LINE ゲームで知られる NHN PlayArt と、ニコニコ動画の合作。
ボーカロイドが歌う BGM をバックに、サブカルチャーなキャラクターが 3D のフィールドでバトルを行う、MOBA(オンライン対戦の陣取りアクション)が公開されています。
#コンパス 【戦闘摂理解析システム】」です。

マニア向けのゲームである MOBA(マルチ オンライン バトル アリーナ。リアルタイム制シミュレーションにアクション要素を足したゲーム。DotA / LoL 系とも)を、ボカロ風のキャラクターとサイバーポップな演出で、ヘビーユーザー以外でも親しめるようにアレンジした、3対3のオンライン対戦ゲームです。

従来の重くてハードな MOBA 感を一掃した、手軽に3分で楽しめる内容になっており、Vainglory のようなコアゲーマー向けとはかなり異なる、このジャンルの新しいユーザーを開拓しそうなゲームですね。

アプリ本体は無料。 ガチャがあるので課金はありますが、無課金でも普通に遊べます。
広告やスタミナはありませんが、クラッシュロワイヤル の宝箱のようなシステムがスタミナの替わりになっています。(詳しくは後述)

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乱闘!ゴチャキャラうぉーず

ヘッポコ王国のダメ王子が自動で戦う兵士を見守りながら帝国に立ち向かう、一本道型の RTS が公開されています。
乱闘!ゴチャキャラうぉーず」です。

にゃんこ大戦争」のようなスタイルの RTS ですが、道幅が広く、中間にある砦を占領すると兵士の出現地点を押し上げられるなど、「城とドラゴン」に近いシステムを持ちます。
こうした一本道 RTS(ライン型 RTS、横スクロール RTS)は最近のスマホにはたくさんありますが、それらと大きく違うのは・・・
これはソーシャルゲームではないこと。

無料アプリではありますが課金はなく、ガチャもスタミナもありません。
よって「課金やガチャで強キャラをゲットして無双」みたいなゲームではなく、編成と強化と戦い方で攻略していかなければなりません。

無料アプリなので広告はあります。 広告ゲーというほど多くはありませんが、たまに5秒ほど消せない全画面広告が入ることもあります。
できれば広告をなくせる課金が欲しかったところですね・・・

乱闘 ゴチャキャラうぉーず

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僕は森世界の神となる

増えすぎそうな動植物を指でプチプチ潰し、生態系を維持して迫り来る機械軍団を撃退する、バイオトープ型リアルタイムシミュレーションが公開されています。
僕は森世界の神となる」です。 「森世界」は「しんせかい」と読みます。

神奈川電子技術研究所という同人ゲームサークルの作品(僕は森世界の神になる)を、ピグミースタジオというメーカーが PS Vita やスマホに移植したものです。
植物を小動物が食べ、それを大きな動物が食べていく食物連鎖のゲームですが、神であるプレイヤーが適度に「間引いて」やらないと、すぐにバランスが崩れるのがポイント。
さらに敵の進攻に備えて、戦闘力のある動物も増やしておかなければなりません。

480 円の買い切りゲームで、課金・広告・スタミナ等は一切ありません。

僕は森世界の神となる

僕は森世界の神となる
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おそ松さんのへそくりウォーズ ~ニートの攻防~

昨年10月から始まり、破天荒すぎる内容で大きな話題となっているアニメ「おそ松さん」。
あまりの人気っぷりに様々なイベントが行われ、グッズも数多く登場していますが、それにあやかろうとしたゲームアプリが先日公開されました。
おそ松さんのへそくりウォーズ ~ニートの攻防~」です。

内容はズバリ、「にゃんこ大戦争」のパクリ。クローン。
キャラがおそ松さんの登場人物になっている一本道型の RTS ですね。

正直、たくさんある一本道 RTS の中では、クオリティは高い方ではありません。
しかし思ったほど低い訳でもなく、「急造のアニメ便乗アプリ」としては意外としっかり作られています。
現時点(2016/3)の iTunes や Google Play には「落ちる ★1」というレビューが多くありますが、それ以外は及第点の評価が多いですね。

販売はエイベックスの映像コンテンツ部門であるエイベックス・ピクチャーズ、開発は「ちゅらっぷす」という沖縄のメーカー。
アプリ本体は無料ですが、課金やガチャ、スタミナはあります。

おそ松さんのへそくりウォーズ ニートの攻防

おそ松さんのへそくりウォーズ ニートの攻防

ルールは にゃんこ大戦争 とまったく変わりません。
時間と共に貯まっていく AP というポイントを消費して、味方のユニットを出撃させます。

出撃したユニットはまっすぐ敵基地に向かって進んでいき、敵に遭遇すると自動で戦闘を行います。
出撃後のユニットに指示は出せないため、プレイヤーがやることは出撃するユニットの選択のみ。
AP を消費し、AP 増加量と最大値をアップさせることも出来ます。

ユニットは「おそ松さん」のキャラになっていて、最初に使えるのはコスト(AP消費)が低くて量産できる「おそ松」、耐久力が高い盾役の「カラ松」、コストは高めですが素早さと攻撃力も高めの「チョロ松」の3人。

移動力がある突進型の「十四松」と、遠距離攻撃+範囲攻撃の「一松」「トド松」はガチャで当てなければ使えません。
また、この3人は高コストキャラで、強いですが出し辛いです。

同じキャラを何人も出撃させることが可能で、敵を退けて敵基地を破壊すれば勝利。
逆に敵に押し込まれてこちらの基地(松野家)が破壊されると敗北。
ただ松野家に敵が接近しても、一定時間ごとに「メガニート波」なる虹色光線を発射して撃退することが可能です。  要するに「にゃんこ砲」ですね。

基本戦略はまず AP の増加量を高め、敵が接近してきたら盾役(カラ松)や軽歩兵(おそ松)で足止めしつつ、メガニート波で一掃。
それから一気にユニットを出して反撃するのが定石でしょう。
この辺は一本道 RTS に共通した攻略です。

おそ松さんのへそくりウォーズ ニートの攻防
※メガニート波を出す際にはこんなカットインが。
射程を何度か強化しておかないと範囲が狭すぎて攻略には活用し辛いです。
また、序盤は見た目ほど強くないので、コインを使って強化しておきましょう。


おそ松さんのへそくりウォーズ ニートの攻防
※メガニート波で迎撃中。 事前に資金を貯めておき、一気にユニットを出して反撃に転じましょう。
ユニットは集中させるのが基本で、戦力逐次投入は RTS では厳禁。
盾役(カラ松)さえ絶やさないようにしておけば、それ以外のどのキャラを主力にしても進めると思いますが、相手にダヨーンがいる時は注意。
範囲攻撃して来るので低コストキャラ(おそ松)の量産は通用しません。


ステージは東京・大阪・北海道などのエリアに分かれていて、1エリアあたり 10 のステージがあります。
エリアが変われば敵キャラの衣装も変化。
ステージをクリアするとコインを得られ、それでユニットや基地耐久力、AP 増加速度やメガニート波などを強化できます。

コインや課金通貨で「ガチャ」も行え、ユニットはこれで増やします。
同じ「おそ松」でもレアのおそ松とノーマルのおそ松、特殊バージョンのおそ松がいて、レアリティが高いほど強くなります。

ただ、レアリティが高くなっても、キャラクターの特性は変わりません。
盾役のカラ松は、レアでも激レアでもやっぱり盾役です。
また、レアキャラは出撃コストが高くなり、同キャラをスロットに複数含めておいた方が良いこともあるので、下位のキャラが役に立たなくなる訳ではありません。

やや難点なのは、この「ガチャでキャラを得る」というところですね。
遠距離攻撃や範囲攻撃は、ガチャでそれが出来るキャラを当てないと使えない。
しかしこれらが使えないと一本道 RTS としての攻略ができない。
にゃんこ大戦争のようにステージクリアで使えるキャラが増えていくタイプではないので、序盤の展開はどうしてもガチャ運に左右されます。

また、一松とトド松がどちらも「遠距離攻撃+範囲攻撃」というのも気になります。
一松は遠距離重視、トド松は範囲攻撃重視ですが、似たような使い方で特性がかぶってる。
しかも「遠距離+範囲」だからどんな状況にもほぼ対応できる訳で、カラ松で守って一松かトド松のどちらかで攻撃していけばだいたい OK という・・・

ステージによっては、いきなり敵が来るので低コストキャラを量産しないといけないとか、敵基地がやたら遠くて移動力のあるキャラでないと増援にならないといった場面もありますが、敵の種類も少ないし、同タイプの他のゲームと比較して戦略性が低いのは否めませんね。
まあ、ライトユーザーがメインターゲットのゲームでしょうから、あえて難しくしていないのかもしれませんが・・・

もう1つ気になったのは、キャラクターの「コマ」が少ないことでしょうか。
ノーマルおそ松はアッパーカットで攻撃しますが、振りかぶる絵と、手を伸ばした絵の2コマしかない。
大抵のキャラは移動2コマ、攻撃準備1コマ、攻撃1コマ、やられシーン1コマの5コマのみ。

後ろに吹っ飛んでいくといった動きはありますが、今時のゲームとしてはコマ不足は否めず、ややチープな印象を受けてしまいます。
まあ、それぞれのキャラの絵を描き下ろして貰っているようなので、動きが少ないのは仕方ないかもしれませんが・・・

スタミナがすぐ尽きてしまうのも、やや気になるところ。
しかもスタミナの回復に必要な課金通貨が 360 円分と、ソシャゲの中でも高めです。

おそ松さんのへそくりウォーズ ニートの攻防
※マップ画面。 これは大阪のシーン。 よく見ると色々凝ってます。
この枠線のないデザイン化された背景は原作アニメと同様ですね。


おそ松さんのへそくりウォーズ ニートの攻防
※同じキャラは基本的に、ノーマルでもレアでも特性は変わりません。
しかし例外的に射程などが変わるキャラもいて、このアイドル追っかけチョロ松はサイリウムからレーザーが出るので射程が伸びます。 攻撃が早くコストが中程度で射程のあるキャラは結構強い。


全体としては、そのまんま「おそ松さんのガチャ付き にゃんこ大戦争」ですね。
こう言っちゃ何ですが、ヘンにオリジナルな仕様を盛り込まず、ほぼにゃんこ大戦争のままにしているおかげで、同様の面白さがあります
「劣化にゃんこ大戦争」と言ってしまえばそれまでですが、キャラクターはアニメそのままなので、おそ松さんのファンなら十分に楽しめるアプリではないでしょうか。

それにきっとおそ松なら、「今がチャンス! パクリアプリで一儲けしようぜ!」とか言うと思いますw

問題になっているアプリが落ちる件ですが、iPhone 6 Plus でプレイしたところ、開始時に落ちてゲームが出来ないという事はありませんでしたが、ステージクリア時に落ちる症状が頻発しました。
落ちても再開すればクリア直前の状態に戻れるため、プレイしたのがムダになる訳ではありませんが、一度発生し始めると繰り返し起こるので面倒ですね。

この症状は(少なくとも当方の環境なら)本体を再起動すれば改善されます
しばらくプレイしているとまた発生するのですが、再び再起動すれば当面は解消されます。(よっておそらくメモリ関連の問題)
落ちた時にそのまま続けていると症状はどんどん悪化するので、まず慌てず騒がず本体を再起動しましょう。

今は落ちる問題のせいで評価が割れていますが、ファンアプリとしては十分な内容だと思います。

おそ松さんのへそくりウォーズ ~ニートの攻防~(iPhone 版、iTunes 起動)

おそ松さんのへそくりウォーズ ~ニートの攻防~(Android 版、Google Play へ移動)

クラッシュ・ロワイヤル (Clash Royale)

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現在、世界でもっともプレイヤー人口が多いと言われているゲーム「クラッシュ・オブ・クラン」。
そのクラクラを開発した Supercell が、満を持して新たな対戦バトルゲームを公開しました。
クラッシュ・ロワイヤル」(Clash Royale)です。 通称は「クラロワ」。

「あの Supercell の新作」ということで、世界的に注目されていたタイトルですね。
当然のように公開された国々では、iTunes のアプリランキング1位に躍り出ています。

ゲーム内容は RTS(リアルタイム制の戦術シミュレーション)で、ユニットは自動で戦います。
日本人には「フィールドが平面になった対戦型 にゃんこ大戦争(もしくは 城とドラゴン)」と言った方が解りやすいかもしれません。

本体は無料、基本的には対人戦オンリーですが、1プレイが3分ほどで決着する手軽に楽しめるゲームで、スタミナもありません。
ただ、戦利品を貰うのに時間の制限があり、ここが変則的なスタミナになっています・・・ 詳しくは後述します。

クラッシュ・ロワイヤル (Clash Royale)

最初はコンピューター相手のチュートリアル戦を何度か行いますが、それが終わったら他プレイヤーと1対1のオンライン対戦を繰り返します。
ちゃんとリアルタイムのオンライン対戦であり、つまり相手側を操作しているのは人間。
開始前にマッチング待機時間がありますが、今はプレイヤーが多いため、ほぼ数秒で対戦相手が見つかりゲームが始まります。

平面のフィールドの中央に川があり、その手前が自軍エリア、奥が敵軍のエリア。
まず手札が4枚配られ、この中の1つを選択して自軍エリアをタップすると、その場所にユニット(兵士)が現れます。
出撃させるにはコスト分のゲージ(エリクサー)が必要で、強力なユニットほどコストは高くなります。
ゲージは時間と共に回復していきます。

出撃したユニットは自動で戦います。 プレイヤーが移動先を指示することは出来ません。
よってプレイヤーがやることはユニットの選択と出撃場所の指定、及びそのタイミングの決定のみです。
しかし2つの進軍ルートのどちらを優先するか、敵がいるなら誰で迎撃するか、それとも無視して攻めるのか、もしくはカウンターを狙うのか、その辺の戦略と対人戦ならではの駆け引きがあります。

他の RTS をやっていた方なら解ると思いますが、ユニットは単発で出しても各個撃破されるだけなので、ゲージを出来るだけ貯めて、複数のユニットをまとめて出すのが基本戦術です。
双方のエリアには防御タワーと本陣があり、どちらも敵を迎撃してくれます。
タワーの防御力を併用して攻めてきた敵を撃退し、その後にユニットを固めて出して、集団でカウンターをかけるのが理想ですね。
無論、相手次第ですから、なかなかそう簡単にはいきませんが。

また、ユニットは手札にある4つの中から選ばなければなりません。
デッキ(山札)は8つのユニットで構成されていますが、そのうちの4つしか手札に来ないので、出したくても出せないユニットが出て来ることもあります。
手札は使うとすぐに山札から補充され、山札がなくなると自動でシャッフルされます。

敵のタワーを破壊すると「王冠」を1つゲットして、さらに自軍エリアが少し相手側に広がります。
これにより川を越えた場所にもユニットを出せるようになります。
敵本陣を破壊すれば勝利ですが、もし3分経っても決着が付かなかった場合は1分間の延長戦に入り、次の王冠をゲットした方の勝ちになります。
つまり、タワーでも良いから先に壊した方の勝ち。
延長戦が終わっても決着が付かなかった場合は、王冠の多い方が判定勝利、同数なら引き分けとなります。

かなり忙しいゲームなので、3分とか4分とかはあっという間ですね。

クラッシュ・ロワイヤル (Clash Royale)
※タワーを破壊するとこんな風にエリアが変わる。 敵本陣近くにユニットを出せるので一気に押し込めます。
残り時間が1分を切るとゲージの貯まるスピードが2倍になってゲームが加速、さらに時間切れになるとサドンデスの延長戦に突入。
こうなると本陣を無理に狙わなくても良いので、敵タワーの方が狙いやすいならそちらに集中しましょう。


クラッシュ・ロワイヤル (Clash Royale)
※デッキ編成画面。 高コストユニットばかりではイザという時に対応できなくなるので、素早く出せる低コストユニットも入れておきましょう。
飛行、対空、防御、迎撃など、各ユニットの役割を把握しておくように。
右はトロフィーが貯まって新しい戦場が登場した画面。 これにより使えるカードも増えます。
プレイヤーレベルはトロフィーではなく、カードの強化で上がり、タワーが強くなります。


バトルに勝利すると「宝箱」を得られます。
宝箱にはお金とカードが入っていて、新しいカードが手に入れば新たなユニットを使えるようになります。
また、同じカードをたくさん集めればレベルアップさせられ、強さを底上げできます

よって強力なカードを持ち、レベルも上げているプレイヤーの方が有利になりますが、対戦の勝敗によって「トロフィー」が増減し、同じぐらいのトロフィーの相手と戦うことになるので、序盤にいきなり強力なカードを持つ人と戦うようなことは、普通ありません。

ユニットの種類はかなり豊富、それぞれに相性や得手不得手があります
複数のユニットが出現するカードは強力ですが、範囲攻撃には弱く、範囲攻撃ユニットは耐久力のある単体攻撃ユニットに弱いです。
クラクラ でもおなじみのジャイアントはタワーや本陣を優先して狙い、飛行ユニットは地上の敵に強いですが弓兵や砲兵を苦手とします。
カードがそろってきたら、どういう戦い方をするか考えてユニット(デッキ)を選ぶ必要もありますね。

ただ、カードは「勝てば勝つほど得られる」訳ではありません。
勝利すると得られる宝箱は、開くのに時間がかかります・・・

宝箱は 銀・金・魔法 など数種類ありますが、開くのに銀は3時間、金は8時間、滅多に出ませんが魔法の宝箱は 12 時間もの時間がかかります。 しかも1つずつしか開けられません。
そして宝箱は4つしか保持できないので、4勝して枠が埋まったら・・・ もう宝箱は得られなくなります。

4時間ごとに無条件で得られる「おまけの宝箱」、バトル中に得られる王冠を 10 個集めると開けられる「クラウン宝箱」もあるのですが、クラウン宝箱も一度開けると 24 時間経たないと再入手できません。

宝箱の枠が埋まり、おまけの宝箱も開けて、クラウン宝箱も入手待ちになっていると・・・
もはや勝っても何も得られません。 本当に、ただ「勝っただけ」になります。
勝利すればトロフィーは増えますが、トロフィーが増えると対戦相手が強くなるので、自分が強くならないのに敵は強くなるという、むしろデメリットな状態に・・・

対戦自体はいくらでも出来ますから、その点を割りきって遊べるのなら良いのですが、得られるはずのものが得られない状態でのバトルは、ちょっとむなしくなります・・・
しかも1プレイ3分程度のゲームなのに、最短でも3時間待ちってのは、普通のスタミナ制より長い。
やはり無料アプリ。 あまり集中して遊ぶことは考慮されていないようですね。
無論、課金しまくれば別なのですが。

クラッシュ・ロワイヤル (Clash Royale)
※左はメニュー画面。 下に並んでいるのが宝箱の枠。 このように4つ並ぶともう宝箱は得られない・・・
課金通貨は宝箱を待ち時間なしで開けるのに、主に使用されます。
右は課金画面。 課金用宝箱、すなわち「ガチャ」もありますね。
課金は 120 円のものも用意されていて、海外アプリにありがちな「最低 600 円から」ではないのは良いのですが・・・


ゲーム自体は簡易 RTS として十分楽しめるものになっています。
似たジャンルのゲームは 城ドラ などが先行していますが、ゲーム自体のクオリティ、快適なマッチング、プレイ人口、システムやバランスなど、全体の完成度はやはり優れています

ただ、私は貧乏性なので・・・ 宝箱が貰えない状態になると、途端にやるのに抵抗を感じます。
おかげで遊びたいのに遊べない、遊べるけど釈然としない、そんな状態が続く印象。
これだとちょっと続け辛いかなぁ・・・
1勝ごとに3時間は長いよ・・・ 宝箱のオープンも1つずつだし・・・

まあ、そこが気にならない人なら問題ありませんし、アプリ自体は無料、課金も必須ではありません。
負けても特にデメリットはないし、1プレイの時間も短いので、手軽にオンライン対戦できます。
クラクラ のような長期的な街作りなどはなく、バトルのみの内容なので、あまり日本人向きではない気もしますが、おそらく今後の世界定番の1つになるゲームでしょうから、試しておいて損はないと思います。

クラッシュ・ロワイヤル (Clash Royale)(iPhone 版、iTunes 起動)

クラッシュ・ロワイヤル (Clash Royale)(Android 版、Google Play へ移動)

※Youtube 公式紹介動画

伝説の旅団

ブラウンのモノトーンで描かれたシブいグラフィック、アンデス民謡のようなシブいサウンド、古代壁画を思わせるシブいキャラクターデザイン。
そんなひたすらシブくて落ち着いた雰囲気の、ちょっと大人な RTS 型ソーシャル RPG
それが「伝説の旅団」です。

Apple が発表した「BEST of 2015」に選出されたことで注目を浴びたアプリですね。
昨年の夏頃に公開されたゲームで、開発はアナログゲームのメーカーであり MUJO の開発元でもあった Oink Games、アートデザインは dreeps のビジュアルを担当した方が手がけています。
もうこのメンバーからして、独特なものしか出来ない雰囲気が漂っています。

ゲームとしては地味で、「スゲーオモシレー!」って感じではないのですが、秀逸な「雰囲気ソーシャルゲー」であり、こんなソシャゲは他に存在しません。
ソシャゲと言えば グリー / モバゲー / ガンホー などが作り上げた「明るくて楽しげで陽気」というデザインが普通ですが、このゲームは逆。 何というか、「」。
それでいて決して鬱な訳ではなく、シックな雰囲気でゲームが作られています。

アプリ本体は無料ですが、やはりスタミナや課金はあります。
課金ガチャはないので「スタミナの付いた普通のゲーム」と言えなくもないですが、スタミナやキャラの強化にソシャゲ感が強いので、やはりソシャゲといった方がしっくり来るシステムです。

伝説の旅団

伝説の旅団

一本道の RTS(にゃんこ大戦争 のようなスタイル)のバトルを繰り返して進行します。
と言っても出撃するユニットは最大3体、敵も2~4体程度で、1回の戦闘は1分もかかりません。

各ユニットは自動で戦い、プレイヤーがやることは待機中のユニットに戦闘開始(GO)の指示を与えることと、スキルの使用のみ。
GO の指示を出すと後は勝手に戦いますが、例えば盾役のユニットを先に前進させてから、少し遅れて回復役を進ませたり出来ます。
ただ、そんなに戦略性はなく、しいて言えばどのキャラを出すかの選択の方がポイントになります。
まあ、それも仲間が増えないと選択肢は少ないのですが・・・

戦闘に勝つと資金である「マナ」を得られ、さらに宝箱のあるバトルなら「箱」を開けられます。
箱は 10 個ほど提示され、入手したカギの数だけ開けられるスクラッチ方式。
当選アイテムの種類は画面に表示されており、望みのものが出なかった場合はマナを払ってカギを追加できます。
この部分に課金通貨は必要ありません。

箱から得られるのは 経験玉、装備できる石、キャラクターの魂 で、魂は新キャラの獲得やグレードアップに必要。
経験玉は経験値を得られるもので、戦闘では経験値は増えないので、これを費やしてキャラのレベルを上げていきます。
石はステータスに補正を加えるものですが、しばらくすると壊れる消耗装備です。

1つのステージはいくつかのバトルで構成されていて、1戦ごとにスタミナを1つ消費。
バトルが終わっても HP は回復しないため、序盤で大きなダメージを受けると後が続きません。
回復スキルを持つキャラもいますが、回復力は大きくないため、出来るだけダメージを抑えて進む必要があります。

もし途中で無理だと思った時は、スタミナを1つ使って途中帰還することになります。
そのステージの最初のバトルからやり直しになりますが、アイテムは持ち帰れるので、それでキャラを鍛えて再戦していればいずれ突破できるでしょう。

伝説の旅団
※弓兵のスキル「みだれうち」発動。 スキルは一定時間で使えるようになります。
弓兵は空の敵に強く、空のキャラは地上の敵の攻撃を受けにくいので、その辺の相性を見て使い分けましょう。


伝説の旅団
※ステージマップ。 バトルに勝つごとにかがり火が増えていきますが、HP が持たなくなったら手前の町まで戻ることに。 戻った分のかがり火は消えます。

このゲームの長所はゲーム自体よりも、そのビジュアルと雰囲気です。
闇に包まれた世界は常に薄暗く、黒ではない茶色を基調とする淡いカラーリングがその渋さを際立たせていて、笛やギターを中心とした BGM も良いです。
キャラクターは動物を古代風に擬人化したデザインで、萌えキャラとは無縁です。

ハデな演出やゲーム性はありませんが、シンプルなゲームを求めている方には良いのではないでしょうか。
1プレイの時間も短いし、手軽に遊べる内容ですね。

一方、短所なのはスタミナ部分。
このゲームは「特定の時間にスタミナが全快する」というシステムになっていて、少しずつ回復するのではありません。
よって1日のプレイ回数はほぼ決められています。

さらにスタミナの最大値も多くなく、バトルのたびに消耗するのに最大7しかありません。
レベルが上がってもほとんど(まったく?)増えず、よって短時間でなくなります。

その影響もあってゲームの進行は遅く、新キャラもなかなか登場しません。
「魂」を集めれば追加キャラが現れますが、これも集めるのにかなり時間がかかります。
おかげで当面、同じような戦い方しか出来ません。

私が当初このゲームをレビューしなかったのは、このスタミナのシステムが厳しく、ゲームの進行も遅すぎて、レビューに足るところまで進められず後回しにしたためです。

現在はスタミナが尽きた際、動画広告を見ることでゴールドを得られる選択が表示され、その後にゴールドを使ってスタミナを回復させるボタンが出て来ます。
ゴールドによる回復は最初は安く、徐々に高くなっていく形で、初期価格は安いので割と気楽に利用できます。
少なくとも公開当初よりは遊びやすくなっていますね。

しかしそれでも他のゲームと比べると、スタミナ制限は厳しいと言わざるを得ません。

伝説の旅団
※鳥の仲間の詳細。 このデザインが良いですね。 主人公は羊の擬人化キャラ。
キャラレベルはプレイヤーレベルまでしか上げられないので、一点集中で強くすることは出来ません。


伝説の旅団
※宝箱はガチャではなくスクラッチ。 ここでキャラの魂を当てれば新キャラを獲得できますが・・・
魂は 20 個も集めないといけません。 もちろんハズれる場合も多い訳で・・・


開発側は「日々少しずつプレイして欲しい」という意向を持っているようです。
しかしプレイヤーは自分の思うように遊びたい訳で、そういうのを強制されることは望んでいません。
スタミナ制は元々、プレイヤーの遊びたい意思にストップをかけて、それをお金にするものですが、そこに更にこうした意図も加わってくると「うーん」と思ってしまうのが本音・・・

ただ「芸術センス」を優先した「雰囲気ゲー」は、このゲームに限らず、そういうものかなぁとも思います。
大衆に迎合せず自分の意思と主張を優先し、それを表現するのが芸術であるのでしょうから。
ともあれ MUJOdreeps を作った方々の作品らしい内容で、課金面以外は迎合しまくりなソーシャルゲーム界においては、これ以上ないぐらいに異端児です。

全体的に大人をターゲットにした作品ですね。
なんだかんだで Apple の BEST of 2015 にふさわしい、価値ある雰囲気を持つゲームだと思います。

伝説の旅団(iTunes が起動します)

Age of Empires: World Domination

※このゲームは 2016年11月 にサービス終了しました。

近代 RTS(リアルタイム制の戦略シミュレーション)の原点にして、PC オンライン対戦ゲームの中興の祖とも言える、文明の興亡をテーマにした大ヒットゲーム「Age of Empires」、通称 AoE。
そのライセンスを得て Klab が制作していたスマホ版 AoE が、先日ようやく公開されました。
Age of Empires: World Domination」です。

Klab が AoE のライセンス契約発表を行ったのは 2013 年の6月。
その後、ムービーなどが公開され、2014 年の夏に発売される予定だったのですが、秋に延期、冬に延期、2015 年に延期、そして音沙汰なし。

とうとう後から発表された Age of Empires: Castle Siege の方が先に公開されてしまい、このままポシャるのではないかと思っていたのですが・・・
ようやく先日、正式スタートが始まりました。

内容としては、AoE:CS のようなクラクラ系ではなく、ちゃんと RTS になっています。
しかし本家の AoE からは程遠い「スマホに最適化した内容」。
無論、オリジナルをスマホでそのまま出すのは色々辛い訳ですが、もはや別物と言った感じですね。

アプリ本体は無料で、スタミナ制ではありませんが、兵士の生産には時間の経過が必要です。
村作りのシーンもあり、ここはいわゆる「農園ゲーム」になっていて、やはり資源の収穫などに待ち時間が必要。
武将はガチャで入手します。

Age of Empires: World Domination

Age of Empires: World Domination

戦闘が始まると、フィールドの端にポツンと自軍の城が置かれています。
まずは城をタップし、出撃する武将を選択。
兵士は8人前後が武将に率いられていて、オリジナルのように多人数でワラワラ攻めていく訳ではありません。
出撃させられる武将は5人まで。

武将は基本的に自動で行動しますが、ドラッグすると移動先を指示することが可能。
指でなぞって移動ルートを指定することも出来ます。

攻撃命令を出している部隊が敵に近付くと自動で戦闘開始。
兵士には 剣兵・騎兵・槍兵・弓兵 の4種類があり、槍は馬に、馬は弓に、弓は槍に強い特性がありますが、剣兵は誰に対しても有利不利はありません。

ただ、武将に命令が出ていない(移動後に待機中)の場合、近くに敵がいても立ちっぱなしになります。
攻撃されても反撃さえしないので、ここはどうにかして欲しいですね。
また防御命令を出すと城の周囲で待機し、近付いてきた敵を迎撃しますが、城以外の場所を守る指示は出来ないので、正直 RTS としてはインターフェイスは融通が利かない印象です。

フィールドは最初は黒い目隠し状態になっていて、部隊で探索しなければどこに何があるか解りません。
そして「資源地」を見つけ、その近くに「保管所」を作ることで、物資の採集を行えます。

兵士を出したり施設を作るには「BR」(バトルリソース)と呼ばれるポイントが必要で、資源地の近くに保管所があれば BR の増加速度が速まります。
他にも BR に余裕があれば、敵を迎撃する、攻城兵器を生産する組立所、武将を出撃させられる前線基地などを建設することも出来ます。

目的は敵の城の破壊。 城は割とあっけなく陥落し、複数の部隊で攻め込めば容易に落ちます。
1ステージにかかる時間も2~3分ほどで、短時間で終わります。
よって無理に攻城兵器は必要なく、BR に余裕があるなら作る感じでしょうか。

壁なども作れないので、残念ながら本家 AoE らしい城の攻防戦はありません。
ただ壁の建設や破壊があったらゲームが長くなり、難易度も上がりますから、そこはスマホ向けに省略したということなのでしょうね。

Age of Empires: World Domination
※最初は周囲は真っ暗。 部隊を出し、周囲を見渡すように移動させ、近場に資源地がないかチェックしましょう。
探索は移動力のある騎馬で行うのが良く、スピードアップの特技を持つ武将ならさらに良いです。


Age of Empires: World Domination
※武将には命令を出せますが、これは行動方針ではなく、完全に自動化します。
特定の場所で待機して近寄ってきた敵を攻撃、みたいな命令は出せないので、微妙に不便。
まあこちらの武将の方が強いなら、出撃させて攻撃命令出しとけば勝てますが・・・


戦闘に勝つと物資を得られますが、使用した兵はなくなります。
村に生産施設を作って物資の生産力を増やし、練兵場を作って兵士を補充しなければなりません。

村開発のシーンは良くある一般的な「農園ゲーム」で、生産や練兵には時間の経過が必要、生み出された物資はタップで回収します。
クラクラ系ではないので、村が戦場になることはありません。

一応 AoE らしく、村のレベルが上がると上の時代に進化して外観が変わり、新しい兵士の研究も行えるようになります。
ただシステムとしては、特徴的なものがある訳ではありませんね。

ステージは簡易的なストーリーがあるソロプレイ用のものと、他プレイヤーと戦うものがあります。
しかし他プレイヤー戦もリアルタイムの対戦ではなく、相手プレイヤーの武将と兵士が出て来るだけで、動かすのはコンピューターです。
村で待機している時に挑まれると迎撃戦を行えるらしいのですが、一度もそういうケースに遭遇したことはありません・・・

前述したように武将はガチャで入手し、もちろん課金通貨が必要です。
ただ課金通貨はゲームの進行でも相応に貯まりますね。
武将は織田信長や呂布、ジャンヌダルクやエドワード黒太子など、各国の歴史上の人物になっています。

Age of Empires: World Domination
※武将と兵士の編成画面。 兵士は作って貯めておくことも出来ますが、物資がない時は戦闘ごとに生産と完成待ちを行わなければなりません。
この点だけはクラクラ系に近い感じですね。


Age of Empires: World Domination
※武将の1人、美濃のマムシ斎藤道三。 人選がシブい。 イラストも良いです。
スキルは忙しいと使い忘れがちですが、強力なものが多いのでお忘れなく。


ゲームとしての私的な評価は、なんとも微妙です・・・
単に悪いという意味ではなく、評価し辛いという意味です。

AoE の名にふさわしい本格 RTS を期待している人だと、間違いなくガッカリします。
出陣できる武将は5人、つまり使えるユニットは5つ。
実質、ユニットが5体の RTS であり、100 対 100 とかの戦闘が繰り広げられていた本家とは比較になりません。

農民が何十人もワラワラと物資を採集してたりすることもなく、数々の施設を用意する必要もなく、それを襲撃して破壊と殺戮の限りを尽くすこともありません。
壁で守りをかためて鉄壁の守備を構築したり、それを投石機などで打ち破ったりすることもありません。

ただ、そんなゲームをスマホで再現しても操作が困難になるのは目に見えているし、付いて来れない人も多いでしょう。
スマホの画面サイズ、タッチパネルでの操作、スマホに適したプレイ時間などを考慮すると、この辺が着地点なのかな、というのも確かにあります。

一応、塔や保管所はあるので、物資の収集場所を防御塔で守るといった戦略は行えます。
やや上のレベルの他プレイヤーの軍と戦う時は、ただ突っ込んでもダメなので、防御しながら塔なども活用して守りを固め、敵部隊を迎撃してからカウンターをかけるといった攻略も必要になります。

とは言え、レベルに差がありすぎると多少の戦略なんて力でねじ伏せられるし、逆にこちらの方がレベルが高い場合は単に武将を出すだけで勝ててしまいます。
ガチャで激レア武将が出たりしても戦力に差が付くでしょうから、この辺のバランスはやっぱりソーシャルゲーム的ですね。

Age of Empires: World Domination
※ちゃんとフィールド上に施設を建てられる。 建てられるが・・・ 数が少ない。
よってそれを巡る攻防戦とかはあまり起こらない。 この辺の戦略性がもっと高ければ AoE らしいのですが・・・


Age of Empires: World Domination
※選択できる文明。 それぞれ固有のボーナスがあり、日本は移動力と剣士の攻撃力がアップします。
文明は変更することも可能で、24時間に1回のみですが、他に制約はありません。

良くも悪くも「今の時代のスマホの RTS」といったところでしょうか・・・
AoE をテーマにした、全く異なるスマホ用のアプリですね。
戦闘シーンのグラフィックは正直、もうちょっと頑張って欲しかったところで、本家はもちろん AoE:CS とかと比べてもかなり見劣りします。
それでもクラクラ系などではなく、ちゃんと RTS にしていることは評価すべきでしょう。

私的には AoE の名を冠するなら、もっとフィールド上での採集と建設の要素を強くして、壁の構築も導入して欲しかった気がするのですが、でもそこまでヘビーにゲームをしないスマホユーザーも対象として考えるなら、これが無難なところなのかなぁ・・・

AoE だけど、本家 AoE プレイヤーの支持はおそらく得られないと思います。
でも、これから RTS を始める人には悪くないゲームの気もします。
何とも歯切れの悪い感想ですが、そんなアプリですね。

・Age of Empires: World Domination(終了)

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