iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

タワーディフェンス

Sentinel 3: Homeworld

iPhone / iPod touch のタワーディフェンスの定番の1つ「Sentinel(センチネル)」シリーズに最新作が登場しました!
Sentinel 3: Homeworld」です。

先日、「しばらくパズループ系のゲームを紹介します」と書いたのですが・・・ ここに来て注目のゲームがいくつかリリースされたので、先にこちらを取り上げたいと思います。

Sentinel は突如侵攻してきたエイリアン軍団と戦う SF のタワーディフェンス(防衛型リアルタイム・シミュレーション)で、非常に細かく書き込まれた綺麗なグラフィックと、道の途中に敵の進攻を防ぐ「バリケード(防壁)」があるのが特徴です。

Sentinel 1 は火星、2 は地球が舞台でしたが、今回はエイリアン側の母星が戦場。
前作・前々作は 攻略ページを作成しています ので、詳細はそちらをご覧下さい。

Sentinel 3: Homeworld

グラフィックは相変わらずの高クオリティー
高解像度の Retina ディスプレイに対応しているため、iPhone 4 だとますます綺麗ですし、iPad で拡大表示しても違和感ありません。

ゲームは基本的に Sentinel 2 を改良して追加要素を加えたもの、と言った感じです。
敵は道に沿って進行してくる「ルート固定型」で、ルート上に何ヶ所かの「バリケード」があり、その周囲が防衛拠点となります。

敵はバリケードまで来るとバリケードを壊し始めますが、完全に破壊されるまで敵をそこで足止めすることが出来ます。
しかし破壊されると以後は普通に通過されるため、後方のバリケードに新たに防衛拠点を築かなければなりません。
このバリケード周囲の攻防がゲームのポイントとなります。

他にも Sentinel 独特のシステムである、ドローン(UFO)で資源を採掘してお金を稼ぐと言った要素もそのままです。
タワーもその多くが前作・前々作と共通していて、攻略なども前作のものをそのまま使えますから、これまでのセンチネルシリーズをプレイしてきた方なら迷うことなくゲームを始めることが出来るでしょう。

また、今回は序盤ステージがかなり簡単になっており、タワーも少しずつ増えていく形になったので、初心者の方でも遊びやすくなっています


今作の大きな変更点は、「司令官が搭乗するロボット兵器の登場」です。
今回は始めからバリケードの前に「二足歩行のロボット」が配置されていて、周囲のタワーの能力をアップさせる「指揮効果」を持ち、さらに敵が来たら射撃と格闘で戦闘を行います。

この指揮官ロボはステージクリアで経験値を得て「レベルアップ」する事ができ、任意の能力をパワーアップさせられます。
さらにレベルが上がるとバリケードの修理や特殊攻撃などの特技も覚える事が可能です。
これにより、センチネルにも「育成要素」が追加されました。

ステージクリアによって資金も得ることができ、新しいタワーのスロットや母船からの支援攻撃のスロットは、この資金を使って追加していく形になります。

Sentinel 3: Homeworld

細かいゲームバランスの調整やタワーの一部変更、母船からの支援攻撃の追加/変更なども加えられていますが、「MAX レベルにした時の効果が大きいため、タワーは基本的に最大までアップグレードして使う」といった辺りは同様です。

iPhone AC の Sentinel のページも近日修正しようと思いますが、ほぼ前作の攻略がそのまま使えるので、うまく進めない方は 前作(Sentinel 2)の攻略 を参考にしてみて下さい。

以下は Youtube で公開された公式トレーラーです。



メインのゲームモード「キャンペーン」には 20 のステージが用意されています。
中には「マップが同じで敵の出現パターンが違う」というものもありますが、マップは最初から 14 用意されているため、センチネルシリーズでは最多と言えますね。

他にハイスコアを競う「エンドレスモード」と、使用できるタワーやロボットの能力が固定されている「クラシックモード」があり、それぞれ難易度・モード・ステージごとに OpenFeint や GameCenter のランキングが付けられます。

強いて難点を言うと、画面の書き込みが細かすぎて、最初にマップを見た時にどこが道かよく解らない場合があることでしょうか。
また、開始直後に準備時間がないので、「マップの道やタワー設置場所を確認してたら、敵がもう来てた」という事があったりします。
まあ、道の形は一度やれば解りますし、タワーの設置は一時停止中にも行えるので、すぐポーズして配置すれば良いだけですけどね。
これと言って大きな欠点はないと言っても良いでしょう。

価格は 450 円。 やや高めかもしれませんが、このクオリティーを考えると決して高すぎる価格ではないと思います。
基本システムは Sentinel 2 と変わっていませんが、最新作だけあってよりプレイしやすくなり、全体的な作り込みやボリュームなどが向上しています。

Sentinel はタワーディフェンスの中でも、「好き嫌い」がハッキリしているゲームだと思いますが、だんだんと万人向けになっている気がしますし、グラフィックのクオリティーもトップクラスです。
タワーディフェンスが好きなら一押し出来るアプリですね。

Sentinel 3: Homeworld(iTunes が起動します)

The Lord of the Rings: Middle-earth Defense

西欧ファンタジーの元祖「指輪物語」こと、「ロード・オブ・ザ・リング」。
2001年(日本では2002年)に映画化され、三部作という長編ながら世界中で大ヒットとなった作品です。
その映画版ロード・オブ・ザ・リングを元にしたタワーディフェンスが iPhone / iPod touch と iPad で登場しています。
The Lord of the Rings: Middle-earth Defense」です。

もちろんちゃんと公式ライセンスを取っている作品。
映画で活躍した人間のファイターやハーフリングたち、老ウィザードやドワーフ、エルフなどがタワーディフェンスのユニットとなって活躍します。

公開しているのは Glu という会社ですが、ここはロンドンでモバイルアプリの販売やマーケティングを行っている、俗に言う「パブリッシャー」です。
アプリの開発元は別にあると思うのですが詳細は不明で、Glu は他の開発会社を取り込んだりしているようなので、一応 Glu 内部の作成という形なのかもしれません。

The Lord of the Rings: Middle-earth Defense

資金を使ってユニットを配置し、Wave ごとに次々とやって来る敵を迎撃していく、割と一般的なシステムのタワーディフェンスです。
「ロード・オブ・ザ・リング」は RPG の世界観の元なのですが、このゲームに経験値やレベルアップなどの成長要素は残念ながらありません。
ただ、お金を使ってユニットの能力をアップグレードすることは可能です。

タワーディフェンスには敵の通る道が決まっている「ルート固定型」と、敵の通る道が決まっておらず障害物をかわしながら進む「オープンフィールド型」がありますが、このゲームはその中間的な性質を持ちます。

どのステージも入り組んでいて、ある程度敵の通り道は決まっているのですが、その中に障害物となる「柵」などを配置できます。
するとそれに合わせて敵の通り道が、迂回したルートに変更されます。
どこに障害物を置くと、敵のルートがどう変化するのかが画面に表示されるのも特徴ですね。

つまり、「だだっ広いマップじゃないけど、敵の進行路はプレイヤーがある程度コントロールできる」というシステムになっています。
まさに固定ルートとオープンフィールドの中間です。
障害物には周辺の敵にダメージを与えたり、スピードを下げたりする「罠」もあって、これらをどう使うかもポイントと言えます。
ユニットの配置場所は候補地が決まっているので、それも考慮に入れる必要があります。

The Lord of the Rings: Middle-earth Defense

ユニットを設置する資金と、障害物や罠を設置する資材は別になっていて、資材はそれほど手に入らないため、障害物の配置を変えて敵を行ったり来たりさせる「ジャグリング」はあまり出来ません。

もう1つの特徴は、原作のストーリーに沿っているため、各ステージで使用できるユニットが決まっていると言う事。
また、ユニットが物語の登場人物なので、何人も配置できません
そのため1つ1つのユニットの配置場所が大事になる反面、多数の弾が飛び交うような派手な展開にはならず、タワーディフェンスとしてはやや地味と言えますね。

ただ、ストーリーモードの他に出撃するキャラクターを自分で選べる「チャレンジモード」もあります。
チャレンジモードは1ステージが長く、味方ユニットが多めで、敵の出現パターンもストーリーとは異なっているため、ゲームとしてはこちらの方が楽しめるかもしれません。

なお、ユニットは「近接攻撃ユニット」と「遠距離攻撃ユニット」に分かれており、ファイターやドワーフは近くの敵に突っ込んで行き殴るという、最近あまり見ない「殴り系タワーディフェンス」となっています。
そのため戦闘の様子は エレメンタルモンスターTD に近いものがありますね。

以下は海外サイト The GameTrail で公開された、Youtube のゲームトレーラーです。



しかしこのゲーム、あのロード・オブ・ザ・リングの公式ライセンスアプリとしては・・・ ちょっと残念な部分もいくつかあります。

まず一番気になるのが、フレームレート(描画速度)の低さ
ハッキリ言って、表示が「ガクガク」なのです。 常にコマ送りを見ているような感じ。
その「コマ送りっぷり」は敵が多いとさらに悪化します。

敵も味方も少ないのにここまでガクガクなのは、キャラクターがフル 3D グラフィックで表現されているためだと思いますが・・・
単に、開発元の技術力が低いだけの気も。
旧機種でも動かせることを想定しているのかもしれませんが、それなら CPU に余裕がある時はもっと滑らかにして欲しいものです・・・
スクリーンショットで見た時の綺麗さと、動いている物を見た時のガクガクさに「ギャップ」を感じてしまうのは否めませんね。

さらに、映画「ロード・オブ・ザ・リング」をせっかく使っているのに、映画の名場面などがあまり表現されていません。
ムービーなどがないのはもちろん、ボスのような敵もほとんどいないため、どのステージも「普通にザコを迎撃して終わり」なのです。

例えば映画のワンシーン、魔術師ガンダルフが一本橋の上で悪魔と対峙する場面なども、単に会話だけで終わります
せっかくの「ロード・オブ・ザ・リング」らしさや、名場面での盛り上がりなどがまるでなし。
ストーリー表示や会話も英語だから日本人だと解り辛いし・・・


と言う訳で「The Lord of the Rings: Middle-earth Defense」。
タワーディフェンスとして相応に楽しむ事はできるけど、佳作と言った印象ですね。
価格は iPhone 版が 800 円、iPod touch 版が 1200 円高額なので、この価格ではとてもオススメは出来ません。
ロード・オブ・ザ・リングの大ファンで、ファンアイテムとして購入される方や、各場面を脳内補完できる方にのみお勧めします。

ただ、全く面白くない訳ではないので、タワーディフェンスが好きな方なら買って後悔するという程でもないでしょう。
できればセールを狙いたいゲームですが、ライセンス料とかもあるだろうから、厳しいだろうなぁ・・・

・The Lord of the Rings(公開終了)

Protector: The Planes

世界初の MMORPG (大規模多人数型オンラインRPG)である Ultima Online(ウルティマオンライン)を元にした感じのタワーディフェンス(防衛型ゲーム)。
それが「Protector: The Planes」です。

元は 2008 年に Flash で公開されたゲームで、シリーズ5作目となる欧米ではかなり有名なタワーディフェンスのようですね。
五千万プレイを達成したという実績があるヒットゲームで、オリジナル版は以下のページでプレイ可能です。
http://www.kongregate.com/games/undefined/protector

日本でも Goo が運営するゲームサービスで「マジックディフェンダー」という名前で日本語 Flash 版が公開されており、iPhone / iPod touch 版はその移植となります。
http://game.goo.ne.jp/premium/game07.html

グラフィックはハッキリ言ってショボく、私も最初見た時はまったくプレイする気が起きなかったのですが、しばらくやってみるとかなり奥深いシステムを持っている事が解り、ゲームバランスも良く、すっかりハマってしまいました。
個人的に、Ultima Online(以下 UO)の雰囲気を持っているのも、かつて UO のファンサイトを運営していた者として懐かしく感じましたね。

Protector: The Planes

平らな場所に魔術師や戦士などのユニットを配置し、入口から出口に向かっていく敵軍団を迎撃していきます。
ユニットの設置には資金が必要ですが、これは敵を倒すことで入手可能で、敵を倒すとユニットの「経験値」も増えていきます。
経験値が貯まり、さらに一定の資金を使用することでユニットはレベルアップ、強化されていきます。

敵が出口に到達してしまうとライフが1つ減り、ライフが無くなってしまうと敗北。
ライフがなくなる前に敵を全滅させればステージクリアとなります。
基本的には一般的なタワーディフェンスのルールですね。
敵の通る道筋が決まっているタイプです。

ただ、このゲームならではの特徴も豊富にあります。
まず経験値が貯まり(さらにお金もあれば)ユニットをレベルアップ出来ますが、その際に特殊効果を重視した「スペシャリスト」と基本攻撃力を重視した「ジェネラリスト」の2つを選ぶことができ、用途に応じた強化が可能です。

スペシャリストにすると魔術師の場合、赤ならスプラッシュダメージ(範囲ダメージ)、青ならスロー、緑なら毒(継続ダメージ)、紫なら防御ダウンと言った特殊効果を与えられます。

また、各攻撃に「物理・火・冷・毒・雷」の属性があり、敵には属性に対する「耐性」と「弱点」があるため、これに合わせた配置も重要になります。
前述の特殊効果も無効にする敵がいて、さらに空を飛んでいる敵には剣の攻撃が効かず、足が速い敵や耐性属性を吸収する敵なども存在し、かなり細かく特性が付けられています

ただ、属性のルールはそれほど難しい訳ではなく、敵のデータは Wave 開始前、及び任意のタイミングで確認出来るため、事前に弱点属性のユニットを用意しておけば対処できます。

Protector: The Planes

ステージも多く用意されており、「マップ画面」があって、特定のステージをクリアするとそこから繋がっている他のステージに進める形になっています。
また、メインマップとは別の特殊ステージも用意されており、ここをクリアするとユニットごとの「必殺技」を習得でき、ステージ中で手に入るアイテムを使って一時的にユニットを強化できると言った仕様もあります。

ステージをクリアすると「スキルポイント」を得られ、それを使って有利になる特典を得たり、上位ユニットを雇用可能にしたりする成長要素もあります。
とにかく様々な仕様が「盛りだくさん」と言った感じですね。

以下は Youtube で公開されている公式の予告動画です。



操作性も悪くなく、チュートリアルや用語解説も用意されており、ゲームスピードの調整やズームイン/アウトも可能、必要な機能は一通りそろっています。
設置したユニットの撤去は出来ませんが、これは元のゲームがそういうシステムだからのようで、設置直後ならやり直しは可能です。
(画面左にやり直しボタンが出てくる)

メインのグラフィックはかなりショボいですが、背景画などは綺麗なので、あえてこの雰囲気にしているのかもしれません。
BGM も数種類あり、本体をシェイクすると変更できます。


そして、UO(Ultima Online)を知らない方には解らないと思いますが・・・
全体的に漂う「UO テイスト」が、知っている方には「ニヤッ」と出来るところです。

魔法を撃ったり剣を振ったりする攻撃モーションはまんま UO のそれだし、そもそも「物理・火・冷気・毒・雷(エネルギー)」という属性からして UO のまんま。
ユニットの職業もパラディンやネクロマンサーなどがいて、パラディンの特殊技が「相手の弱点属性を狙う(コンセクレーション)」とか、この辺もそのままですね。
錬金術師は紫ポーション(爆弾)を投げます。
そして何より効果音が、ほぼ全て UO から「拝借」したものなのです。

「いいのか使って?」とも思うのですが、まあ UO はユーザーフレンドリーなゲームだし、Flash 版は2年前から存在していますから問題ないのでしょう。(UO の Flash はたくさんあったし)
やってて懐かしく思ったのと同時に、「UO の効果音って良く出来てたよなぁ」と改めて再認識したり。


と言う訳で「Protector: The Planes」、見た目がショボイので食指が動き辛いとは思いますが、ゲームは良く出来ています。
さすが Flash 版が大ヒットしていただけありますね。
価格は 230 円で、ボリュームを考えるとかなりお得だと思います。

グラフィック的に万人にはお勧めし辛いのですが、タワーディフェンスが好きな方にはオススメのアプリです。
あと、UO プレイヤーや、UO をしたことがある方にもオススメですね。 ちょっとニヤリと出来ますよ。
久々にハマったタワーディフェンスなので、後日 iPhone AC にも攻略ページを作ろうと思っています。

Protector: The Planes(iTunes が起動します)
Protector: The Planes Lite(iTunes が起動します)

The battle of Shogun

今年の1月にニンテンドー DS で発売された、おそらく日本では家庭用ゲーム機初のパッケージ販売のタワーディフェンス「風雲!大篭城」。
その「風雲!大篭城」が iPhone / iPod touch に移植されました。

名前は英文になっており、「The battle of Shogun」です。

販売元は Milestone Vietnam との事で、ベトナムの開発スタジオのようですが、この Milestone と言うのは日本のゲームメーカーなので、ベトナムの支社が移植を担当した、という形でしょうか。
「風雲!大篭城」は河本産業という会社の開発なので、外注の仕事が回り回ってベトナムに行ったのかもしれません・・・?

元は日本のゲームですが、iPhone 版は日本語に対応していないので、大篭城の海外向けという位置付けだと思われます。

The battle of Shogun

ゲームはオーソドックスな「タワーディフェンス」です。
使えるユニットは射程の短い槍兵、対空に強い弓兵、射程の長い鉄砲、範囲ダメージのある大砲、周辺ユニットを強化する将軍の5種類。
数は少なめですが、役割がハッキリしているものがそろっているので、各ユニットをバランス良く使う必要があります

画面はニンテンドー DS からの移植だからか、ドットが荒く、ちょっとチープな印象を受けます
全体的に表示が小さく、タップでの操作性はあまり良いとは言えません
正直、「しょせんは DS レベル」と言った印象は拭えませんが・・・

ただ、これでも DS 版と比べるとグラフィックやインターフェイスは大幅に改善されていて、iPhone 版の方が綺麗ですね。

The battle of Shogun

敵は「鎧を着ていて弓に強い」「飛んでいるので接近攻撃無効」「弓以外効きにくい」など相性がハッキリしていて、周辺のユニットを行動不能にさせる特技を持つ者もいます。
一方、こちらのユニットもアップグレードにより、「敵を混乱させる」「燃やして継続ダメージ」などの特技を得られます。
複数のユニットの特技を上手く活用するのもポイントですね。
周辺を混乱させる敵が強いので、遠距離攻撃を遠くから当てるように配置するのが重要になります。

ゲームの難易度は全体的に低めで、iPhone / iPod touch のタワーディフェンスに慣れた人ならラクにクリアしていけると思います。
後半ステージは相応に難易度が上がりますが、初心者の方でもプレイはしやすいでしょう。
「城」は全部で 12、1つの城に3つのステージがあるので計36。
ボリュームは相応にあります。


ゲームとしては、「及第点のタワーディフェンス」というところでしょうか。
相応に楽しめますが、正直タワーディフェンスの本場と言える iPhone アプリ市場においては、この出来では見劣りするのは否めません

チマチマした画面もマイナスで、拡大/縮小が出来れば操作性も良くなったのに・・・ と思いますが、ドットが荒いから拡大可能にしたら、さらに荒さが目立っちゃうかな・・・

タワーディフェンスが好きな方なら、楽しめない事はありません。
価格は 450 円とやや高めで、クオリティーや他のタワーディフェンスの価格・内容を考えると割高感は否めず、あまり強くはオススメ出来ませんが・・・
相応の内容とボリュームである事を考えると、この手のゲームが好きな方なら悪くはないかな、と思います。

The battle of Shogun(iTunes が起動します)
 

Star Wars: Battle for Hoth

iPhone / iPod touch アプリに「スターウォーズ」を題材にしたものは多くありますが、ついにタワーディフェンスまで登場しました!
それが「Star Wars: Battle for Hoth」です。

販売元はアメリカで映画を元にしたゲームを数多く開発しているメーカー「THQ」。
日本でも割とおなじみのメーカーです。
ちゃんとルーカスフィルムが公認したアプリで、映画のムービーシーンなども流れます。

Star Wars: Battle for Hoth

舞台は映画2作目「帝国の逆襲」に登場する氷の惑星ホス(Hoth)。
スターウォーズファンにはおなじみの兵士やバイク、独特な形の戦闘機や二足歩行兵器、巨大な四足歩行兵器などが登場します。

ゲームの特徴としては、敵もかなり激しく攻撃してきて、こちらの兵士や兵器も頻繁にやられてしまう事でしょう。
最初は「え~~、スターウォーズにタワーディフェンス? 合わないだろー」と思ったのですが、敵もビシュビシュとビームを撃ってきて激しくレーザーガンが飛び交うので、なかなかスターウォーズらしくありますね。

こちらも攻撃を受けるため、何も考えずに最前線に高価な兵器を配置しても破壊されて無駄になるだけです。
前面に安い兵士を置いて盾にして、その後方に長距離兵器や強力な兵器を置き迎撃するのが基本となります。
「塹壕」を掘ってそこに兵士を置く事で、防御力を高めつつ、敵の移動を制限する事も可能です。

タワーディフェンスのタイプとしては、敵の通り道が決まっておらず、障害物をかわしながらゴールに向かっていく「オープンフィールド型」になります。
そのため障害物を置き換えて敵を行ったり来たりさせる「ジャグリング」が可能ですが、このゲームは兵士が敵に倒される上に、塹壕は一度掘ったら撤去できず、ポーズ中の兵器の設置も出来ないので、ジャグリングはそんなに簡単ではありません。

兵器を設置する資金は自動で手に入るのではなく、敵を倒した時に出るスパナのようなマークを自分でタップして回収します。
そのためスパナを出す敵を逃したりすると辛くなりますね。


後半ステージになると敵も手強くなり、高速で飛んでくる上に攻撃も強力な敵戦闘機や、塹壕も兵士も踏みつぶしながら圧倒的破壊力で直進する巨大な歩行兵器も登場します。
ただ、こちらも味方戦闘機や対地攻撃機を呼べる施設を設置できるので、敵だけじゃなくこちらも「飛行ユニット」を使えるのがポイントです。

ムービーが流れる場面もあり、見覚えのあるシーンが映しだされます。

Star Wars: Battle for Hoth


内容としては、無難に遊べる上にオリジナリティーもある、秀作タワーディフェンスと言えます。
タワーの種類も結構多く、固定砲台は電源を繋げないと稼働しないと言った要素もあります。

ただあえて難点(?)を言うと、無難にまとまりすぎている印象で、スターウォーズが持つ派手さのようなものはあまり感じないかな・・・ というところでしょうか。
あまり「スターウォーズだから」というような期待は持たずにプレイした方がいいと思います。

また、ユニットをアップグレードしたり、「対空優先」「ダメージのある敵を優先」などの命令を出せるのですが、ユニットがやられることが多いので、やられて新たに配置する度にアップグレードや命令もし直さないといけないのがやや面倒です。

ステージは全部で15、特別多いほどではありませんが、(ノーマルだと)後半は結構難しいので、相応に歯応えはありますね。


価格は 350 円で、内容相応の値段だと思います。
決して高すぎない価格なので、タワーディフェンスが好きな方にはオススメできます。
もちろん、スターウォーズが好きな方にもオススメですね。

Star Wars: Battle for Hoth(iTunes が起動します)
 

Pew Pew Land

キャラクターがコミカルでとても賑やか。 でも実は結構手強いタワーディフェンス
それがこの「Pew Pew Land - Multiplay Defense Game」です。

このゲーム、見た目は似ても似つかないけど、ゲーム性はまさに「GeoDefense」です。

パズルのようにステージを1つ1つクリアしていく展開で、難易度は高め。
しかしタワーディフェンスに慣れた人や好きな人なら、かなり楽しむことが出来るでしょう。

pewpewland

入口から次々と敵が出てきて、道に沿ってゴールに進んで行きます。
プレイヤーは敵を倒すと得られる資金を使って道の周囲にタワー(防衛用キャラクター)を置き、それを迎撃します。

設置できるタワーの種類は、1発ずつ弾を撃つものや、ミサイルを撃つもの、レーザーを撃つもの、速度を落とすものなどで・・・
ハッキリ言って GeoDefense を踏襲していますね。

オリジナルのタワーとして、アップグレードすると複数の弾をまとめて撃つものや、放射状に弾を撃つものがいますが、「ステージクリア型」の内容といい、ゲーム展開といい、GeoDefense の亜種という感じがします。
コミカルな見た目と巨大な敵キャラが出てくる点は、The Creeps! に似ている感じです。

でも、それらが悪いと言っている訳ではありません。
むしろ面白いゲームを参考にするのは良いことで、このゲームも GeoDefense が楽しめた方なら、きっと同じように楽しむことが出来るはずです。
GeoDefense 独特の「綺麗さ」はありませんが、この「ヘンなコミカルさ」も悪くないと思います。
延々と流れる BGM も妙にクセになります。

ステージ数はかなり多く、全部で48!
それが一覧表で表示され、クリア評価も付けられていくので、「がんばって達成しよう」という気にさせてくれます。

pewpewland2

久々に登場した、オーソドックスなスタイルの秀作タワーディフェンスと言えるゲームですね。

タワーディフェンスに慣れていない人にはやや難しいかもしれませんが、序盤ステージは簡単ですし、初心者の方でもスムーズに進められると思います。
クリア評価にこだわらなければ、GeoDefense よりは簡単です。


タイトルに「Multiplay Defense Game」と付いていることから解るように、Bluetooth を使ったマルチプレイがウリで、1つのステージを2分割してプレイする事が可能です。
ステージは横長になり、画面外に道が繋がっていて、そこから敵が出て行くと、もう一方の側から出てきます。
対戦ではなく「協力プレイ」で、もう一方にお金を渡す事も可能です。

でも、入口のある方がメインになりがちで、入口周辺の防衛がしっかりしていると、もう一方にはいつまで経っても敵が行かない、という事になりがちです。
ぶっちゃけ、タワーディフェンスを2人でする必要はあまりないような・・・
これだったら対戦形式にした方が良かったんじゃないかなぁ。


まあ2人プレイはともかく、1人で十分に楽しめるタワーディフェンスです
体験版もあるようなので、そちらでまず試してみるのもいいですね。
ただ、体験版は簡単なステージをいくつかプレイ出来るだけなので、それでゲームの面白さをすべて判断しないようにして下さい。
有料版の方は定価で 350 円のようですが、頻繁にセールも行われているようです。

私的には定番になり得るタワーディフェンスで、既存の秀作タワーディフェンスと肩を並べられるアプリだと思います。

なお、無料版には Free と Lite の2種類があるのですが、何が違うのかはよく解りません・・・ (ステージ数はどちらも5までです)

Pew Pew Land(iTunes が起動します)

SHOGUN DEFENSE

iPhone / iPod touch で優秀なアプリを次々出している「タイトー」が、タワーディフェンス系のゲームを公開しました。
純和風のタワーディフェンス「SHOGUN DEFENSE」です。

システムを簡単に言うと、「敵の通り道が決まっている、近接戦闘(ユニット同士の殴り合い)があるタワーディフェンス」ですね。

shogundefense

ユニットを配置可能な場所には丸印が付いていて、そこに足軽・弓兵・槍兵・大砲の4種類のユニットを設置し、次々とやってくる敵を迎撃します。

足軽と槍兵は近接攻撃、弓兵と大砲は遠距離攻撃ですね。
ユニットはこの4種類しかなく、タワーディフェンスとしては少なめ。
ただ、「戦国武将」をユニットに付属することで、特殊な効果を付ける事が可能です。
各ユニットは敵の攻撃でダメージを受け、全滅した場合は一定時間しないと復活しません。(資金を使ってその場で復帰させることも可能)

敵を倒すと資金が手に入り、それで兵士の設置やアップグレードを行いますが、数 Wave ごとに城のパワーアップ画面になり、ここで資金を使って城や城壁を強化する事も可能です。

武将は有名な戦国武将(剣術家や茶人も含む。なぜか安倍晴明とかもいる)で、最初は上杉謙信しかいませんが、各ステージを「城を最大まで強化した状態でクリアする」とボスが出現、これを倒すことで新武将を得ることが出来ます。

ポイントは「城を最大まで強化する」という点で、これをするには資金をかなり節約しなければなりません。
つまり、「単にクリアするだけなら簡単だけど、武将ゲットを狙うと難しい」というゲームバランスになっています。
これは面白い点と言えますが、しかしそのために武将狙いだと取れる戦略は限られてきます。
とりあえずはイージーで武将を増やすのが基本でしょう。

敵は「妖魔」の軍勢で、いわゆるモンスターです。
こちらも「四聖獣」(青龍や朱雀など)が登場する必殺技を使う事が出来ます。
そのため戦国時代がテーマですが、武将が登場する以外にはあまり戦国らしさはなく、いわゆる普通の「和風ファンタジー」ですね

shogundefense2

欠点は、ユニットが小さくて地味なこと。
なんだか全体的に「ちまちま」しています。 派手さがありません。
四星獣が出る必殺技は派手ですが、通常の戦闘は他のタワーディフェンスと比べても、あきらかに演出面で見劣りします。

和風の水墨画のようなグラフィックも味はあるけど、やっぱり地味。
全体的に「海外向けなのかなぁ」という気はします。
向こうではこうした水墨画タッチの絵はウケますからね。

また、敵の体力が表示されないのも不満な点。
タワーディフェンスで敵の体力が表示されないゲームって、このゲームぐらいではないでしょうか?
ボスは表示されているので、なぜザコに表示していないのか謎です。
味方の体力も表示されませんが、味方は5人1部隊なので、人数の減り具合が目安になります。

ゲームとして面白いのは、やはり「戦国武将」をユニットに付加できる事でしょう。
相手の速度を落とす毒属性を付加したり、火属性攻撃が可能になる武将もいるので、それらを使う事でユニットの種類が少ないこのゲームでも戦略にメリハリを付ける事が出来ます。
しかしそれでもユニットが4種類というのは少ない気がしますが。

武将は経験を積んでレベルアップして強くなっていくので、育成の要素もあります。
難易度も「上級」以上だとかなり手強く、ボスを出そうと思ったらますます難しくなりますから、武将の育て甲斐や、攻略のしがいはありそうです。

地味でチマチマしているため、iPhone / iPod touch に多数存在する「定番のタワーディフェンス」と肩を並べられるほどではないと思いますが・・・
相応に遊べる秀作ではあると思います。

何より和風で戦国武将が登場するタワーディフェンスなんてこのゲームしかありませんから、それらが好きな人にはオススメですね。
ちなみに私は戦国好きでタワーディフェンス好きですから、ピッタリでした。

価格は 350 円で、クオリティーを考えると相応の値段だと思います。
(有料の価値のあるアプリだけど、600 円ぐらいするクオリティーじゃない、という感じ)

SHOGUN DEFENSE (iTunes が起動します)

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