iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

レトロゲーム

Fire Power - on rush & マックスベクター

綺麗なグラフィックと、デフォルメされた兵器が特徴の横スクロールシューティングゲーム。
それが「Fire Power - on rush」です。

先に言っておきますが、まったくオススメしません。
ぶっちゃけ、ク○ゲーです。


ただ、見た目は確かに綺麗で、「メタルスラッグ」に似たグラフィックも印象的なため、購入してしまった人は多いようで、先日は iTunes のランキングにも入っていました。
と言う訳で、今回は警告の意味も込めてレビューしようと思います。

Fire Power - on rush

ゲームはオーソドックスな横スクロールのシューティングゲーム。
攻撃が前方集中型の自機と、3方向に撃てる自機の2種類が用意されています。
ショットボタンは ON/OFF 形式で、一度押すと自動連射、もう一度押すとショットを止めます。

そして操作は、画面左下にある十字キーで行うのですが・・・ その操作性が最悪。
十字キーが小さいために狙った場所を押しにくく、しかも指の動きに合わせた調整なども一切ないため、思った方向に動かない、動きたい時に動けない、移動中に指がズレて止まる、という症状が続発します。

そしてまともに動かせない操作性なのに、敵弾に当たると1発アウト。
敵の攻撃は相応に激しいので、思い通りに動かない事とあいまって死にまくります。
まともに動かせるんなら普通にかわせる程度の攻撃なのですが、この操作じゃまず無理。

キャラの動きや画面効果などは悪くなく、ボムを使った時の煙を引くミサイルなども綺麗なのですが、こんな操作性じゃそれ以前の問題です。
それにメタルスラッグ風のグラフィックも、ぶっちゃけ・・・ メタルスラッグのキャラを「パクったもの」ですね。
まんま「メタルスラッグのドット絵を流用」したものが出て来ます。
この辺はもう、中国メーカーの悪いところがそのまま出てると言った印象です。

iTunes の綺麗なスクリーンショットを見て、思わず購入ボタンを押してしまった人もいると思われます。(私もその1人ですが・・・)
しかし、ハッキリ言っておきます。 見た目に騙されないで下さい。 後悔します。

これがジョイスティックでプレイ出来るんなら、相応に楽しめた気もするのですが・・・ 現時点ではホント、タッチパネル操作であることをまったく考慮していない操作性で、ゲームになっていません。
問題外のアプリですね。

Fire Power - on rush(iTunes が起動します)

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と言う訳で、ダメダメなアプリを警告の意味を兼ねてご紹介した訳ですが・・・
それだけじゃちょっとアレなので、もう1つ横スクロールのシューティングをご紹介しておこうと思います。

レトロなグラフィックとサウンド、レトロなゲームシステムが特徴の自称「クラシックシューティングゲーム」。
マックスベクター(Max Vector)」です。

その内容はファミコンのさらに前、コンピューターゲーム黎明期の頃のゲームを模しているようです。
ストーリーに「Z80」とか「C64」とか言う名前が出てくるところに時代を感じます。

マックスベクター

指をなぞって操作、自機は指のやや右に位置します。
右下にあるショットボタンで弾を発射。 昔のゲームを模しているからか(?)連射機能なんてないので、ひたすら連打します。

やたらデカいドットグラフィックが印象的で、サウンドも当時の古い音源を再現。
でもやっぱり最近のゲームなので、キャラクターの動きはスムーズです。
弾はかなり連射が効き、連打が早ければ連なって発射されます。
自機はライフ制のため、多少の被弾ではやられません。
残機はありませんが3回コンティニュー出来るので、実質3機と言えますね。

敵キャラの種類は少なく、道中はやや単調ですが、それでも相応に遊べるのは連射が効いてサクサク敵を倒せることと、スムーズに動かせるからでしょう。
1ステージはそんなに長くなく、ダレないぐらいのタイミングでボスが出現します。

操作性はあまり良いとは言えず、画面から少しでも指を離してしまうと自機がどこかにすっ飛んでいったり、指を置き直すとしばらく操作不能になるなど、おかしな挙動が見られます。
指を画面から離さないように注意する必要がありますね。

正直、オススメと言える程ではありません。
ただ、こんな画面でも操作が劣悪でまともに遊べない Fire Power よりは遥かにマシです。
綺麗だけどダメダメの Fire Power、レトログラフィックだけどまだ遊べるマックスベクター。 つまりゲームはグラフィックだけじゃないと言う事でしょうか。
まあ、そんなの言うまでもないことだけど。

マックスベクターは以前は 115 円だったのですが、現在は無料アプリに変わっています。
※セール価格だったようで、定価は230円の模様です。
ちなみに日本語にも対応。 日本語の表示もちょっとレトロ風ですね。

マックスベクター(iTunes が起動します)
 

Super Mega Worm

私はあまり、残酷な表現のあるゲームは好きじゃないので、ブログやサイトでもあまり取り上げないのですが・・・
このゲームはそれを差し引いても面白く、そしてゲームシステムもユニークです。
巨大なミミズ怪獣を大暴れさせるゲーム「Super Mega Worm」です。

画面はファミコン風の「ドットグラフィック」ですが、それがまた味があってユニーク、残酷な表現も緩和されていますね。
ゲーム展開はアメリカを風刺しているような印象を受けます。

ストーリーは「環境破壊で滅亡の危機に瀕した地球が最後の防衛手段として巨大な死のワームを生み出し、人間に復讐しようとした」というもので、怪獣の名前は「Wojira」と言います。
なにかどこかで聞いたことあるような話と名前です。^^;

supermegaworm

プレイヤーはミミズのような怪獣となり、とにかく破壊の限りを尽くします
怪獣は常に前進し続けていて、画面左下のスライダーバーで「右旋回・左旋回」を行います
やや操作が難しいのですが、これが1つのゲーム性になっていますね。
ただスライダーバーから指が離れて動かなくなる事も多く、操作性がそれほど良いとは言えないのが難点です。

※現在は十字キーでの操作も可能になり、全体的な操作性も改善されています。

地上に出ると怪獣は飛び上がり、人間や動物などがいるとそれを食べて体力が回復します。
体力はただ進んでいるだけでも減り続けるので、とにかく食べまくって回復し続けなければなりません。
乗り物は食べられませんが、ぶつかることでダメージを与えられ、真下から突き飛ばすと一撃で吹っ飛ばす事が出来ます。

怪獣のアクションは豊富で、地中でAボタンを押しっぱなしにすると加速、加速を付けてジャンプで大ジャンプ、乗り物の上に乗ると踏み台にしてさらにジャンプします。
ジャンプの降下中にAボタンで真下に体当たり攻撃、ジャンプ中にもスライダーで微調整が出来るので、慣れればかなり自在に動かせます。

ステージの進行により「進化」が発生し、巨大化して、口から弾を撃ったり、衝撃波を放ったり出来るようになります。
弾で人間や動物を倒してもなぜか体力は回復します。(ただし食べた方がスコアは高くなり、連続で食べるとコンボボーナスが発生します)
衝撃波には使用回数がありますが、地中にあるクリスタルを食べることで回復します。

指定の数の人間(もしくは乗り物)を倒すとステージクリア。
全 24 ステージで、進化は次以降のプレイに引き継がれます

ベビーカーを押している女性を食べたり、地面に血が流れたりする表現もあるため、残酷な表現が嫌いな人には勧められませんが・・・
レトロなドットグラフィックとコミカルなキャラクターのおかげで、過剰に残酷という程ではないと思います。
後半ステージになると軍隊が登場し始め、戦闘ヘリや戦車が出現、だんだん戦闘もハデになっていきます。

supermegaworm2

過去にも「怪獣を暴れさせる」というゲームは多くありました。
しかしこのゲームほど「縦横無尽に暴れまくる」という表現がピッタリのゲームはなかったのではないでしょうか。
それぐらい暴れまくれるゲームで、テンポ良くサクサク進む、破壊による爽快感が感じられる内容です。
怪獣が「止まらずに動き続けている」というのもこのスピード感に繋がっているのではないかと思います。

ゲームの難易度は低く、初プレイでもかなり後半のステージまで誰でも進むことが可能でしょう。
よってクリアまで時間はかからないと思いますが、でも「暴れまくる」のがテーマのゲームですから、難易度はこのぐらいで良いと思いますね。


ユニークな操作性とテンポの良い内容、遊びやすい難易度で、オススメ出来るアプリです。
ただ、子供にはやらせない方が良いとは思いますが。

価格は定価 350 円のようですが、「バグのお詫び」とやらで現在は 115 円セールが続いています。(アップデートでゲームが起動しなくなる問題が起こっていたいたようです)
いずれにせよ、内容を考えると高くはないと思います。

気軽に楽しめ、思わず何度もやりたくなるゲームの1つですね。

Super Mega Worm(iTunes が起動します)
 

Dig Dug REMIX

最近はナムコのアプリが値下がりし、さらにセールされる事も多くなっています。
と言う訳で、今回はそんなナムコのアプリの1つ「Dig Dug REMIX」を取り上げたいと思います。

Dig Dug(ディグダグ)は日本のアーケードゲームの初期、ナムコ黎明期の頃の名作です。
地中を掘り進んでモンスターをポンプ(空気入れ)と岩石落としで倒すという内容で、どのように掘り進むかがポイントになる、ちょっとした戦略性のあるアクションゲームです。

ただ、先に言ってしまいますと、このアプリは全くオススメ出来ません
操作性が非常に悪く、操作しにくいことで定評のある(?)ナムコのアプリの中でも、特に操作が劣悪なものの1つと言えます。

Dig Dug Remix

ゲームにはグラフィックが一新され新キャラやアイテム、巨大なボスなども登場する「リミックス」と、旧来のディグダグである「オリジナル」の2つがあります。

プレイヤーは方向キーかドラッグで主人公を操作し、地中を掘り進んでいきます。
敵はその掘られた穴を通って移動し、地中を通過してくる事もありますがこの時は速度が低下します。
よって掘り方によって敵の動きをある程度コントロールする事が可能で、これがゲームのポイントになります。

ボタンを押すと敵に「モリ」を撃ち、そのままボタンを連打すると相手を空気入れで膨らませパンクさせて倒すことが出来ます。
また地中には岩があり、その下を掘ると岩が落下して敵に当たれば押しつぶす事が出来ます。
多数の敵とまとめて押しつぶすと高得点ですが、すぐ逃げないと自分も押しつぶされるので注意が必要です。
リミックスモードには横に転がっていく丸い岩も存在します。


さて、ゲーム内容はともかくして、最初に述べたようにこのゲームは操作性が劣悪です。
操作には「方向キー」と「フリック」の2種類がありますが、方向キーを選ぶとキーの部分から少しでも指が外れるとすぐにキャラが動かなくなり、フリックを選ぶとそもそも誤操作が連発されます。

方向キー」の場合、例えば上に移動する時、タッチパネル上では指が上に動きます。 その時点で方向キーの中心部から指はズレる訳です
そこからさらに右に指を動かしたりすると、さらに指はズレていきます。
だからと言って一度指を離してキーを押し直すという方法では、タッチパネルだと方向キーに「感触」がないため、正確に各方向を押さえられているかどうかプレイヤーは確認出来ず、どのみちズレ初めてしまいます。

そのため最近の iPhone / iPod touch のゲームの多くは、この指の動きに合わせて移動方向を調整したり、方向キー自体の場所を移動させたりします。
方向キー自体も大きめにして、判定範囲も拡大し、より操作しやすいよう配慮されている事が多いです。
こうした調整がうまく行われているゲームは、方向キーでプレイしていてもほとんど違和感は感じません。

しかしこのゲームはそんな調整一切なし。 おまけに方向キーも小さく、これでは常に操作を気にしてプレイしなければなりません。

フリック操作」の場合、このゲームは移動方向が4方向です。
よって指は「上下左右」に動かさなければならない訳ですが、右に動いて上に動くような場合、どうしても指は「ナナメ」に動きがちです
通常、こうした場合には多くのゲームで判定の補正が行われ、指が右に動いた後にナナメ上方向に動いた場合は「上へ動かそうとしているんだ」というような入力の調整が行われます
この調整があれば、フリック操作でも快適に動かせる訳ですが・・・

しかしこのゲームはそんな調整一切なし。 きっちり上下左右に指が動いていないとキャラクターは反応しません。
さらにオリジナルモードの場合、「フリック操作でも画面左下の辺りで操作しなければならない」という制約があって、これがフリック操作と完全に矛盾しています。

つまり、まったくもってタッチパネルでの操作に対する配慮がなされていないのです。

Dig Dug Remix

そして何より解らないのは、こんな劣悪な状態をずっと放置している事。
なぜならナムコにとって、ディグダグとかのオールドゲームはまさに「ドル箱」「売れ筋」であるはずなのです。
にも関わらず、iTunes のレビューでもこれだけ操作性について文句を言われているのに、まったく意に介していない状態です・・・

以下は推測も含みますが、おそらくこれらリミックス版のディグダグなどは、外注に製作が依頼されているのではないでしょうか。
そして開発側は当然パソコンでそれを作る訳ですが、実際の iPhone / iPod touch でのテストプレイは全くやっておらず、ナムコ側もほとんど iPhone でのチェックはしていないのだと思われます。
ちょっとやればすぐに解ることが解っていないのですから、パソコン上でのプレイしかしていないのでしょうね。

そして外注は開発が終わればもうアプリにはノータッチに。
ナムコの iPhone 担当側はそんな状況を知らないのか、それともどうすることも出来ないから対応する気がないのか、そのまま放置。
加えてネームバリューのあるゲームだから iTunes に並べていればそれだけで相応に売れるので、企業的には大して問題にしていない。
そんなところではないでしょうか。

これが個人や小規模メーカーなら、開発者はそのまま販売者でもあるから悪い点があれば自分で修正する訳ですが、ナムコのこの辺りのアプリは開発とマーケティングが完全に別個になっている印象です。

でも、ネームバリューのあるアプリだからこそ、まともにプレイ出来ないものを放置するというのは、ナムコにとっても、iPhone にとっても、もちろん購入者にとっても、悪い影響しかもたらさないと思います・・・

最初の頃はスクウェアやタイトーのアプリも操作に問題があるものが多かったのですが、こちらは今はきっちり調整が行われています。
カプコンは最初から操作性を重要視している印象です。
いまだにダメなまま放置なのは、ナムコぐらいです。

まあ、リッジレーサーはかなり良くなっているので、モノによっては対応可能なのでしょうが・・・
いい加減、ナムコが本来重要視すべきオールド系ゲームの改善も、外注やら企業間の問題やらがあるのかもしれませんが、見直すべきではないかと思います。

と言う訳で Dig Dug REMIX、なんだかゲームの内容についての解説がほとんどなかった気もしますが・・・ ともかくオススメ出来ません

それにリミックスモード、スピード感が足りなさすぎですね
ディグダグって後半ステージはスピーディーでかなり激しい展開になり、それが面白さでもあったと思うのですが、リミックスは終始ノロノロした感じなので、この点もあまり好きになれません。

Dig Dug REMIX(iTunes が起動します)
 

ポケットメイト フィールドアスレチックス

1970 年代の後半に登場し、1980 年代の半ばまで製造されていた、非常に古い古典的なボール転がしゲーム。
それが「ポケットメイト」です。

プラスチックケースの中に小さなボールが入っていて、それを転がして遊ぶものですが、様々な工夫が凝らされたものが多く、ボールを使わない将棋なんかもありました。
その中の人気作の1つを再現したアプリが「ポケットメイト フィールドアスレチックス」です。

他に「野球ゲーム」と「迷路ゲーム」も iPhone アプリとして登場していますが、私がオリジナルをよく知っているのは、この「フィールドアスレチックス」ですね。
友人が持っていたので、かなりやらせて貰ったのを覚えているのですが・・・ かなり難しくて、クリア出来た記憶はありません・・・

ポケットメイト フィールドアスレチックス

iPhone / iPod touch 本体を傾けてボールを転がし、ゴールまで導いていくのですが、途中にはたくさんの障害物があります。
段差や階段を登っていく場所では iPhone をうまく縦に揺らしてジャンプさせなければならないし、船に乗せてからは iPhone 本体をコンコンと叩きながら慎重に動かしていかなければなりません。

ボールは小さくて軽いので、ちょっと傾け過ぎたらすぐレールから落ちてしまいます。
よってゴールはかなり難しいのですが、この難しさもゲームの面白さでしょう。
なかなかクリア出来ないからこそやり続けてハマってしまう、そんなゲームですね。

iPhone / iPod touch 版には通常のフリープレイの他に、タイムアタックや、画面が暗くなってオバケが出てくるナイトモードなどがあります。
特定の場所を練習できるトレーニングもあって、相応にモードは用意されています。
ただ、ゲーム自体はオリジナルの「フィールドアスレチックス」しかないので、ボリュームがあるとは言えません

「オリジナルの再現」がテーマでしょうから、オリジナルと違うものが色々あったりするのもおかしいのでこれはこれで良いとは思うのですが、もうちょっとクリア回数や累積点数で違うボールが手に入るなどの、継続して遊べる要素ややり込み要素が欲しかったかも。

iTunes のレビューによると、オリジナルと比べるとやや挙動に違いがあるようですが、自分がやった限りではやってて違和感を感じるようなことはありませんでした。


まあこのアプリは、ゲームと言うより「ノスタルジーを感じるためのアイテム」だと思います。
オリジナルを知っている方なら懐かしみながら遊ぶことが出来るので、悪くはないアプリですが、オリジナルを知らない人には「単なる昔のチープなゲーム」ですから、手を出すべきではありません。

iTunes のレビューを見ても、評価するコメントと批判するコメントが真っ二つで、オリジナルを知っているかどうかの違いが両極端に現れています。
先日の「信長の野望・全国版」でもこんな傾向がありましたが、そう言った「オリジナルを知っているかどうか」で評価が分かれるアプリですね。

個人的に1つ残念なのは、サウンドでしょうか。
楽しげな BGM があり、水面に落ちたら「ポチャン」という音がしたりして悪くはないのですが、「オリジナルの再現」がメインなのだから、やはりここはオリジナルを元にした効果音が欲しかったところです。
LabyrinthPachinko などの、人気のあるノスタルジー系ゲームアプリが優れているのは「本物さながらの効果音」で、それが懐かしさを呼び起こしていると思うのです。
しかしそうしたものがこのアプリには、全くないのが残念です。


とは言え、今はセール中で 115 円ですし(定価は不明)、オリジナルを知っている人なら損はないと思います。
iTunes のランキングでも上位にありますし、これはもう「企画の勝利」でしょうね。
iPhone や iPad の年齢層は比較的高いようなので、そこを狙い撃ちしたアプリという事でしょうか。

ポケットメイト フィールドアスレチックス(iTunes が起動します)
 

R TYPE (EA)

※このアプリは発売元の EA の権利切れにより、iTunes Store から消去されています。
代わりに iOS 版 R-TYPE の開発元の DotEmu が、新しい iPhone や iPad の画面に対応した新バージョンのアプリを公開しています。

http://iphoneac-blog.com/archives/7971470.html

1980 年代後半に登場し、革新的なシステムを数多く盛り込んで大ヒット、その後のゲームに大きな影響を与えた横スクロールシューティングの金字塔
それが「R-TYPE」です。

その初代 R-TYPE が iPhone / iPod touch 用のアプリとして登場しました。
オリジナルは日本のアイレムという会社が開発したものですが、iPhone / iPod touch 版はフランスの DotEmu というメーカーが移植を担当したようで、発売は EA(エレクトロニック・アーツ)です。

R-TYPE

タッチ操作で自機を動かし、ショットと溜め撃ちである「波動砲」で敵を倒していきます。
パワーアップすると「フォース」と呼ばれる着脱可能なオプションを装着でき、これを入手後はフォースの着脱ボタンが追加されます。
フォースは切り離している間も攻撃が可能で、敵弾を防ぎ、後ろに付けると後方にも攻撃が出来るため、状況に合わせて着脱する事がゲームのポイントとなります。

パワーアップによってフォース装着時に、壁で跳ね返る「反射レーザー」、地を這う「対地レーザー」、交差するように飛んでいく「対空レーザー」などの独特な攻撃を行う事が可能です。

とにかく難度が高く、非常に難しいゲームとしても知られています。
アーケード版(ゲームセンター)でクリアした人はかなり少なく、今でも難解なシューティングの代名詞と言える存在です。
iPhone / iPod touch 版には自機が無制限の「無限モード」が用意されていますが、死んだらスタート地点か中間地点に戻され、パワーアップなしの状態で再開するため、いずれにせよ高難度です。

操作は画面のどこをなぞっても指の動きに合わせて自機が動く形で、スペースインベーダー インフィニティジーンエスプガルーダなどと同じスタイルです。
指の速度と同じスピードで自機が動くため、オリジナルより高速な動きが可能です。
ショットは自動連射にすることも可能で、その場合ショットボタンは波動砲(溜め撃ち)のみに使用します。


移植度はかなり高く、オリジナルの R-TYPE が遜色なく移植されています。
ただ、アーケード版をそのまま移植したと言うよりは、家庭用ゲーム機向けにちょっとグラフィックのクオリティーを落としたものを移植した、という感じはします。
まあ iPhone である事を考えれば、十分な出来栄えと言えるでしょう。
オープニングとボス出現時の音楽がないのがちょっと残念ですが。

しかし、最初のうちはいいのですが・・・
後半ステージになると、操作の問題が気になり始めます・・・

前述したように操作性自体は悪くありません。
画面のどこをなぞっても指の動きに合わせて自機が移動してくれるので、最初のうちは違和感ありません。

しかし R-TYPE というゲームは、自機をかなり大きく動かさなければならないゲームです。
そのため操作中に画面から指がはみ出てしまい、「指の置き直し」をしなければならなくなる状況が多発するのです。
そして指を置き直していると、その間は自機が動けず、R-TYPE は難しいゲームですから、そんな自機が動けない時間があるとそれが致命傷となってしまいます・・・

設定で画面サイズのフルスクリーンを「オフ」にすると、ゲーム画面が小さくなって外周を指の置き場として使えますが、それでもこのゲームの場合は指の置き直しが必要になるケースが多いです。

後方や斜め下から敵が出てくる場合が多いので、敵が指で隠れて見えなくてやられてしまった、という状況も発生しやすいです。

加えてタップ操作だと、どうしても指が震えたりズレたりして、精密な操作がやり辛くなりますが、このゲームの後半ステージは細かい操作を要求される場面が多いため、タップ操作だと非常にやりにくく、常に操作に気を使わなければならなくなります。

R-TYPE

これらの操作の問題のため、後半ステージはかなりプレイが困難です。
自機がオリジナルより素早く動けるため、簡単になっている部分もあるのですが・・・ それを差し引いてもやりやすいとは言えないですね。

最近は iPhone / iPod touch にも、数多くの秀作シューティングゲームが登場しています。
その多くは操作性も良く、快適にプレイする事が出来ますが、この iPhone 版 R-TYPE をやって解りました。
それらのゲームが快適なのは、操作性に加えて、ゲームシステムもタッチパネルに最適化しているから快適なんだ、という事に。

オリジナルの R-TYPE は当然タッチパネルの事なんか考えられていませんから、それをそのまま移植したのでは、やはりやり辛さが目立つ形になってしまいますね・・・

一応、本体の傾きによる操作や仮想パッドによる操作も用意されていますが、それらの操作性は問題外です。


まあ「かつての名作をそのまま移植した」という所に価値を見い出すべきアプリでしょうから、ヘタに変えない方が良いというのもあると思います。
でも R-TYPE を知らない人にはオススメは出来ないですね。
当時は革新的だったとは言え、今見るとさすがに古いし、オリジナルを知っている人でないとそんなに楽しめないでしょう。

完全な「パターンゲーム」「覚えゲー」ですから、「ミスを繰り返しながら少しずつ攻略を見いだしていく」というのに付いて来れない人も多いかも。
弾避けが苦手な人でもプレイ出来るという利点もありますが・・・

オリジナルを知っている人なら、サウンドなどに気になる部分もありますが、かなり高い再現度なので懐かしみながら楽しむ事が出来ると思います。
前述したように後半ステージは操作が厳しいので、最後まで本気で攻略しようと思っている人には向いていないかもしれませんが、難しいゲームですから「元々前半ステージしか知らない。そこまでしか行けない」という人は多いはず。
そう言う人なら、価格は 230 円とそれほど高くないので、「懐かしさのために」買うというのも悪くないと思います。

コントローラーでプレイ出来たら、もうちょっと評価も変わるんだけどなぁ・・・
Apple はタッチパネルにこだわりがあるようだから、そう言うのは許さないんでしょうね・・・

R TYPE(公開終了。新バージョンは こちら

rtype3
 

The Incident

上から落ちてくる落下物をかわしながら、積み重なっていく物の上に上がって、ひたすら上空へと登り続ける。
そんな海外の「バカゲー」が、この「The Incident」です。

シンプルな内容ですが、落ちてくる物の種類がハンパじゃないぐらい豊富で、さらにファミコン時代のようなグラフィックとサウンドが独特な雰囲気を出しています。

theincident

ゲーム内容は先に述べたようにシンプルで・・・
本体の傾きでキャラクターを左右に動かし、画面タップでジャンプ。
色々な物が落ちてくるので、それをかわしながらひたすら上へと登っていきます。

画面下からは風船の付いたコインが飛んできて、これを 10 個集めると 1UP。 たまに宝石が出てきてこれも 1UP になります。
コインの代わりに体力回復の風船や、一定時間無敵になる風船、逆にダメージを受ける風船などが出現する事もあります。

ゲームシステムとしてはこれだけで、とにかくひたすらジャンプと移動で落ちてくる物をかわしながら、登り続けるだけです。

ただ、落ちてくる物の「脈絡の無さ」が笑えます。
看板とかイスとか電話ボックスとか、車とか家具とかピアノ、さらにモアイとかツタンカーメンとか、もうハチャメチャです。
そしてその数が非常に多く、ステージが進むとさらに増えていきます。
さらに背景も最初は町中ですが、そのうち山の上や空、そして宇宙へと・・・
その意味不明な落下物と背景のバカっぷりを見て楽しむのが、このゲームの楽しみ方でしょうね。^^;

直接的な「ギャグ」がある訳ではないのですが、個人的には「バカゲー」はこのぐらいの方が良いと思います。
あまりにウケ狙いだと逆に「痛々しく」思える場合が多いので、こんな風にさりげなく(?)おバカな方が受け入れやすいですね。

主人公はライフ制で、回復できずに3回ダメージを受けるとミスとなり、チェックポイントから再開となります。
その際、致命傷となった落下物が「トロフィー」になって飾られます。

theincident3

ジャンルとしては「ショートゲーム」になると思いますが、ショートゲームとしてはややプレイ時間が長めなのが難点でしょうか。
ちょっとした合間にやる、と言うのには向いていないですね。

後半ステージは落下物も相応のペースで落ちてくるようになりますが、最初のうちは難易度が低い分、落下物が落ちてくるのも遅めなので、クリアまで結構時間がかかります。
もっと最初からドカドカ落ちてくるモードがあっても良かったように思います。


でも、なかなか楽しめるショートゲームですよ。 個人的には好きなゲームです。
設定や落下物が笑えますし、落下物ごとにサウンドが違うなど、細部にこだわりも見られます。
ルールも解りやすいし、シンプルだけにハマれますね。

価格は 230 円で、内容からして 115 円~ 230 円ぐらいが妥当だと思うので、相応の値段ではないかと思います。
ちなみに、iPhone / iPod touch と iPad の双方に対応したユニバーサルアプリです。

The Incident(iTunes が起動します)
 

信長の野望・全国版

日本の、いや、コンピューターゲーム界における「戦略シミュレーションゲーム」の金字塔にしてパイオニア
それがこの「信長の野望・全国版」です。

数々のゲーム機やパソコンに移植された名作ですが、遂に iPhone / iPod touch アプリとして登場しました。

・・・が、iTunes のレビューがあまりに酷すぎる!
「武将がないからクソ」だとか、「内容が(最近のものに比べて)無いよう」とか・・・
そりゃ今のものに比べれば内容は少なめです。
価格も 1300 円は高いと思います。

ただ、「信長の野望・全国版」は元々こういうゲームなのです。
ちゃんと「全国版」と明記されてますし、そういうゲームを買って「武将がないからゴミ」とか言ってレビューに★1を付けるとか、「じゃあ最初から買うな」としか言いようがありません!

・・・という訳で、まだ天下統一までプレイした訳ではありませんが、あまりにも iTunes のレビューが酷いし、今となっては「信長の野望・全国版」の事を知らない方も多いようなので、早めに取り上げて解説をしたいと思います。

信長の野望・全国版

信長の野望・全国版は 1986 年に最初にパソコンで発売されたゲームです。
内政を行って国力を高め、得られた収入で兵士を雇い、他国に攻め込んで最終的に天下統一を目指す「歴史シミュレーションゲーム」です。

武将は存在せず、「大名」のみです。
「信長の野望なのに武将がいないなんて!」とか言っている人がいますが、信長の野望・全国版は最初から武将はいないゲームです
また、大名の能力値もそれほど大きくゲームには影響しません。(ただし一部のコマンドは除く)

難易度が高いゲームで、コンピューターは自分より兵力が低い相手が近くにいると、逃さず攻め込んできます。
外交として「婚姻」があり、結んでおくと攻め込まれにくくなりますが、これも一時的な効果しかありません。

よって最近のゲームに慣れている人だと「難しすぎる」「ゲームバランスが悪い」などと思うかもしれませんが、この点も信長の野望・全国版は、元々そんなゲームです
失敗を繰り返しながら徐々に攻略を見つけていくゲームと言っても良いかもしれません。
初心者の方には難しいと思いますが、信長の野望・全国版をやったことがある人には、むしろしっくりくる難易度ですね。
セーブスロットは3つ用意されているので、慣れないうちは小まめにセーブしていきましょう。
難易度は1~5まで選択出来ますが1が普通です。 5だと異常な難しさです。

弱い大名家はゲーム開始直後に謀反や一揆が起きてあっさり滅びたり、開始直後のターンで強国に必ず攻められたりしますが・・・
これもまあ、元々そうです。
ゲームとしてどうかと思うかもしれませんが、開始直後の謀反ラッシュはある意味、信長の野望・全国版の「おなじみの風景」ですからね・・・

戦争は、部隊は1マスずつしか進めません
これについても iTunes のレビューで文句が出ていますが、元々そういうゲームです。
それにこのゲームの戦争は、やり方次第で数倍の敵に勝つことも可能な、意外に戦略性や逆転要素がある面白いものです
「編成」と「地形効果」、「敵大将狙い」がゲームの大きなポイントになります。

なお、大将(第一部隊)を倒すと残っている敵兵力を貰うことが出来ます。
勝てば相手が持ってきた金や兵糧も奪えるので、戦い方次第では合戦が大きな収入になる事もあります。

信長の野望・全国版

オリジナルの「信長の野望」と比べて違う点は、以下の通りです。

・17ヶ国モードはない
シナリオが3つある(1560年、1571年、1582年)
・開始時にちょっとした歴史解説や大名プロフィールがある
大名ごとに能力値が設定されている
・寿命を「長命」「無限」にすることが可能
・「情報」コマンドはない。 いつでも他国の情報を確認可能
・GPS によって現在地を確認し、その場所の大名を強化する機能がある

大名ごとに能力値が設定されたのは、歴史ファンには嬉しいところですね。
また、iPhone ならではの機能として、GPS による地元大名の強化機能があります。
能力値が固定されたことで、弱小大名でのプレイがより困難になっていますが、この機能があれば弱い大名でも(地元なら)強くしてプレイ出来ます。
これなら宇都宮の野望も夢ではない・・・?
ただ、地元によっては後述する「暗殺」が強くなりすぎる面もありますが・・・

寿命を伸ばしたり無限にする設定もあるので、ゲームが始まって間もなく老衰で死ぬ事でおなじみの毛利元就でも天下統一が狙えます。

全体的にプレイしやすくなっている印象で、合戦マップも広すぎず、スッキリまとまっています。
ボタンなどの操作も iPhone / iPod touch 用にうまく調整されていますね。

また、「暗殺」の強さは相変わらずです・・・

nobunaga3

この「暗殺」が「信長の野望・全国版」の醍醐味(?)でしょう。
暗殺に成功するとその領地が「空白地」となり、隣接した国々でその国の「入札」が行われ、一番多い金額を提示した国がその領地を貰えます。
これを使えば全く戦わずに領土を拡大していくことも出来ます。
ただし暗殺は、相手より知力が高くないと成功しません。(難易度が高くても成功率は下がります)
よって大名の能力値は「知力」が一番のポイントになります。

この「暗殺」、最近の歴史シミュレーションをやっている人が見たら「なんだよコレ!」と思うかもしれませんが・・・
まあ、そう言うゲームです。 信長の野望・全国版は。


各コマンドやイベントに綺麗なグラフィックが用意され、操作性やゲームのテンポも良くなっており、十分高い完成度だと言えると思います

ただ、iTunes のレビューを見る限りでは、やはり「最近の信長の野望しか知らない人」にとっては、単なる劣化したシミュレーションゲームにしか見えないのでしょう。
確かに今のシミュレーションゲームを基準にして考えると、色々とおかしい点が多いゲームです。
だから、あくまで私的な意見ですが、もうハッキリ言いたいと思います。
「オリジナルの『信長の野望・全国版』を知らない人は、買わないで下さい」。
きっとオリジナルをやった事がない人がプレイしても、不満しか残らないと思います。

逆にオリジナルの「信長の野望・全国版」を知っている人には、悪くないアプリです。
価格が 1300 円のため、簡単に「オススメ」とは言えませんが、移植度やアレンジに関しては十分「及第点以上の出来栄え」だと言って良いと思います。

思えば、iPhone / iPod touch 版の三國志も完成度は良いと思うのに酷評が続いていて、なぜなんだと思っていたのですが・・・
つまりオリジナルを知る人間から見ると「再現版」だけど、最近のバージョンしか知らない人が見ると「劣化版」にしか見えないという事なんでしょうね・・・
そしてどうやら最近は、それが再現版であることすらも解らない人が多いらしい
まあ、これも時代の流れなのでしょうね・・・

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