iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

固定画面シューティング

ElectroMaster

iPhone / iPod touch では結構、「古いゲームを模したアプリ」が公開されています。
ファミコン時代のグラフィックやサウンドが意外と世界的にウケているのは、やはり価格や技術的な理由で、相応にユーザーの年齢層が高いためなんでしょうかね・・・
こういうアプリが多いのは、そういうものの方が作りやすい、というのもあるような気がしますが。

と言う訳で今回ご紹介するのは、そんなオールドテイストの、ビームを撃って敵を倒しまくるアクションゲーム。
Electro Master」です。

electromaster

ポニーテールにした初音ミクが水色の髪の女の子が、大量に出てくる鏡音リンやセーラームーンを黄色の髪やセーラー服の女の子をビームでバリバリ倒しまくります。

画面をタップすると自分のキャラがその場所に移動しつつ、「ビームのチャージ」を行います。
そして指を離すとビームが発射され、チャージしている時間が長いほどビームも長時間撃ち続けます。

このビームはキャラクターが向きを変えると、それに合わせて発射方向が変わります。
よって長めにチャージしてビームを発射した後、キャラクターを一回転させると、ビームも画面全体をなぎ払うかのように一回転し、周囲の敵キャラクターをまとめてぶっ飛ばします。

ビームは敵にダメージを与えるのではなく「押し退ける」もので、敵の倒し方もビームで倒すと言うよりは、「ビームで画面外に押し出す」といった感じです。
敵を全滅させればステージクリア、敵に当たってしまうとダメージを受けハートが減り、ハートがなくなるとゲームオーバーです。


ルールも見た目もシンプルなので、最初は「あ~、この程度か~」とか思ったのですが・・・
ステージが進むと大量の敵が出てくるようになり、敵の集団に向けてチャージビームをブンブン振り回し、ボコボコ当てまくるのがだんだん爽快になって来ます。

敵にビームを当てるとスコアが表示され、連続で当てると最大 51200 点まで倍率が上がります。
先のステージに進むと画面を埋め尽くすほど敵が出てくるので、ビームも当てまくることができるようになり、画面中に 51200 の表示を出しまくって 400 コンボとかが出来るようになります
こうなるとやっててかなり気持ち良くなりますね。
いかに敵が多い状態で長くチャージできるかがポイントでしょうか。

ゲームモードはスコアを競う「ストーリー」と、ステージ数を競う「サバイバル」があるのですが、ストーリーと言っても物語性はあって無きが如しです。
単にスコアモードとステージモードという感じですね。
難易度は Easy や Lunatic、Phantasm などの、どこかで聞いたようなものが5段階用意されています。

electromaster2

全体的に昔のアーケードゲーム風の画像とサウンドになっていて、画面には「スキャンライン」(ブラウン管の画面に生じる縦線)が再現されており、さらに起動時には昔のアーケードゲームのスイッチを入れたときに表示されるノイズまで表現されます。

ただ、こうしたファミコンテイストやオールドテイストは好きな人は好きだけど、そうでもない人にとっては「単なるショボイ画面」なので、この点は賛否が分かれるところでしょうか。
また、指を置いた場所の真下に自機が移動するため、自機とその周囲が指で隠れて確認しにくいのもやや難点です。

最大の難点は、この見た目とシンプルな内容で、価格が 350 円なところでしょうか。
高すぎる価格ではありませんが、ショートゲームとしてはやや割高で、ちょっと手を出しにくい値段です。
ただ、ゲームは本当に爽快感があり、それでいてシンプルにまとまっていて、結構ハマれます
個人的にはかなり好きなゲームですね。

※現在は無料か 85 円で公開されている模様です。

この昔風の画面やショートゲームが嫌いでない人には、私的にはオススメしたいアプリです。

ElectroMaster(iTunes が起動します)

iNinja

画面を「シュッシュッ」とフリックする事で「手裏剣」を飛ばし、次々と敵を倒していく、タッチパネルならではのシンプルだけど激しいシューティング
それがこの「iNinja」です。

iPhone AC で紹介しようと思っているのですが、ずっと紹介する機会がないままズルズルと伸びてるので、先にこのブログでご紹介します。

ininja

ルールは非常に簡単で、最初に述べたように画面をフリック(素早くなぞる)ことでその方向に手裏剣が飛んでいきます。
敵の忍者に当てればダメージを与えられ、一定数の敵を倒せばクリア。

敵も手裏剣を投げて攻撃してきますが、それが画面下まで到達すると体力を表すロウソクが1本減り、全部なくなるとゲームオーバーです。
敵の攻撃はこちらの手裏剣で相殺できます。

溜めうち」があって、画面をしばらく押さえていると手裏剣の威力が増していき、それから投げて当てると大ダメージを与えられます。
また、画面内に緑色のボールがあって、これに溜めうち手裏剣を当てるとバウンドし、それを敵に当てても倒す事が出来ます。

手裏剣は攻撃だけでなく、相手の攻撃を相殺して防御するのにも使うので、素早く投げまくって攻撃と防御を兼ねるのと、溜めうちで一撃必殺や緑ボールを狙うのを上手く使い分けるのがポイントですね。

ステージが進むと障害物などが多くなり、敵も硬くなるので、手裏剣をシュッシュッと投げられるゲームだけど、それで敵をサクサク倒していけるという訳ではありません。
後半はすき間を狙って通すなど、テクニカルな展開が多くなります。
この点についてはやや賛否両論があるようですね。


シンプルなゲームなので、慣れると長く続くシューティングゲームではあるけど、ショートゲームに近いゲーム性だと思います。
短時間で遊べる「タイムアタックモード」も用意されていますし。

だから本格的なゲームや、ボリュームがあるゲームを望んでいる人にはオススメ出来ません。
逆に、軽く楽しめるゲームも好きな人にはオススメ出来ますね。


なお、このゲームは画面を激しくフリックしまくるので、ずっとやっていると摩擦熱で指が熱くなったり痛くなったりしてきます・・・
それが一番の難点ですが・・・

iPhone / iPod touch に「ノングレア(アンチグレア、非光沢フィルム)」を貼っておくと、指が滑りやすくなるので非常に快適にプレイ出来ます。

光沢フィルムだと色鮮やかで画面が綺麗に見えますが、指が引っかかって滑りにくいので、タッチパネルを使っている iPhone / iPod touch だと操作性に劣ります。
このゲームを光沢フィルムでやってると指がすぐに熱くなります。

私的には、画面をなぞって操作する iPhone / iPod touch は、指がよく滑る非光沢(ノングレア、アンチグレア)のフィルムを貼るのがベストだと思っています。
色合いがやや薄くなり、ノイズがかかったような感じになりますが、Apple の純正フィルムも非光沢ですしね。

まあ iPhone / iPod touch は動画なども見れますから、そちらを多用している人だと色が綺麗な光沢フィルムの方がいいかもしれませんが・・・


ちょっと話がズレましたが、とにかく iNinja、ショートゲーム系が好きな方にはオススメ出来ますよ。
価格もそんなに高くありません。(230円)
無料版があるので、まずはそちらから試してみるのがいいでしょう。

iNinja(iTunes が起動します)
iNinja Lite(iTunes が起動します)
 

CYEARS シューティングシミュレータ

前代未聞の「撃たないシューティングゲーム」。 それがこの「CYEARS」です。

「シューティングシミュレーター」と題されていますが、このゲームには「攻撃」がありません。
機体設計のための「シミュレーションをしている」という設定で、各ステージは敵を倒すのではなく、「一定時間生き残る」とか、「マーカーを何個か取る」などの条件を満たす事でクリアとなります。
タイプとしてはスクロールのない固定画面タイプのゲームです。

cyears

開始前に敵の攻撃のタイプと自機、クリア条件を選びます。
1つのステージに 10 の攻撃パターンと 6 のクリア条件があり、その組み合わせで1ステージだけでも 60 のミッションが存在します。

「避ける」のを目的としている割には自機の「当たり判定」が大きくて、俗に言う「弾幕」が出てくるタイプではありません。
自機の速度もやや遅めで、「流行りの弾幕シューティングの練習が出来る」というものではないですね。

しかしミッションによっては隕石やビームが飛んで来たり、大型の敵が襲ってきたり、飛んでくる誘導ミサイルを逆用して敵を倒すなど、バラエティーに富んでいます。

ただ、このゲームの特徴は、賛否両論だと思われるその「課金システム」でしょう。
有料 350 円のアプリですが、買った時点ではステージ1しかプレイ出来ないのです。

ステージ1だけでも前述したように 60 のミッションがあるので、相応にボリュームはあるのですが、ミッションのクリア率を上げて条件を満たし、次のステージに進もうとしたら、「115 円でステージ買ってね♪」 というようなメッセージが。
え? ここで課金? ステージ切り売り!?」みたいな・・・

で、ステージ2を買って、また条件を満たしてステージ3に進もうとしたら、また「このステージやりたいなら 115 円を課金してくれ!」 的なメッセージが・・・ それがステージ7まであります。
もし全ステージ買うと 350+115×6 = 1040 円
うーん、なにか「ヤラレタ」感が残ってしまいます・・・

確かに iTunes のアプリの説明文にも 「7ステージ(追加課金で増えるステージ)」 と書かれているのですが、これだと追加課金でさらにステージが増えるものだと思ってしまいますよね。
実際は課金なしだと1ステージのみでした。

もちろんメーカーは作業と時間をかけてアプリを作るのですから、それを収益で回収しなければ次の制作に入れません。
世の中は無料や格安でゲームを公開してメーカーが生き残れるほど、甘くはありません。
ですから「アプリ内科金」というのは決して悪い訳ではなく、有効な手段の1つだと思うのですが、ただ「課金しないと最後まで出来ません」というシステムはどうなんだろう・・・

ステージの切り売り」も方法の一つだと思いますが、それならその旨をもっと説明しておくべきではないかな、と思います。
「ステージの追加販売」ではなく、「基本ステージの」切り売りなのですから、この点の説明が抽象的すぎますね。

まあゲームをやって自分に合わないと思ったら、その時点で後半ステージは買わなければ良い訳で、その点で言うと良心的なのかなぁ、とも思うのですが・・・

ゲーム自体はそんなに悪くないと思います。
操作性はバーチャルパッド(仮想方向キー)と傾きセンサーのみで、あまり良いとは言えないのですが、傾きセンサーの操作は傾け具合が画面に表示されるので、この手の操作としては悪くない方です。
1ステージは数十秒から数分で終わるので、時間のない時に少しだけプレイするという事もできます。

私はシューティングはスピード感のある「弾幕シューティング」の方が好きなので、その点で言うと自分の好みとは違いますけどね。

料金システムに納得が出来るなら、買っても良いかなぁ・・・

・CYEARS シューティングシミュレータ(公開終了)

Galaga REMIX

本日 iPhone AC に、「全方向/固定画面シューティングゲーム」のページを追加、Mini Squadron と Galaga REMIX を追加しました。

今回はアプリ紹介というよりも、Galaga REMIX に関して思ったことをちょっと記載したいと思います。

galaga1

「Galaga REMIX」は往年の名作「ギャラガ」オリジナル版と、新しく作り直されたアレンジバージョン「リミックス」が1つになったアプリです。
ただ、iTunes の評価は極めて良くないです
その批判の多くは操作性の問題。

確かに「オリジナル版」の操作性はダメダメでした
方向キーは反応がワンテンポ遅れるし、ボタンからちょっと指が外れたらすぐ動かなくなる。
スライド操作は自機の速度や画面の大きさに合っていない。加速度センサーの操作は問題外。
これでは本家のギャラガを期待していた人は怒っても仕方ないですね。

でも、リミックス版の方は「スライド操作」にすればなかなか遊べます
スライドなら操作性は悪くないし、ゲームもとても面白いと思いました。
難度は低いけど iPhone / iPod touch であることも考えると、カジュアル向けのこの難度設定でもいいんじゃないかなと思います。


ただ、それでも iTunes の評価が非常に悪いのは頷けます。
なぜなら「ユーザーのニーズとゲームの内容が合っていない」から。

ギャラガのアプリを今ダウンロードする人なんて、古くからのゲームファンか、シューティングファンぐらいです。
そう言う人の多くはリミックス版ではなく、「オリジナルのギャラガ」を期待して購入します。
すると、オリジナル版がダメだとその時点で評価は低くなってしまいます。

加えて、そう言う人はシューティングゲームに相応に慣れているから、リミックスの低めに調整された難易度では手応えを感じられない。
つまり、この難易度設定もユーザーのニーズとズレていると言えます。

私は Galaga REMIX のリミックスモードはすごく面白いと思うし、このデキなら万人にオススメできると思います。
ナムコ側の調整もそれを狙ったものでしょう。

でもこのアプリは価格も高めで 700 円です。
今はセール中で 350 円ですが、いずれにせよ「ギャラガというアプリにこれだけのお金を出すユーザー」は、やはりライトユーザーではないはずです。
そうなると、旧来のギャラガファンとはニーズが合ってないこのアプリは、この点でも評価が低くなりがちだと思います。


そしてこの辺りは iPhone アプリのもう一つの問題点も含んでいると思われます。
バンダイナムコやスクエニのような大手だと1つのゲームに関わる人数が多いし広告費もかけるし、部署が利益を上げないといけないから、どうしてもアプリの価格を高くしないと釣り合わない

しかし大手じゃない小規模な開発会社、さらには一個人が、次々と低価格で優秀なアプリを世界規模で出し続けている iTunes 市場においては、価格が高くて質がそれなりだと一斉に叩かれることになる。
そしてそれでなくても大手メーカーは期待が大きい反面、叩かれやすい

もしかするとナムコは新しいユーザーを iPhone / iPod touch で開拓したいのかもしれませんが、それにしては価格が高いです。
でも会社の規模とかかる費用の面を考えると、これ以上の低価格には出来ないから、結局中途半端になっているのかもしれません。

最近、「iPhone / iPod touch のアプリは飽和状態で価格も下がりすぎて儲からない」という意見が出ていますが、これはまさに大手メーカーや企業視点の見方です。
iTunes においては大手メーカーは、従来の考えでの開発方法や販売方法では立ち行かないように思います。

「ボーカロイド」なんかを見ていても思いますが、やはり「埋もれた才能が出てくる場所・ツール」というものが普及して、個人やグループレベルの活動が活性化すると、大手企業には厳しい状況になりますね。
現在でも iTunes は個人やグループ、小企業にとっては魅力的な市場ですが、だからこそ大手企業にとっては恐い存在でしょう。
もちろん私としては、大手メーカーもどんどんゲームを出して欲しいとは思うんですけどね。

ちょっと話がズレましたが、「iPhone だから」とカジュアル志向に向きすぎているメーカーが多いように思います。
携帯電話と iPhone は別にして考えるべきで、「そのゲームを手に取るであろう主要ユーザーがどの範囲か」を考えていないと辛いと思います。

まあギャラガに関しては、オリジナル版の操作性がもっと良かったら・・・ という気がします。
っていうかオリジナル版、これだったらむしろ無かった方がいいんじゃ・・・
だってオリジナルがあったからこそ、そこで判断され、悪評を付けられてしまったケースが多かった気がする。

「力を入れるべき場所」と「ユーザーのニーズ」を間違っていたという事でしょうか・・・
あと、操作性の問題を甘く見ていたか。

大手メーカーだとアプリを開発するにあたって、開発者が他の iPhone のゲームをプレイしないものなんですかね?
他のアプリをやっていれば、「どうすれば良くて、どんなものが悪いのか」は解ると思うんですが・・・
大手メーカーだと上から任命されて、知識がないまま開発に入るって事もあるのかなぁ・・・

あと、バージョンアップが鈍いのも大手メーカーだからなのでしょうね。
「バージョンアップ」って企業側からしたら「無償のボランティア作業」ですし、グループや個人だとすぐ動けるけど、メーカーだと中の人は「ソフト完成」→「次のプロジェクトに異動」ですから、出来てしまったらもう動かないんだろうな・・・

最後に。 なんだか偉そうなこと言ってすみません。<(_ _)>

Galaga REMIX(iTunes が起動します)

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