iPhone AC 番外レポート

iPhone や iPad(スマホやタブレット)の、主にゲームアプリのレビューを行っています。

格闘ゲーム

ガンダム ファイティングスピリッツ

あの「ガンダム」を題材にした、2D の対戦格闘ゲームが iPhone / iPod touch に登場しています。
ガンダム ファイティングスピリッツ」です。
この冬、ナムコバンダイゲームスはいくつかのガンダムを扱ったアプリを販売することを発表していますが、その1つですね。

このゲームは正確には、携帯電話用のアプリからの移植です。
そのためグラフィックやキャラの動きには不安があったのですが、見てみると結構綺麗なグラフィックで、動きもスムーズ。

角張った 3D グラフィックとはまた違った、ベクターグラフィック(2点間を線で滑らかに結んで作画したグラフィック)っぽいアニメ調の絵が、逆に新鮮な感じを受けますね。

gundumfs

ゲームは俗に言う「スト2」型の対戦格闘です。
登場する機体は初期段階では、ガンダム(初代)、Zガンダム、FAアレックス、ストライクガンダム、そしてザク(しかもジーンの)。
新旧織り交ぜての登場となっていますが・・・ ザクだけ妙にハンデがあるような気がしないでもない。

機体は最終的には10機になるようで、隠すほどのものでもないので言ってしまうと、シャアザクやキュベレイ、ジ・オなどが登場します。

操作は仮想方向キーで操作し、操作性は「すごく良い」と言う程でもないけど、そんなに悪いと思うほどでもありません
ナムコのアプリなので心配な方も多いと思いますが、まあマシな方です。
指を置いた場所にパッドが現れる設定も可能です。

メインの攻撃ボタンは1つですが、必殺技ボタンと超必殺技ボタンが付いていて、必殺技はコマンドを入力しなくても出す事が可能です。
この辺は「ストリートファイターIV」と同様ですね。
通常攻撃はレバーの方向によって違う技が出ます。

正直、技の数は少なく、強弱もありません。
ただそんなに多くの技があっても使わないと思うし、普通に格闘ゲームとして成り立つぐらいの技数はありますね。
一応「キャンセル技」なども可能になっているようです。

グラフィックは前述したように結構綺麗で、アニメ調の絵ですがチープな印象は受けない絵柄です。
攻撃が当たった時の衝撃などもかなり派手に表示されるので、やっていて地味な印象は受けません。
双方の距離が近くなるとズームし、離れるとズームアウトします。

敵に勝つと経験値が貯まり、パイロットがレベルアップする「成長システム」もあります。
レベルアップによって必殺技などが追加されることもあります。

gundumfs2

とまあ、ゲームの基本部分は相応に良く出来ているのですが・・・

格闘ゲームとして致命的な欠点があります。
コンピューターのアルゴリズム(AIの動き)や難易度調整がダメダメなのです。

難易度は EASY・NORMAL・HARD・EXPERT の4つが用意されているのですが、EASY から HARD まで、離れて飛び道具を撃っているだけで勝てます。
必殺技ボタンがあるから射撃をミスることもない訳で、これじゃあ格闘ゲームとして問題外。
EASY はホント攻撃さえしてこないので、かなり「ライトゲーマー向け」の調整にしているのだと思いますが、にしてもほどがある
だって全機体、射撃武器持ってるんだし。
普通に正面からボコボコ殴り合っても EASY や NORMAL だと問題なく勝つ事ができ、ちょっと弱すぎだろうと思ってしまいます。

全体的に AI が不用意な行動を連発する傾向があり、前述の「飛び道具だけ撃ってれば勝てる」というのも、相手がむやみに隙を見せたり、ダッシュで突っ込もうとしたり、飛び道具をかわす反応が悪いため。
加えて特定の状況に妙に弱い面があり、あまり詳しく書くのは控えますが、ガンダムだと「ハメ技」で EXPERT のラストまで簡単に勝ててしまう
(しかもたぶん、どのキャラでもハメが可能な技があると思う)

とにかく格闘ゲームで一番重要な、「コンピューターの動き」の作り込みが甘いのです。
iTunes の説明に「格闘ゲームが苦手な方にも幅広く楽しんで頂けるよう」とか書かれていますが、逆に「格闘ゲームをやっていた人は度外視ですか?」と言いたくなります。
たぶんテストプレイが十分に行われておらず、内輪のテストしかしていないのではないでしょうか。

まあ、EXPERT にしてハメなし、射撃も控えめでプレイすると、相応に楽しめるのですが・・・
そういう縛りプレイでやらないと、今の時点ではちょっと・・・ と思ってしまいますね。

また、ストーリーのようなものはなく、成長要素はあるけど取って付けたようなものであるため(しかも成長させなくても勝てる)、やり込み要素に関しても乏しいです。
Game Center などへの対応もなし。 これでは長く楽しむのは厳しいですね。
対戦は Bluetooth を通しての対戦のみ可能です。

と言う訳で「ガンダム ファイティングスピリッツ」、意外に動きやグラフィックは良かったけど、残念な点が多かったアプリです。
価格が安ければまだ良かったかもしれませんが、定価は 600 円
ガンダムだから安売りできないのだと思いますが、この価格ではお勧めできませんね。

まあ、「ガンダムで 2D 対戦格闘」という時点で「イロモノ」です。
おまけに「携帯電話アプリからの移植」で、しかも iPhone / iPod touch アプリでは色々と前科の多いナムコですから・・・ 「さもあらん」と言ったところでしょうか。
でも「その割には」、思っていたよりは良く出来ていた、とも思いますが。

AI の強さや動きの甘さについてはプログラムの調整などで対処できる部分でしょうから、今後のアップデート次第では改善されるかもしれません。
ボリュームやメニュー部分などは「携帯電話アプリのまんま」なので、ここももう少し改良されて、実績の要素なども加われば、もっと良くなるとも思いますが・・・ そこまではちょっと無理かな。

今の時点では微妙と言わざるを得ませんが、ガンダムが好きで好きでたまらない人なら、悪くはないかも・・・?

・ガンダム ファイティングスピリッツ(公開終了)

Infinity Blade

以前から「もはや iPhone / iPad とは思えない!」と言われるほどの美麗グラフックが評判になっていた、期待の剣闘士アクションゲームがついに発売されました!
その名も「Infinity Blade」です。

開発は ChAIR Entertainment となっていますが、ここはアメリカの大手ゲームメーカー「Epic Games」の開発スタジオの1つです。
この Epic Games は Unreal Tournament(アンリアル トーナメント)というヒットゲームを開発した海外では有名なメーカーで、さらにそのゲームで使われたプログラムシステムを「Unreal Engine」という名で公開しているところです。

この Unreal Engine(アンリアルエンジン)は様々なゲーム(主に FPS)で使用されており、つまり Epic Games は多くのゲームやグラフィックの元となるシステムを提供している会社と言えます。
そこが自ら超美麗なグラフィックのゲームを iPhone / iPad 用に開発した訳ですから、当然のように話題沸騰となった訳ですが・・・

発売してみると、いきなり賛否両論の嵐
どうも美麗グラフィックのデモの先行公開や、Epic Games & Unreal Engine の iPhone アプリと言う事で、過剰な期待を持たれてしまったようです。
先に行っておきますが、これは「大作 RPG」とか、そう言うものではありません。
比較的短時間でプレイするタイプの、アクション RPG です。

infinityblade

ゲーム内容は割とシンプルです。
フィールド上の自由な移動はなく、敵や移動先にマークが付いていて、それをタップするとそこへ向かい戦闘になります。

戦闘シーンでは指を横に払うと武器を横に振り、縦に払うと縦に振ります。
盾のボタンの押しっぱなしにするとガード、画面右下と左下にあるボタンでその方向に回避を行います。
盾は敵の攻撃を受け止める度に耐久値が減っていき、なくなるとガードできなくなるので、そうなると回避でかわさなければなりません。

むやみに武器を振っても防がれるだけで、敵の攻撃をガードするか回避していると(もしくは武器で打ち払うと)、相手に隙が出来ます
この時に連続で斬りまくるというのが基本的な攻略になります。

敵を倒すと経験値が得られ、その経験値は装備している武器や防具にも加算されます。
キャラクターのレベルが上がるか、武器や防具の経験値が最大になるとポイントが貰え、それでキャラクターを強化できます。
装備の経験値は最大になるともう増えなくなるので、必然的に様々な装備を入れ替えながら戦うことになりますね。
装備を変えれば、キャラクターの姿もそれに応じて変化します。

infinityblade2

前述したように、移動は行き先のマークをタップするだけです。
よってルートはほぼ一本道で、少し分かれ道があるものの好きなように散策することはできず、通るルートはほぼ決まっており、最終目的地までそれほど時間はかかりません。

最後のボスまで 30 分以上、1時間未満といったところでしょうか。
しかし初めてボスと対峙した時には、まず勝てません。
当然のようにボコボコにされ、負けた後にはストーリーが進み・・・
再び、最初からになります。

ここはストーリーに関わる部分なので伏せておきますが、とにかく「戦いながら進んで、1時間ほどでボスまで到達する」というのが「1セット」になっています。
比較的短時間で終わるというのは、こういう事ですね。

しかし再開後のキャラクターの強さや装備はそのままなので、いずれは最後のボスにも勝てるようになるはずです。
武器や防具も多数用意されており、何度も繰り返すうちに上位の装備を買うことも出来るようになります。

同じ舞台を繰り返すという点は、「CHAOS RINGS」にもよく似ています。
悪く言えば「流用」な訳ですが、ちゃんと繰り返しにストーリー上の設定があり、私的には携帯向けに最適化した、よく考えられた設定だなと思います。

以下は IGN を通して Youtube で公開されている公式トレーラーです。



最初に述べたように、このゲームは賛否両論です。
批判している人の多くは「自由に移動出来ない」とか「すぐ終わって繰り返しだ」とか「大作だと思ってたら違った」みたいな点で不満があるようです。

しかし「大作だと思ってた」なんてのは単なる本人の思い込みだし、「自由に移動出来ない」というのも本人の思い違い。
私としては iPhone / iPad に特化した悪くないシステムで、戦闘も十分に楽しめ、育成要素もあり、定番になり得る非常に面白いゲームだと思います。

ボリュームについては正直、もうちょっと欲しかった(例えば繰り返しが前提のゲームなら、分かれ道はもっと多くして欲しかった)と言うのもありますが、繰り返しで携帯機器である事を考えると、ボスまでの長さはこのぐらいでちょうどいいかな、と思います。

戦闘も最初はガードだけしてれば勝てますが、徐々に敵がガードブレイクを使うようになり、難易度も上がってきます。
また、難しすぎないゲームの方がストレスなく遊べて良い気がしますね。
移動シーンや敵と対峙したシーンの「独特の間」も気に入っています。


まあ、見た目が凄くて期待の大作と言われていたゲームで、価格も 500 円ですから、批判や勘違いが出てくるのも仕方のないところでしょうか。
iPhone アプリを出し始めたばかりのメーカーは、「携帯アプリだから」というのを考慮し過ぎてしまい、「ボリュームがない」と批判されるというパターンが良くありましたが、それになっている様子も若干感じます。

でも、過剰な期待(と言うか、大作 RPG 等ではないという事)を解ったうえでプレイすれば、決して悪いゲームではありません
新ダンジョンなどのアップデート計画も発表されていますし、500 円という価格もクオリティーを考えれば妥当なところではないかなと思います。

賛否あるアプリですが、私的にはオススメできるゲームで、十分定番になり得る内容だと思いますね。

Infinity Blade(iTunes 起動、iPhone / iPad 両対応です)

Spider-Man : Total Mayhem

世界的人気のあのアメコミヒーロー「スパイダーマン」をテーマにした格闘アクションゲームが登場しました。
Spider-Man : Total Mayhem」です。

開発・販売は Gameloft で、そのため日本語にも対応しています。
ある意味「ゲームロフトらしいゲーム」で、遊びやすくて解りやすい内容と言えますね。
スパイダーマンらしいアクロバチックなアクションと、いかにも「アメコミ」なセリフ回しのイベントシーンも展開されます。

Spider-Man : Total Mayhem

仮想スティックと3つのボタンでプレイし、ボタンはそれぞれ攻撃・ジャンプ・特殊技となっています。
特殊技は飛び道具のようなものですが、攻撃中に押すとスパイダーネットを使った攻撃が出るなど、ボタンの組み合わせて色々な技が繰り出されます。

攻撃すると自動で敵の方に向かっていくため、適当に連打してても当たります。
攻撃中にジャンプボタンを押すと敵を打ち上げ、さらに自分もジャンプして空中連続攻撃などを繰り出すことも出来ます。
ボタンを連打しているだけでほぼ半自動にハデなアクションを繰り広げてくれるので、手軽にカッコイイ連続技を出す事が出来ますね

また、相手が攻撃してくると「スパイダーセンス」という緊急回避ボタンが現れ、これを押すと一瞬スローになって特殊な回避アクションを行ってくれます。
よってスパイダーセンスのボタンが出たらすぐ押すようにすれば、相手の攻撃は食らいません。
この回避アクションもカッコイイので、本当に手軽に格好良く戦う事が出来ます。

ただ、あまりにもお手軽すぎて、攻撃も回避もテクニックでやっている感じではないので、やや物足りなさもあるかも?
体力回復アイテム(緑の光)も割と頻繁に出るので、ハッキリ言ってザコ戦ではまず死にません。
敵が多いと緊急回避をしても別の攻撃を食らうことが多いので、「ボタン連打と緊急回避だけで無敵」というほど簡単な訳ではありませんが。

スパイダーマンらしく、糸でビルの谷間を飛び移ったり、ビルをよじ登ったりするシーンもあります。
谷間を飛び移るのはマークが出たときにジャンプボタンを押しっぱなしにするだけなので、お手軽に飛んでいく事が出来ます。
戦闘中にジャンプボタンを押せば、糸を利用した二段ジャンプなども行え、スパイダーマンらしいアクションをしてくれます。

Spider-Man : Total Mayhem

途中、ジャンプなどで足場を飛び移って行かなければならない場所もありますが、落ちても糸を使ってノーダメージでその場に復帰できたりするので、ジャンプが難しい場所でもそんなにストレスにはなりませんね。

そんな感じで、道中はサクサク進むゲームなのですが・・・
ザコとはうって変わって手強いのが「ボス戦」。

このゲームのボスは普通に殴っているだけでは攻撃が通用しないことが多く、1面のボスはまだしも2面以降のボスは(少なくとも難易度ノーマルだと)キチッとした「攻略」が解っていないと倒すことが出来ません

道中の難易度との落差が激しく、普通に殴りに行っても全然倒せないので、「どうすりゃいいんだよコレ! 」となってしまう人も多いような気がします。
もうちょっと「ダメージが通っていないこと」が解りやすい表現の方が良かった気がしますね・・・

Spider-Man : Total Mayhem

まあ、このゲームはスパイダーマンだけでなく、原作に出てきた6体のボスが登場することもウリのようなので、ボスが手強いのもそのためでしょう。

全体としては、この手の格闘アクションとしては完成度の高いゲームです。
お手軽操作で派手なアクションができ、1ステージが長めで、12ステージ用意されているため、ボリュームもかなりありますね。
スパイダーマンらしいシーンも十分にありますが、どちらかと言うと映画のスパイダーマンではなく、アメコミのスパイダーマンです。

価格は高めの 800 円で、ゲームの内容を考えるとそれだけの価値のあるゲームだとは思いますが・・・
ただ、やり込むタイプのゲームではないので、高く感じる人も多いかも。
いずれにせよゲームロフトのアプリなので、セールを狙う人が多そうですね。
割引されていれば、狙い目のアプリだと思います。

Spider-Man : Total Mayhem(iTunes が起動します)

Bruce Lee Dragon Warrior

iPhone / iPod touch に「鉄拳」スタイルの格闘ゲームが登場!
かつて一世を風靡した「ブルースリー」をテーマにした 3D 対戦格闘が公開されました。
その名も「Bruce Lee Dragon Warrior」。

2010年2月に開催されたモバイルゲームの表彰「IMGA(インターナショナル・モバイル・ゲーミング・アワード)」で部門賞を受賞した作品のようです。
開発したのは Degital Legends Entertainment というアメリカのメーカーで、PC ゲームの開発を主に行っていた、3D グラフィックの技術力に定評のあるメーカーです。

ゲーム内容は一言で言うと、「簡易版の鉄拳」と言ったところ。
でも見た目も内容も紛れもなくナムコの格闘ゲーム「鉄拳」のスタイルで、それが iPhone で動いているのは、ちょっと感動さえ覚えます。

Bruce Lee Dragon Warrior

グラフィックの質は非常に高く、とても滑らかに 3D のキャラクターがバトルを繰り広げます
操作はボタンを押す組み合わせで連続技が繰り出され、レバー+ボタンで特殊技、レバー後ろでガードという、鉄拳の操作スタイルですね。

でも全体的に簡略化されていて、そんなに複雑な出し方の技は存在しません。
PK(パンチ→キック)かKP(キック→パンチ)の後に、もう一つ技を入れる程度を覚えておけば十分に戦えます。
また、ガードもレバーを後ろに入れているだけで上段攻撃も下段攻撃もガード可能で、ガードの高さを気にする必要はほとんどありません。

ガードしたり攻撃を当てるとゲージが貯まり、それを消費してレバーの組み合わせ+ボタン(下→右→キック、など)で必殺技を繰り出すことも出来ます。
「ブルースリー」がテーマですから波動拳みたいな非常識な技はなく、「普通の大技」と言った感じですが、ヒットすれば視点が変わり、ちょっとしたアクションシーンのようにカッコ良く決まります

Bruce Lee Dragon Warrior

ゲームモードは「ストーリー」「アーケード」「サバイバル」「VS」などが用意されていますが、対人戦はないようです。
アーケードは1本先取の勝ち抜き戦、サバイバルはクリアしても体力が少ししか回復しないモードです。
これらのモードは好成績を出す事でメダルを集める事が出来ます。
(ただ、アーケードにエンディングのようなものはありません)

ストーリー」では劇画調のグラフィックで物語が描かれ、途中に勝ち抜き戦やサバイバル戦なども含む様々な戦いを行います。
正直、私は「ブルースリー」の事はよく知らないのですが・・・
雰囲気のあるグラフィックとセリフが、ブルースリーっぽい感じを出している・・・ ように思います。

ストーリーモードでは戦いに勝つことでキャラクターのレベルが上がり、「他のキャラクターの必殺技」を覚えることが出来ます。
これにより、ストーリーモードの主人公はブルースリー1人ですが、他のキャラクターの技も使えるようになります。

Bruce Lee Dragon Warrior

背景は5種類+昼夜の組み合わせで、そんなに多い訳ではありませんが、キャラクターは 10 種類と多く用意されています。

またこれだけのグラフィックでありながら、iPhone 3G でも普通にプレイする事が可能です。
本体の種類を問わない点も素晴らしいところと言えますね。

価格も 350 円で、このクオリティーを考えるとかなり安く感じます
iPhone / iPod touch の格闘ゲームと言えば ストIV が定番ですが、これで 2D 格闘と 3D 格闘が出そろった、という感じがしますね。
iPad 版も用意されていて、別アプリとなっていますが、価格は iPhone 版と同じ 350 円です。

格闘ゲームが嫌いでなければ、かなりオススメのアプリですよ!

Bruce Lee Dragon Warrior JP(iTunes 起動、iPhone / iPod)
Bruce Lee Dragon Warrior HD(iTunes 起動、iPad 専用)
 

Robin Hood: Rebellion

イギリスのヒーロ-「ロビンフッド」が活躍する横スクロールの格闘アクションゲーム。
それがこの「Robin Hood: Rebellion」です。

iPhone / iPod touch の横スクロール格闘アクションとしては「PrincessFury」が人気ですが、それによく似たゲームシステムと雰囲気のゲームですね。
そして内容も、PrincessFury に勝るとも劣らない面白さがあります

robinhood

次々と出てくる敵を剣や弓、斧などの武器を使って次々と倒していきます。
操作性は良好で、やっていて操作のしにくさを感じる事はありません。

このゲームが他の横スクロール格闘アクションと違うのは、接近攻撃よりも飛び道具である「弓」が主力な事
ロビンフッドと言えば弓の名手として知られていますが、そのためこのゲームでも無理に接近戦をするより、遠くから弓を撃ってヒット&アウェイで戦った方が有利です。
ただ、接近攻撃にも複数の敵をまとめて攻撃出来たり、威力が高めという利点があるので、飛び道具と格闘を使い分けるのがポイントですね。

ボタン連打で1セットの連続攻撃が出るという事はなく、攻撃はすべて単発です。
しかし剣や弓の攻撃は連射できるので、ザクザクと敵と攻撃する爽快感はあります。
また、武器の中には連発できない斧や投げナイフなどもあり、これらを4つのボタンに装備できるので、例えば「投げ斧→弓」や「斧→剣連打」という使い方もポイントになります。
言わばこれが連続攻撃とも言えますね。

敵が落とすお金や水晶玉を集める事で、武器や自分の能力をパワーアップさせたり、魔法を使用可能にすることも出来ます
武器はパワーアップすることで性質が変わり、例えば弓なら貫通するようになり、剣なら高速で連打できるようになります。
水晶玉は武器に装着することで、炎の玉なら敵がしばらく燃える、氷の玉なら敵が一定確率で凍り付く、などの追加効果も付加されます。

robinhood2

先のステージに進むと敵も相応に手強くなりますが、難易度はそれほど高くなく、さらにやられてもそのステージで得たお金や水晶玉を持ち帰れる親切設計になっています。
そのためやられまくっていてもお金が貯まり、キャラクターを強化できるので、何度もやっていればいずれクリア出来ますし、ストレスも貯まりません。

ただ、この親切設計がアダとなってか・・・ 割とサクサク進めるので、集中してやると短時間でオールクリア出来てしまいます。
ステージは 7x4 で 28 ステージと相応にあるのですが、そんなに苦労せず進めるため、ややボリューム不足を感じてしまいます

だからと言ってこの親切設計が悪いという事は出来ませんが・・・
オールクリアしても、「もっと遊びたかった」という印象を受けるのは拭えませんね・・・

また PrincessFury と比べた場合、「味方の兵士がいない」というのがちょっと見劣りする点です。
ロビンフッドは仲間や民衆と共に挙兵して暴君に立ち向かうストーリーなので、出来れば味方兵士も欲しかったのは本音ですね。


とは言え、230 円でここまで遊べれば十分でしょう。
ゲーム自体は非常に面白く、操作性も良く、完成度も高いです
今はセールで 115 円なので、尚更お得です。

パワーアップが中途半端でもオールクリア可能なので、出来ればアップデートで追加ステージやエンドレス、2週目などを導入して欲しい気もしますが・・・ まあ、この価格でこれ以上言うのもちょっと贅沢でしょうか。
解りやすい内容ですし、誰でも楽しめる難易度なので、お勧め出来るアプリですよ。

ちなみに余談ですが、ロビンフッドは 12 月に映画が公開される予定です。 一応、それに合わせてたりするのでしょうか・・・?

Robin Hood: Rebellion(iTunes が起動します)
Robin Hood: Rebellion Lite(iTunes が起動します)
 

Karate Champ

1980年代、アーケードゲームの黎明期に登場した対戦型の格闘ゲームの元祖と言える「空手道」を、iPhone / iPod touch に移植したアプリ。
それが「Karate Champ」です。

正確には「空手道」の続編である、「対戦空手道 美少女青春編」(なんて名前だ・・・)の移植版です。
今から 20 年以上も前に発売されたゲームですね。

存在は知っていましたが、私もやったのは今回が初めてです。
こういうレトロゲームは iPhone / iPod touch では結構需要があるようで、このアプリは「昔の雰囲気をできる限り再現すること」に重点が置かれています。

karatechamp

画面下のコンパネ(レバーとボタン)の部分が非常にリアル。
レトロさが醸し出されていますね。

ゲームはボタンを使用せず、2本のレバーだけで移動と攻撃・防御を行います。
基本的には左レバーが移動、右レバーが攻撃なのですが、2本のレバーの組み合わせで様々な技を繰り出すことができます。
相手との距離によっても技が変わるので、それを覚えるのがまず先決でしょうか。
レバーは「ナナメ」がないおかげで、iPhone でも操作しやすいです。

格闘と言うより「空手の試合」なので、「体力」はありません。
審判が存在し、技が相手に当たると「一本」か「技あり」が判定され、二本先取で勝利となります。
つまりボコボコ殴り合う展開ではなく、一撃を確実に決める緊張感のある展開になっています。
でも操作の複雑さと一発で決まる展開のおかげで、難易度は高めですね。
まあ、この難易度の高さがレトロゲームらしいとも言えます。


でもこのアプリはどちらかと言うと、ゲームアプリというより、「ノスタルジーを感じるためのアイテム」という気がします。
記憶の片隅に消えていた懐かしいものを掘り起こして楽しむ、そんなアプリのゲーム版と言えるでしょう。

ディップスイッチ(昔のアーケードゲームの筐体内にあった設定用スイッチ)によるセッティング、古さを感じるコンパネ、昔の画面を模したスキャンライン(ブラウン管風の画面)などに、レトロさを演出しようとしているのが感じられます。

karatechamp2

昔のゲームを復刻したアプリは結構ありますが、ここまで「雰囲気の演出」に凝ったアプリはあまりありません。
一方、人物をアップにした LARGE MODE や、Bluetooth による対戦も可能で、新機能も盛り込まれています。


ゲーム自体は、さすがに今見るとグラフィックが古いし、ややマニアックな内容である事もあって、今のゲームしか知らない人が楽しめるかどうかは疑問です。
このアプリは「レトロさ」や「懐かしさ」を楽しむのがメインであり、かつて「空手道」をやったことのある人が対象でしょうから、空手道を知らない人にはオススメし辛いですね。

ただ、115 円と価格はかなり安いので、それを加味して考えると決して悪くありません。
※115 円はセール価格だったようです。定価は 230 円です。

この価格なら「昔はどんなゲームが流行ってたんだろう?」という興味で試してみても悪くはないと思います。 ゲームも慣れれば相応に楽しめます。
かつて空手道をやっていた人には、文句なくオススメですね。

Karate Champ(iTunes が起動します)

PrincessFury

お姫さまが次々と出てくる敵を斬り倒す、横スクロールの格闘アクションゲーム
それがこの「PrincessFury」です。

「ファイナルファイト」や「天地を喰らう」などによく似たゲーム性の、横視点の 2D 格闘アクションゲームで、この手のゲームは 1990 年代に大ヒットしました。
最近はあまり見なくなったのですが、面白いゲームジャンルであることは間違いなく、以前ご紹介した「The Simpsons Arcade」もその1つです。

iPhone / iPod touch には、割とこういった解りやすいゲームの方が合うかもしれません。

PrincessFury

大剣をブンブン振り回して戦うお姫様を操作し、並み居る敵を次々と倒していきます。
操作は画面左下の疑似ジョイパッドと、画面右下の攻撃ボタンで行い、パッドの操作性はかなり良好です。
攻撃ボタンも押しっぱなしで連続攻撃してくれるので、連打する必要は無く、iPhone に向いた操作方法になっていますね。

ステージをクリアすることで経験値が入ってレベルが上がり、必殺技を覚えることが出来ます。
必殺技は3つまで装備でき、画面下のボタンで繰り出すことが出来ます。
一度使うとしばらく使えなくなりますが、使用回数の制限はないので、割と出しまくることが可能です。
周囲に落雷を発生させたり、突進攻撃や乱舞攻撃を行うなど、いくつかの種類が用意されています。

PrincessFury

このゲームの最大の特徴は、「仲間」がいることでしょう。
ステージが進むと仲間となるキャラクターが徐々に増えていき、最大7人まで従えられます。
しかも仲間も戦闘でレベルが上がり、高レベルになった仲間は結構強いです。
おかげで中盤以降は敵と味方の双方が乱戦を繰り広げる展開となり、戦闘はどんどん派手になっていきます。

PrincessFury

ステージも単に敵を倒すだけでなく、「クリスタルを防衛せよ」「敵のクリスタルを奪取せよ」「ボスを倒せ」「味方をエスコートしろ」などの、複数のミッションが存在します。

難易度は高めですが、クリア済みのステージを再度プレイして経験値を稼ぐ事が出来るため、レベルアップしてから挑めば難しいステージもクリアしやすくなります。
ただ、レベルアップに必要な経験値が表示されておらず、中盤以降はなかなかレベルが上がらないので、成長の目安が解りにくいのは難点でしょうか。

また、後半ステージのボスはかなり手強く、多少レベルアップした程度では敵わないので、倒すには「攻略」を見つける必要があります。
しかしこの手のゲームが得意でない人には、ちょっと厳しいかも。
(ファイナルファイトの2面以降のボス・・・ と言えば解る人には解るでしょうか。 正面から突っ込んで勝てるような相手ではありません)


総合してみると、かなり完成度の高いゲームと言えます
操作性が良く、グラフィックや演出も綺麗で、戦闘も派手、しかもサクサク動きます。
もちろんゲームも面白く、横スクロール格闘アクションとして遜色ない出来栄えです。
日本語表示に対応しているため、解りにくさもありません。
しかもこれで 230 円という安さですから・・・ 文句なくオススメですね。
ただ、普段ゲームをやらない人だとクリアは困難かもしれません。

iPhone / iPod touch のアクションゲームとしては、本命になり得るアプリだと思います。

PrincessFury(iTunes が起動します)
 
 
【後日追記】
後半ステージの難易度がかなり高いので、ちょっと攻略を掲載しておこうと思います。
行き詰まっている人は参考にしてみて下さい。


【ちょこっと攻略】

・Stage 3-2
たぶん最初に詰まるステージ。
ビショップの護衛をするのですがボスが出てくるため、それを何とかしないとビショップがボスに殴られて終わってしまいます。
ここはパワースマッシュでボスを押し退け、ビショップから引き離してから必殺技を中心にして速攻で倒して下さい。

・Stage 3-5
ある程度の速攻が必要。
緑の魔法攻撃をしてくる敵の呪術師はパワースマッシュやサイクロンを撃って優先して倒すこと。
ボスは無視しても良いです。

・Stage 4-1
ボスステージ。まともに戦っても勝てません。
逃げながら必殺技を溜め、上下からサンダーボルトを撃って倒しましょう。
じっくり時間をかけて戦う事

・Stage 4-2
実はここ、味方のレベルがある程度あれば、散開命令を出してから放置しても・・・

・Stage 4-3
ボスステージ。ハンパなく強いです。
横に並ぶと突進されるので真横から接近しないこと。 逃げる時はジグザグに動こう。
逃げながら必殺技を溜めてサンダーなどで攻撃する。 中央で相手が突っ込んでくるタイミングでサンダーを撃とう。
撃ち終わったら縦に動いてボスの攻撃を避けること。 ボスがやや下にいるなら上に、やや上にいるなら下に動こう。
画面端に追い詰められたらパワースマッシュで反対方向に逃げる
体力が半分になると巨大化攻撃をしてくるが、当たり判定がよく解らないうえに広範囲なのでパワースマッシュを使ってダッシュで逃げる。
この時、ボスから遠いならボスの逆に、ボスに近いならボスの後ろに向かってダッシュしよう。

・Stage 4-4
レベルは 18 ぐらいないと厳しいです・・・

・Special Stage
ラスボス戦ですが、「スペシャルステージ」と書いてあるので、むしろおまけボス?
逃げながら必殺技を溜めて、隙をみてサンダーやメルトダウンで少しずつ減らそう。
ダウンさせると起き上がりに長射程で強力な斬り攻撃をするので、必ず横軸をズラしておくこと。
画面端に追い詰められたらパワースマッシュで反対方向に逃げる。
突っ込んで来たのを避けるとしばらく無防備のまま後退していくので、この時に近づいて相手の進行方向を斬ると通常攻撃が1セット入る。
体力が半分になると起き上がりに出していた長射程斬りを連発しはじめ逃げるのが困難になるので、パワースマッシュを使っておもいっきり離れるか、上下から近づいて必殺技で果敢に攻めよう。
ダウンさせた時に必殺技が使えるなら、上下から近づいてさらに必殺技でたたみかけよう。

あと、ネタバレになりますが、知らずにクリアするとガッカリするので書いておこうと思います。
このゲーム、(現時点で)エンディングはないです。
  

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